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デジタル体験講座 やってみた!

今回は、市内の中学生を対象に、AIを身近に感じてもらうためのデジタル体験講座を株式会社プリマジェスト様、アデコ株式会社様にご協力いただき、開催しました。

開催概要

今までの記事とは違う毛色の内容ですが、お付き合いください。

アジェンダ

中学生が対象なので、授業形式で実施です。

時間割

どうせならということで、市職員にも協力いただき、中学生チームと市職員チームに別れ、体験してもらいました。

ホームルーム

ホームルームはオリエンテーション

ホームルームは「社会システムのデジタル化」や「AIとは?生成AIとは?」「AIと仕事」など、基礎知識を共有するところからスタートです。

1時限目:国語

国語の時間はラノベ作家になろう(体験)
ひらめいたフレーズの続きから、AIに小説を創ってもらうとどんな感じになるのかAIによる文章・小説作成システムを使って体験。
たとえば「吾輩は猫である。名前はまだない。そんな吾輩は今、・・・」というプロンプトを元に、AIが続きの文章を作成してくれる。
「・・・」に「ご飯を食べています」というプロンプトを追加すると・・・
『もぐもぐ。そのご飯を作っているのは、この家の家主である人間だ。〜』と文章を作りだした。
コレはあくまでも例題で、ここからが本番!
チーム対抗【AIが書いたこの小説、ネタ元は何でしょう?ゲーム】に挑戦です。
答えは童話や大人気アニメが元になっているので、既知の題材になっている。

読解力と推理力を働かせる

AIの書いた文章は本筋から離れている部分もあり、両チームとも読解力と推理力を働かせての勝負で、熱戦が繰り広げられた。

2時限目:音楽

音楽の時間はミュージシャンになろう(体験)
気持ちを言葉にして、AIに私の音楽を創ってもらうとどのようになるのか、日本語の歌詞に対してメロディーを自動作曲してくれるシステム(歌詞は人、曲はAIが作成)を使って体験。

手順は・・・

  1. チームで楽曲のイメージ(AIに搭載されているもの)を決る

  2. メンバーに歌詞で役割(5w1h的な)を分担し、グループ員に内緒で個々に歌詞(1ワード)を作成

  3. 個々に考えた歌詞をAIに学習させて、楽曲を作成してもらう

リストにある楽曲イメージを相談

できた楽曲の歌詞はこちら

中学生チームの歌詞
市職員チームの歌詞

イメージした楽曲にこの歌詞が合わさると・・・
想像してください、演歌調なイメージの楽曲にこの歌詞が合わさったら、いやいやアイドル調、JPOP調などなど。
オーディエンスにどちらの楽曲がいいか聞いたところ、忖度無しで中学生チームが市職員チームに圧勝という結果になった。

3時限目:美術

Vtuberになろう(体験)
Vtuberのようにモデリングを作って・・・とまではいかないが、1枚の画像をAIを使って喋らせようという体験。
どのようなものかを知るために、まずはフェルメールの名画「真珠の首飾りの少女」に話してもらう。

名画が語りかけます

口を動かして話すとともに、瞬きしたり、顔を動かしたりと、名画が人の動作に合わせ自然に話している。
体験では、グループ代表(ルーレットで決めた)の写真を撮り、その写真を喋らせることに。

その手順は・・・

  1. どんな声色にするか、リストから選択

  2. グループで役割(5w1h的な)を分担し、グループ員に内緒で個々に文章を作成

  3. 個々に考えた文章をAIに学習させて、画像が喋る動画を生成

その場で撮影した画像データに話させる

音声が合成なので本人が話しているのとは違うことが、会場ではわかります。
オーディエンスに文章、素材の総合判定でどちらがいいか聞いたところ、やはり中学生チームに票が集中し、市職員チームを圧倒でした。

4時限目:道徳

AIと豊かな生活~変わるモノ、変わらないモノ~

AIと生活は切っても切り離せないところまで来ている

私たちは、AIで創られる近未来社会でどう暮らしていくのか・・・
AIによって勉強や仕事は変わってきているが、人間中心の社会は変わらない(変えてはいけない)ことをみんなで確認して、すべての授業が終了。

体験講座を終えて

見学していた保護者や市の幹部等はとても有意義だったとの言葉が出ていた。
また、中学生のアンケートには「AIが発達しても、やっぱり最終的には人間の考えが必要で、AIと上手く共存していくことが大事なのかな?と思った」や、「あくまでも道具として使うことや、なにか言われても、参考程度に使っていく。」など、学んだことの効果が出ている。

最後に

今までの内容とはチョット違いますが、コレもAIということで、noteの記事にしてみました。
今回講座を実施して思ったことは、参加者はパソコンやスマホを使っていないこと。
それでもAIを活用できている。個人がデジタルツールを使わなくても、バックヤードでデジタルやAIが動いていて、その恩恵を受けられるのであれば、それはまさに、デジタル庁の目指す「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」になってますよね。
この体験講座なら、学校の授業や高齢者のデジタル体験としても、いいものになるのではないか!?と新たな可能性も感じた一日でした。

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