忍殺TRPGソロリプレイ間話【アカスタム、トライアル、アンド・グロウス】

◇前置き◇

 ドーモ。しかなです。当記事はニンジャスレイヤーTRPGのソロシナリオ……その間に発生した余暇を描いたテキストカラテとなります。

 今回余暇を描かれるのは以下3名のニンジャです。(なお、イラスト画像はすべてななメーカー=サンで作成したものを使用させていただいております)

画像1

ニンジャ名:ディスグレイス
【カラテ】:5(+1)
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:4
【ジツ】:4(カナシバリ・ジツ)
【体力】:11
【精神力】:5 (-1)
【脚力】:3
【万札】:15
【名声】:5
【余暇】:5
持ち物など:
『★カナシバリ・マスタリー』
『★★★半神的存在』
『★★★不滅』
『ニンジャソウルの闇:ソウルの悲鳴』
オーガニック・スシ
▲バイオサイバネ腕(片腕)
▽吸血バイオ器官
○信心深い

画像2

ニンジャ名:キールバック
【カラテ】:3
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:6
【ジツ】:1(カナシバリ)
【体力】:3
【精神力】:5
【脚力】:3
【DKK】:0
【万札】:27
【余暇】:3
装備:
・ウイルス入りフロッピー
▲バイオサイバネヘッド(軽度)
○信心深い

画像3

ニンジャ名:チェインドッグ
【カラテ】:2
【ニューロン】:3
【ワザマエ】:4
【ジツ】:2(キネシス)
【体力】:2
【精神力】:3
【脚力】:2
【万札】:21
【名声】:2
持ち物など:
・ウイルス入りフロッピー
・バイオサイバネ
○実家のカネ

 ディスグレイスだけ余暇の日数が違うが、ここでは他二人に合わせて3日の余暇を消費する。では行ってみよう。よろしくお願いします。


◇1日目◇

 マンション「せなまし」413号室。家主であるディスグレイスが戻ってきたとき、リビングには静かな驚愕がさざ波めいて広がった。

「お、お姉さま……!? そのお顔はいったい……」

「実験の成果、ですね」

 口元を手で抑えるキールバックに、ディスグレイスは微笑した。その瞳は淡い妖艶な輝きを放ち、ヘビめいて縦に裂けた瞳孔で少女を見返す。

 異変はそれだけではない。目元や頬に染みめいて浮かぶのは濃緑色の鱗であった。すわ、バイオ手術の産物……なにも知らぬ者が見ればそう誤解するのも無理はない。実際は違う。ニンジャソウル研究の権威たるリー先生の『精密調整』により、活性化したカドゥル・ニンジャのソウルが身体に影響を及ぼしているのだ。

「早速で申し訳ないのだけれど……少し、トレーニングルームを使います。いいかしら?」

「あ、アッハイ……もちろんです……」

 茫然と頷くキールバックに微笑してから、ディスグレイスは奥ゆかしくトレーニングルームへ。直後……スパウン! ムチめいた鋭いカラテ音が響き、キールバックを無意識に萎縮させた。

「あ、アイエエエ……」

 背後から響く情けない悲鳴にハッとする。振り向くと、部屋の隅のダンボールハウスから怖々と顔を出していたチェインドッグが震えていた。涙まじりの目と目が合う。

 キールバックは咳払いした。

「ん、ンン……しょ、少々印象が変わってしまいましたけど。大丈夫です。お姉さまはお姉さまですから」

「う、ウン……」

「……少し、気分転換に外へ行きましょうか。私も行きたいところがあったんです」

 その提案にチェインドッグが目を丸くし、すぐに顔を輝かせた。

 ……その日の夕刻。いまだ変貌した身体に違和感を覚え、悩んでいたディスグレイスの前に戻ってきたのは仲睦まじく手を繋いで帰ってきた少女二人。キールバックはなんらかのバイオサイバネ手術を受けたと見え、喉元にわずかな手術跡が見受けられる。一方のチェインドッグは、古びたマキモノを後生大事に抱えていた。

 ディスグレイスは微笑する。やはりこうした光景は心和むものだ。それはソウルを自覚した後でも変わらない。

ディスグレイス1日目:カラテトレーニング
【万札】15→10
1回目:1d6 → 5
2回目:1d6 → 3
失敗……
次回トレーニング時、出目+1
キールバック1日目:バイオサイバネ強化手術
【万札】27 → 17
▽生体弾 獲得
チェインドッグ:ブラックマーケット
*マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*購入
【万札】21 → 11
使用
1d6 → 6 ≠ 1
【ジツ】2 → 3


◇2日目◇


「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」

 トレーニングルームにて、ディスグレイスは無心で木人にバイオ触手を振るう。リー先生の施術後、妙にこのバイオ触手に違和感を覚えていた。活発になったソウルが、これを異物とみなしているのかもしれない。とにかく、馴染ませる必要があった。

 そしてゴウランガ。昨日の苦心あってか、ディスグレイスは己の身体とバイオ触手に巡るカラテをようやく落ち着かせることができたのだ。

(カドゥル・ニンジャ……どのようなニンジャだったかなんて知りませんけど、現代の文明にも慣れてほしいものですね)

 もはやなにも語らないニンジャソウルへ軽い不満をぶつけてから、ディスグレイスはトレーニングルームを後にする。と。

「あ、あ、あの! ディスグレイス=サン! お、オツカレサマデス……!」

 緊張しきった声とともに、タオルが差し出される。差し出した相手を見て、ディスグレイスは目を丸くした。チェインドッグである。

 しばし彼女を見つめていたディスグレイスは微笑し、タオルを受け取ると身を屈めて視線を合わせた。そのバストは豊満である。

「アリガト、チェインドッグ=サン。気が利きますね」

「あ、アッハイ!」

「……この香り。ザゼンをしていたの? 昨日のマキモノといい、貴女は自分の長所をしっかりと理解しているのですね。素晴らしい」

「い、い、いいいいえそんな! わた、私、き、キールバック=サンに相談して、それで……!」

 顔を真っ赤にして震え始めるチェインドッグに、ディスグレイスは笑みを深める。頭の一つも撫でてやりたい。が、それはまだ時期尚早か。ダンボールハウスから出るだけでなく、こうして自分に話しかけてきただけでも相当な進展だ。慎重に慣らしていく必要がある。もはや自分の元から離れたくないと思わせるように。

 ふとディスグレイスは気づく。いつもであれば、キールバックが可愛らしい嫉妬心を見せてくれる頃合いなのだが。

 果たして当のキールバックは、リビングの中央で大の字に寝転がっているところであった。ディスグレイスは訝しみ、覗き込む。

「どうしたのですか、キールバック=サン」

「いえ、その……挫折を味わっています」

「挫折」

「お姉さまの役に立とうと、先日埋め込んだバイオサイバネを利用していろいろ試行錯誤していたのですが、上手くいかなくて……」

「……そう焦ることはありませんよ。キールバック=サン」

 ディスグレイスは優しくキールバックの頭を撫でる。実際、この少女はいるだけで自分の役に立っているのだ。こうして心を和ませてくれるのだから。


ディスグレイス:カラテトレーニング
【万札】10 → 5
1d6 → 5(+1) > 5 成功!
【カラテ】5(+1) → 6(+1)
キールバック:スキルトレーニング
【万札】17 → 12
1d6 → 3 < 5 失敗……
次回スキルトレーニング時、出目+1
チェインドッグ:ザゼントレーニング
【万札】11 → 8
1d6 → 4 > 3
【ニューロン】3 → 4


◇3日目◇


 翌日。近場でモータルから少々のカネを受け取ってきたディスグレイスは、またもリビング中央で大の字になっているキールバックを見つけて苦笑した。

「……お姉さま。キールバックはダメな子かもしれません……」

「なにを言っているのですか。ただの2日の失敗で決めつけるものではありませんよ」

「でも……」

 と、キールバックは横を見やる。その先にはキッチンがあり、チェインドッグの姿があった。眉間にしわを寄せる彼女の前には包丁が浮かび、ひとりでに食材を切り刻んでいる。

「チェインドッグ=サンは、ああして着実に成長しています。それに比べて……」

「なぜ比べるのです?」

「エッ?」

「貴女だって、今の彼女のように着実に成長を重ねていた時期はたしかにありました。一定の時期になると、誰でも壁にぶつかるもの。貴女は今、その時期にあるというだけのことです」

 キールバックはまじまじとディスグレイスを見上げ……不意に身を起こし、その首に抱きついた。

「お姉さま。このキールバック、きっとお姉さまの横に立てるよう頑張ります」

「ウフフ……アリガト、キールバック=サン」

 ディスグレイスは抱き返し、微笑する。そして考えた。そろそろ、また仕事を探し始める頃合いだと。

 今度は、キールバックらも連れて行けるような仕事を。

ディスグレイス:モータルハント
1d6 → 5
8 - 5 = 3
【万札】5 → 8
キールバック:スキルトレーニング
【万札】12 → 7
1d6 → 1(+1) < 5 失敗……
次回スキルトレーニング時、出目+2
チェインドッグ:ワザマエトレーニング
【万札】8 → 5
1d6 → 3 ≦ 4 失敗
1d6  → 5 > 4 成功
【ワザマエ】4 → 5


◇後書き◇

 というわけで、やや失敗が目立つ余暇となってしまった。最終的なステータスは以下となる。

ニンジャ名:ディスグレイス
【カラテ】:6(+1)
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:4
【ジツ】:4(カナシバリ・ジツ)
【体力】:12
【精神力】:5 (-1)
【脚力】:4
【万札】:8
【名声】:5
【余暇】:2
持ち物など:
『★カナシバリ・マスタリー』
『★★★半神的存在』
『★★★不滅』
『ニンジャソウルの闇:ソウルの悲鳴』
オーガニック・スシ
▲バイオサイバネ腕(片腕)
▽吸血バイオ器官
○信心深い
ニンジャ名:キールバック
【カラテ】:3
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:6
【ジツ】:1(カナシバリ)
【体力】:3
【精神力】:5
【脚力】:3
【DKK】:0
【万札】:7
装備:
・ウイルス入りフロッピー
▲バイオサイバネヘッド(軽度)
▽生体弾
○信心深い
ニンジャ名:チェインドッグ
【カラテ】:2
【ニューロン】:4
【ワザマエ】:5
【ジツ】:3(キネシス)
【体力】:2
【精神力】:3
【脚力】:2
【万札】:5
【名声】:2
持ち物など:
・ウイルス入りフロッピー
・バイオサイバネ
○実家のカネ

 今後、ディスグレイス(+α)にやらせたいソロシナリオも見繕ってあるので、そのときに今回の成果を見せてもらうとしよう。

 ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました! 気が向いたらまたやるよ!

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