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#28 そのアイシングって正しいですか?③

これまで、近年のケガ後のアイシングについて話をしてきました。

そのアイシングって正しいですか?①

そのアイシングって正しいですか?②

今回は、ケガ後の急性期/亜急性期対応についての紹介です。


ケガ対応の変遷


これまでに、ケガ時の対応について様々な方法が検討されています。

■ ICE
■ RICE(Rest Ice Compression Elevation)
■ PRICE(RICE+Protection〈保護〉)
■ POLICE(Protection “Optimal Loading”〈適切な負荷〉 Ice Compression Elevation)

特に、近年『POLICE』という考え方が提唱されており、受傷後の定番であった『RICE』から『Rest〈安静〉』の文字が無くなり『Optimal Loading〈適切な負荷〉』という考え方が導入されてきました。


ご存じでしたか?


PEACE & LOVE

 今回紹介するのは、『PEACE & LOVE』という考え方です。

言葉だけ聞くと、ケガと関係があるとは想像できないですね。この考えを提唱した方(Blaise Dubois氏)のセンスが光ります!笑




その内容は、写真の通りです。

PEACE & LOVE


日本語サイトから引用していますので、詳細はそちらをご確認ください!





PEACE部分が急性期、LOVE部分が亜急性期の対応になります。


初期対応の『PEACE』には、前回紹介した『E:Elevation』や『C:Compression』も入っています。研究効果自体はハッキリしていませんが、現場レベルで効果があるという認識なのだと思います。

また『A:Avoid anti-inflammatory drug〈抗炎症薬を避ける〉』という考え方は、自然治癒を妨げないという点で有効だと思います。痛みが強く、夜眠ないなどの問題が無ければ、積極的に使う必要性は無いと考えると良いでしょう。





亜急性期対応の『LOVE』には、『L〈Load:負荷〉』『V〈Vascularisation:血流量増加〉』『E〈Exercise:運動〉』という、動かし負荷をかけることで、治癒を促進していくという考え方が入っています。

この3つは、内容として似通っているので、提唱者が『LOVE』の頭文字を作るために、強引に入れたのかもしれません。苦笑




その中でも、『O〈Optimism :楽観主義〉』は面白い考え方ですね。個人的にも前向きな性格の選手の方が治りが早い印象があります。

ホルモンなどの影響も関与していると思いますが、ケガをしている選手への声掛けモチベーション管理も早期復帰には大事なようです。



今回、『PEACE & LOVE』という考え方を紹介しました。関わっている選手へ上手く活用して頂けたら幸いです。

まだ研究が進められていく分野だと思いますが、しっかり情報をアップデートさせていきたいですね!

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