卒業おめでとう
今日は娘の中学の卒業式
寝たきりの娘に代わり、私が受け取りに行ってきた
校長室で、校長、教頭、学年主任、担任などが並ぶ中
娘の名前を呼ばれた
涙で止まらなかった。でも、しっかりと校長の目を見て、「ありがとうございます」
と受け取った
ベットに横たわる娘に朝、
「魂を込めて受け取ってきてほしい」
「あの学校に通った数ヶ月は私の三年間だった」
「よく、今日まで生きてきた」と言われた。
私は卒業証書を頂いた後に
娘が言っていた言葉を先生達にも伝えた。
そして、私も少し話をした。
「この三年間、私は娘の人権を守る為、娘の命を守る為に生きてきました。
娘が苦しむ日々の中で私が考えたことは、
対立からは何も生まれない、
しかし、知って欲しい、と言うことです。
人種差別のこと、知らないのであれば勉強して知って欲しい
人種差別の何がダメなのかを知って欲しい
知らなかった、と言う言葉では済まされないこともある。
それが命をとることもある。
私たちに起こった出来事はとても辛いことであったが、
だからこそ、先生方にも知ってほしい。
無知こそ、恐ろしいものだと私は思います。
そして、それを伝えていくのが
私たちの役目だと思っています。
先生方には転校してから様々なことがありましたが、心を尽くして頂きました。
心から感謝しております。ありがとうございました。」
と。
体が震え、涙が出た。
誰も味方がいないような気持ちになった。
でも、確かに娘に言われたように
魂を込めて卒業証書を受けとった。
その約束は果たしたと思う。
本当は、娘が最初に入学し、転校せざるを得なくなった最初の中学の先生方にも伝えたい。
動いてくれなかった、大人達に伝えたい。
でも、今私はその中学を見ると体が震える。
今日、できる限りのことはした。
今でも、娘は生と死の狭間で闘っている。
これからも娘の命を守りたい
そして、伝えていきたい。
「薔薇って持つと普通に痛い
茎部分には もう抑えきれなくて隠しきれなくなって悲鳴を上げ続けた傷が表へ生えてしまった様に刺々しい針があるけど
先端にはそれを打ち勝つように痛みを持ちながら花が綺麗に咲き誇っててさ、なんか、胸が苦しいというか 儚いというか 薔薇の様になりたかった
あとどれだけ美しい人であろうと誰であろうと刺された傷は今も明日も一生背負ってる。
1人残らず皆にここまで生きて来た人生の背景がある事を忘れては駄目」
愛おしい、娘
卒業、おめでとう
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