見出し画像

「新しい働き方」〜なぜ私は都留に"いなフリ"を呼んだのか〜

今日はこちらのイベントに”リソースパーソン(実践者)”として話をすべく呼んでいただいたので、そこで話そうと思っていることをまとめます。
要するに、カンペです。


最初のテーマは、「未来の働き方」。
私たちの暮らしを構成する要素として「仕事・労働」は大きな位置を占めていますが、働いている時に幸せを感じることはありますか?仕事中に充実を感じることはありますか?
2015年の国連サミットで採択された「我々の世界を変革する持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、2030年に全ての人の同一労働・同一賃金の達成やディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を目標に掲げています。国内でも働き方改革による長時間労働の是正や外国人労働者受け入れ拡大など、時代は大きく動き始めています。
しかし、少子高齢化や経済停滞、気候温暖化など将来への不安感が強まる中で、現状と社会とのつながりや幸福、充実を感じるような「働きがいのある人間らしい仕事」の実現は本当に可能なのでしょうか?
変容型シナリオプランニング手法を使い3回連続セッションで「働き方」の視点から、子どもたちがより幸せに暮らす山梨の未来を一緒につくっていきましょう。

ということで早速はじめたいと思います。まず自己紹介がてら、過去の話から。

ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)とは?

私は大学卒業後、新卒で人材教育のコンサルティング会社に入社し、5年間自社の人事担当(内定者教育・新卒採用)/ 経営者向けセミナーのコンサルティング営業/新卒採用のコンサルタント を経験しました。

写真右下が私です。表情をみてわかっていただける通り、仕事はとても充実していて楽しかったです。

ただひとつだけ、どうしても拭い去れない”違和感”がありました。

それは
「私は"会社"という組織の歯車のひとつで、代わりなんていくらでもいる」
「いくらお金を稼いでも、都会に住んでいる限りそれらは"消費"されていく運命で、この先働き続けても何も残らないのではないか」
という疑問です。

たしかに、幼い時から関心を持っていた「教育」に携わることのできる仕事で”やりがい”はものすごくありました。素晴らしい仲間にも恵まれ、会社には心から感謝しています。

けれども、この仕事に「人間らしさ」は、今振り返るとそこまでありませんでした。よくも悪くもシステム化されていて「理念」「目的」「目標」を達成するために私たちは日々全力を尽くす。その先に”幸せ”が待っていることを信じて。

確かにそうかもしれないけれど、私はどうしても「いつ来るかわからない”未来”のために、"今"を犠牲にする、本音や感情を棚に上げ、我慢や努力を重ねる日々の過ごし方に違和感しか感じなくなていったんです。
その気持ちがどうにもならなくなる前に、まだ会社のことを好きでいられる今のうちに、一旦離れよう、と思い立ち、退職をしたのが3年前でした。

地元に帰って「人間らしさ」を取り戻すことでみえたもの

会社をやめて地元・山梨県都留市に帰って来てからは、1年間(自分的には)ふらふらしていました。アルバイトをやりつつ、中学からの親友と一緒に田んぼ・畑をしていたのですが、ここでの体験が自分を原点回帰させてくれたように思います。

自然界から見たら、自分なんてほんとうにちっぽけな存在なんだな
肩肘張らず、自分の気持ちに正直に、今も未来も幸せな毎日を生きよう
そんなことを田植え後のコーヒーをすすりながら考えたりしていました。

そしてだんだんと元気を取り戻していき、改めて「自分は教育に携わる仕事がしたい」「やって来るひとが、その人らしさを存分に発揮して"自分らしく"生きられる具体的なきっかけを提供したい」そう感じるようになった矢先、数年来の友人が起業し、田舎フリーランス養成講座なるものを千葉の田舎で開催していることをSNSで知りました。

田舎フリーランス養成講座を誘致して起きたこと

はじめて山梨県都留市で「田舎フリーランス養成講座」を実施したのは、2018年2月。そこから今年、2019年3月までで合計5回、累計70名を超える受講生・講師陣を山梨県内外から呼び寄せ、1ヶ月間住み込みでWEBで独立するためのノウハウや、人生の方向性を考える機会をつくって来ました。

参加される方々は平均すると20代後半(19歳〜40代の方も)。
「時間や場所に縛られない働き方をしたい」「自分の腕一本で稼げる力を身に付けたい」など、様々な期待をもって彼らはこのまちにやって来ます。

結果、無事フリーランスとして独立して大活躍している方もいれば、改めて自分に向いている職種をみつけ転職する方、休学を決意する方、大学や元の仕事に戻る方などなど、受講後に進む道は本当にそれぞれ。

ただひとつ共通して言えるのは、参加したみなさん一人ひとりが、参加前よりも自分の人生の選択に対して納得感を持って、自分で自分の人生の舵を握れるようになっているということ。フリーランスになること、場所や時間に縛られない"新しい働きかた"を手に入れることだけが正解ではないのです。

そして彼らが、いいことがあった時、その逆、そして何もない時でも「明日行ってもいいですか?」「今日実はこんなことがあって…」などと連絡をくれるようになって、都留が確実にみんなの"第2のふるさと"化しています。

1年たった今、ようやくこの場作り自体が、私にとっての「ディーセント・ワーク(働きがいのある、人間らしい仕事)」なのかもしれない。そう思えるようになってきました。

「働きがいのある"人間らしい"仕事」を、今もこれからも


そんなわけで、今後もこの仕事を私は続けていきたいと思っています。
最近では、わざわざいまの仕事をやめて田舎に移住しなくても、空いた時間で自分の将来のことを考えられるような機会を作りたいと思い、週末フリーランス養成講座複業フリーランス養成講座の企画をしています。

ゆくゆくは、いましている講座が子供たちにも提供できるようになって、
このスタイルが日本の教育の当たり前になったらいいなぁ、なんて思ったりなんだり。そんな未来を夢見つつ、仲間とともに日々新しいアウトプットを生み出しつづける今の働き方を続けていくことが、これから私のやりたいことであり、すべきことなのかなとも思っています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?