陽月ホロ(ヒヅキホロ)

主人公のホロは山奥の、独自の宗教が根付く閉鎖的な村に住んでおり、物語が始まる時点で記憶を失っている。

記憶喪失の程度としては、他者との関わりにおける全ての記憶を失っている。したがって、他者との関わりの中で構築される自身についての情報も忘れている。また、言葉や物の名称は覚えているが、文化や道徳の価値基準がすっぽりと抜けている。

そこで、ホロは自身について、記憶を失う前の自分と、今の自分は他者であると認識し、これまでの自分は死に、死んだ故、記憶を戻す必要はないと考えている。

しかし、村の人間はそれを許さず、ホロに記憶が戻ることを望む。
それによって、ホロは、周りは自分ではない過去のホロのことしか見ておらず、今そこにいる自身の存在を否定されているように感じ、絶望する。

その中で、村の外からやってきた、過去の自身のことを知らない人物アマネに出会い、心の安らぎを得るようになるが、排他的な村人は当然、よそ者を排除しにやって来るので、ホロはアマネと2人で村を出ようとするが、村を囲む濃霧に阻まれ、逃げ場のないホロはアマネを守るため、村人と戦うことを決意する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?