キャッシュレス推進したら「あの店は現金は使えない」という盛大な誤解を受けてしまった模様
こんにちは、秋葉原の東京ラジオデパートという歴史あるビルで、3年弱前から「Shigezone(シゲゾーン)」という「妙な電子機器・電子部品のお店」をやってる茂田と申します。もともと業務アプリ系エンジニア・ITコンサルタント・技術書執筆などをやってた中でいきなり小売業始めたということで周囲に驚かれてますが、自分が一番驚いてます(笑)。
大前提:当店は現金も大歓迎です
本文の前に要点ですが、当店は現金使えます。使えないだなんてことは一度も言っておりませんし、現金を嫌がるなんてことも絶対にありません。
お客様の利便性のために現金・クレカ・Suica・PayPayなどあらゆるお支払方法に対応しているだけですので、現金もどんどん使ってください。
キャッシュレスしてるよね
数年前から中国・深圳に通うようになって、あちらのキャッシュレス社会の便利さ快適さを強く感じたことや、近年日本でもお得なキャンペーンが増えたこともあり、自分自身は日常的に現金をほとんど使わない生活してます。
だから自分で店をやるとなったらキャッシュレス支払に対応するのは当たり前の話でした。
そしてコロナ禍ですよ。
接触感染は実はあまり起こらないような話にはなってますが、でも皆さんアルコールで手指消毒するでしょ?それは接触感染してしまう可能性を少しでも減らすためでしょ?となると現金に触れるのも減らしたほうがいいはずです。特に店員は、お客さんの100倍くらい現金に触れますから。
そして小銭両替の手数料も高くなり、さらに入金にも手数料がかかるようになったから、なおさらキャッシュレスは進めたいのは思いとしてはあります。
ただしそれも、お客様の選択肢を増やしたいというだけです。
「現金はまったく使えないんですか?」
と何度も聞かれる日々
それでキャッシュレスを推進し、過去にも「キャッシュレス支払をぜひご利用ください」とツイートしてました。コロナ禍での縮小営業時に「今日は釣銭準備が少ないので極力キャッシュレスで」とお願いしたことはありますが、現金使えないなんてことはないです。
「現金お断り」なんてことは絶対にしませんし、言ったこともありません。
しかしそんなわずかな「できればキャッシュレスを使ってほしい」という発信だけがなぜか誤解され「現金は使えないんですか?」になってしまいました。ということで以下のようなツイートを繰り返す羽目になっております。
誤解における「ハインリッヒの法則」
「現金はまったく使えないんですか?」と聞かれちゃうとなぜそんな誤解を?とは思いますが、お店をやってるとわかるのが、これにも「ハインリッヒの法則」が適用されます。
ひとりがこう聞いてくださったというのは、その影に何十人も「聞かずに"あそこは現金使えない"と思い込んで利用を避けた人」がいるのですよ。だから「え?」と感じることでも聞いてくださるお客様はとてもありがたいのです。
当店は現金もまったく問題なく使えますし、釣銭もこの規模の個人店としては多めに用意しています。繰り返しますが、現金大歓迎です。現金が使えないとかいうのはまったくの誤解・誤解・誤解ですから。ここまで繰り返しておけば伝わわりますよね。。。。
なぜ「現金使えないかも」だけが伝わる?
しかしふと思うことがあります。お店が必死こいて告知しても、情報ってお客様にはなかなか伝わらないものです。しかし数ヶ月前に少しだけツイートした「キャッシュレス推進」というところだけ、誤解だけが、どうしてここまで伝わるんだろう?というのは思います。誤解なんだから、忘れてくださいw。
というところまで考えて、なるほど「現金は使えないかもしれない」というのがとても重要な情報というお客様が多くいらっしゃるということに気づきまして。
仮に「現金が使えない」と誤解したとしても、だったらクレカなりPayPayなりを使えばいいのだから、気にする必要ないはずですよね。だのにそこまで気にする方が多いというのは、現金じゃないと困るというお客様が多いということでしょう。
「キャッシュレス推進」なんて
言うんじゃなかった
当店の現金比率は80%を超え、異様に高いのです。でもそれには理由があって、秋葉原はつい数年前まで「現金のみ」な店が多かったし、いまも結構残ってますし、さらに僕の店には50円100円の商品も多くあり、それは小銭現金で払いたいですよね。そもそもお客様の利便性を高めるために現金含め各種対応してるのですし。
お店をやってる皆さん。「キャッシュレス推進」という言葉を使うのは気をつけたほうがいいみたいです。
小銭の両替や入金にコストがかかるようになるのもうんざりだし、完全キャッシュレスな世界になってくれれば釣銭準備もレジ締めも不要になるのですが、とにかく
「キャッシュレス推進」
という本来は利便性を高める話が、なぜか
「現金はまったく使えないの?(使えます)」
「現金は嫌がられるのでは?(嫌がりません)」
というネガティブなメッセージとして伝わってしまったのです。
何度も繰り返しますが、当店は現金も大歓迎です。釣銭もたくさん準備しています。
【補足】クレカ等手数料について
お店側として「クレカやSuicaは3.24~3.6%も手数料がかかるから使われたくない」という考えもよく聞きます。確かにこの手数料は高すぎますよね。それは腹立たしいし、キャッシュレス普及の強い足かせになってはいるでしょう。
ただ、だからといってキャッシュレスを拒絶するのは商売として間違いだと僕は思ってまして。なぜなら、さまざまな調査において「キャッシュレスのほうがお客様は余分にお金を使う」という結果が出ているからです。
消費なんて気持ち次第でいくらでも変わるので、手元にいくらあるかを気にする現金よりも、気にしなくて済むキャッシュレスを使えるようにしておくだけで売上が上がるという理屈です。こういう調査は海外も含め多数あるのです。当店のような趣味性の強いお店でもそれは感じるし、ましてやお酒を飲む店などではその傾向が強いものです。
手数料もっと下げてよというのは思うけど、だからといってお店として採用しないというのは違うよねって話でした。
とにかく現金も使ってください
「消費は気分によっていくらでも変わる」は現金についても同様で、現金を使いたいお客様に誤解されてしまうだなんてことは、想定しませんでした。
当店ご利用の皆さん、現金もどんどん使ってくださいね。どうか誤解を解いてください。
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