綺麗な月の夜だった

今日は息子のPTAだった。
息子は人前に出て発表するのが苦手だ。
PTAの授業参観では姿を消してしまいそうな程、ひっそりとそこに座っている。
私はそれでもいいと思っている。
誰にでも得手不得手がある。

それは担任も知っている。 
そして、今日、参観日は道徳。

花と言う詩を読み、そこから広げていき
花は何に支えられているか? 幹、根、葉、太陽? 
では、人は何に支えられているか?

ワークシートに一人一人書く。 息子も書いていた。

担任が言った。みんな発表しましょう。

「晒し者にだけはしないでほしい」

どんな想いがあって担任は言ったのだろうか。息子が発表できないのは知っているのに。
 
みんな、発表していく。
最後が近づく。授業の最後も近づく。
早くチャイムよ、なってくれ、と祈る。

自己肯定感が低いのにここで成功体験しなかったらますます低くなってしまうではないか、と特別支援教育的な考え方がよぎる。

成功体験を積み上げてあげたい。

息子の番になった。
何も話せない。みんなの視線が親の視線が集中する。

「晒し者にはしないでくれよ」私の心の声

その時に担任が言った
「ドキドキしてるね、みんな、Sの意見聞きたい?」
クラスの子達「聞きたーい」

「じゃあ、となりの○○さんに代わりに言ってもらいましょう」

となりの子は仲良しの女の子

あなたは何に支えられているか?

その子が代わりに発表した

「ぼくが支えられているのは、お母さんです。理由は、いつも優しいからです」

そこでチャイムがなった。

思わず涙がこぼれた。
隣のお母さんも泣いていた。

廊下に出て泣いていたら
あるお母さんが走ってきて抱きしめてくれた。泣いていた。


ゆっくりでいい。息子のペースで。

最後に担任と話をした。色々と話をした。
話をする中で息子を守らないといけないとも思うこともあった。でも、担任が言ってくれた。


素直なお子さんですね。笑顔がとてもいい。

それでいい。

毎日I love youと言ってくれる。
そんなあなたが大好きだ。

私もあなたに支えられているよ。
理由は、優しいからです。


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