企画法②ストーリージェニック

皆様こんばんは。
本日もお疲れ様です。

昨日、「特技コンテンツ」という手法について書いたので、今回は「ストーリージェニック」という手法について書こうと思います。

今回この手法を取り上げようと思ったのは、昨日何らかの商品には機能的価値があって、それをコンテンツにしてみよう!という発想法について書いたのですが、、、

もちろん尖った機能がある商品の方が少なくて、大体の商品は「そんなに特徴ないんだけど・・・」が本音かなと思ったので、今回は特に尖った商品じゃなくても使える手法について書こうと思います。

また、最初に断っておきますが、今回の手法は下記の本を参考にしております。

https://www.google.co.jp/amp/s/kyodonewsprwire.jp/release/202007162107/amp

※この本めちゃくちゃ面白かったので、興味がある方は是非読んでみてください!

では、「ストーリージェニック」について事例も交えつつ書いていこうと思います!

《ストーリージェニック》
最近、何かと映えが話題になる世の中ですが、この手法をそのまま言い換えると「ストーリー映え」です。
なんてことない普通の商品でも、映えるストーリーを乗っけると、一気に魅力的になります。

《事例》
①尾張デニム
https://diamond.jp/articles/-/175564?display=b

尾張デニムって皆さんご存知ですか?

実はこのデニム、普通のデニムではなくて、尾道市のさまざまな職業の人に1年間履いてもらって、“本物”のユースドデニムとして販売してるんです。

僕らがよく見るユースドデニムの中には、ユースド加工、つまりユースドっぽく加工してある新品が結構多いのですが、こちらは本物のユースドデニムを作ろう!との思いから始まったプロジェクトとのこと。

記事にも書いてありますが、高いもので50,000円の値がつくものもあるみたいです。

しかもこの店、ネット通販をやってないようで、実店舗しか買えないというこだわりぶり。

本当に世界で一本しかないデニムを、一年かけってつくってます。

一年前は普通の(と言ったら失礼ですが)デニムを一年間ワインのように熟成させると、そこには個別のストーリーが生まれる好例です。

②としまえん | 最後の新聞広告

こちらは最近の事例。
としまえんが94年の歴史に幕を閉じる時に出した新聞広告です。

テキストはThanksのみ。
あとは真っ白に燃え尽きて、座りこむ矢吹丈がいるのみです。

これだけ要素を削ぎ落とした広告でも、これを見てグッとくる人は多いんじゃないでしょうか。(少なくても僕はグッときました)

94年、人々を楽しませ続けてきたとしまえんだからこそ、言えるメッセージだと思います。

人々を楽しませ続けやり切ったとしまえんと、リングの上で死力を尽くして座り込むジョーがストーリーとしてリンクしてますよね。

③バナナサンド | ザマミィがネタ中に号泣
https://coconutsjapan.com/entertainment/themommy-sakaitakashi/42914/

上2つは、商品や施設の事例でしたが、もちろんこの手法は人に対しても応用可能です。

唐突ですが、先日、テレビを見てたんです。
※次の日の打ち合わせ用の企画ができてなくて、半分ヤケクソな気持ちで画面を見てたのを覚えてます。

丁度バナナサンドっていう番組がやってて、その日の回は、壮絶な過去を乗り越えた芸人の過去エピソードVTRを見てから、その芸人の漫才を見るという企画でした。

その企画に「ザマミィ」さんが出てたのですが、ボケの酒井さんが本番のネタ中に自分のVTRの余韻で号泣しちゃって、漫才ができなくなるんです。

昔、いじめられていた酒井さんは、泣きながら「ずっと日陰にいて、こんなキラキラした舞台で皆様が僕のことを見てくれてると思って、誰にも見られてこなかった、今まで」と言います。

それを見た瞬間に、僕は泣きながらこのコンビを応援しようと決めました。

ここまで、僕の感情が揺さぶられたのは、辛い過去を乗り越えてステージに立つ酒井さん自身の持つストーリー性と、ネタ中に感極まって泣いてしまう良い意味でのアクシデントがあったからだと思います。

《まとめ》
今回はストーリージェニックという手法について書きました。繰り返しになりますが、この手法は人を惹きつけるストーリーを載せると、何でも魅力的になるよ!という当たり前ながら強力な手法です。

なぜ強力なのかというと、ストーリーによって形成される好意は深いからです。
商品の機能的価値ありきで戦うと大体浮気されます。

多分皆さんの心当たりがあると思いますが、安いだけの商品って、他に安い商品が出てくるとすぐ浮気しちゃいますよね。
でも自分が長年使ってきたブランドや思い入れがあるブランドなら多少値がはってもそっちを使い続けると思います。

この手法は一定の時間がかかるという点でなかなか根気がいるのですが、一度花開けば心強い武器になると思いますので、是非ご活用ください!


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