本当に「家計に優しい」クルマとは何か?

「軽自動車は維持費が安いから」という話を判で押したように聞く。正しい面はもちろんあるが、ニーズによってはそうでもないという話。

コロナでクルマ買いたくなった人多い

東京都の都心寄りに住んでるぶんには、通勤でも買い物でもクルマは必須ではないし、クルマを置いておく駐車場も出かける先の駐車場も高いから、クルマを所有する意味ってかなり低かった。

僕は月極駐車場が月6万円くらいするエリアに住んでるからなおさらカーシェアでいいやってなるのだが、コロナで状況は変わった。自分で所有する意味が出てきた。

で、お金が無尽蔵にあるならともかく、できるだけ節約したいという場合に何を選べばいいのだろうか、という話。

軽自動車の安全性について

軽自動車の販売店に行くと「昨今の軽自動車は衝突試験の成績もいいので安全です」と言われるが、これはもちろんセールストーク。実際は(すべてではないが)衝突試験というのは原則として「同じ重さの車両どうしをぶつけた結果」である点には気をつけてほしい。

具体的な統計引用はしないけど、ちょっと調べると「単独事故ではなく相互事故においては軽自動車のほうが死亡率は高い」というのは明確。サイドエアバッグなどの安全装備は大事だが、結局は大きいクルマのほうが安全なんすよ。それは大原則。

軽自動車は日本独自の規格。他国でも小さいカテゴリの車両は最近出てきてはいるが、普通のクルマとしては扱われない。だって小さくて危ないもんね。

軽自動車の維持費と価格

「軽自動車は維持費が安い」というのも判で押したような話だが、じゃあ実際いくら違うのか?

重量税など2年ごと課金になるなど場合によるから細かいとこの違いはあるが、あくまで「1年あたり」で計算してみると...。

自動車税 軽10,800円 普30,500円 差19,700円
重量税  軽2,500円  普7,500円 差5,000円
自賠責  軽12,940円  普13,340円 差400円

つまり年間25,100円、月約2,100円の差。この他に任意保険も差が生じるが、これはネット契約保険などにするとほぼ差はなくなる。

新車 vs 中古車

「新車を買おうか中古車を買おうか」はもちろん迷うところだが、ひとつ重要なポイントとして「日本のクルマはホントに壊れない・日本のクルマは走行距離が少ない・日本はクルマの社会的寿命が短い」という点。

つまり十分使えるクルマなのに捨て値で買えるっていうことが起こる。だからこそ日本で中古車を買い付けて輸出するビジネスが成り立つ。

新車も中古車も「人と荷物を乗せて走る」という点での機能は何一つ変わらない。だからあえて言うけど、新車なんて買うもんじゃないすよ。だって日本の中古車はクオリティが超高いから。

中古車をどこで買ってどうメンテナンスするかはここでは省くが、クルマ所有者にクルマ知識がなくとも、中古車をしっかり乗るための知識を持つ友達にアドバイスをもらえばそれでOK。

新車登録から7-8年のクルマなんて本当に安い。そしてモデルにもよるが、欧州での厳しい安全基準に即してるものが多い。

実はこのあたりの中古車って、軽自動車は割と高い。税金が安いからそのぶん需要あるからね。しかし中古車を4年乗って維持費差10万円。1000~1500ccあたりのクルマは同年式の軽自動車より安く売られてることが多く、さらに部品の堅牢性という点でも大きなクルマのほうが上回ってることが多い。

ということで総合的に見た経済性という点で、1500ccまでの古めの中古車ってかなりお買い得なんだよね。

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ここまで具体例とは別の話をしたわけだけど、クルマの需要は人それぞれだから、このへんを基準に考えてみてほしいと思う。

言いたいのは

・軽自動車が安いというのはは思い込みな場合もある
・軽自動車はやっぱり危険だという点
・日本で中古車を買うのはだいたいお得

というあたりっす。以上。

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