#アルティメット・まどか
女神様はうんざりしていました。いつもならばさっさと自分の歌を上から吹き替えしてやるところなのですが、女神様はそうしようとはしませんでした。何故なら女神様は分かっていたからです。
『〈契約〉こそ我らの使命。〈円環の誓約〉の基、我ら少女らを救わん。全ては宇宙のため。我らの内に神は無し。我らの内に心無し…』
女神様は一つのレコードを取り上げました。盤面が白一色になったレコード。回すと聞こえてくるのは少女たちの歌ではなく感情の籠ってない白い妖精たちのお経のようなお言葉の繰り返しです。