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ストリップ観劇に思うこと

広島のストリップ劇場に週一度(ストリップでいう週とは月の上旬、中旬、下旬の約10日間のことをいう)通い始めて約半年が経ちます。この間に思い、気付いたことを書いてみようと思います。


 私の観劇スタイルは平日の1回目(14時~)から観るというもの。これには理由があり、平日は土日に比べ、お客の数が少ないだろうから、踊り子さんからしたら少しでもお客が多い方が踊りがいがあるだろうという個人的かつ勝手な推測による判断です。

 なお、当初は1回目だけの観劇だったのだのですが、撮ったポラロイドに踊り子さんのコメントが入って2回目に返却されることが楽しみで、しばらくたってから2回目(16時30分~)も観るようになりました。

 そうすると、ひとりの踊り子さんが1回目と2回目で趣向の全く違う演目で踊ることがよくあり、驚かされることがままありました。空中演舞をしそうにない方が2回目でやったり、和服姿がとても似合う方が2回目にボンテージ姿でバズーカー砲を持って登場したりと、良い意味で私の人間に対する期待や印象を裏切ってくれ、私という人間が如何に印象で人や物事を見ているかということに気付かされました。


 また、通い始めた当初は女性の裸が観られるという一点で劇場に行っていました。その頃は自分の好みの顔やプロポーションをした踊り子さんにお会いできるかということが頭の中を占めていた気がします。

 しかし、入場料を払う以上、全ての踊り子さんの演目を観ようという半ば使命感に近い感覚から、1・2回目の演目を観ていると、顔やプロポーションだけではなく、その人柄が気になり始めました。当然と言えば当然なのですが、踊り子さんでもいろんな方がいらっしゃいます。ベテランから若手、空中演舞をされる方やされない方、はっちゃけた方や落ち着いた方。自分のプロポーションに自信がある方やそうではない方など。ただ、共通するのは自分が主役になれるストリップが大好きという方々ということです。ストリップ界だけでも本当にいろんな女性がいるという事を改めて認識することが出来ました。


 さらに、通い始めてひと月位してから観劇中に涙を流すことがでてきました。

 今年の1中(1月中旬のことを指す)で観た浅葱アゲハさんの銀の龍という演目。個人的に好きな曲に乗せてのエアリアル。あれは演目全体の完成度の高さに対しての感動の涙でした。アゲハさんの空中演舞はとても見応えがあります。

 言葉では上手く説明出来ないのですが、1結(1月下旬のことを指す)で初めて観た桃瀬れなさんの演目は何故だか涙が溢れてきました。一生懸命な彼女の踊りが好きなのか、私はとても気になる踊り子さんです。白い和服姿がとても映える方です。

 違う意味で号泣したのは望月きららさん。3結で観た5周年作は幕が開き、曲が流れ始めた数秒後から私は涙が溢れ、嗚咽するのを抑えるのに必死でした。きららさんそれは反則だよ~!とポラの時に言いそうになったくらいです。きららさんはお客さんうけする演目を作るのが本当に上手な方です。

 書き連ねてみると、いろんな涙があったことが自分でもよくわかります。初めて劇場に足を踏み入れた時にはストリップを観て涙を流すことになるとは想像もしていませんでした。理屈では説明出来ない、感情を揺さぶられる世界がストリップ劇場にはある気がします。