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強烈に「私!!!」って感じの靴を20年越しで買った話

靴を買いました。
UNITED NUDEJacky K Portoです。
名古屋ラシックのPOP UP STOREにて。

購入後そのまま履いて帰る途中、嬉しくて路上で撮った画像

出逢ってから購入に至るまでは一晩でしたが(早い)、その判断ができたのはここに至るまでの数ヶ月、あるいは20年の積み重ねがあったからでした。
経緯をお話しします。

靴探しの道のり

あきやあさみさんとの出逢い

なぜ靴を探していたのか。
スタイリストのあきやあさみさんを知ったのがきっかけです。
私は元々ムーンプランナーという手帳を愛用していまして、その作者様(通称「ムンプラ公式さん」)があきやさんを招いて実施したインスタライブで、あきやさんを知ったのでした。
ちなみにムンプラ公式さんとあきやさんはその後もコラボを重ねていて、すごーーーくタメになる対談動画も配信されています。おすすめです。

あきやさんのスタイリング哲学については、noteを読んだり動画を見ていただくのが一番ダイレクトで正確なのですが、代表的なテーマとして「靴は自己評価」「バッグは自己紹介」「アクセサリーはアイデンティティ」というものがあります。
靴→バッグ→アクセサリーの順に「これが自分!」となるものを探して手に入れることが推奨されています。
これを聞いて、私は少しウッとなりました。
靴の買い方、選び方にコンプレックスがあったからです。

私と服と靴

服やおしゃれは中高生の頃から割と好きです。
系統は派手好き(柄物好き)、個性派、クール系。
服の趣味は学生時代からほぼブレていません。
柄物の割合が減って、黒の面積が広くなったかな、くらい。
↓に引用したInstagram画像の一番上、バラ柄のブルゾンなどは、まさに大学生時代から約20年着続けています。

あきやさんの著書『一年3セットの服で生きる』巻末の制服化イラスト集のうち、200ページに載っている「自分の存在感を表現したい」が私のワードローブにめちゃくちゃ似ています。
お持ちでない方は買って確かめてみてください(ダイレクトマーケティング)。
『一年3セットの服で生きる 「制服化」という最高の方法』

と、まぁ、服選びやおしゃれに抵抗はないんですが、「靴」とはずっと向き合ってこなかったんですよね。
ガシガシ歩くタイプで、すぐダメにしてしまうので、年に数回、1万円未満のプチプラ靴を2〜3足まとめて買うのが常態化していました。
もちろん自分なりに気に入った靴を選んで買っているので、不満はなかったんですが、服の派手さ・アクの強さに比べて、足元が貧相かもしれない。
服や鞄に関しては、熟考して思い切って大枚をはたく経験をしてきたけど、靴にその情熱やリソースを掛けたことはなかった。
あきやさんの言う「高い靴を履いてみてわかること」をわかってみたいという興味もありました。
私の靴探しが始まりました。

ファッションコンセプトを決める

あきやさんのスタイリング術は「コンセプトを決める」ところから始まります。
私もコンセプトを決めました。
知的でクールでユーモアがすごい魔女 です。
ムーンプランナー巻頭の「MY VISION」ページにも、書き初めのように書いてあります。
これを決めた経緯も別途記事にしたいですね。

具体的に求める要素はこんな↓感じです。

  • シルエットがきれい

  • パーソナルカラー&骨格に合っている(私はブルベ冬ウェーブで、幸い、似合うものと自分が好きな色・シルエットが一致しているのです。あとパソカラ&骨格に合うものを身につけると「強く」見えるので好き。)

  • 柄やデザイン、モチーフにヒネりがあって面白い

夏の靴は見つけた

靴探しやコンセプトを明確に意識するようになる前に、実は「夏の靴」には出逢っていました。
元々好きだったingというブランドのもの。
セカンドストリートで偶然、なんと270円(!)で見つけました。
サイズは若〜っ干きついのですが、許容範囲内。
カッコよさと形の良さ、ガシッと大地に立てる安定感が気に入っています。
手持ちの服と合わせたときにビシッ! とキマる感覚が気持ちよく、こういう感覚になる春秋冬用の靴も探そう、という具体的なイメージになりました。


UNITED NUDEを知る

夏以外=春秋冬に履く靴のイメージを固めるために、街中で足元につい目が行く、惹かれる靴を観察することにしました。
どうやら、一見ベーシックでも、ヒールの形やメタルパーツ遣い、素材の切り替えなどで個性を出しているデザインに魅力を感じるみたいだぞ、とわかりました。
上述の「柄やデザイン、モチーフにヒネりがあって面白い」に当てはまります。

自分が靴に求める要素がわかったので、次はブランド探しです。
自分用メモも兼ねて、魅力を感じる商品・ブランドのURLをTwitterに投稿しました。

するとフォロワーさんからリプライをいただき、それで教えていただいたのがUNITED  NUDEでした。
サイトを見てみると、折よく名古屋ラシックでPOP UPを開催中とのこと。
ご縁を感じますね!
教えていただいた当時は多忙で、すぐには行けなかったのですが、ムーンプランナーの行きたいところリストに書いて気分を高めつつ、サイトの商品一覧に目を通し、履いてみたい靴の目星を付けました。

このときはまだ、欲しい靴が明確に決まっていた訳ではありません。
デザインが個性的すぎて、履くとどんな風になるのかイメージが湧かず、
「とりあえずUNITED NUDEの靴を履いてみよう」
というのが目標でした。
他の外出予定がある日に併せて行く計画を立て、とうとう試着の日がやってきました。

運命のご試着

いざ来店

試着してみたいと考えていたのは、パンプスとショートブーツ。
靴の試着をするので、足元が見えやすいスカートかワンピースが良いだろうと考えました。
仕事に履いていく靴が手に入ると良いなとも思っていたので、職場でのイメージがしやすいタイトスカートで行くことにしました。
当日のコーディネートです。

  • NICALの銀のパンプス(現行の一番のお気に入りお出かけ靴、店員さんへの自己表明も兼ねて)

  • エンジのカラータイツ

  • 黒のフェイクレザータイトスカート

  • ロイヤルブルーのニット

  • 薔薇柄のブルゾン(ただし、店に入るときは脱いでしまっていた)

  • 銀のメタルパーツのイヤリング

鮮やかな青+黒+エンジの組み合わせ。かなり強めのブルベ冬コーデです。

お店に入るときには、あきやさんの教えに従い「こんにちは〜☆」とあいさつ。
店員さんも「こんにちは〜!」と接客に来てくれます。
「試着をしに来ました!」と伝えれば、「どちらの商品でしょうか!」と尋ねてくれます。順調な滑り出し。ありがとうあきやさん!

「パンプスとショートブーツを」と伝えると、パンプスは人気で、私のサイズは売り切れてしまったということ。
それではと、目に入るショートブーツを片っ端から試着します。
たまたま他のお客さんがいないタイミングなのも幸いでした。

サイトの画像だと、SF映画のような非現実的な形に見えるお靴ですが、履くと意外とすんなり馴染むし、ただ馴染むだけでなく、足元がカッコよくキマる。
「どれかを買いたい」という気持ちが固まってきました。

Jacky K Portoを履く

何足も履き比べつつも、「コレ!」というものを見つけられずにいる中で、店員さんが「こちらはいかがですか?」と薦めてくださったのがJacky K Portoでした。
同型の色違い(白×グレーのBerlin)は「これが履きたいです」と指名していたのですが、ピンクのPortoはノーマークでした。
さすが店員さんの見立て、これが意外なほどしっくりハマる。

  • 私の服に合う(エンジのカラータイツとの相性が抜群)

  • 足が楽

  • 側面のパイソン柄、かかとのエメラルドグリーンも好み

  • クリアソールがきらきらして可愛い&抜け感がある

  • ソール底のブルーが好きな色

驚きましたし、ときめきました。
体温が上がるのがわかりました。

とはいえ、家賃の半分以上の金額を、そんなクセが強いアイテムに使って良いのか……!? と踏ん切りがつかない気持ちもあり、もう一足候補にしたのがSonar Bootie Mid Black
これも本当に素敵なお靴なんです。

  • すごーーーく形がきれい

  • 黒だから合わせやすい

  • 動くとヒールのメタルパーツがきらきらして「物語」を感じさせる

  • ぽこぽこした素材が可愛い

この2足に絞る頃には、店員さんとも気の置けない雰囲気になっていて、
「お客様にならどちらの靴を買っていただいても喜んで送り出せます!!!」
と太鼓判をいただきました(笑)。
私のスマホで、履いて動いているところのムービーも撮ってくださいました。至れり尽くせり!
靴の試着がしやすい服を意図して着てきたことを「その意気や良し!」とばかりに高く評価していただいたのも印象的でした。万全の態勢で臨めば、店員さんも本気を汲んでくれます!
靴だけでなくお洋服も好きな店員さんで、身につけているアイテムなどの話で盛り上がれたのも嬉しかったです。
雰囲気がちょっと、いや、かなり、あきやさんぽい方でした(笑)。

候補を絞り込みはしたものの、こんなに大きな買い物を即決してはいけない気持ちと、このところ大型出費が続いていて、残高&カードの引き落とし額が大丈夫かも不安だったので、連絡先だけ伝えて、その日は帰宅しました。
夜に店員さんからアフターフォローのSMSがあり、絞り込んだ候補2足の、きれいな画像が送られてきました。
本当に美しくて素敵な靴たち。見惚れました。

ご検討の夜

心は熱く! 頭脳はクールに!!
何かが本当に欲しいときは、本気だからこそ冷静に考えることにしています。

検討ポイント:今日の服には合っていたが、他に合わせられる服はあるか?
私が持っている中で、非常〜に合わせる靴を選ぶ、花柄の秋物ワンピースがあります。

これとJacky K Portoを合わせてみたい。たぶん合う。
また明日、今度はこのワンピースを着て試着に行こう、と決めました。
そして、悩んでいる時間が長くなるのは苦しいから、このワンピースに合ったら買おう、とも決めました。

Sonar Bootie Mid Blackの方は?
実は黒のショートブーツはもう持っていました。

FABIO RUSCONIというブランドのものです

これもすごーーーーく形がきれいで、本革の黒なので、上品かつ何にでも合い、どこにでも履いていける靴です。薄めのヒールが気に入ってます。
このお気に入りのブーツがあることは店員さんにも話していて、素材が違うので印象も違うのでは、と言っていただいていました。
比較のため、ワンピースに合わせてこのブーツも履いていくことにしました。

あとは予算です。
現在の銀行残高を出し、先数ヶ月の支出/収入見込みをプラスマイナスして、片方だけの購入なら意外と大丈夫そうだとわかりました。

店員さんに「明朝、別の服で行きます」とSMSを送り、就寝しました。

ご購入の朝


翌朝、暴太郎戦隊ドンブラザーズを見、ラシックの開店に合うよう身支度し、出発しました。
店員さんからはSMSに「楽しみにしています!」との返信がありました。

お店に行くと、候補2足を用意してくださってました。
ワンピースとの相性を確認。どちらも合います。また動画を撮って確認。
比較のために、私が履いてきたブーツの動画も撮っていただきました。

見比べて、心が決まりました。
Jacky K Portoを買います、と伝えました。

決め手になった点↓

  • Sonar Bootie Mid Blackで惹かれたのはヒールのメタルパーツ → 恐らく来年以降も同パーツを使用したモデルが出ると思われる

  • Jacky K Portoは同じ色で再販されることはないと思われる

  • Sonar Bootie Mid Blackは他の人にとっても便利だが(実際、前日私の後に別の方が購入していかれたそう)、「私の靴」と思わせてくれるのはJacky K Portoの方だから

  • 家に帰ってJacky K Portoが下駄箱にあるときっと嬉しいから

店員さんに「すっっっごく似合ってました!」と言っていただきながらお会計。
嬉しいので履いて帰ることにしました。
見送りのときも、少し離れて遠目で見たときに「すっっっっごく似合ってますよ〜!!」とお声掛けいただきました。たぶんセールストークではなく本気で似合ってたんだと思います(笑)

買ってみてわかったこと

満願成就

帰路、足元を見ながら、考えてみたら私は学生時代からこういうファッション/アイテムが好きで、こういう靴もほしかったんだよなぁ、と気付きました。
そして3000円とか5000円だとこういう靴はなくて、デザイナーズブランドの靴は手が届かない……という金銭感覚のまま、ここまでやってきた気がします。
けど、買えるようになっていました。
学生時代、表参道などでブランドものの服や靴を見て「こういうのが自由に買える大人になりてぇなー」と思っていたことを思い出しました。
大丈夫、好きな靴買える大人になってるよ! と、20年前の私に言ってあげたいです。

ハッピーバースデイ

生まれ変わったようなというか、生まれなおしたような気持ちになったところで、靴買ったよ投稿をツイッターにしたところ、あきやさんがリツイートしてくださったこともあり、たくさんの方にいいね&RTをいただきました。
なんだか誕生日みたいな気分でした。
ありがとう、各位! この足元で生きていきます。

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