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DVDEncoderによるエトセトラ 2024

エンコードについては、ペガシス社のMasteringWorksが秀逸です。エディウスのプラグインを作っていたことで業界では名の知られた会社なのですが、評価の高いプラグインの部分を単体のアプリケーションとしてソフト化したのがMasteringWorksだと思います。

AIがまとめたバージョンのほうが一般的に理解しやすいみたです・・涙

TMPGEnc Authoring WorksとMasteringWorksの違いは、TMPGEnc Authoring Worksはエンコードをプリセットで行うのに対して、TMPGEnc Video Mastering Worksはマニュアルで画質の調整を行います。DVDのエンコードには主に3種類方法があり、それぞれに映像の結果が違います。

■1.CBR 定数ビット レート

60分以下の短い動画に有効です。

■2.可変ビット レート (VBR)  1pass

60分を超えるようであればVBRの選択で画質をよくすることが可能です。

■3.可変ビット レート (VBR)  2pass

参考ページ↓

CBRがビットレート固定なのに対して、VBR(Variable Bit Rate)ビットレートを映像の動きなどを解析して変えていきます。

動きが少ない部分を低ビットレートー化して動きの多い部分を高ビットレートに割り当てることで全体の容量をうまく配分するのがVBRです。

短い時間ではビットレートを固定最大値にしても容量がフルにならないので意味が薄いということになります。

1passと2passの違いは、可変をリハなし本番(1pass)でやるのか、リハーサル(2pass)をしてやるのか、という違いです。

撮影と同じで、リハーサルをしてそれに対して撮影するほうが、ぶっつけ本番より良い作品ができるのは当たり前だと思うのですが、それだけ時間がかかりますよ(倍とはいいませんが、エンコード時間が長くなります。)

DVDにおいては、720×480 ピクセル(SD)というサイズがMAX固定されているため、画質を良くするのはビットレートをDVDの持つ最大値に上げるしかありません。

このビットレートをどう調節するのかによって最終画質が異なってきます。

この部分については、原理的に言えば 2pass VBRが最高になるはずなのですが、結果は必ずしも原理とは一致しません。CBRがよく見えてしまうことは多々あります。映像の長さ、動きの早いものかとか要素により結果が変わりますので、経験の上で自分のセッティングを探すことになります。

もう一つDVDにはオーディオモードが3個あるのですが、AC3(ドルビーデジタル)がいい理由を説明します。

先ほど伝えたビットレートは最大値が決まっており、映像とオーディオの合計値も最大数があります。
オーディオでいうと、

1.非圧縮のLPCM
2.圧縮のAC3(ドルビー)
3.Mpeg1オーディオ

順番にデータ容量が大きいです。音楽などはLPCMに設定するのを推奨されている場合が多いですが、非圧縮のためそれなりのデータを消費します。ということで、映像に分けられる最大ビットレートを食う形になりますので、言い換えると映像を犠牲にして音声を高音化するということになります。

3.Mpeg1オーディオはデータとしては一番軽いのですが、日本の放送コードNTSCの準フォーマットのため再生環境を選ぶ場合があります。

ということを踏まえると、結果的にNTSCの規格内音声、2.圧縮のAC3(ドルビー)という選択になります。

ただし・・・・AC3は作成状況により音声ズレが起きる場合があるのでご注意を。(音声の圧縮解凍の段階で映像と音声のシンクが完全一致しない場合がある。)その場合はLPCM一択になります。

ちょっと疲れたのでこの辺にしますが・・・・汗

おまけ。

最初の話からすると、業界最高峰のソフトを使うと市販品のようなDVDはつくれないかな、というご興味可と思いますが、映画などで使われているハードウエアEncoderは数千万クラスのものなので、全く違う原理のようです。聞いた話だと、シーンごとに細かく調整されるとか・・前回お伝えした400万のハードは最低ランクのEncoderですので市販品のEncoderはそういったものではないクラスで作成されているはずです。まったく関係ない世界という感じです。

民間クラスでいうと、TMPGEnc Authoring WorksとMasteringWorksで自分の好みを追い込むというのが我々に出来るすべてと思います。

ちなみに、ハードEncoderは過去の遺物でありそれを持っていることを売りにしている会社さんもいますが、お疲れ様です。って感じ(笑)

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