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『日本歯科評論 増刊/ハイエンドなSkill&knowledgeを活かした ワンランク上のコンポジットレジン修復』より―序文

『日本歯科評論 増刊/ハイエンドなSkill&knowledgeを活かした ワンランク上のコンポジットレジン修復』を10月3日に発刊しました! まだご覧になっていない方々のために「序文」をウェブ版として公開します.
ぜひ,ご一読ください.(編集部)

多くの臨床歯科医が日常の臨床においてコンポジットレジン(CR)修復を行っています.修 復治療・補綴治療の低侵襲化・メタルフリー化が進む中,CR 修復は患者さんにとって選択肢の 1つとして重要な治療法となっています.しかしながら,より満足度の高い治療を提供するた めには,単に行うだけではなく,臨床の技術を向上させる必要があります.  

本書では,「これを知っておくと CR 修復がより上達する」という臨床上の Skill と Technique について,CR 修復に熟達したオピニオンリーダー,新進気鋭の臨床医によって披露していただ きました.本企画では以下の3つのテーマに焦点を当てています.  

第一は,臨床がワンランクアップするための「Materials 編」です.最新の接着システムのア ップデートやユニバーサルシェードなど,最新の CR の使いこなしについて学びます.さらに, 濡れた被着面への CR 接着の難しさや,フロアブル CR の進化による適応拡大,光照射などにつ いても掘り下げます.  

次に,臨床がワンランクアップするための「Technique 編」では,確実な隣接面2級修復法 や咬合面の解剖学的形態再現法など,具体的な技術に焦点を当てます.また,ドロップコーン テクニックによる隣接面修復法やマイクロスコープ下での Direct View Directbonding など,実 践的なテクニックについても解説します.
さらに非う蝕性歯頸部欠損(NCCLs)攻略や歯頸部 修復における充塡の配慮など,難易度の高い項目に対する対策も網羅します.さらにデジタル 技術の活用や,ラバーダムやテフロンテープの使いこなし,映える写真撮影法は,特に関心が 高いであろう若手読者に読み応えのある内容になっています.
 
最後に「ここまでできる CR 修復」では,実際の臨床ケースに基づいたレベルアップのヒント を提供します.歯間離開・矮小歯の修復や臼歯隣接面の歯肉縁下からの充塡,そして前歯部ダ イレクトブリッジなど,具体的な症例を通してワンランクアップの CR 修復の使いこなしを学ぶ ことができます.重篤なトゥースウェアに対する CR 修復や失活歯に対するダイレクトモノブロ ック修復など,より高度な技術を要する項目にも触れられています.実臨床に落とし込むため には,関連器材のコストも見逃せません.  

本企画の執筆者は,CR 修復において豊富な経験を持つベテラン,そして若い才能にあふれる 歯科医師たちです.執筆陣がこれまで培ってきた秘訣やノウハウを惜しみなく提供してくださ ったおかげで本書が完成しました.
執筆者の先生方に心から感謝申し上げますとともに,読者 の皆様にとって,本書が,これまでにない CR 修復に関する新たな視点と知識をもたらし,臨床 の Skill 向上のため,CR 修復のワンランクアップにつながる貴重な情報源となれば幸いです.        

2023 年 10 月
編者 保坂啓一

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