10月、友人たちと谷中の朝倉彫塑館へ行った帰り
ついでに谷中霊園の牧野富太郎のお墓を見に行ったときの事だった。
その横に見慣れない石柱が
よく見ると「御名刺受(?)」と彫ってある。
あ、これ名刺受けか!
背面に回ってみると四角い穴が開いている。
スリットから入れた名刺はここに溜まるのか。
蓋は朽ちて無くなっている?もう使われることは無くなったのだろうか…。
名刺を交換する機会自体が減ったからな。
名刺、無くなりはしないけど社会的な意味合いは薄れていって
今後は年賀状のような位置に切り替わるのだろうな。
この「名刺受け」も墓地という半永久的に残る場所において
存在意味を失ってゆくのは想像に容易い。
普及とともに発生し、
衰退とともに影でひっそりと存在価値が無くなるもの。
私はそういうものに愛着を持ってしまう性質なのである。
12月24日
再び谷中霊園へやってきた。
考現学の調査目的ではなく、ただ鑑賞目的で。
なかなか趣深いモノがたくさんあったのだ。
1、形を鑑賞する
2、個性を鑑賞する
3、ロケーションを鑑賞する
4、時代を鑑賞する
いやー楽しかった!
しかし谷中墓地は広いから半分も回れなかったんじゃないかな。
名刺受け鑑賞は楽しいのでオススメですよ~。
※観賞するときは静かに、お墓参りの邪魔にならないようにしましょう。