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2022.3.31 四半期が過ぎたから振り返ろうぜの会

鴫野エイカーです。写真はカドカワストアさんの特典です。

「人外教室」の影響か、ここ最近は小説やライトノベルに対する興味が再燃しています。昼休みの図書室で一人小説やライトノベルに読み耽り、昼休み後もずっと読んでいて授業も上の空だった高校時代を思い出しました。授業を聞かなすぎて流石に教師にガチギレされた時に読んでいたのが湊かなえの「告白」だったのは思い出です。学生の皆さんはちゃんと授業を聞こうね。

ということで、2022年の四半期を過ぎたので公開されたお仕事を振り返っていきます。

※内容は鴫野エイカー個人の見解であり、特定人物や団体の見方を代弁するものではないことをご了承ください。
※この記事は何かあり次第予告なく編集が入ったり記事そのものが消えたりします。


【dawn(マットレス・岡田軍曹様Cover)】

元旦公開か、と思って原曲を聴きに行ったら見事に元旦にぴったりの曲でした。粋だなぁ。

全体の雰囲気をあえて暗めにすることでラスサビの眩しさが際立つようにしました。その分、曲の緩急や展開と言った要素は画面全体の動きの激しさに反映されています。
この映像は鴫野がVの世界にハマる以前に作っていたテイストで作ることができたので、肩の力が抜けて気持ちよかった。「単色平面をオーバーレイで載せる」みたいなのをやったのはかなり久々でした。反面もうちょっと凝りようがあったなとは思いますが。


【じみる様ロゴモーション】

年1であるかないかのロゴ制作のご依頼でした。個人制作でもしばらくロゴを作っていなかったのでいい刺激です。

「シックな雰囲気で」とオーダー頂いたので、いくつかご提案した中から「FOT-桔梗」のフォントを採用。
アイコンの方は大きな特徴である顔布をシンプルにあしらった設計にしました。ベタ塗りの丸+単一モチーフのアイコンは一歩間違うと家紋や屋号のような、目的とは違う和風のイメージに寄りすぎてしまうので見た目のシンプルさ以上に考え込んで作りました。
モーションの方は「意外性があるけど自然な動き」をテーマに、思い切ってばさっと垂らしてみました。


【ヴァンパイア(森中花咲様Cover)】

2021年に公開された「シンデレラ」とはうってかわって、原作をオマージュしつつ魔改造しました。その後「言うほど魔改造じゃなくね?」と思ったのは公開されてから1週間後でした。

だってただコピーするだけじゃつまらないでしょ!!!!!!!!!!!!!(クソデカBIGVOICE)
他の曲ならまだしも、OTOIROさんの曲に関してはMV用のグリーンバック素材が公開されているのでツールとイラスト素材さえあれば誰でも同じものを作れるのです。ただお頼み頂いた以上はプラスアルファが感じられるものを作りたい、ということで配布されている素材は使わず1からキーフレームを打っています。
内容としては歌詞・メロのアクセントを拾いつつ読ませたい歌詞は読ませつつ、と緩急やバランスを意識してモーションを組んだほか、原作のタイポグラフィと合わせた時に違和感が無いようなカメラワークを意識しました。あとせっかくなのでカザキ様にもご出演いただきました。


【『人外教室の人間嫌い教師』CMPV】

重 大 発 表のご縁で担当させていただきました。本当、いろんなご縁に恵まれている。

「鴫野作の映像がABEMAデビュー」の時点でそこそこパワーワードだと思うのですが、それ以上に

「茅野愛衣」の下に「鴫野エイカー」の文字が書かれると誰が想像しただろうか。何年前から茅野さんを知ってると思ってんだ。「ノーゲーム・ノーライフ」の白と「俺修羅」の冬海愛衣が好きでした。人生何があるか分からんものです。

制作はというと、思った以上に楽しかった。音楽のテンポや歌詞のリズムに合わせるのはよくやっていますが、ナレーションの読み方をベースに映像を構成するのはまた違ったノウハウを要求されます。メトロノームに合わせるのとは違った楽しさがありました。あと、作品紹介的な意味合いのあるPVである故に静止画MAD的なアプローチが取り入れられたなと感じています。
映像のルックの話をすると、カラグレ芸+光源芸をここぞとばかりに活かして、既存イラストの雰囲気をを拡張した空気感のある画面を作れたと思います。


【早瀬走様3Dお披露目配信OP】

待ってました。3D化本当におめでとうございます。ライブ関連の映像を永遠に作っていたい。

よもや正統派の2Dモーショングラフィックスを作る機会が訪れるとは思いませんでした。キーフレーム芸を身につけといてよかった。というかカッコ良さ重視のレイアウトをやる機会が多くないので足りない頭を回して画面を作りました。
前半は2Dの平面的なモーションを意識しつつ、カウントダウンのタイミングで一気にZ軸移動のモーションにして奥行きを意識させる構成にしています。他にもカラフルなステージと対比するようなモノクロだったり、早瀬さんの歌配信の待機画面で流れるアニメーションを使用させてもらってアップ完了したことを暗喩したりと、短い間にメッセージ性が詰まった映像になっています。

ちなみにOPで流れているBGMのご提案をしたのも鴫野です。演出を作っている身としてはその辺もしっかりしたいからね。


【ウル・ムアティ様配信用素材】

無事初配信できたようで何よりです。

作ったのは待機画面、OP、トランジションの映像素材。エスニック・オリエンタルなモチーフを取り入れつつ、ウル様全体のカラースキームが予め決まっていたので素直になぞりました。
待機画面はわりかしシンプルです。この動画に限らずなのですが、配信時の動画素材に対して「配信が始まる前から視聴者の目を疲れさせなくてもいいだろうに…」と思う派なので意図的に密度感や動きを削ぎ落とすことが多いです。なのでこの手の素材を作る時はモーションのカッコよさや凄みとは無縁になりがちです。


【独白(ウル・ムアティ様Cover)】

いやこの淫魔歌上手いな。結構難しい曲やぞ。

これまで鴫野が作ってきたどの映像よりも手数が多い説あります。大学に通っていた頃は休みの時期を利用してゴリゴリの映像作ったりしていたのですが社会人になってからはそうもいかず…
最初に曲を聴いたときに感じた「拾える音はできるだけ拾おう」という直感を信じてみました。たくさんのシーンを作ったよ。それと、本当は出てくる歌詞を全部手描きの文字にしたかったのですが、鴫野は字がとても汚くまともな字を書くだけで2カ月くらいかかりそうだったので断念しました。
反省点としてはもうちょっと攻めたカラグレしてもよかったな、という感じです。一部のカラグレ不足感は否めない。


【羽継烏有様待機画面・予告状シンボル】

何かとご縁があるホロスターズからデビューされた怪盗さんのご協力をさせていただきました。

予告状のシンボルは「怪盗」「キラキラ、綺麗なもの」「鳥の羽」という初期のモチーフから「ターゲットを手中に包み込む鳥の羽」「予告状に文を書く羽ペン」を連想し、いろいろな場所で応用が利くよう設計しました。
そして待機画面ですが、実は2パターン制作させていただいております。
1パターン目は予告状を読ませる映像です。可視性と可読性を第一に、怪しさが出るように作りました。映像の内容自体はありがちというか奇抜なものではないのですが、作る際の手順が意外と複雑でもう一度同じものを作れと言われたら作れる自信があまりありません。
2パターン目はこれを書いている時点ではまだ流れていないのですが、結構頑張りました。ちゃんとした3Dのシーンです。最近2Dモーショングラフィックスばっかり作っているなと思っていたらいつの間にか3Dのシーンを組んでいました。何でもやるからね。何気にC4DのSketch and Toon使ったの初めてなのでご期待ください。


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去年よりもはるかに実績が多くなった四半期でした。次の四半期にはもっとたくさんの実績を残したい。

今後とも何卒よろしくお願いします。


©Kurusu Natsume 2022 ©2022 ANYCOLOR, Inc/株式会社KADOKAWA刊

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