自分史的なクリッピング史料

昨日も今日も気温も高くどうやら穏やかな日が過ごせそうだ。桜も終わり、これからいい季節を迎えるんだろうなぁ。そして梅雨を経てまたきっと暑い、暑い日々を迎えなくてはならないのだろうか。随分前から水分補給にはマイボトルを利用していて、それからコーヒーのサブスクなども当たり前になってきて、コーヒー用と冷たい飲料だったりアルカリ水等用に、サーモスのボトルを2つ購入した。市販の飲料などを買う時もあるけど、購入するものは明らかにお茶か水などで偏りもある。缶コーヒーなどは余程のことがない限り買わない。糖分が気になるから。無論ブラックもノンシュガーも売っているけど、そもそもコーヒーはホット派なので、夏でもブラックコーヒーのホット。またアルコールも体調の不調もあって10年以上前にやめた。今や専らノンアル族だ。水だって本当は買いたいという強い思いがある訳ではないけど、ついつい天然水やブランドが付されたものを買ってしまう。何か健康に良さそうという動機で。そう言えばいつからか、缶コーヒーの容器もアルミ缶になった。あの硬派な硬い飲み物の代表だった気がしたけど、いつからだっけ?と思いつつ、クリッピング史料を覗いてみた。

2014年5月8日 日経 コーヒー缶、素材に異変
ミルク入りもスチールからアルミに 鉄鋼メーカー、需要減警戒

日本コカ・コーラはミルク入り缶コーヒーの容器にアルミ缶を使い、2014年4月から本格販売に踏み切った、で始まる。

アルミ缶は業界団体が安全上の問題から使用の自粛を求めていたとある。何だろう?安全上の問題って・・・。これまではスチール缶だったから、鋼材の需要減につながる動きだけに鉄鋼メーカーは戦々恐々みたい(だった)。

アルミ缶は強度を高めるため製造時にガスを入れるらしく、飲む前によく振った上でしばらくしてから缶を開けてみたいな注意書きもあった由。さてここで業界団体が登場する。その名は「日本缶詰びん詰レトルト食品協会」という名前。名前自体はチャーミングではなく、何か硬い。

同協会はミルク入りにアルミ缶など「陽圧缶」に使用の自粛を求める指針を定めているとある。問題はボツリヌス菌の繁殖を把握する検査。スチール缶は中身の膨張を打音検査で見抜くけど、アルミ缶はもとから圧力が高く確認しづらい。日本コカ・コーラは打音検査ではなく、品質管理の徹底で安全性を十分に確保できるとしている。北海道でテスト販売した際には協会から自粛を求める場面もあったようだけど、この指針も既に(2014年時点で)約30年も経過していて、協会も見直しを議論しているとある。

お茶やスポーツドリンクはペットボトルが主流。スチール缶は劣勢。ということでこの頃、コーヒーへの依存、期待は強まる一方だったようだ。2013年スチール缶の生産量の8割以上がコーヒー飲料が占めた。今回(当時)の日本コカ・コーラのアルミ化は同社の缶コーヒー販売量の1%に過ぎないとあり、小さなステップを慎重に踏んでいる様子が窺える。

鉄鋼メーカーへの影響は、ティンフリー鋼板の年50万トンの内需の内、飲料缶や缶詰向けが5割を占めるというので、それなりに影響は出て来ることは必定。結局飲料メーカーはアルミ地金の方が安価ということで選択している様子だけど、今でもコストの問題なのだろうか?エンドユーザー目線で言えば、つぶしやすいし、軽さも魅力。でも缶飲料は一度開けたら飲み切りが求められるので、益々後退の気配。

しかし今度は鉄鋼メーカーもスチール缶の軽量化に動き出したとある。でも軽量化は出荷量の減を意味するだけにそれでも需要ゼロ等の最悪の事態は避けたいという思惑。缶の構造を変えたり強度を出すなどの工夫も必要。もともとティンフリー鋼板も価格変動の激しいずずを使わないために日本が生み出したらしい。最後の締めは鉄が勝つかアルミが勝つかは今後明らかになるとしていて、今じゃ、もうとっくに勝負は決している。SDGs的には使い切りのタイプはもう需要はなくなるのでは?と個人的には思っている。但しペットボトルのホット飲料には温かさの持続という問題も残る。

生活の何気ないことを振り返るだけでも随分と様変わりしている日常の様子が窺える。この記事では直接仕事には関係なかったけど、何故こういう記事が出ているんだろうという思いで読んだ記憶が。少々知見というか蘊蓄がたまるような気がして、素材や原料の市場動向というものを蘊蓄的に好んで読んだいたような態度だった気がする。まあとかく普段の仕事に関係ないところでは、目にすることがない記事でもちょっとした注意がいくことも悪いことではなく、無駄なことでもないと今でも自分に言い聞かせている。

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