Crew Dragon打ち上げ前のメモ

天候が心配だけど、そろそろ日本時間4:22にSpaceX Crew Dragonが打ち上げられるので、その中継をみながら書いてる。

「Dragon」という名は、ピーター・ポール&マリーの歌「Puff The Magic Dragon」から。この計画を発表したとき「そんなん無理に決まってるだろ」と言われたイーロン・マスクが、空想の生き物であるドラゴンの名を付けたそう。

誰にも馴染み深い、いい曲だよね
https://www.youtube.com/watch?v=gOpzBoyvo2w

「実現不可能だ」と言われたことだけど、こうして実現しちゃったよね。素晴らしいね。

そういや以前「世の中にはイーロン・マスクを知らない人もいる」という話題があったんだけど、さすがにTwitterやってる人ならイーロン・マスクのち知名度は100%だよね。まあ世界は広いのでいろんな人がいるけどね。

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で、アメリカはスペースシャトル退役後はISSに人を送れなくなったんすよ。ロシアに頼ってた。なのでアメリカの力で有人ロケットが実現するってのは大きい。

しかも民間の力で。そして打ち上げに使う「Falcon 9」(こっちはミレニアム・ファルコン号から命名)は打ち上げ後に再利用できる設計になってる。打ち上げしたあと自分で戻ってくるのだ。これも何度も失敗したけど、このところはうまくいってる。

ISSに宇宙船を送り込むのは想像以上に難しい。まずISSは約91分で地球を一周するという猛烈な速度で飛んでるから、それだけでも大変なのはわかる。

人工衛星っていうのは無限の自由落下をしてる状態で、しかし高速で移動してるから落下しても地球の丸みに沿っていつまでも地面には落下しない。しかし速度を上げると軌道高度は上がってしまうし、同じ速度だといつまでも追いつけない。

なので絶妙なタイミングで軌道を上げてゆき、ドンピシャで同じ軌道に入らねばならないってこと。映画「グラビティ」みたいに宇宙船はホイホイ軌道を変えられない。ズレたらエネルギー使って軌道を修正するより、打ち上げ直したほうがマシというくらい。

だからこそ打ち上げタイミングも非常に厳格で、前回中止された打ち上げもあと10分待てば天候回復したのに、それが待てなかったくらい。

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今回のCrew DragonによるDemo-2 missionの詳細はこちら。

・NASAのページ
https://www.nasa.gov/specials/dm2/

・Wikipedia(日本語版はまともな情報ないので英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/Crew_Dragon_Demo-2

ちなみに打ち上げ中継でよく使われる「propellant」という用語は日本語では「推進剤」と言い、おおむね燃料とニアイコールなんだけど大事なポイントとして空気のないところを飛ぶ、というのがある。

ロケットが噴射して空気を押して進むってのではなく、押す空気はないので搭載してる「推進剤」と呼ばれる「おもり」の役割をする何かを後ろに投げて、その反作用で進むのだ(細かいところは端折ってる)。

ということで中継みようね。

・NASAの中継
https://www.youtube.com/watch?v=21X5lGlDOfg



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