忍殺TRPGソロシナリオ【キャッツ・アンド・ニンジャズ】

◇前置き◇

 ドーモ。しかなです。当記事はニンジャスレイヤーTRPGで遊べるシナリオ……詳しく付け加えるならば、ダイスとメモするものさえあれば一人でも遊ぶるソロシナリオとなっています。

 ニンジャスレイヤーTRPGについては、下記の記事を参照ください。

 当シナリオは1〜2名のニンジャが挑戦することを想定しています。所属組織は特に問いません。ダイスを振ってネオサイタマに送り出されたニュービーでもクリアできる難易度でありますが、後半に成長の壁を突破したニンジャのための力試し的要素があります。最初は前半だけクリアし、後半は育ってから……というプレイングも大歓迎です。

 ではやってみよう。よろしくおねがいします。


◇オープニング◇

 ネオサイタマの空には今日も重苦しい暗灰色の雲がかかる。低い雷鳴が轟いた。重金属酸性雨が降り始めるのも時間の問題かもしれない。

 そんな空模様の中、ニンジャであるお前はツチノコ・ストリートの路地裏を歩き回っていた。つまらないミッション……とあるカネモチのペットであるバイオ三毛猫を探すためだ。

 ツチノコ・ストリートは治安の悪さで有名だ。それに加え、最近は多くのネコがこのストリートに集まって帰ってこない……らしい(これはカネモチからの情報であり、信憑性は定かではない)。いずれにせよ、念には念を入れたいというのだという。お前としてはローリスク・ハイリターンの仕事。ある意味ではWIN-WIN関係だ。

 「ミャオー」お前のニンジャ聴覚は微かなネコの鳴き声を捉える。ここにいるか。お前は意識を切り替え、路地裏の奥の闇へと歩みを進める……



◇本編な◇

■お前は周囲を注意深く見回しながら路地裏を進む。目に飛び込んでくるのは「バカ」「アブナイ」「ニボシ」などの威圧的グラフィティアートや、ゴミバケツから顔を出すマグロの生首。ネコの姿は見当たらない■
■「アッ!」突然の声に振り向くと、そこにいたのは銃を構えたモヒカン男だ。その目はどんよりと濁っている。なんらかのデザイナーズ・ドラッグ中毒者か。その指はすでに引き金にかけられている。発砲も時間の問題だ■
■先んじてスリケンを投擲せよ。【ワザマエ】判定(あなたのニンジャの【ワザマエ】値と同数のダイスを振る)し、出目3のダイスが一つ以上あれば成功だ。お前のスリケンはモヒカンを無慈悲に撃ち抜いたかもしれないし、あるいはそのチャカ・ガンを破壊してモヒカンをドゲザせしめたかもしれない。いずれにせよ、【万札】1を獲得し先に進め
■失敗してしまった場合、お前のスリケンはあらぬ方向へと飛んでいってしまう。「撃っちゃうよォー!」BLAM! モヒカンが発砲! あなたのニンジャの最も高いステータスと同数のダイスを振り【回避】判定したまえ。出目4以上のダイスが一つでもあれば回避成功。失敗した場合、【体力】が1減少してしまう。ここで【体力】が0となった場合、あなたのニンジャは爆発四散する(キャラロスト)■
■不安がある場合、【精神力】を1消費することで判定に自動成功ができる。この自動成功は今後の判定にも使用可能だ。ただし「【精神力】が0の場合」や「出目6を要求される判定」は自動成功できないことに注意せよ■
■回避に成功した、あるいは失敗しても耐え切った場合、お前は反撃のカラテでモヒカンをどうにかすることに成功した。気を取り直して先に進め(【万札】獲得なし■


◇◆◇◆◇


■路地裏はだんだんと狭く、暗くなっていく。雲の色もいよいよ不穏だ。一雨くるか。「ニャーン」「ミャオーウー」前方から聞こえる複数のネコの鳴き声にお前は顔を上げる。見れば、二匹のバイオ黒猫が前方のT字路を左から右へ通過していくところだ■
■別ネコか。気を落としかけたお前はすぐに状況判断する。ネコは人の目の届かない場所で集会を開く習性があるのだという。だとすれば、先ほどのバイオ黒猫たちを追えば別のネコの元へ……集会に紛れているかもしれないカネモチのバイオ三毛猫へと辿り着けるかもしれない。現状他に手がかりもない。追ってみるべきだ■
■【ニューロン】判定せよ。目標出目は4以上。成功すればお前はバイオ黒猫たちに気付かれることなく尾行に成功する。「ミャオー」「ミャオーウー」どこからともなく合流してくるネコたちの鳴き声、そして……微かに聞こえるフエの音。どうやら『集会』はこの先で行なわれているようだ。慎重に進め■
■なお判定に失敗した場合、お前はバイオ黒猫たちに気配を悟られ、逃げられてしまう。この場合は【精神力】を1消費することで再度【ニューロン】判定が可能となる(全ニューロンを使ってネコの痕跡を探す格好だ)。もし【精神力】が0になったら? 諦めて戻る他ない。アジトに帰ってフートンで暖かくして寝よう【エンディングへ】■


◆◇◆◇◆


■行き着いたのは小さな広場というべきスペース。お前はそこに集まる十数匹のネコと……その中心でフエを吹く薄汚いパンクス装束の女を見出した。まさかこの女がネコを呼び出していたのか? しめやかにエントリーしたお前に気づいたパンクス女が演奏をやめ、驚いたように目を丸くする■
■「ニンジャ? こんなところにニンジャナンデ……ド、ドーモ。ツインテイルズです」そしてアイサツ。ニンジャなのだ! アイサツを返したお前は集められたネコたちを眺め、その中に例のカネモチバイオ三毛猫を発見! その目つきに気づいたか、ツインテイルズの眉間にしわがよった■
■「……アンタ、もしかしてネコ拐い? 最近の集まりが悪いの、アンタの仕業?」その言葉に敵意が滲む。お前はカラテを構えた。ネコたちの目が不気味な光を放ちお前を見つめる。ツインテイルズが決断的にフエを口に当て……吹き鳴らした!■
■「「「MYAAAAAAHHHH!」」」ネコたちが一斉に威嚇の唸りを上げ、飛びかかってきた! その中にはもちろんカネモチバイオ三毛猫の姿もある。迎撃して傷をつけてしまえば本末転倒だ■
■回避ダイスを三分割し、三回【回避】判定をせよ。目標出目は4以上。一回失敗するごとに【体力】1を失ってしまう。つまり、三回失敗すれば【体力】3ダメージだ。【精神力】使用の自動成功はこの三回のうちどれか一回にしか適用できず、かつダイス1個を消費することに注意せよ■
■ネコたちの攻撃を凌いだら反撃のときだ。【カラテ】もしくは【ワザマエ】でツインテイルズを攻撃せよ。どちらを選んでも目標出目は5以上。成功した場合「ンアーッ!?」お前の攻撃はツインテイルズを傷つけ、フエの演奏を……おそらくはネコを操るジツを中断させることに成功する■
■攻撃に失敗した場合、ツインテイルズは再度ネコたちを操り襲わせてくる。その場合も回避ダイスを三分割して【回避】判定を再度行うこと。お前の【体力】が0になる(爆発四散)かツインテイルズに攻撃を命中させるまでネコ回避判定と反撃判定を繰り返す格好だ■


◇◆◇◆◇


■「チクショ! こんなやつに……!」ツインテイルズは敵意ある眼差しでお前を睨む。傷ついた体でジツを継続できるほどのカラテがないのか、フエの演奏を再開しようとする気配はない。お前は改めて自分の事情を説明することにした。■
■「エ? 迷子になったカネモチの飼い猫を探しに来た? そんな嘘に騙されるわけ………ほ、本当に?」お前のシリアスな視線を受け、ツインテイルズはようやく自分の勘違いに気づいたらしい。冷や汗を浮かべた彼女は、ごまかすように笑みを浮かべた。「そ、そういうことならもっとはやく言ってくれればよかったのにニャー! いいよいいよ、どの子?」■
■一転して友好的な態度を示すツインテイルズに呆れつつも、お前はおとなしくしていたバイオ三毛猫を抱え上げた。「アー、その子かー。たしかに毛並みとか違ってたなー……保護してたってことで、私にも少しオカネくれない? ダメ?」■
■冗談めかして言ったツインテイルズの顔が、不意に真剣なものとなる。「いや、私が保護してなかったらアブナイだったかもしれないのは本当だよ? 最近、この界隈で行方不明ネコが増えてるのは事実だし。私は誰かが誑かしてるんじゃないかと思ってるんだけどニャー。フエを吹いてもこないし、もっと強いジツに操られてるのかも……」■
■なんとも与太めいた話だ。ツインテイルズに礼を言いつつ広場を後にしようとしたお前は……眼前を一匹のバイオ黒猫が通過するところを目撃する。口に何か緑色のヨーカンめいた何かを咥え、足取りはやや覚束ない。もしやツインテイルズの言う『もっと強いジツに操られた』ネコだろうか?■
■お前は……■
選択肢1:依頼を達成したので帰還する(エンディングへ)
選択肢2:好奇心からバイオ黒猫を追う(注意!「成長の壁1」を突破したニンジャ、または二人以上のニンジャでの挑戦を推奨



◇選択肢2を選んだ場合◇


■好奇心に負けたか、あるいはなんらかの不穏なアトモスフィアを感じ取ったか。お前はカネモチ猫をツインテイルズに預け、様子のおかしいバイオ黒猫の追跡を開始した。バイオ黒猫は変わらぬ調子で路地の奥の闇へと向かっていく……■
■やがて辿り着いたのは、朽ちたバスケットゴールが放置されているバスケットコート。その中心で蹲る影の元へバイオ黒猫は近寄っていき、口に咥えた緑色のヨーカンを影へと渡し……そのまま力なく横に倒れた。死んだのだろう■
■影はネコに構うことなく緑色ヨーカンを手に取り、猛烈な勢いで咀嚼! 「フゥー……次の運び手を探さねばならん……ム?」そしてお前の存在に気付き、勢い良く立ち上がる! その拍子に頭から被っていたフードが外れた。晒し出されたのは、ナムサン! 獰猛なネコの頭である!■
■「ニンジャだと? さてはヨロシサンの追手か? ドーモ。セイミセンです」そしてアイサツを繰り出す! 外見からしてバイオニンジャに相違なし! セイミセンは前傾姿勢をとり、その牙を剥き出しにした。「貴様が何者であろうとここで殺す。俺がここに潜伏していることを知られるわけにはいかんのだ!」■
ニンジャ名:セイミセン(ニンジャ/バイオニンジャ)
【カラテ】:7       【体力】:8/8
【ニューロン】:4      【精神力】:5/5
【ワザマエ】:4     【脚力】:4
【ジツ】:4(カナシバリ) 【万札】:10
近接攻撃ダイス:9
遠隔攻撃ダイス:6
回避ダイス:7

【特筆事項】:
狂戦士化/過剰戦闘衝動(中程度)
戦闘中に近接攻撃によって1ダメージでも受けるか与えた場合、
戦闘終了時まで【カラテ】判定ダイスが+4、【回避】ダイスが−4

【サイバネ】
▲▲バイオサイバネヘッド(重度)
△毒牙
 「バイオサイバネ」による近接攻撃時、出目6が1個でも含まれていたら毒ダメージ+1
 (『サツバツ』発生時にも追加あり)
 『連続攻撃』の場合は各攻撃ごとに判定
▽吸血バイオ器官
 「バイオサイバネ」の近接攻撃によって「モータル」「ニンジャ」の
 どちらかを殺害したとき、【体力】1回復(上限は超えない)

【スキル】
●不屈の精神
 【精神力】+1(反映済み)
 【ニューロン】判定を要するあらゆる攻撃について抵抗判定の難易度が-1
☆カナシバリ・マスタリー
■ナムアミダブツ。お前はちょっとした好奇心により、ヨロシサンから脱走していたバイオニンジャとイクサをすることとなってしまった。わざわざネコを操って生存に必要なバイオインゴットを仕入れていたらしい■
プレイヤーは自身のニンジャ(複数で挑む場合、その全員)とセイミセンをそれぞれ操作しイクサを行うこと。セイミセンはカナシバリ・マスタリーによるカナシバリ・ジツを発動した後、バイオサイバネによる近接連続攻撃を仕掛けてくる。負傷すればより凶暴化し、そのカラテは苛烈なものとなるだろう。反面、回避はおろそかになる。勝機と見るか危機と見るかはお前次第だ■
■もはや勝ち目はない……と判断したのならば、【脚力】判定でイクサから離脱を選ぶこともできる。その際の目標出目は6。事前に【ワザマエ】判定(目標出目は4以上だ)を行って成功すれば『連続側転』が発動し、【脚力】を2倍にして離脱判定を行うことができる。離脱に成功した場合、そのままエンディングへと向かえ。しかし『離脱判定』か『連続側転判定』に失敗した場合、次の手番まで回避難易度が+1されることに注意せよ■
■離脱を選ばなかった場合、このイクサはお前かセイミセンが爆発四散するまで継続することになる。両者ノーダメージのターンが2ターン続いた場合、アトモスフィアはハードモードとなりあらゆる『近接攻撃』への回避難易度が+1される■


◇セイミセンに勝利した場合◇

■「サヨナラ!」恐るべきバイオニンジャは爆発四散した。なんと苦しい戦いだったのだろうか? 息を整え、ザンシンを解いたお前は……ふと背後に視線を感じ、振り向いた。やや離れた場所にぽつねんと座っていたバイオ黒猫と目が合う■
■「ナーン」バイオ黒猫は一声鳴くと、どこへともなく歩き始めた。立ち止まり、振り返り「ミャオーウー」また一声。どうやらついてこいと言っている……らしい。お前は警戒しつつも、バイオ黒猫の後に続いた■


◇◆◇◆◇


■バイオ黒猫に案内された先は路地の突き当たりだ。ゴロゴロゴロ……頭上では不穏な雷鳴が轟く。待ち受けていたのは数匹のネコ。そしてその中心に座り込む……一人のニンジャ■
■「来たね? ドーモ。はじめまして。キュムロニンバスです」お前の到着を悟ったニンジャが立ち上がり、アイサツする。ネコめいてしなやかな身体を覆う毛皮。その周囲に漂う妖しげな霞。只者ではない■
■「この子たちから話は聞いてる……あの紛い物ニンジャを倒してくれたんだってね? いや、ありがたいよ。うちの子もあいつのジツにかけられて使い潰されていたんだ。堪忍袋が暖まっていたところなんだけど……待てばいいことがあるもんだねェ」■
■キュムロニンバスは人懐こく笑う。男か、女か。若いのか、老いているのか。……人か、獣か。判然としない。なんとも奇妙な手合いだ。「ミャオーウー」周囲のネコたちが機嫌のよい鳴き声を上げる■
■「御礼と言っちゃなんだけど、こいつを受け取ってくれ。オレには無用なものだけど、キミにはなにか役立つかもしれん」そう言って投げ残されたのは古びたマキモノである。相当に貴重な品であることは明らかだ(*グレーター・マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャ・アーツ*を獲得)■
■「さて、呼びつけて悪かったね。気をつけて帰るといい。……それとも、なにか他に用でもあるのかな?」ネコめいて瞳を輝かせ、キュムロニンバスはお前を見据える。お前は……■
選択肢1:丁重に礼を言い、この場を後にする(エンディングへ
選択肢2:カラテを挑む(注意!『成長の壁2』突破ニンジャ、または『成長の壁1』を超えたニンジャ複数での挑戦推奨


◇選択肢2を選んだ場合◇


■強敵とのイクサに飢えていたか、あるいは眼前のニンジャがまだ持っているかもしれない宝に目が眩んだか。いずれにせよお前なりの理由を持って、お前はアイサツしカラテを構える■
■キュムロニンバスは不思議そうに目を瞬かせていたが……すぐに満面の笑みを浮かべた。その口の端から牙が覗く。「なァるほど、そういう気分かい? いいね、付き合ってあげよう」バチリ、と。その毛皮の上を雷光が走った■
ニンジャ名:キュムロニンバス(ニンジャ)
【カラテ】:12       【体力】:20/20
【ニューロン】:7      【精神力】:16/16
【ワザマエ】:7     【脚力】:6
【ジツ】:7(ヘンゲヨーカイ) 【万札】:60
近接攻撃ダイス:14(グレーターヘンゲ時19、狂戦士発動時21)
遠隔攻撃ダイス:9(グレーターヘンゲ時11)
回避ダイス:13(グレーターヘンゲ時18、狂戦士発動時16)

【特筆事項】:
アーチ級ニンジャ

【装備】
パーソナルメンポ(生成)
 【精神力】+5
伝統的ニンジャ装束(生成)
 『回避ダイス』+1個、【精神力】+4

【サイバネ】
▲▲バイオ強化胴体(生成)
△△生体電気発生器官(生成)
 「素手」または「ヘンゲ」による近接攻撃時、
 追加で『電磁ショック1』を与える。
またこのダメージを受けた敵は回避ダイスを2個失う。

【スキル】
★★★共振装束生成
★★★異形常態化
ヘンゲ系ジツ発動難易度+1、使用時【精神力】消費量+2、継続宣言時【精神力】消費量+1
★★★不滅
★肉体破壊
 ヘンゲ中、サツバツが出目5以上で発生する
★ヘンゲ・マスタリー
 あらゆるヘンゲ系ジツ発動難易度-1、ジツ延長時のターン+1
★★グレーター・ヘンゲヨーカイ・ジツ
 【精神力】2消費、発動難易度HARD
 成功した場合以下のルールを得る
『近接攻撃リーチ+1』、【カラテ】+5、【ワザマエ】−2、【ニューロン】-2、【脚力】+3、
『近接攻撃』時の基本ダメージ2(使用前提:近接武器の左スロットが「ヘンゲ」)、
『連続側転』使用不可、『狂戦士化』、『連続攻撃+1』
◉タツジン:ソニックカラテ
 【ワザマエ】+【カラテ】)/2(端数切り捨て)で判定
 遠距離攻撃時、以下の戦闘スタイルを選択可能

・ソニックカラテ衝撃波(ストレート):
  遠隔武器、連射不可、ダメージ2、射程8マス
・ソニックカラテ衝撃波(ダブルチョップ):射撃前に【精神力】か【体力】を1消費すること
  遠隔武器、連射不可、ダメージ3、射程4マス、射撃難易度:HARD、回避難易度:HARD
・ソニックカラテ衝撃波(ジャブ連打)
  遠隔武器、連射3、ダメージ1、射程4マス

◉ヒサツ・ワザ:ブロウパイプ・サスペンション
 近接攻撃時に出目「6、6、6」が出たとき発動可能
 以下のプロセスで行われるソニックカラテの必殺奥義
 1.敵を打ち上げる(回避難易度U-HARD)
   回避されなかった場合、近接攻撃ダメージ+1
 2.【打ち上げ成功時】ソニックカラテ追撃
  好きなソニックカラテの戦闘スタイルで追撃
  遠隔攻撃の判定は必要となるものの、成功したソニック衝撃波は必ず命中する
 連続攻撃途中でこのヒサツ・ワザが発動した場合、
 発動後に近接攻撃ダイスはすべて破棄され、攻撃フェイズが終了する
■ちょっとした好奇心は、お前を強大なニンジャとのイクサへと導いた。キュムロニンバスは戦闘開始時に★★グレーター・ヘンゲヨーカイ・ジツを発動させ近接攻撃で追い詰めてくる。基本的にソニックカラテを使用するのはヒサツ・ワザを発動させるときのみだ■
■(描写参考な)■
○グレーターヘンゲ使用時
「ではご覧あれ!これがオレの晴れ姿よ!」キュムロニンバスの周囲に雷光が煌めく!霞が黒雲となってその姿を覆い隠した。ゴロゴロ……不穏な雷鳴が鳴り響く。直後「ロウオオオーン!」黒雲を突き破って現れたは全身を長毛で覆う長虫めいた異形! これがキュムロニンバスのヘンゲヨーカイ・ジツ!

○ヒサツ・ワザ発動時
掬い上げるような尾の一撃が枯葉めいて(ニンジャ名)を空へと誘った。キュムロニンバスの瞳がギラリと輝く!「ロウオオオーン!」竜巻めいて上昇! 巨体が生み出すカラテが衝撃波となり、(ニンジャ名)へと襲い掛かる!
■キュムロニンバスとのイクサも、どちらかの【体力】が0になるまで続けてよい。撃破した場合「ヤ・ラ・レ・ター!」キュムロニンバスの肉体は霞へと変じ四散する(このニンジャは不滅なのだ)。この場合、お前はこのニンジャの所有していた【万札】60を回収できる■
■とはいえ、キュムロニンバスに挑もうとするお前は相当に熟練のニンジャ。イクサが長引くこともあろう。それを好まない場合、以下のオプションを適用してよい■
■オプション1:「マッタ!」■
相手のカラテを読み違えていたか、あるいは軽々しく相手をすべきではないと考えたか。いずれにせよこれ以上のイクサは無意味と悟ったお前は【精神力】を1消費しイクサの終了を提案できる。キュムロニンバスは「そういう気分かね? 構わんよ」基本的にこの提案を飲むものの、カラテを食らって狂戦士化している場合はさらに【ニューロン】判定を行い沈静化させる必要がある(難易度HARD、失敗した場合「ウカツ!」状態に)■
■オプション2:ニンジャの気まぐれ■
5ターン経過してもお前とキュムロニンバスが生存していた場合、キュムロニンバスは唐突に戦意を喪失する。「……飽きた。スマンな! 遊びの続きは今度としよう! オタッシャデー!」強風が吹きつける。目を開いたときにはすでにキュムロニンバスは空へと舞い上がり、黒雲の中へと消えていくところだった。この場合、キュムロニンバスが置いて行った【万札】12を獲得可能。
■どのような形にせよ、キュムロニンバスとのイクサを生き延びたお前は周囲を警戒する。もはや怪しげなネコの姿はなし。ようやく本来の依頼を果たせるようだ(エンディングへ)■


 ◇エンディング◇

 ……バイオ三毛猫を回収し、依頼人のカネモチの元へと受け渡したお前は大きく伸びをする。重金属酸性雨が降り注ぐ。幸いにも、今いるカネモチ・ディストリクトには関係がない。この地区は透明なドームによって保護されている。

 お前は手に入れた報酬を確認した。なかなかの額だ。……お前の繰り広げた冒険次第では追加報酬があったかもしれぬ。

■リザルト■
以下で達成した項目を合算したものが今回の報酬となります。(複数で挑んだ場合、【万札】は山分けとしてください)

・バイオ三毛猫を回収した
【万札】15、【余暇】2
・セイミセンと遭遇、逃走した
【万札】3、【余暇】1(ヨロシサンへのタレコミだ)
・セイミセンを撃破した
【万札】15、【余暇】2
・キュムロニンバスと交戦した
【万札】6(謎めいたニンジャの情報代だ)

 カネモチ・ディストリクトから一歩出れば、そこは重金属酸性雨が打ちつける厳しい世界だ。お前は怯むことなく、雨の中へと身を踊らせた。
【完】



◇後書き◇

 いかがだっただろうか。このソロシナリオはニンジャスレイヤー222用に書き上げたものだ。だからネコが出てくるんだね。安直!

 シナリオ中に登場したニンジャ……セイミセンやキュムロニンバスは、必要であれば他のシナリオなどで使っていただいても問題ない。特にキュムロニンバスは壁越えのコーチにしてやってもいい。

 さて。ここまで読んでくださった皆様方、ありがとうございました! 気が向いたらまたやるよ!



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