自分史的なクリッピング史料

昨日に続き、本日も爽やかな天気。今朝は乱読している数十冊の中でも、米原万里の「打ちのめされるようなすごい本」(文春文庫)と久松達央の「農家はもっと減っていい」(光文社新書)、そして高橋昌一郎の「新書100冊」(光文社新書)の3冊の中からそれぞれ数ページを読んだ。これは起掛けの週刊で、とりあえず、朝読という体で習慣づけている。ごちゃ混ぜになって頭に入るのだろうか?との懸念もあるけど、読んでいるその瞬間は、ああなるほどと思いながら読んでいるので、後で思い返す時の為に付箋を貼ったり、ラインマーカーでラインをひいたりはしているものの、やはり読書ノートなどにしっかりまとめないといけないと自省している。

2024年5月11日 朝日 大学を日本学の研究所に

これは相模女子大学の学長のインタビューだ。見出しの「日本学」に興味をひかれその記事を読んだ。同大学では、4月に「日本学国際研究所」を開設した。日本の文化・社会を軸とした国際的な研究の推進と理解の促進に取り組むとある。何となく、横断的な研究になりそうだという予感を感じさせる。学長もそのようにコメントしている。同大では日本にかかわる研究として、文学、芸能、デザイン、マーケティング、食と栄養、ポップカルチャーなどに取り組んできたとあるので、それぞれの分野の研究を分断することなく、横串を通して学際的な研究に昇華していこうということだろうか。

学長の次なるコメントで、クールジャパンとか、そうした流行とは一線を画した研究に取り組みたいとされていて、学長自らが約20年前に研究・交流のために滞在したドイツ・ハンブルグ大学の日本学研究室だと。こぢんまりした研究機関で、文学、日本史、日本社会などさまざまな領域の専門家が日常的に交流して活発な議論を展開していた様子だ。同大は決して大きな機関ではないけど、小さいなりに、日本学の研究所になれたらと抱負を語っておられる。

他国の人から見た日本や他者から見た日本とはという研究はそれなりにはあるんだろうけど、自国で俯瞰しながらも客観的に大学で勉強できるというのはいいことじゃないかなぁと思って目を通した。自分はエドウィン・ライシャワー博士(元駐日大使)の本(ザ・ジャパニーズ)を読んで、外国人の見方ってそうなんだぁと思って関心し且つ興味を抱いて座右の書として所蔵している。

同大では専任教員は145人と、先生同士が顔見知りのような規模だから故に異分野の協働が可能だろう的なコメント。教育への還元はインターネットによる発信、市民講座や学生向けの特別講義の開催などを通じて行うとしている。

同大は来年創立125周年を迎えるとあり、少子化のあおりを受けて結構な数の女子大が共学化に踏み切っている中で、今なお男性中心社会の日本で女性のエンパワーメントに特化した教育機関の必要性を訴えている。高校だと男女別学とい学校もあるし、いずれ大学でも別学の大学も出てくるかも知れない。リーダーシップの醸成など、女性の役割の拡大には期待値も大きいのだろうけど、是非、その行く末をまた定点観測でもしてみたいと思う記事。

多様性や平等という言葉に踊らされることなく、もしかしたら、性別の違いによるGood Point、Bad Pointがあるかも知れないので、そうしたところも、冷静に踏み込んで欲しいなぁと思いつつ。いずれにせよ、老舗の大学の今後の活躍を期待しよう!

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