【耳読note】『殺戮の狂騒曲(ラプソディー)』中山七里
Audible、「2024年人気作品TOP30」から、たまたま選んで聴いた本。
中山七里氏の小説、悪辣弁護士、御子柴礼司シリーズ第6弾。
高級老人ホームで介護人が9名を殺害する。犯人は殺人は認めるが、自分がした行為は世のためであり、無能な上級国民が世の中をダメにしていると主張している。その弁護人になるのが、14歳のころに幼女を殺害し少年院にいった経緯のある悪辣弁護士。二人のタッグが世間に注目を浴び、裁判が行われる。果たして御子柴はどう弁護するのか。
出だしから殺戮の描写から始まり、緊張感の高まる物語だが、その後は被告人と弁護人、検察官、被害者の家族のやり取りが長く続き、すこし飽きてきた。途中で耳読を辞めそうになり、最後まで聴くのに時間を要してしまった。
裁判の場面で、被害者からの思いに引き込まれるが、被告が有利になる様子はいっこうに出てこない。どんな流れから逆転劇があるのか、そんなの無理だと決めつけながらも、どこかに期待もあって聴いていた。
でも、まさかそんな結末があるなんて…。
最後まで聴いて良かった。期待を裏切らない展開だった。
洗脳は恐ろしい。洗脳する人間は、こんなに遠回しで網を張り、落とし穴を作るのか…。
『耳読』だったので『本』では読んでいないのだが、『本』からだと途中で何かヒントがあったのか…。
どこかの本屋さんでちょっと覗いてみよう。
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