LUNAR ETERNAL BLUE


MEGA-CD版の「LUNAR ETERNAL BLUE」のシナリオ作成で、アイディア出ししたり何パターンかあらすじ作ったり、キャラクタ設定してみんなと意見交換したり……といろいろと右往左往した結果、それでは出来てないところは山ほどあるけれど、一度、文芸として最初から最後までまとめてみましょう、ということで作られたプロットです。

冒頭についてはみんなのイメージを統一するために小説風に書いています。

プロットについては、ひとまずゲームのことは考えずに、これまでのみんなとのやり取りででてきたものを組み込みつつ自由に組み立てています。キャラクタの性格や名前も決定稿にはなっていません。途中の抜けも多いです。

この段階で当初は意図していなかったガレオンが登場してきてビックリしていますね……。

このプロットの後は、実際にゲーム化することを前提にしたゲームプロットが作られていきます。その過程で内容は大きく変わっています。文芸だけのレベルで考えたものとしてはこれが最終版です。

実際のゲーム版では使われなかったアイディアやシチュエーションなどは、この後で作られたサターンのLUNAR1のリメイク版でずいぶんと拾ってますね。こうやってあらためて見てみると……。


【ルナ小説風検討用、プロットTMP】
重馬 敬
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□ プロローグ

 凍てついた氷原を風が吹き荒れる。
 生きるものの姿などかけらも見えぬ死の世界。
 その吹き荒れる氷雪の合間に、巨大な建造物の姿がかいま見える。じっと堪えるかのようにそそりたつそれは、異形の塔。すべてを覆う白い大地の広がりの中に、その塔だけが、美しく、そして奇怪な姿を現していた。
 外界の嵐が嘘のように静まりかえる塔の内部。その質は違うとしても、ここもまた、生あるものの存在を感じさせぬ空間であった。塔の奥深く、まるで子宮に包まれているかのように眠り続けるひとりの少女をのぞいては……。
 少女は、あの魔女の呪いを受け眠りに落ちた物語の姫のように、特殊な空間の中でただ眠り続けている。外界の激しい嵐も雷鳴も彼女の眠りを妨げはしない。彼女の瞳が開かれるには、まだ遥かな刻が必要であった。
 そう、確かにその筈であったのだ。
 無にも等しい静寂の支配するこの場所に、それがもたらされるまでは――。
 蝶の羽ばたきほどの異変。
 彼女の眠る空間に、かすかなゆらぎが生じる。
 ゆらぎは波紋となり、小さなさざ波が眠り続ける少女の裸身を包む。
 波紋は空間に広がり、やがて消えていく。
 そしてまたひとつ、波紋が現れ、消え、また現れては消えゆく。
 完全なる静寂ゆえに時の見えぬ空間に、再び時が刻まれてゆく。
 美しい人形を思わせる少女の横顔にゆらぐ波紋、そして影。
 やがて、波紋は少女を覆いつくしていった。
 少女は、ゆっくりと瞳をひらいた。
 永い永い待機の時は終わり、目覚めの時が訪れたのだろうか? いや、そうではなかった。なにか不測の事態がおこり、彼女は強制的に目覚めさせられのだ。
 それはいったい……?
 荒れ果てた塔の中を彼女は歩む。その姿は孤独ではかなげであった。
 やがて、外界の様子があらわになる。荒涼とした風景。凍てついた死の大地。
 それは、彼女が目覚めの時に見ることができると信じていた風景ではなかった。
 不安と動揺。彼女は空を仰いだ。考えられる原因、それは……。
 雲の切れ間に白く輝く月。
 それを凝視する彼女。
 彼女の瞳が、驚愕に見開かれる。
 赤く燃える月の姿。
 それは、幻視。
 それは、現実。
 そう、それこそが、彼女を揺さぶりおこした悪夢に他ならなかった。
 いま、なにかが始まろうとしている。
「ルナが……」
 彼女……、ルーシアの唇から、あえぎにも似たつぶやきがもれる。
 そう、確かにそれが始まりであったのだ。
 すべの……。

□ ヒイロとレオが出会う

 熱く乾いた風が大地を吹き抜ける。
 風は、波とみまがう紋様を砂の海にきざみつけ、あるいは旋風をまきおこしつつすぎ去ってゆく。
 風は、自由だ。
 どこまでも、思うがままに翔ける。はるかな世界の果てまでも……。
 ふいに、砂塵が舞い上がった。
 突風を受け、つぎはぎだらけの帆が大きくふくらむ。
 砂上を疾走する小さな船が、砂丘のへりからすべり落ちてゆく。
「キャアッ!? ヒイロぉ!」
「だいじょうぶ! つかまってろ、ルビィ」
 船首で爪をたてふんばる小さな猫にそう声をかけると、少年は帆にかけたロープをひきしぼった。
 帆走用のそりの片方が、

 少年は、風を全身にうけながら、まっすぐに前方を見つめていた。
 
 天空にかがやく青き星


(ルナが……)
 


「なんか言ったかルビィ?」


「ううん、なんにも言わないよぉ、ヒイロ」

 天空に浮かぶ青き星が、遺跡を照している。
 ここはルナの辺境。忘れ去られた遺跡である。その遺跡の中で、ひとりの少年がなにごとかに熱中している。
 少年の名はヒイロ(仮)。本編の主人公である。そして、心配そうにヒイロの顔をのぞいている小さな猫のような不思議な生き物は(自称赤竜の子供であるところの)彼の友達のルビィ(仮)だ。
 彼は、考古学者である祖父グェンの地図を持ち出しては、近くの遺跡を探検している。
 ヒイロは思う。この世界は不思議にあふれてる。いまはもう伝説となっている
竜やドラゴンマスター、空飛ぶ魔法の都市、それに世界を統べていた女神アルテナ。
そのどれもが、実在していた筈だと……。
 古い、古い遺跡に足を踏み入れるたび、彼はそう確信を深め、より広い世界への旅立ちと冒険を夢見て心踊らせるのであった。
「ヒイロ、ぼやっとしないで! いつも最後に気を抜いて失敗するんだから」
「わかってるって。まかせろよ、ルビィ」
 ヒイロは、どこからか聞こえてきたような気がした女性の声を脳裏からふり払った。
ここからは慎重にやらなければ……。
 彼は、もぐりこんだ遺跡から美しい宝石を土産に持ち帰ろうとしていたのだ。

 多少の失敗はあったものの、彼はなんとかその宝石を手に入れることができた。
 喜んで自分の家に帰ろうとするヒイロとルビィを、見たこともない巨大で威圧的な魔法戦艦がさえぎる。
 その戦艦の名はバルガン。そして、若き艦長はアルテナ神団の白の騎士レオと名乗った。
 レオはヒイロに、この先にある青き塔には近づくな、と少々強引に警告した。 青き塔? それは、ヒイロの祖父グェンが長い間研究している塔ではないか? グェンは、その塔は天空の青き星、そして伝説となっている女神アルテナに関係があると思っている。だがレオは、そこに悪魔が降臨するので、アルテナ様の命令で退治しにきたという。
 アルテナ神団。ウワサには聞いている。あの伝説の存在であった女神アルテナがこの世界に復活され、世界の救済のために人々を集めて強力な組織を作り布教しているということを……。
 ヒイロは、もちろんかつての女神アルテナやドラゴンマスターのことは信じていた。
が、このアルテナ神団が真実のアルテナの復活したものかどうかは分からないでいた。
 レオは、ヒイロに警告を与えると、青き塔の方へと去って行く。
 青き塔? 祖父グェンが研究を続けている封印された謎の遺跡。そこになにがあるのだろう? 本当に悪魔が現れるのだろうか? それとも……?
 ヒイロの純粋な好奇心は大いに刺激されるのであった。

 家に帰りついたヒイロは、そこで青き塔に異変がおきていることを知った。巨大な光の柱が天空より塔に降臨する所を目撃するグェンとヒイロ。これはいったい……?
 やはりレオの言葉は本当だったのだろうか? 探求心に燃えるグェン、胸がわくわくのヒイロ。
 結局レオよりも先に、祖父グェンと青き塔に向かったヒイロたち。彼は、そこで塔の封印を解くことに成功する。
 彼らの眼前にそびえ建つ伝説の青き塔。それは天空に輝く青き星を背景に、静かなる威厳をもってそびえていた。
 今度こそ封印された塔の内部に入ろうとあせるグェン。彼は、長い間ここを研究してきたが、どうしても入ることができなかったのだ。それを見ていたヒイロ、ふと先ほどの冒険で手に入れた宝石を使ってみる。と、堅固な封印があっけなく解かれたではないか。
 驚くグェン。それは尻目に塔の内部へと進むヒイロ。
 彼の胸は、期待で高鳴っていた。

 塔内部を慎重に上って行くヒイロたち。最上階近く、吹き抜けの回廊を歩んで行く。
空に浮かぶ青き星が、手が届くほど近くに見えている。
 やがて一行は不思議な部屋に出た。青き星をモチーフにした巨大なオブジェ。そして、奇妙な壁画が壁一面をおおっている。だが、それ以外には何もない。上の階へ行く手段もないようだ。ここが、青き塔の最上部なのだろうか?
 調査に狂奔する祖父をよそに、ヒイロは不満だった。もっとなにか、とんでもない、わくわくするものがあるはずだ。そう、たとえば……。
 その時、なにげなく青き星のオブジェをさわっていたヒイロの身体が光に包まれる。
次の瞬間、彼とルビィの姿は、かき消すようにその場から消えた。
 グェンは、それにも気づかず、壁画の研究に没頭しているのだった。

 グェンと離れ離れになったヒイロらは、不思議な空間にいた。ここは、あの塔の中なのだろうか?
 困惑するヒイロの目の前で、巨大なクリスタルが回転している。
「やったねヒイロ。すっごいお宝じゃん。これでお金持ちになったら、お魚いっぱい おごってね」
 はしゃぐルビィ。だが、なぜだかヒイロは、そのクリスタルに強く心ひかれていた。
 ヒイロがクリスタルに近づこうとした時、それは、まばゆい光を発した。見るとクリスタルの中におぼろに人影が浮かび上がってくる。
 人影は、やがてはっきりとした輪郭をとり、クリスタルの中から姿を現した。
 ヒイロは見た。後背に光を受けひとり立つ少女の姿を……。
 少女は、この世界の服装と一線を画した服を着け、その表情は堅く厳しいものであったが、しかし美しかった。
 その美しさは、まるで伝説のアルテナの女神さまのようだ。ヒイロはそう思った。
しかし、彼女はいったい何者なのだろう? もしかしたら本当にアルテナの……。
「君は?」
「わたしの名はルーシア……」
 凛とした少女の声が、不思議な空間に響く。
「青き星よりやってきました。この世界は危機に瀕しています。お願いです。一刻も 早くわたしを……」
 ルーシアは、ヒイロを見つめた。
「アルテナのもとへ連れて行ってください」


※以下、ゲーム演出用の改稿プロット

 アップになった月での話ですよというのがわかるような画面演出。
 どこぞの洞窟、あるいは遺跡の奥深く。
 主人公のヒイロのアップ。舌なめずりしてる。真剣な表情だが、どこかちゃめっけがある。16才。アレスよりも少したくましい感じの男の子だ。
 ヒイロ、ふいに、いぶかしげに横を向く。
ヒイロ「なんか言ったか、ルビィ?」
 ヒイロの顔の横には、なぜか逆さまになって羽ばたいているピンクの小さな羽の生えたネコみたいな生き物が飛んでいる。今は秘密だが、赤竜の幼生体であるルビィだ。
ルビィ「ううん、なんにも言わないよ。ヒイロ」
 カメラ、ズームDOWN。ぐるりと180度まわる画面。実は巨大な黄金像の顔の所に、
上からロープをはって逆さまにとりついているのだ。
 石像の左目は真っ暗。ヒイロは、右目の宝石を抜き取って、腰の袋にいれる。
ヒイロ「よーし、次で最後だ、これでこいつはオレたちのものだぞ、ルビィ!」
ルビィ「気をぬいちゃダメだからね。ヒイロってば、す~ぐ調子にのるんだから」
ヒイロ「まかせとけって」
 ロープをゆるめて、首の所まで降りてゆくヒイロ。
 その動作をやっている間に、ヒイロのモノローグで、自己紹介が入る。ここは声優さんにやってもらう。

ヒイロ「俺の名はヒイロ。世界中を旅する一匹狼の宝探し屋だ。こいつは自称相棒のルビィ。口は悪いけど、これでも女の子。俺が小さいころからずっと一緒に育った、まあ、生意気な妹ってところかな。俺は物心ついたときから、考古学者の親父につれまわされて世界中を旅していた。だけど、その親父は3年前にひとりで調査に行ったまま行方不明。俺の手元に残ったのは、おかしな世界地図の切れっぱしが一枚だけだった。それ以来、俺はこの地図をたよりにして、遺跡に眠るお宝をいただいている。別にあてにしているわけじゃないが、こうしてれば、いつか……」

ルビィ「ヒイロ、気をつけてってば!」
ヒイロ「わかってる! まかせろよ」
 ルビィの声で回想終わり。
 ヒイロ、巨人像の首の所にささっている剣に手をかける。しかし、抜けない。
 ヒイロ、顔に足をふんばって力をいれる。ガコン。剣は抜けた。と同時に、足の所が、ボコッとへこむ。しまった! トラップを作動させたのだ。
 巨人像、崩れる。ロープ、その反動でひかれる。ピューン、ヒイロ飛ばされる。そのヒイロにしがみつくルビィ。一緒に外へと放り出される。
ヒイロ「うわぁー!」
ルビィ「ヒ、ヒイロのバカー!!」
 外、轟音をたてて崩れる遺跡。空から降ってきたヒイロとルビィ、砂に突っ込む。
 気がつくと、遺跡は跡形もなく崩壊してる。ヒイロ、砂まみれになってる。手には
古ぼけた剣があるだけ。
 トホホといった風情のヒイロ。剣でポリポリ頭をかく。
 横の砂からズボっとルビィ顔を出す。
「ヒイロのまぬけ! バカ! へたくそ! せっかくお金いっぱいで、お魚腹一杯だ ったのにィ!」
「そういうなよ、ルビィ。今回のはたんなる予行練習さ。それよりコレを見ろよ」
 ヒイロ、親父の形見の地図を出す。
 地図を見るヒイロとルビィ。地図の中の一部がUP。
 ヒイロは地図を取り出して、ラーパの村を指差す。ヒイロの地図は図案化された地図。竜の洞窟のありかやその他の重要な遺跡などが描かれている。女神のマークや竜、古代遺跡などのマークが入っている。
 ラーパの村の近くには塔のしるしがある。塔のしるしの横に女性をかたどったマークが入っている。ヒイロの目的はこの塔。
ヒイロ「次はいよいよ、あの「蒼き塔」へ挑戦だぞ、ルビィ。親父の地図ん中でも、最大級のナゾのひとつだ。きっと、あんな黄金像の何百倍もすごいお宝が眠
ってるぞ」
「さっきのよりもすごいお宝!?」
「そうとも。うまくいったら、宝石でも、香水でも、魚屋をまるごとでも買ってやるよ!!」
「ちぇ、チョーシいいの」
「目指すは「蒼き塔」! さあ、出発! 出発!」
 旅立つヒイロたち。
 彼らの上には、天空の蒼き星、地球。
 タイトル。「LUNAR2」

※ここ、どこまでをグラフィックで、どこまでをキャラデモでやるか未定。誰か設計 してちょ。そしたら、すぐに発注だぁ! (^_^;)
※ここで手に入れた目の宝石と封印の剣のアイテムは売れない。
※ヒイロは、デモ画面でだけしゃべるようなイメージ? FFVのバッツ程度に無口ならいいのではないか?

・S01 ラーパへ
 船でラーパに入港しようとするヒイロ。地平線に町が見える。
 そこへ後方から大きな音。なにごとかと見ると、巨大な鉄甲船が蒸気の煙をはきながら迫ってきている。危ない。と、その船首に見覚えのある顔が……。
ルビィ「なにすんのよ、レオ!(旧名リー) あぶないじゃない!」
 そこでようやくヒイロらに気づいたレオ。まだ若い。ヒイロと同じぐらい。真面目でガンコそうな風貌の獣人(半獣人?)。魔法剣士である。
レオ「おまえらは、遺跡荒らしの! なぜこの町に? は、まさか、おまえらも蒼き塔を……。ううむ、もしそうなら容赦せんぞ!」
「なにいってるのよ! いっつもヒイロに負けてるくせに。フン」
「なにを! おまえらのような盗賊と一緒にするな! 我々は、アルテナの女神さまのために働いているのだ!」
ルビィ「どーでもいいけど、危ないんだってば!」
 レオ、後ろを振り向く。どうやら船長に指示しているらしい。鉄甲船、増速する。
跳ねのけられ、砂の波にもまれるヒイロたちの小舟。その横を、山のようなレオの船が抜けてゆく。
 ついにひっくり返ってしまうヒイロの舟。放り出されるヒイロ。その上を飛んでるルビィ。
「なにすんのよ! レオのバカぁ!!」
レオ「いいか、ヒイロ。警告しておく。蒼き塔へは近づくな。あそこには、おまえのような盗賊が狙うような物はない! 我々、真アルテナ神団にとっての聖地なのだ! わかったな! ハハハハハ」

・S02 ラーパ1
 砂漠にある村。この村からゲームの本編。ゲームの初期情報を与える。
 ヒイロのめざす塔は『蒼き塔』と呼ばれ、普段はどこにも存在しない。蜃気楼のようなもので、見た者はいても実際に行ったことのある人間はいない。また女神アルテナの話や真アルテナ教団の話なども聞くことになる。

 ヒイロ、ようやっと浜からはいあがる。やれやれ、ひどい目にあった。
 レオの戦艦・バルガン、港の外れにひときわでかい姿で停泊。しかし、警備厳重で近づけない。
 レオは、町中の真アルテナ神団の小さな神殿に行っているらしい。
 そこの神殿には、ロンファという若者がひとりで神官をしてるそうだ。しかし、どうも個人的な評判はよろしくない。不真面目で酒ばかりのんでいるそうだ。
 かつてはエリートとして、真アルテナ神団の本拠地である聖都ペンタグリアに学んでいたらしいのだが、どうやら落ちこぼれたようだ。
 真アルテナ神団の評判も悪い。他の村、町で、かなり強引なことをやっているそうだ。しかし、幸か不幸か、ロンファが不真面目なので、ここの住民は自由にやっている。
 ちなみに、酒場女には、もてているみたいであった。

 ヒイロ、実は「蒼き塔」に行くために、グェンという人物を探している。
 彼は、ここからしばらく行った砂漠の中の小さなオアシスに家を造って住み着いているそうだ。そこへは、途中怪物が出るものの、歩いてゆける。
 村では変人扱いされているその人物に会いに、ヒイロはまた旅立った。

・S03 グェンの小屋1
 ようやく小さなオアシスに着いたヒイロ。そこに入る前に、ヒイロは砂漠の向こうの「蒼き塔」の蜃気楼を見る。地球の光のもとに輝く「蒼き塔」。
 実は、この場所は蜃気楼が良く見えるところで、その研究のために、グェンはここに住んでいるのであった。

 ヒイロ、グェンに会う。
 グェン、初老の男。妻と二人でここに住んでいる。ヒイロを歓待してくれる。実はヒイロの知り合い。かつて、彼の父親と共に世界を調査してまわったことがある。今は、ここに住んで「蒼き塔」を観察しているのだ。
 ヒイロに準備は出来たのかときくグェン。うなずくヒイロ。よし、ついに明日はあの「蒼き塔」へ行くことが出来るぞ! 喜ぶグェンであった。ひょっとしたら、親父さんの消息も分かるかもしれない。よくがんばったな、ヒイロ。
 しかし、無言のヒイロ。
ルビィ「ヒイロはお父さんを探してるんじゃないわ。いっぱいお宝を手に入れて、あたしにお魚を魚屋ごと買ってくれるのよ」
グェン「ははは、この赤竜のチビちゃん、相変わらずだな。どうだ、そろそろ成竜になる気はないのかね?」
ルビィ「失礼ね。あたしは竜なんかじゃないもん。大きくなったら、あたし、人間になって、ヒイロのお嫁さんになるんだから」

・S04 蒼き塔へ
 苦労しながら蒼き塔へ向かうヒイロらとグェン。グェンの快速艇を使っている。
 グェン、攻撃魔法と回復魔法の一部を使える。もう少し個性を持たせるのも可。
 ここでゲーム的なダンジョン構造があってもいいと思う。

・S05 蒼き塔前庭1
 ヒイロ、砂漠の中で、砂に埋もれたスフィンクスのような巨大な石像を見つける。
ヒイロ、かねて用意の、あの宝石の右目、左目を、石像にはめ込む。目玉、光る。
 砂嵐、ピタリと止まり、ゴゴゴと砂漠が動く。蜃気楼が消え、緑の大地が生まれる。
その向こうに、念願の「蒼き塔」の姿が現れた。
ルビィ「やったじゃない、ヒイロ。この間のやつって、失敗だと思ったけど、違うのね。さっすが、あたしのヒイロ。ホレ直しちゃうッ!」
 ルンルン気分で「蒼き塔」へと向かう一行。
 蒼き塔の出現で広くなった部分を通って、塔の本体を目指すヒイロたち。途中泉があって、ここでは戦闘はなし。体力回復できる。地球と蒼き塔の景色がきれい。
 いよいよ、蒼き塔へと踏み込もうとする階段のところ、なんと、あの巨大な砂の巨人がいる。ヒイロの入れた宝石の目玉がランランと輝いている。
グェン「しまった。邪悪を滅ぼす塔のガーディアンじゃ。ヒイロ、封印の剣を!」
ヒイロ「……」
グェン「ま、まさか、忘れてきたとか?」
 ヒイロ、うなずく。
ルビィ「ヒイロのバカー!」
 砂の巨人とのエンカウント。戦い。もう、負ける負ける。(^_^;) 敗退。
 気づくと、あの泉にいる。どうやら、命だけは助けられたようだ。ヒイロらを、真の邪悪とは、見なかったのだろう。
 快速艇まで戻って剣を取ってくるヒイロら。
グェン「心正しきもの、この剣をかかげよ。そう伝承にはあるが、はてさて、どうなることやら……。トホホ」
 そして、再び巨人と戦う。封印の剣を掲げるヒイロ。白銀に輝く剣。ヒイロ。その剣を、巨人の踵に刺す。動きが止る巨人。
 さあ、これで中に入れるぞ。
 中にどんなトラップがあろうとも、トレジャーハンターのヒイロさまにまかせとけ!
 ルビィ、グェン。顔を見あわせる。トホホのホ。

 ★ 『砂の巨人』は戦闘画面に足しか入らないような大きさ。まともにやっても勝てないことは一目瞭然。敵が攻撃して来ると、画面外から上半身と腕が伸びてきて殴られる。戦闘画面に足しか入らないのがヴィジュアル的にかっこよくない場合は、画面に入りきる大きさの砂の巨人が次から次へと現れるのでも良い。この 場合、無限増殖する砂の巨人軍団ということになる。封じ込めるには、その生まれてくる源をどうにかするというパターン。

・S06 蒼き塔内部
 塔の中はダンジョン。
 ルーシアに会う場所を塔のてっぺんにして、途中吹き抜けを歩く時に空にでっかい地球が見えている描写あり。地球との関連を印象づける。
ルビィ「どんな宝物があるのかワクワクするわね、ヒイロ。地図には女の人の絵があるから、でっかい宝石かしら?」
 ルビィとヒイロは壁にかかった巨大な絵画の前に行く。この絵画は二人の少女が黒i不定形の魔物を封じ込めることを示したもの。
 そしてもう一枚。蒼き星とそれをとりまく白き月、黒き月。この三つがそれぞれ回りあっているような絵。
 グェン、伝説にあったとかなんとかの不確かな解説。
 そこを過ぎて回廊を歩むが行き止まり。鏡かなんかがある。
 その時、天空の蒼く星から輝く光が、塔が光に包まれる。こ、これは!?
 鏡が発光。ヒイロ、その中に入り込んでしまう。

・S07 ルーシアとの出会い
 グェンと離れ離れになったヒイロら。不思議な空間にいた。目の前に、琴を抱えた女神像と金色の台座。
そこに光に包まれた少女が、まさに降臨しようとしている。窪岡さんのボードのイメージ。
 少女、ヒイロの腕の中に、崩れるように降り立った。思わず抱きとめるヒイロ。
 その不思議な少女は、この世界の服装と一線を画した、軍服のようなイメージの服を着ている。少女、ヒイロを見つめる。ちょっと乱れた髪が色っぽい。(^_^;)少女
「わたしの名はルーシア……。地球……から来ました……」
ヒイロ「チ、キュ、ウ……?」
少女「教えてください。この世界に、LUNARの大地に、なにがおこっているのですか? このままでは、地球は、また元の死の星に戻ってしまう……。お願いです。わたしを、アルテナに会わせてください」
ヒイロ「アルテナ? 死の星? ちょっと待ってくれ。オレにはなんのことかさっぱり……」
ルビィ「どーでもいいけど、アンタ! あんまりヒイロにくっつかないで! ヒイロも早くその娘(*こ)、放しなさいよ!」
ヒイロ「ルビィ、そんなこと言ってる場合じゃあ……。ん? 君、ル、ルーシア! しっかりしろ!」
 ヒイロの腕の中でぐったりしているルーシア。
ルーシア「どうして……、転送でこんなになる筈はない……のに。これは、この世界の良き魔法力が……失われて……」
 がっくりと気絶するルーシア。
ヒイロ「ルーシア!」
ルビィ「ヒイロ、危ない!」
 見ると、天井やらなにやらが崩れ始めている。塔の崩壊が始まっているのだ。
「逃げるぞ、ルビィ!」
「もう、ヒイロといるとこんなのばっかり! バカァ!」
 あわてて飛び出すヒイロ。そこにグェンいる。訳は後だ。とにかく逃げ出す一行であった。

・S08 前庭の泉
 ルーシア、気絶している。
 その横顔はとっても美しい。ドキドキしちゃう。
グェン「本当に、その娘(*こ)はチキュウから来たと言ったのだな」
 うなずくヒイロたち。
グェン「伝説によれば、地球とは、あの蒼き星のことじゃ」
 指さすグェン。
グェン「はるか昔。4匹の竜とアルテナによって、我々はあの蒼き星より、このLUNARの大地へと渡って来たという。その時、まだ死の星であったこのLU
NARを、生命あふれる魔法の大地に変えたのもアルテナじゃ。その我らが故郷ともいうべき星から来たと言うこの少女。ひょっとして、新しき女神さまであるかもしれん」
ルビィ「でも、そのチキュウが死の星になるから、アルテナに会わせてって言ってたよ」
グェン「ふうむ……」
 その時、ルーシア目覚める。長いまつげが揺れる。ヒイロ、覗き込む。
ルーシア「ここは……?」
ヒイロ「外だよ。塔が崩れ始めたんで、逃げ出してきたんだ」
ルーシア「そう……。あなたが助けてくれたのね。ありがとう。あの……」
ヒイロ「オレ……、ボクの名はヒイロ。トレジャーハンターをやっている。こっちは相棒のルビィ……」
ルビィ「ヒイロの彼女なのよ(ハート)」
ヒイロ「ま、まあ妹みたいなもんかな。そして、考古学者のグェンさん」
ルーシア「ありがとう、ヒイロ。ありがとう、ルビィ、グェンさん」

※このシーン、ここまでがデモかな?
グェン「ルーシアさま……、さん。教えてくださらんか」
ルーシア「はい」
グェン「あなたは、あの蒼き星から来られたという。それは本当なのですか?」
ルーシア「はい。でも、どうやって、というご質問なら、それにお答えするわけにはいかないのです」
グェン「ふうむ……。我らには伝説がある。かつて、あの星より来られた女神アルテナによって、この大地に生命が芽生えたというな。その星から再びやってきたというあなた。どうじゃな、ルーシアさん。あなたも、女神さまで在らせられるのかな」
ルーシア「女神アルテナ? アルテナは、そう呼ばれているのですね。そう……、この世界の創造をつかさどる力を持った存在を女神と呼ぶのならば、わたし は女神ではありません。でも……」
謎の声「いやぁ、十分立派な女神だよ。今のこの世界ではね。少なくとも、その資格を持ってはいる。そうだろ、ルーシア」
 謎の声にはっとなるヒイロたち。何者だ! そこに、ふわりと残骸の上に降り立ち、ヒイロたちを見下ろす人影が現れた。だが、その姿は、冷酷な微笑みを浮かべた子供であった。
謎の声「ようこそ、蒼き星の眠り姫さま。遠路はるばるお疲れさま。歓迎しますよ。心からね。フフフフフ」
 ルーシア、その子供を見て青ざめる。
ルーシア「あなたは……、そんな、まさか……」
謎の声「そうだよ、そのまさかさ。そんなに驚いていただいて、わざわざ歓迎に出向いたかいがあったというものだね」
ルーシア「ああ、なんてこと……。ゾファー!! あなたが蘇っているなんて!? アルテナは、いったいなにをしていたの!?」
ゾファー「さあね。自分の目で確かめてみたらどうだい? なんなら協力してあげようか? ハハハ」
 ルーシア、戦う決意をする。ヒイロたちの方を向いて叫ぶ。
「あなたたち、下がって!」
「ほお、君ひとりでボクと戦おうというのかい」
 ルーシアがゾファーに攻撃魔法をしかける。しかし目に見えないバリヤーに阻まれ、ゾファーまで魔法が届かない。
ゾファー「やっぱりだ。君の力は、かなり弱くなっている。今の君では、ボクを封印することはできないよ」
ルーシア「ま、魔法力が……」
ゾファー「そうとも、いまやこの世界の魔法力の半分は、ボクの力となってくれている。そして、それはどんどんと増える一方なんだ。これも、アルテナのおかげかな。フフフ」
ルーシア「ああ……」
 ルーシア、力を使い果たし、倒れてしまう。
ゾファー「もう終わりなの。つまんないな。まあ、いい。では、君の力をボクに……」
ヒイロ「待て!!」
 ここでヒイロ、ルーシアとゾファーの間に立ちふさがり、剣を構える。
ヒイロ「なんだかわかんないけど、かよわい女の子に、なにする気だこのガキ! オレが相手だ!」
ゾファー「君は?」
ヒイロ「オレはヒイロ!」
ゾファー「ヒイロ? その力……、その心……。まだ未熟だけど、そうか、君みたいな人間が、まだいたんだね。これは面白い。楽しいゲームが出来そうじゃないか」
ヒイロ「なんだと!」
ゾファー「クスクス。そうこなくっちゃ。せっかく今回はいろいろ用意したのに、がっかりしちゃうところだったよ。ヒイロ、ルーシア。ボクは、今日はこれで帰るね。……あ、そうだ。せっかく再会できたんだ、プレゼントをしなくちゃね。」
 ゾファーが指先から黒い魔法を発する。その力は、砂の巨人の踵の剣に当たる。剣、黒く変色する。巨人、動きだす。その瞳の宝石は、邪悪に燃えていた。
ゾファー「じゃあ、がんばってねヒイロ、ルーシア。バイバイ」
 ヒイロ、ルビィ、ルーシア、グェン、砂の巨人の前に残される。
ルビィ「ヒイロ、どうすんのよ!」
グェン「逃げるんじゃ!」
 ヒイロ、倒れてるルーシアをおぶって、みんなで逃げ出す。その後を、巨人、追う。

・S09 蒼き塔前庭2
 逃げるヒイロ、だが、砂の巨人につかまってしまう。
 ヒイロたちは砂の巨人と闘うがとても勝てそうもない。絶体絶命というところで、巨大な魔法弾が巨人を襲う。巨人の下半身は崩壊して大量の砂に戻る。
 蒼き塔の敷地の壁を破壊しながら戦艦が現れる。艦橋には風を受けながら、レオが仁王立ちしている。戦艦の砲塔には煙がなびいて、たったいま砲撃したことを現している。
ルビィ「すっごい!」
レオ 「見たか、無敵戦艦バルガンの威力! あのような砂のカタマリなど、真アルテナ神団の敵ではない!」
ルビィ「わーい、ありがとうレオ。ちょっと見直したわ」
 と、無邪気に喜ぶルビィを尻目に、砲塔はゆっくり旋回。その照準はぴったりとヒイロたちに向けられる。
ルビィ「ちょ、ちょっとレオ!」
レオ 「ヒイロ! 毎回おまえには邪魔されてきたが、今度は、いやこれからはそうはいかんぞ! あの砂の巨人のようになりたくなければ……」
ヒイロ「わかった! 降参だ、降参!」
 ヒイロ、ルーシアをおぶったまま、バンザイをする。その片手には、琴が握られている。
ヒイロ「でも今回は、この娘(*こ)を助けだすんで忙しかったんだ。盗ってきたのは、この琴だけ。残りのお宝は、まだあの塔の中にある。本当だ!」
ルビィ「それでもひとつは盗んでるのね。まったく、ヒイロったらいつのまに……」
レオ 「ふざけるな!」
ヒイロ「へ?」
レオ 「わたしをなめているのか? それとも本当に知らないのか? まあいい。我々が用があるのは、おまえがおぶっている、そのルーシア様だ!」
ヒイロ「ルーシア……? なんで、この娘(*こ)のことを、おまえらが知っているんだ」
レオ 「女神アルテナ様が予言なされた。蒼き星よりの使者、ルーシア様が来られることをな。そこで我々は、ここまでお迎えにやって来たのだ。わかったか!」
ヒイロ「お迎えねぇ。似たようなこと言ってたブッソウなガキもいたっけ……」
レオ 「なんのことだ? ともかく! その方は、おまえのような遺跡荒らしの盗賊とは関係のない方だ。さあ、褒美はやるから、その方をこちらに渡せ!」
ヒイロ「いやだ!」
レオ 「なんだと!」
ヒイロ「確かにこの娘(*こ)は、アルテナに会いに来たって言ってた。でも、それがおまえらの女神アルテナ様だなんて、オレには信じられない!」
レオ 「なにを!」
ヒイロ「人を大砲で脅しておいて、それで言うことをきかせようなんて奴らは、信じれないって言ってるんだよ! おまえも剣士なら、卑怯って言葉ぐらい知ってるだろうが!」
レオ 「う~むむむむ」
 おしだまるレオ。少し考えて合図をすると、砲塔が旋回。照準がヒイロたちから外れる。
レオ 「確かにおまえの言うとおりだ。しかし、あの塔にあるのがおまえの目当ての宝物ではないと分かれば、ルーシア様には用がないだろう。その方も女神アルテナ様に会いに来たと言われていたのならなおさらだ。充分な礼はする。
こちらに連れてきてくれ」
ヒイロ「……よし、わかった」
 ヒイロ、ルビィを呼び。コショコショとナイショ話。その後、一緒に戦艦へと向かう。砂の巨人の倒れた頭部の横に来た時、ヒイロ、叫ぶ。
「いまだ!」
「OK!」
 ルビィ、巨人の頭部に飛んでゆくと、その目玉の宝石を蹴り飛ばして外した。
レオ 「な、なにをしている!? お!? こ、これは!」
 たちまち復活する蜃気楼。ヒイロの姿も戦艦もなにもかも、砂嵐とともに包まれる。
ヒイロ「よし、逃げるぞ!」
 ヒイロたち、逃げる。
レオ 「ヒイロ! きさま、卑怯だぞ!」
 遠くからヒイロの声。
ヒイロ「卑怯? 賢いって言ってくれよ。ハハハ。でも、レオ。おまえちょっと真面目すぎるぜ。ま、そこがいいところなんだけどな」
レオ 「く、くそっ!」
 砂嵐と蜃気楼に、戦艦バルガンの姿は呑み込まれてしまう。

・S10 ラーパへ
 こんなこともあろうかと、あらかじめヒイロが用意していた方法で、砂嵐と蜃気楼の中、無事に快速艇に戻ったヒイロたち。(方法は未定)
 一行は、とりあえずグェンの小屋へと向かう。

・S11 グェンの小屋2
 グェンの小屋にたどり着いて、ルーシアを寝かせる。グェンも奥さんも手をつくすが、ルーシア、回復しない。
 かわいそうに、とルーシアにさわるヒイロ。その時、ルーシアの夢がヒイロに流れ込む。ヒイロ、幻視(*ヴィジョン)を感じる。イメージシーン。
 そえは、LUNARの大地からどんどん天空に昇ってゆく感じ。視点がどんどん上がってゆく。そして、世界を球として認識できるようになる。
 LUNARの向こうには地球。そしてクレーターの広がっている、月の本当の大地と、ゾファーの居城(黒い染みと禍々しい光)。
 ぞっとするような感覚。だが、それ以上に凶々し悪いものがある。地球、月、そしてその他にひとつ、宇宙空間にモヤモヤと広がる、なにか意志を持った暗黒の物が凝縮しようとしている。
 黒い月? そのような単語が、知らず知らずのうちにイメージされるヒイロ。あれは、なんだ!?
 その時、夢とぎれる。気がつくと、目覚めたルーシアがヒイロを見つめている。まだ苦しそうではあるが……。
ヒイロ「今のは、いったい……」
ルーシア「わたしの恐れ……、私の悪夢。ううん、それはもう現実になろうとしている。それをあなたは見たのよ……、ヒイロ」
ヒイロ「悪夢?」
グェン「どうしたんじゃ?」
ヒイロ「ルーシアの夢をオレも見たんだ。この世界をずっと高い空から見下ろしていた。そしたら、世界は丸くて……。そして、見たこともない、不気味な土地 が広がってる一帯があった。死の砂漠……とでも言いたくなるような灰色のあばたの土地だ」
グェン「死の砂漠じゃと!?」
ルーシア「ご存知なんですか?」
グェン「ああ、学者仲間に聞いたことがる。はるか遠方の土地で、最近、死の砂漠と呼ばれる、文字どおり不毛の荒野が広がり始めているというのじゃ。そこで は、草木はおろか、いかなる生命も生きることができない、ただ一面灰色の死の砂漠が広がっているという……」
ルーシア「ああ……やはり、やはり、この世界は……」
グェン「教えてくだされ、ルーシアさん。どういうことなのじゃ。あのゾファーとは何者なのか? あなたはいったい何をしにここへ来たのか? 地球とはどう いうところなのか? そして、あんたは、アルテナに会ってどうしようと言うのじゃ?」
ルーシア「……すみません。わたしが答えられることは、そう多くありません。ですが、これだけは信じてください。このまま放っておけば、その死の砂漠は、LUNARの世界を呑みつくし、すべてを破壊しつくすでしょう。そうなれば、地球……蒼き星も、その生命を終わらせることになってしまうのです。わたしには、蒼き星を守らなければならない使命があります。そのためには、アルテナに、このLUNARを創造した女神アルテナに会わなければならないのです……」
グェン「ふーむ」
ヒイロ「なるほど! じゃ早い話が、ルーシアは、オレたちの世界を救いに来てくれたんだ。アルテナと力を合わせてさ。で、あのゾファーとかいうやつが、それを妨害する悪者。そうだろ?」
ルーシア「え、ええ……」
 単純に解釈するヒイロの言葉。でもそれだけに力強い。しかし、ルーシア。なぜか言葉をにごし、明確に答えられない。ヒイロの目をまともに見れない。明らかに何かを隠している雰囲気。でも、ヒイロは、それに気づかない。
ヒイロ「よし、それじゃオレがアルテナのところへ連れていってやるよ!」
ルビィ「ヒイロ! また、そんな安請け合いしてぇ!」
ヒイロ「大丈夫だって、まかせろよ、ルビィ。あれぇ、そうすると、またレオとゴチャゴチャとありそうな気が……。ま、いいか」
ルーシア「ありがとう、ヒイロ……。ウッ……」
 ルーシア、具合悪くなる。
グェン「いかん。魔法力も体力も、衰弱しきっとる。これは、ワシには治療は無理じゃ」
ヒイロ「じゃあ、どうすれば……」
グェン「ううむ。こうなったら……、ラーパの町のロンファにたのもう。若いが、腕は確かじゃ」
ヒイロ「そりゃいいや……て、待ってくれ、そいつ、確か真アルテナ神団の神官だろ。そんな奴に彼女を見せたら……」
グェン「いや、あいつは少々変わり者でな。大丈夫だろう、多分な……」
ヒイロ「多分? ま、いいや。なんかあったらオレが切り抜けてみせるぜ。よし、わかった」
 正面から入っていっては、レオの残していった手下や、あるいは町の住人に見られてあらぬ疑いをかけられる。
 ヒイロは、回り道をして、(抜け穴とか)の危険な道をあえて選んで、ラーパの町の神殿へと潜入する。

・S12 ラーパへの抜け道
 ダンジョン構造。なんにも考えていません。(^_^;)

・S13 ラーパ2 ロンファの神殿
 ロンファに会う。酒臭い。でも、目は腐ってはいない。
 ルーシアを見せて治療してもらう。
 最初は、面倒は嫌だとしぶっていたロンファも、ヒイロの熱い情熱に、だんだん燃えてくる。
 と、そこへ、レオが帰ってきた。あわててヒイロたちを別室に隠すロンファ。
 ロンファ、レオと会話。それを別室から覗き見るヒイロたち。
 レオ、ヒイロにまんまとしてやられたことを話す。あいつ、今度は手加減はせん、とか。
レオ 「一刻も早くルーシア様を見つけだし、女神アルテナ様の元へお連れしなければ、戦艦バルガンまでお与えいただいたというのに、申し開きがたたん」
ロンファ「あいかわらず堅い奴だな、レオ。いいじゃないか、女のひとりやふたり」
 事情を大体察して、おもしろがっているロンファ。でも、バラシはしない。
レオ 「バカな! 本気で言っているのなら、いくら親友のおまえでも許さんぞ!」
ロンファ「怒るなよ、レオ。オレが悪かった。しかし、だったらまさかこの辺りにウロウロしている筈もないだろう」
レオ 「うむ。ヒイロという男。こそ泥だけあって逃げ足だけは早いからな。いつもそれで苦労させられているのだ」
ロンファ「こそ泥ねぇ。本人が聞いたら怒りそうだな」
 ニヤニヤしているロンファ。
レオ 「なにを言う! なんの理想もなく、ただ遺跡を荒らすだけの男だ。今度会ったら必ず成敗してくれる。なに、この先の道は、すべて我々によって厳重に封じている。すぐに網にかかるさ。では、また会おう、ロンファ」
 と、出て行きかけて、立ち止まり振り返るレオ。
レオ 「……ロンファ。私と一緒にバルガンで聖都ペンタグリアに戻らんか? おまえのような男が、このままこんな田舎にくすぶって居て良いわけはない。アルテナ様には私がとりなそう。そして、私と共に戦ってくれ」
ロンファ「しつこい男だな、おまえも。オレの考えは変わらない。もう、イヤになったんだ。何もかもがな」
レオ 「なぜだ! 我らが村を襲ったあの疫災の日。共に感激とともに、女神アルテナのために尽くそうと誓ったではないか!」
ロンファ「そして、どうなった? 村人たちを締め付け。膨大な金品を集め、労働力を奪い、アルテナを信じることを強制させる。それが、愛と美の女神だと伝説にある、アルテナのすることか?」
レオ 「そ、それは……、この乱れた世界を救うために、一時的にはしかたのないことだ。私は、女神アルテナを信じている。マウリのことを憶えていないとは言わせんぞ」
ロンファ「その話はするな……」
レオ 「いいや、聞け! あの日、我が村を襲った魔獣によって、私の妹のマウリは殺された。だが、その時現れた女神アルテナ様の手によって、マウリは蘇ったのだ」
ロンファ「……」
レオ 「さらに、多くの村人も救われた。それに感激し、おまえは神官になったのだろう!」
ロンファ「たしかにマウリは蘇った。だがそれは……」
レオ 「なんだ!」
 レオに言いたいことがある、ロンファ。そうだ、おまえのマウリは蘇った。しかし、オレは見てしまったんだ。彼女が、蘇った彼女が実はなんなのかを。しかし、それを言えばレオは苦しむだろう。真面目な男だ。何をするかわからん。ダメだ。言えない。
 苦悩するロンファであった。
ロンファ「……いや。とにかく、オレの考えは変わらん。帰ってくれ、頼む。レオ」
レオ 「わかった。今日のところはここまでにしよう。しかし、一度ペンタグリアに寄ってくれ。妹のマウリも、おまえに会いたがっていたぞ。なにしろ、妹は、おまえを慕っているからな」
ロンファ「…………」
 去ってゆくレオ。その後ろ姿を見送るロンファであった。
 バルガンは、兵士たちを全員乗せて出港して行った。

・S14 神殿 治療室
 戻ってきたロンファ。あのレオを相手にがんばっているヒイロを大いに見直している。そして、この少女が、レオが探しているルーシアだということもわかる。しかし、それを密告などしない。
 ロンファ。ルーシアを治療する。ものすごく大変。しかし、マジな顔のロンファは、案外たくましく、いい男。
 苦労するが、ロンファ。ルーシアの治療に成功する。
 スヤスヤと眠っているルーシア。ロンファ、フラフラになっている。今晩は、ここに泊っていってくれ。明日の朝には、彼女も起き上がれるだろう。そう言うと、倒れるようにベッドに沈むロンファであった。
 ヒイロたちも、その横のベッドやソファーや床に寝転がる。
 暗転。

・S15 ラーパの町中
 朝。ヒイロたちが目覚めると、ルーシアのベッドは、もぬけの空になっている。あわてるヒイロたち。
 ロンファは、まだゴーゴーいびきをかいて寝ている。よっぽど疲れたのだろう。
 ヒイロたち、とにかく町にルーシアを探しに出る。
 ラーパの町中は、おかしな娘の話でもちきりになっていた。
 アチャー、と頭をかかえるヒイロたち。まあ、とにかくあの格好だし、目立つからなぁ。トホホ。
 ヒイロたち、ルーシアの足跡をたどるように、町中を探す。そこで、村人の会話などから、彼女がやった失敗の話や、その跡を見る。社会性のなさによる失敗のギャグね。
 ようやっとルーシアを見つけると、彼女は、港で老人と話していた。
 ここの砂漠の海も、かつては、本当の海だったという。しかし、いつごろからか、海は干上がり、こんな不毛の砂漠になったのだ。
 ルーシア、独り言のように語る。魔法力の衰退と砂漠化の関係について。でも、なぜ。わからない。
 早くアルテナに会わなければ……。
 ルーシアに声をかけるヒイロ。心配してたんだよ。ごめんなさい、とルーシア。
 ルーシアの頬、興奮で上気している。こんなにいっぱい人がいるなんて。びっくりしちゃった。それに、珍しいことばっかり。
 ヒイロ、ここなんて。オレは、世界中を旅してきた。もっと人がいっぱいいる所、面白い場所。変わった所。いろんなところや、人がいるんだ。
 それに素直に驚くルーシア。
 ヒイロ、君がいた地球だってそうだろう?
 でも、それにたいして、ルーシアは哀しそうに首をふる。あそこには、なにもない。私ひとり。それだけなの。
 淋しさが伝わる。
 ルーシア、その時、またちょっとよろめく。
 大丈夫? というヒイロの問いにうなずく。
ルーシア「でも、この世界の良き魔法力が失われつつあるいま、私の元の力を取り戻すには、長い時間が必要かもしれない。それを考えると不安なの」
 そんな、ルーシアに、心配ない。オレが守ってやるから。必ずアルテナの元へ送って行ってやる、と約束する。
 しかし、そのアルテナのことじゃが、とグェン。どうする、ヒイロ、やはりペンタグリエルへと向かうのか?
 ロンファやってくる。
ロンファ「あんた、ルーシアさん。よく訳は分からないが、アルテナに会いたいんだろ? だったら、真アルテナ神団の女神アルテナに会っても無駄だぜ」
ルーシア「どういうことですか?」
ロンファ「さあ、オレにも確証はないが、どうもおまえたちが探している女神は、別のなにかだという気がする」
ルビィ「その真アルテナ神団の神官のくせに、ヘンな奴」
 とかなんとかあって……。
ルーシア「アルテナは、女神の塔にいるはずです」
ロンファ「なんだって?」
ルーシア「アルテナがそこを離れるはずはないのです。絶対に」
 ヒイロ、驚いてフトコロにしまっていた親父の地図を出す。そこに。女神の塔らしき場所。たぶん、ココだ。そう、今まで幾多のトレジャハンターが挑戦して、入ることが出来なかった幻の遺跡こそが、そこだったのだ。
ヒイロ「これは、ますますオレの力が必要みたいだな。オレみたいな一流のトレジャーハンターが一緒じゃないと、この塔には近づくことすらできない。う~ん、こうなると、オレ……ボクと君とは、運命的な出会いであったといえるなぁ」
ルビィ「こら! ヒイロ!!」
 とかいろいろあって、で、結局ルビィ、ロンファ、ヒイロの3人は、はるか遠くの女神の塔へむかって旅をすることになる。
 ロンファは、誘われたが断った。面倒はごめんなんだ。でも、おまえは気にいったぜ、ヒイロ。まあ、がんばれよな。レオは、一本気で堅いが、ああみえてもいい奴なんだ。あんまりいぢめんなよ。この先で、真アルテナ神団とレオが、網をはってることを伝えて、彼は、酒場に去っていった。
 ヒイロたち、グェンの快速艇で、本当の冒険の旅に旅立つのであった。

※酒場で飲んでいるロンファに会うと、なにか心に機するものがある、という雰囲気。
でも、まだそれを表に出さない。

※これ以降、時間がないので簡略に考えてることのみ書きます。
 未定、またはいろいろと書いている部分は、本当になにも考えていません。(^_^;)
が、それ以外の部分は、上記のレベルで構成、イベントが出来ているものの簡易版と
考えて、頭の中で翻訳して読んで下さい。すんません。トホホ。

・S16 砂漠でウロウロ
 女神の塔に向かうことになった一行は、グェンの快速艇にて進む。しかし、レオたちの目を盗まなくてはいけないので、普通の旅のルートは使えない。
 砂の海の危険な所をわざわざ通って行く一行であった。
 いくつか村があるが、大事な拠点には真アルテナ教団がいて入れない。そうでないところでは、情報収拾など出来る。
 入れる村にも、真アルテナ神団の神殿があったりする。嫌な目にあう一行。
 ここ、ダンジョン構造を含んだイベント化した方がよいと思うが未定です。

 入れる村では、アルテナ神団の良くない話をきく。黒騎士と呼ばれ、恐れられている真アルテナ神団のドラゴンマスター・ガレオンの噂も聞く。
(うわっ! ガレオンが登場してきた! びっくり) (^_^;)

 ガレオン、それはLUNAR世界では伝説上の人物であった。かつて、世界を我が物にしようとしたガレオンは、その強大な魔法力を使って、一時は女神アルテナをすら、自分の部下として洗脳し、道具として使ったという。しかし、ドラゴンマスター・アレスによって、彼は滅ぼされたのだ。
 それから、アルテナの姿もLUNARでは消えてしまった。これは伝説の世界のお話であった。
 ところが、十何年前、女神アルテナは再びこの世界に人格神として現れ、真アルテナ神団が生まれた。そして、乱れた世を正すための活動が始まった。
 そして、なんと、アルテナは、恐るべき魔王といわれていたガレオンをも復活させたのだ。そして、偉大な慈悲の心でガレオンを許し、ドラゴンマスターとして働かせているという。
 ドラゴンマスター・ガレオンこと、黒騎士は、めったに人前に姿を現さないが、しかし、ものすごく強いという評判である。
 アルテナは、滅びたと言われている4匹の竜も復活させたという話も聞く。ルビィ、あれ、あたしはここにいるよぉ? ヒイロ、ややこしくなるから黙ってろよ。とかなんとか。疑惑、広がる。

 ★ 基本的に女神アルテナの像の前を調べると、体力と魔法力が回復するというシステムがいいと思う。この女神アルテナの像は各町に必ずひとつずつあって、無料で回復できる。ほこらや神殿のような場所に像が設置されていることもあるが、一般の民家や広場の噴水に像が置いてあったりもする。またダンジョンの中にあってもかまわない。フィールドでも小マップを使えば配置できる。これは女神アルテナへの人々の信仰が、原始信仰のレベルに下がってしまっていることを表すのに都合がいい。さらに真アルテナ教団との対比にも使える。真アルテナ教団では回復するときにお金を取る。普通は無料のものに対してお金を取られると、プレイヤーは生理的な感覚として真アルテナ教団がきらいになるはず。

・S17 砂漠の幽霊船
 グェンの快速船で進む途中で、砂漠の幽霊船を見る。
グェン「あの幽霊船も蒼き塔と同じように、天空の蒼き星をめぐる謎のひとつだ……」
 これ以後、砂漠のこの辺りをうろつくと幽霊船を見ることができる。ただし幽霊船の中に入ることはできない。幽霊船はゲーム終了後の隠しダンジョンとして、ヒイロが蒼き星へ渡るイベントの舞台になる。
 近くに妖精の泉がある。これが、幽霊船の目印。

・S18 ノートの村
 砂漠の出口であるノートの村。しかし、ここには戦艦バルガンとレオが先回りしていた。
 レオに発見され、いろいろドタバタがある。しかし、やはりどうしても、この村を越えることが出来ない。
 諦めた一行は、妖精の泉へと向かう。グェンによれば、伝説の失われた道があるというのだ。

・S19 妖精の泉
 妖精の泉には、ピクシーたちが住んでいる。
 人間のヒイロやグェンを怖がる妖精たち。でも、ルーシアやルビィは平気。妖精に受け入れられるルーシアを描いて、神秘感を出す。
 妖精の困っているイベント(未定)をこなすと、ヒイロたち、受け入れてもらえる。
 妖精からいろいろな、過去のことや、ガレオン、アルテナの情報を聞きだすことが出来る。しかし、妖精たちは脳味噌が小さいので、断片の情報ばっかり。ガレオンの心が泣いているとか、そんなこと。なんのことかさっぱり分からない。
 ともかく、妖精に隠された地底水脈かなんかを教えてもらい、ヒイロたちはレオの目を逃れて砂漠の脱出に成功する。
 そして、ここでグェンと別れる。彼はここに残る。または、快速艇で自宅に帰ることになる。理由は未定。

・S20 旧道の山越え
 地底水流をさかのぼって、山脈に到達。山越をしないといけない。
 普段は人が通らない旧道を越えるヒイロたち。ここはダンジョンになっている。詳細は未定。

・S21 山頂の泉1
 山頂は開けていて、美しい風景が広がっている。泉が湧きだしている場所がある。
ヒイロたちはここで一休みすことにする。
 まさかこんなところに誰もいないだろうと思ったら、ひとりの少女に出会う。びっくりしている少女。ヒイロが声をかけようとすると、少女、涙をにじませ、逃げる。
 あ、ちょっと、と追うヒイロたち。
少女「ふえ~ん、団長ぉ、ギバン団長。助けてぇ~」
ギバン「どうした!? ジーン」
 と、大勢の人間がやってきて、ヒイロたちを取り囲む。なんだってこんな所に、こんな大勢の人間がいるんだ。しかし、ちょっとやばい雰囲気だぞ。
ヒイロ「いや、あの、べ、別にあやしい者じゃありません、オレはヒイロ。彼女はルーシア。こっちはルビィ。ただ、この山を越えたいだけなんです」
ギバン「あやしいモンじゃないだとぉ?」
 恐そうなおっさんのギバン、ヒイロたちを見る。
 軍服みたいな見たこともないような服を着た美少女ルーシア。宝探しの道具などを持ったさすらい坊風のヒイロ。そして……。
ルビィ「なによ、ジロジロみないでよ。レディにたいして失礼よ。フン」
 なんて言ってる、羽のはえた猫みたいな動物。
ギバン「オレも長いこと団長やってて、いろんな奴らを見てきたが、これほどあからさまにあやしい一行を見たのは初めてだぜ」
ヒイロ「そんなぁ。トホホ」
ギバン「ん? 待てよ、ヒイロォ……? そういえば、若いが、えらく腕のいいトレジャハンターの噂を聞いたことがあるが、それがおまえか?」
ルビィ「そうよ。ヒイロは最高なんだから。いっぱい失敗もするけどね」
ヒイロ「黙ってろって、ルビィ。ええ、そうです。オレはトレジャーハンターのヒイロです」
ギバン「ふむ。どうもジーンは臆病なうえにそそっかしくていけねぇが……」
 ジーンと呼ばれた少女。ギバンの後ろに隠れるようにしてヒイロを見てる。
ギバン「だが、口だけで信じるわけにはいかねぇな。おまえがトレジャーハンターならちょうどいい。この近くにお宝が眠っているダンジョンがある。おまえひとつそれを盗ってきな。そうしたら……」
 という感じで、ヒイロ、ダンジョンに挑むことになる。

・S22 お宝
 身の証明のために、ヒイロ、ダンジョンに挑戦。トラップをくぐりぬける。
 詳細未定。

・S23 山頂の泉2
 無事(実は少しヘマして、またルビィに怒られた)お宝を手に入れたヒイロ。
 あのトラップを抜けたんだ。信用するぜ、とギバン。
 彼らは、実は芸人のキャラバンであった。砂漠地帯の村々をまわっていたが、マドリアでカーニバルがある。行こうとしたら、真アルテナ神団のやつらが封鎖していた。
彼らは、歌や踊りを禁止する教義をもっていて、キャラバンたちとは前から仲が悪いのだ。いろいろいじわるをされるので、こうやって、苦労して山を越えているわけだ。
 昔から、女神アルテナは歌や踊りが大好きだって言い伝えられたんだ。あいつら、おかしいぜ。
 よくこんな道を知ってましたね、というヒイロに。そこは、だてに長くこんな商売をやってるわけじゃねぇからな、とギバン、にやりと笑う。(実はこのギバン、盗賊ギルドの長。だから、ヒイロを知っていたし、実はあのお宝も狙っていたのだ)
 ちょっと気が弱くてはやとちりのジーンという女の子とも仲良くなるヒイロたち。こうみえても、ジーンは踊りの名手なのだそうだ。
 ところで、そんな格好してたら目立ちすぎる。ジーン、キャラバンの服をあげることにする。ついでに水浴びしましょう。
 ヒイロも水浴び。ただし、岩で別れてる。ルビィ、ジーン、ルーシアで水浴びしていたら、ルーシア、なぜヒイロは向こうなの? とおかしな疑問を発する。
 どうせならこっちに来ればいいのに。わたし呼んでくる。
 ジーン、ルビィ、止めるまもなくルーシア、向こうに行く。
 うわぁ! とヒイロの叫び。行くと、ヒイロ、あわてて足をすべらせたのか、頭を打って鼻血を出して気絶。きょとんとしている裸のルーシア。ヒイロを見てキャッと赤くなり走りさるジーン。ルビィ、ルーシアを見てトホホ。この娘(*こ)、なに考えてんのよぉ。
 その後で、ルーシア、新しい服を着て出てくる。かわいい。ポーとなるヒイロ。ルビィ、ちょっとすねる。
 ルーシア、ヒイロにほめられてうれしい。でも、へんな気持ち。なぜ、ドキドキしちゃうのかしら。
 それを見て、さらにドキドキのヒイロであった。(^_^;)
 その夜。ヒイロたちも入っての大宴会。歌や踊りを堪能。ヒイロもあの琴をひく。
ルーシア、その光景にびっくり。でもイヤじゃない。ぞれがなにか分からないが、でも心になにかがしみこんでくるよう。でも、少しこわい。
 アルテナはこれを好きだったというけれど……。
 複雑な想いのルーシアであった。

 山頂の泉から道は別れている。マドリアと、女神の塔があるヴェーン方面は別々だ。
 また会おうね、と約束して、ヒイロたちとキャラバンは別れるのであった。

・S24 ノートの村2
 反対側から回ってノートの村に入るヒイロたち。
 ここにはもう戦艦もレオもいない。しかし、ビックリ。あのロンファがいた。
 ロンファ、聖都ペンタグリアに向かっているという。実は、ヒイロに会ったことで、より積極的に動こうと思うようになったというのだ。その為には、ペンタグリアに行って、心に気にかかっていることの決着をつけなければならない。
 ところが、ここである事件に巻き込まれ、ヒイロとロンファは仲間となって、それを解決することになる。
 そして、さらに、レオもそれに加わることになるのだが、今のふたりには分からないことであった。

・S25 ノートの事件
 未定。
 ヒイロ、ロンファ、ルビィ、ルーシアで立ち向かう、あるいは冒険することになる。
基本的には、人のエゴにからんでいて、それを解放してやる話。アルテナ神団がらみ?
 途中ではからずもレオがパーティに加わることになってしまう。黄金の呉越同舟パターン。
 で、少しヒイロを見直すレオ。さらには、アルテナ神団への疑惑も生まれる、しかし、それを必死で否定するレオ。
 すべてが終わった時、ロンファ、ヒイロたちを逃がしてやる。
 レオは、その後を追う。仲間の時間は、もう終わりなのだ。
 ロンファ、ひとりで聖都ペンタグリアに向かうのであった。

※ここのような、パーティのキャラ立て以外のイベントについて
 それぞれの町で、ヒイロたちはいろいろな事件や問題を解決してゆく。
 それは、魔獣のことだったり、海賊や人間関係だったりする。
 いちいちそういう事にひっかかって、結果として旅が遅れることについて、ルーシアは本心気が気ではないはずだ。だが、ヒイロは、「困ってるもんほっとけないだろ」とか、「楽勝だから力かしてやろう」とか、「まあ、飯食わせてもらったしなぁ」、「ちょっとだけ、ちょっとだけだって」などといった軽い調子で引き受けて、結局苦労してしまう。
 で、しょうがないからルーシアも禁じている知識や力をちょっとだけ使ってヒイロを助けたりして、またそれが大げさに感謝するもんだから怒れない。それどころか、人々のために、そうすることが自然なことだ、みたいに思わされ始める。
 それは、ロンファもジーン、クララも同じ。レオすらも、それにまきこまれる。
 結局それはどういうことかというと、彼だけが「しがらんでいない」からだ。
 ルーシアも、ロンファも、クララ、ジーン、レオ、すべて自分の問題というのを抱えている。そして、それの大きさを感じるあまり、それ以外のものに対して目が開かれないのだ。
 ヒイロは違う。
 彼は、せっそうもないほど、さまざまなものに気をとられ、それを自分のこととして感ずる。自分以外のものを感じる心の余裕があるのだ。
 そんな彼と旅をし、苦難な冒険を共にするにつれて、ルーシアたちも、自分の問題を忘れることは出来ないが、しかし、自分の力を、少しずつでも出して行こうという気にさせられる。
 そのことこそが、自分の問題の解決に近付いているということなのだ。
 それが、彼等にとっての成長(RPG)である。
 これが、ヒイロの主人公性ということである。で、ルビィが好きなのは、そういうヒイロなわけね。(^_^;)
 真面目なレオが、ギリギリの所ででヒイロにかなわないと思うのは、こういうところだろうね、きっと。

・S26 カーニバルの町、マドリア
 結局、ノート廻りではヴェーンに行けない。しかたがない、遠回りになるが、マドリア経由で行くしかない。
 マドリアではカーニバルが行われている。
 ここで、ジーンと再会。踊り子として踊っているジーンは別人のように精悍で、美しく、激しい情熱。凄い。
 追い付いてきたレオ。今度は戦艦バルガンでやってきた。町中混乱。
 で、まあ例のサウンド・オブ・サイレンス作戦で、ヒイロたちを逃がしてくれるキャラバンの人たち。

※火野くんがいってた着替え室に逃げ込んで、レオは純情なので入れないというネタはあり。(^_^;)
※ヒイロたちが、最初に兵士から逃げる時、せっかく色々なキャラバンがあるのだから、それをネタに使いたい。
 手品のタネの箱がいっぱいあって、Aの箱に入るとCに出て、Fに入るとBに出るとか。イースの鏡の間の変形ね。他にも色々面白く出来そう。よろしく! (^_^;)

・S27 ジーンとバイバイ
 ヒイロらと共にマドリアから脱出したジーン。
 しばらくは、ダンジョン構造の中、ジーンと仲間になって行動。実はジーンが凄く強いのを知る。びっくり。
 キャラバンとは、次の開催地で合流することになっているの。ここでお別れね。楽しかったわ。かなり明るくなったジーン。
 ヒイロ、またジーンと別れ、次の町に急ぐ。

・S28 テミス
 クララと出会うイベント。
 京の五条の橋の上、っていうイベント案。
 怪物が出て困っている村人を助けることになるが、その怪物とは、実は強力な魔法使いを探しているクララの芝居だった、というパターン。
 怪物に化けているクララってのは、あんまりだから、別に何か考える。
 クララ、これぞお嬢様で美少女って感じの娘(*こ)。しかし、口を開くとギャップが広がる。
 とにかくお金のことしか言わないし、やたらせこい。なんだ、この娘(*こ)は……、てなかんじ。ギャグメーカー的な扱い。
クララ「いい、ヒイロ。特別にタダで、大事なことを教えたげるわ。しっかり聞きなさいよ」
ヒイロ「はあ……」
クララ「世の中金がすべて! これが一番大事なことだからね。わかったわね!」
 ヒイロとルーシアが優秀な魔法使いとしての素質を持っていることを知ったクララは、さっそく彼らをスカウトする。そう、なんとこの少女が、魔法ギルドの現当主だというのだ。
 とりあえずそんなことやってる暇はないし、興味のないヒイロは断る。しかし、クララしつこい。断って契約金を高く吊り上げようっと腹ね。あなたもなかなかやるわね。とか勝手に誤解してしまう。
クララ「しかたがない。マネージメント一切合財こっちの経費で、上がりの5パーでどうだ! もうこれ以上は出せないわよ。ダメ? ううう、人の足下みようっての。しかたない! 5.5パー! これ以上は、逆さかに振っても出ないんだから」
ルビィ「ヒイロ、どうしよう。困ったねぇ」
クララ「は、さては、あんたち、もうアルテナ神団と契約しちゃったの? そうなのね。クヤシー!!」
ヒイロ「へ? なんのことだい? どことも契約なんかしないし、これからもそんな気はないよ。だから、もう勘弁してくれったら」
クララ「じゃあ、フリーなのね。わかった、じゃあわたし、あんたたちについて行くことにする。女神の塔ならちょうどヴェーンへの帰り道だしね。その間に、じっくりと条件面について交渉しましょう」
ヒイロ「ひー、カンベンしてくれぇ」
 でもヒイロの悲鳴もなんのその、彼女は勝手にパーティに入ってしまうのだった。

※クララのアイテムに、ガマグチっていうのがある。これは後のイベントアイテム。
とーぜん人には渡せない。とかいうのも面白いかも?

・S29 クララの性格出しのイベント
 クララと仲間になって初めての、ダンジョン形式のイベント。未定。
 ここで、彼女のお金へのこまかさ。ギャグをかます。でも、なんとなく、こうは言っていても本当は純な良い子なんだろうなぁ、という雰囲気も出す。そして、少し寂しげに見えるところも。
 つまりは、ヴェーンの再興という重荷を一人で背負って気負い、バリバリにトゲを突き出している少女という感覚。
 もちろん、魔法についてはとても強力。

・S30 テミス2
 で、イベントをクリアして戻って来たところへ、なんと、ジーンがやってくる。
再会を喜ぶヒイロ。しかし、ジーンの顔は暗いし、せっぱつまった感じ。
 聞くと、なんとキャラバンのメンバーがみんな、レオが率いる真アルテナ神団に捕まってしまったというのだ。
 ヒイロと別れてから、ジーンはキャラバンと待ち合わせの場所に行った。しかし、いつまでたっても彼らは来ない。不信に思ったジーンが、マドリアに戻ってみると、キャラバン一行がレオに捕まっていたというのだ。
 どうして、彼らは関係ないだろう? そう言うヒイロにジーンはかぶりをふる。あのルーシアの前の服。泉で着替えた時に、あんまり変わった服だから、なにかの芝居の時に使おうとしまっておいた。それを、レオに見つかったというのだ。
(この服。前のシーンでちゃんと伏線ですよぉ、という感じで見せておく)
 レオは、彼らがルーシアやヒイロの仲間だと思っている。彼らを拘禁しておけば、ヒイロが助けに来るだろう。
ヒイロ「もし、オレがいかなければ?」
ジーン「キャラバンの人たちをひどい目にあわせるって……。クスン、クスン」
ヒイロ「泣かなくても大丈夫だって。レオは、そんな卑怯なまねはしない男だ。脅しだよ。たぶん、ね。しかし、ほっとくわけにはいかないな……」
 クララ、その間に、ちゃっかりヒイロのマネージャー面して、人助けのギャラの交渉をしようとする。ルビィに怒られて、ふたりで大ゲンカ。とりあえずそっち方面は
無視しようと努力するヒイロであった。
 ルーシア、ショックを受けている。
ルーシア「ごめんなさい、わたしのせいだわ。あなたたちを巻き込んでしまった……」
ジーン「いいえ、そんなこと! 悪いのはアルテナ神団です。ルーシアさんが気にすることなんてありません!」
ルーシア「ありがとう……」
 珍しくキッパリと言い切るジーンであった。
 とにかく、ただ働きはイヤーとか言ってるクララを引きずって、(実はクララは魔法使いとして優秀なのでこういう時は役にたちそう)一行はマドリアへと向かう。

・S31 マドリア2
 マドリアにやってきた一行。なるほど、町はアルテナ神団の兵士によって占領されている。戦艦バルガンも、ドンとにらみをきかせている。
 どうしよう、とオロオロするジーン。覚悟は決めたけど、あたしのギャラはあんたたちの契約金からさっぴくからね、とわめいているクララ。トホホ。
 しかし、トレジャーハンターのヒイロの目から見れば、あいつらの警備なんて穴だらけだ! と豪語するヒイロ。
 その言葉通り、実にうまいことやって(未定)キャラバンの仲間の捕まっている場所への潜入に成功する。
(ここ、最初大見え切った割にはヒイロの方法は失敗して、結局ジーンの発案で、ヒイロは女装、女の子たちは男装、ルビィは赤ん坊にそれぞれ変装して潜り込むというのはどうかな?)

・S32 大脱走
 捕まっているキャラバンの人たちを解放するヒイロ。
 ここも、なにか面白いイベントを考えなければ。大脱走って感じがいいな。みんな盗賊ギルドのメンバーだとしたら、すごい方法を思い付くかもしれない。それを見て、ヒイロが感心してしまうとか。
 ギバンは、ヒイロに感謝する。全員脱出成功。さあ、ヒイロたちも逃げよう、という時、レオ登場。とうとうヒイロたちは、レオに見つかってしまう。
 レオとヒイロ。男の意地のぶつかり合いだ!

・S33 対決
 一対一で決着をつけよう、とヒイロ。望むところだ、とレオ。ここでヒイロが勝てば、ルーシアも見逃してやる。
(大脱走のネタが思い付かなければ、ここでみんなを解放する、というのでも可である。つまんないけど)
 ヒイロとレオの戦い。
 激しい戦いの末、かろうじてヒイロ勝つ。喜ぶルビィ。
レオ 「なぜだ! なぜ勝てない! わたしの何がヒイロに劣っているというのだ!」
 がっくりと膝を折るレオ。
 約束通り行かせてもらうぞ、とヒイロ。力なくうなずくレオ。
「そういうわけには、いかなくてよ!」
 どこからか、激しい女性の声が響く。
ヒイロ「!?」
 と、その時ゴゴゴゴとすごい音。見ると、戦艦バルガンが動きだしている。砲塔が旋回。ヒイロたちの方向を向く。
 そして、その船首には、ひとりの女性の姿があった。
 高級神官の服に身を包んでいる獣人(半獣人?)の女の子。冷酷な感じ。
レオ 「マウリ!?」
 驚くレオ。
レオ 「なにをしている!? バルガンを勝手に動かすなどと……」
マウリ「だから兄上は甘いといわれるのです。まったく、わたくしが来ていなければ、どうなっていたことか」
レオ 「なんだと!?」
マウリ「ことは兄上ひとりに勝ち負けとは関係がない、ということですわ。さあ、邪魔ですから、下がっていてくださいな」
レオ 「マウリ! おまえ、兄に向かってなんという口の利き方を!」
マウリ「ホホホ。お忘れですか? わたくしは、アルテナ様の代理としてここに参っているのですよ。わたくしの言葉は、アルテナ様のお言葉、そうお思いくださいませ」
レオ 「う、うう……」
 レオ、苦悩に満ちた表情。しかしながら、下がって行く。
 マウリ、その冷たいまなざしをヒイロらに向ける。
マウリ「さあ、命がおしければ、みなさんこの船にお乗り下さいな」
ヒイロ「ハッ。乗せたければ、力ずくでこい!」
マウリ「ホホホ。よろしいですわ」
 マウリ、合図すると、バルガンの砲塔が火を吹く。強力な魔法弾発射。ヒイロたちの頭上すれすれを飛んで行く。衝撃波。そして、弾は、町の塔かなにかの大きな建物に命中。大爆発。粉々に破壊される。
マウリ「次は外しませんわよ」
クララ「ハッタリよ!」
 クララ、しゃしゃり出てくる。
クララ「駆け引きならまかせといてよヒイロ。ちょっとあんた! こっちにはルーシアがいるのよ。あんたちは彼女に用があるんでしょ。そんなものであたしたちを撃ったら、みんな死んじゃうんじゃないの? ええ?」
マウリ「ホホホ、誰があなたたちを撃つといいました」
クララ「へ?」
マウリ「ごらんなさい」
 マウリの指さす方を見る一行。
 それは、魔法弾によって破壊された残骸による町の被害だった。泣いている子供たち。多くのケガ人が出ている模様だった。
マウリ「ね、おわかりでしょう。今度は、町の中心部を砲撃することにします。いったい何人の方が亡くなるかしら?」
ヒイロ「きさまぁ! 卑怯だぞ! 恥ずかしくないのかぁ!!」
マウリ「恥ずかしい? どうして? わたくしたちは、アルテナ様の理想のために働いているのですよ。それに、素直にあなたたちがこちらに来られればすむことではなくて? あの方たちが死ぬのは、あなたたちのせいですわ。わたくしじゃありません。ホホホ」
ヒイロ「く、くそ……」
 がっくりするヒイロ。この女、狂人か? 万策つきた。
ルーシア「やめなさい!」
ヒイロ「ルーシア!?」
ルーシア「分かりました。あなたがたのアルテナと会いましょう。でも、この人たちは無関係です。私だけが船に乗ります。ヒイロたちは、見逃してあげてください」
マウリ「おや、おやさしいこと。やはりあなたも愛と美の女神様なのかしら? まあ、いいでしょう。兄のくだらない約束の件もありますしね」
ヒイロ「ダメだ、ルーシア!」
ルーシア「ヒイロ、ありがとう。本当に、楽しかったわ。さよなら。元気でね……」
ヒイロ「ルーシア!」
 ルーシア、戦艦に入って行く。出港するバルガン。
ヒイロ「ルーシアぁ!!!」

・S34 ルーシア救出作戦
 ルーシアは、戦艦バルガンで行ってしまった。
 彼女を救出しなければ! オレはルーシアに約束したんだ、彼女を守るって!
 ヒイロの決意。ジーン、私も連れてって下さい。団長たちを助けていただいたのに、見捨てるわけにはいかない。
 しかし、危険だ。と反対するヒイロに、ギバン、声をかける。ジーンを連れて行ってやってくれ、この娘(こ)が、こんなに積極的に動こうとするのは始めてだ。なぁに、自信さえ持てれば、ジーンにかなう男なんてざらにはいない。こうみえてもジーンは……、あ、いや、なんでもねぇ。とにかくこの娘は強い。大丈夫だ、オレが保証する。
 といわれてもなぁ……と困るヒイロ。しかし、ジーンの決意はかたい。結局同行することとなる。
 一方のクララ。わ、わたしになにを期待してるのよ。ちょっと、その目は止めてよね。やだったら、一文の得にもならないことはしないの!
 ヒイロ、せっかくこの旅が終わったら、魔法ギルドに登録しようと思っていたのに残念だなぁ。とかなんとか。ほ、ほんとね? 信じたわよ、とクララ。
 よし、そういうことなら協力したげてもいいわ。個人的に、アルテナ神団とはちょっといろいろあるからね。
 しかし、どうやってあの戦艦を追えばよいのだろうか?
 ここで、団長のギバン登場。助けてもらったお礼だ。手を貸させてもらうぜ。
 ギバン、とても芸能キャラバンの親方とは思えぬ素速さで手配。

・S35 バルガンへ
 ギバンの助けによって戦艦バルガンへ。
 奇想天外な方法で戦艦を追う。(凧、魔法の矢など。未定)
 なんとか追い付くヒイロたち。戦艦に接触。

・S36 潜入
 こっそりと戦艦に忍び込むヒイロたち。見張りをノシて、ルーシアを探す。
 うろうろした後、ルーシアが艦長室から甲板に移送されてゆくのを目撃。こっそり後をつけ、マストかなんかから、その様子を覗き見ることとなる。

・S37 ガレオン
 甲板。幹部とレオが整列し、そこにルーシアがいる。
 みんな何かを待っているようだ。と、空の向こうに大きな物体が現れ、すごいスピードで迫ってくる。見る見る大きくなるそれは、なんと巨大な黒竜であった。
 黒竜、甲板に着艦。その背中から、無骨な黒い鎧兜に身を包んだ男が下りる。
 するどい眼光、丹精な顔だち。他を圧倒するような力の雰囲気をかもしだしている。
レオ 「ようこそおいで下さいました。ドラゴンマスター・ガレオン様」
 ガレオンと呼ばれた男、ジロリとレオを冷たく見る。
ガレオン「その名で私を呼ぶな! 黒騎士でいい」
 とかなんとか。ガレオン、ルーシアに近寄る。
ガレオン「お初にお目にかかる、ルーシア様」
ルーシア「あなたが、ガレオン? かつてアルテナを使いLUNARを制しようとした魔法皇帝。そして今は、ドラゴンマスター……、ですか?」
ガレオン「ふ……、手厳しい言われようだな。私のことは、よくご存知らしい。では、あなたは、何者なのかな? 伝説の蒼き星よりいらしたというが?」
ルーシア「私はアルテナに会いに来たのです。本物のアルテナに……」
ガレオン「では、我らがあがめるアルテナはにせものだとおっしゃる?」
レオ 「無礼な!」
 そんなレオを片手で制するガレオン。
ルーシア「どうでしょうか? ただ、私の知っているアルテナは、無益な暴力を肯定する人ではなかったように思います」
ガレオン「ふふ、そうでしょうな……。で、アルテナに会ってどうなさるおつもりか?」
ルーシア「この世界が、LUNARの大地に異常がおこっています。そのために、私の地球も危機にひんしている。このことについてアルテナならなにか知っているはずなのです。LUNARの大地の地球への役目は、ドラゴンマスターというあなたなた、ご存知のはずでしょう?」
ガレオン「我らがアルテナ様も、あなたにお会いしたがっている。しかも一刻も早く。あなたが……女神の塔へ行かれる前に」
ルーシア「私を女神の塔へ行かせたくない理由はなんなのですか?」
ガレオン「それも、アルテナ様にお訊きになることだ。お答えになれれば、の話だが。ははは。まあ、いい。どうぞ、あなたの目で見、肌でふれ、心で感じて欲しい。このLUNARの真実を、それを、お伝えしたかった」
ルーシア「あなたは……?」
ガレオン「では、どうかよい航海を……。ただし、少々、この船にはネズミが多いようですがね!」
 ガレオン、マントをひるがえして竜へとふりむきざま、魔法攻撃(雷撃かなんか)を放つ。雷撃、ヒイロたちが隠れているマストを直撃。
 ヒイロたち、甲板のみんなの前に落ちてくる。驚くルーシア。
 始末しようとするマウリを制して、ガレオン、ヒイロと話す。
 ヒイロの熱く燃える心に、何事かを思うガレオン。
 ガレオン、この少女を守るというのか、ならばこの私と戦え。自分と戦って勝ったら、ルーシアを自由にしてやろう。驚くマウリの反対を封じるガレオン。私が負けると思うのかね。
 ヒイロとガレオンの戦い。まるっきり子供扱いのヒイロ。
 そんなことで、他の誰かを守るなどと軽々しく口にするな! 強くなれ、私を倒せるほどにな。でなければ、彼女を救うことなどできんぞ!
 くそ! 勝ってやる! 倒してやる! おまえなんか!
 わずかにガレオンに一矢だけむくいて、ヒイロ、気を失ってしまう。
 ガレオン、こいつらを船倉に放り込んでおけと命令。
 ガレオン、ヒイロによってつけられた兜の傷を、まるで大事なものであるかのように確かめつつ、黒竜に乗る。なぜか上機嫌のガレオン。
 ガレオン、去って行く。

・S38 船倉
 監禁されているヒイロたち。
 ようやく目覚めるヒイロ。他のみんなが心配していた。
 クララ、だからイヤだっていったのよ。ペンタグリアに行ったら、捕虜として強制労働させられるんだわ。ああ、なんてこと、きっとタダよ! タダ働きだなんて!!
 他のみんな、さっきのルーシアとガレオンの言葉について、情報を交換する。
 ヒイロ、ルーシアを助ける。そして、ガレオン。必ず勝ってやるぞ!
 ルビィ、でも、なんとなくあのガレオンって、哀しそうだった。何言ってるんだ!とか。
 このままペンタグリアに連れてかれたらオシマイだぞ、とロンファ。だが、今は手も足もでない。

・S39 巨大樹の森を抜ける一行。
 巨大な樹木が生い茂る場所をゆくバルガン。まるで巨大戦艦が小舟のようだ。
 そこで、とつぜん山賊に襲われる。コショウ攻撃。乗員はくしゃみの連続。なんて子供っぽい攻撃だ、と思ったら、艦内を子供らが走り回っている。
 この子供たちが山賊だって!?
 監禁されているヒイロの部屋の前に来るひとり。眼鏡の利発そうな子、でも気が弱そう。名前はニック。そんなのほっとけよ、という声を無視して、ヒイロたちを逃がしてくれるニック。
 いや、もうひとり捕まっているんだ。彼女を助けないと、というヒイロにニック協力してくれる。で、艦長室へ向かう。
 艦内はてんてこまい。レオ、相手は子供だ。殺すな! とかどなっている。その目を盗んで進む。
 ついに艦長室。ルーシアに出会う。よかった。さあ、逃げよう。
 だが、そこにマウリが立ちふさがる。殺してあげるわ。
 艦長室にてマウリと対決するヒイロ。負けそう。だが、その時ナルの登場。ナル、別に救うつもりはないが、助けることになる。
 ニック、また面倒おこしてるな、とかなんとか。特別コショウ弾とか、ノミ爆弾とかでマウリの目をごまかすニック。
 さあ、逃げるぞ! とにかくすばやい子供たち。ナル、ルビィを見て一瞬、アレ? という表情、しかし、逃げるのが先。そんなやつらにかまうな、というナルの命令を無視して、ニック、ヒイロたちの脱出を助ける。

・S40 シャインの森
 樹木の上、まるでサルのように迷路のような木々を渡ってゆく彼ら。しかも全員が子供だ。
 入れ替わりにヒイロたちを見に子供らが来る。とてもすばやい。女の子だ、とか。ネコがいるぜ。とか。ここはシャインの森だ。ナル様は俺たちの大将だ、とか。
 基地に連れて行かれるヒイロたち。ひときわでかい。キカイ山と呼ばれている。中も樹木に覆われているが、それはかつて機械城と呼ばれていたものであった。ニック、解説してくれる。
 侵入者よけのトラップとかを抜けて屋上へ。そこが子供らの国。まるでキャンプファイヤーかなんかのよう。

・S41 ナル
 大将のナルと会う一行。戦利品の分配をしているナル、うさんくさそうにヒイロたちを見る。やはり、ルビィのことで少し驚く。ルビィ、あんたジロジロ見ないでよ。でも、どっかで会ったことあったっけ? とか。へんになつかしい気持ちがする。
 ヘン、知らねぇな。そんなヘンテコリンなネコに知り合いはいないぜ。なんですってぇ! なんだよ! と少しケンカごし。やなやつ、とルビィ、そっぽを向く。
 クララを見て驚くナル。魔法ギルドの……? 私を知っているの、とクララ。いいや、知らない。知るもんか。
 ヒイロへ、その琴は、アレスの!? 琴をうばうナル。これは大事なものなんだ、どこで見つけた! 取り返したいが子分の子供らが取り囲んでいる
 ルーシア、ここに私たちがいたら、あなたたちに迷惑がかかるわ。
 へん、ここは難攻不落だぜ! あんな奴ら攻めてきたってどうってことない。それに、かんちがいづるなよな。助けたわけじゃない。勝手についてきたんだろ? おまえたちはドレイだ。働いてもらう。
 断るヒイロ。ふん、だったら自分たちだけでここから逃げ出してみろよ、とナル。
 ヒイロ、みんなを連れてこの森を出ようとするが、樹木、迷路になっていて出れない。とうとうトラップにひっかかる。
 ははは、ここではおれさまの命令が絶対なんだ、とナル。ニック反対するが黙殺される。
 このやろう、とヒイロ。だったら勝負だ、ナル。オレに勝てたら、仲間にしてやる。
そうしたら、ここを出る方法も分かるかもしれないぞ。でも、オレに勝つことは出来
ないだろうけどね。
 勝負するヒイロ。最初はくだらないことの勝負。大食い競争とか、木登りとか。ズバットの日本で2番だ! のノリ。で、ナル負けるが認めない。
 よし、これが本当の勝負だ。ヒイロ、ナルに試練を与えられる。ニックも行くことになる。

・S42 ナルの試練
 ヒイロとニック、ナルに言われた試練に挑戦する。子供たちの誰もがびびるようなこと。ナルも成功すると思っていない。途中で逃げ帰ってきて、泣いてわびると思っている。そうしたら、大将らしく許してやろう。
 だが、ヒイロとニック、見事に試練を突破。
 ヒイロの勇気とニックの冷静な頭脳が勝利を呼ぶ。
 くやしがるナル。だが、約束は約束だ。ヒイロたちを仲間にすることになる。

・S43 シャインの森の日常
 仲間はみんな仕事をしてるんだ。ここでは遊んでいる者はひとりもいない。事実、ちっちゃい子もがんばってお手伝いしている。動物も飼っている。
 実は彼らは両親をアルテナ神団の反逆でさらわれたり、みなしごばかり。大人になると追放される。ナルの人気は高い。
 ヒイロ、じゃがいもの皮むきかなんかで、ロンファと再会する。彼も捕まっていたのだ。アルテナ神団の人間には態度が冷たかった。でも、ヒイロの仲間ということで許してもらえる。
 ここらへんで、クララとロンファの不仲も書く。
 ジーンやクララのおかしな子供とのつきあいを描く。
 合宿のような日常生活。マズイ飯を作るルーシア。クララ、意外な一面を発揮。ルーシアにとっては意外に楽しいこと。
 ジーンの歌と踊りは好評。
 夜、キャンプファイヤーみたいにみんなで集まって、ジーンの歌と踊りの観賞。ルーシアに歌ってとリクエスト。ナル、ヒイロに琴を渡す。いいか、貸すだけだぞ。
 ヒイロの伴奏、ルーシア、歌おうとする。しかし、最初だけで歌えない。ごめんなさい。ルーシア、走ってゆく。後を追うヒイロ。
 ナル、しらけた場を盛り上げるためにこっけいな踊りを披露。ルビィをひっぱりだして踊り狂う。ルビィ、嫌がりながらもまんざらではない。
 一方、ヒイロとルーシア。みんなと離れたところで会話。
 どうしたんだとヒイロ。私には歌が分からないとルーシア。
 ルーシアのひとりぼっちであった、そして今までそれを普通だと思っていた哀しさを描く。
 ヒイロ、ぼくが教えてあげる。だからみんなのところへ戻ろう。
 戻りかけたその時。敵の来襲のドラが鳴る。何事だ!

・S44 レオの攻撃
 なんと、レオが攻めてきたのだ。
 しかし、この城は難攻不落。地の利をいかす子供たち。ヒイロも加勢する。
敗走する敵。そこで、レオ、トラップにひっかかってしまう。
 捕まったレオ。はやしたてる子供たち。勝ドキの声。インディアンみたい。
 レオ、ロンファとの再会。マウリが来ていることを知るロンファ。
レオ、結局捕虜として子守りをさせられる。困惑するが、なかなかさまになっているレオ。小さい子はレオが好き。
ロンファとレオ、話す。ルーシアが女神の塔に行くということをなぜ邪魔する。一刻も早く会いたいというアルテナ様の言葉について論争するふたり。
 と、その時異変が!

・S45 魔獣攻撃
 魔獣の来襲してきた。
 あれは!? 驚くロンファとレオ。あの日、オレたちの村を襲った怪物群に間違いない。。しかし、なぜここに!? 困惑するロンファとレオであった。
 魔獣相手では勝手が違う子供たち。
 ヒイロらも善戦するも、なかなかつらい。
 私も戦わせてくれ、とレオ。しかしナル断る。ニックの指示でヒイロ、扉を開ける。
ナル「どうなってもしらないぞ、勝手にしろ!」
 レオの加勢で味方も盛り返す。魔獣を撃退。
 戦い終わる。レオ、ヒイロに刃を突き付ける。言わんこっちゃない、とナル。その時、コゲ臭いニオイ。これはいったい?

・S46 マウリの攻撃
 火事だ!? 火攻め。あの怪物はこのための囮だったのか!? まさか魔獣を操っているのはアルテナ神団なのか!?
 違う、レオ。そんなことはない。私の名誉にかけて誓う。
 しかし、いったいなぜ!?
 子供たちを連れて逃げるナルたち。ヒイロとニック、リーダーとなる。こういう時、ナルはあまり役にたたない。
 風下で待ち受けるマウリ。やっぱり罠であったか。だが、魔獣のことは知らないと笑うマウリ。ともかくも、もう逃げられませんわ。
 ロンファとマウリ再会。複雑な関係。
 レオ止めるがマウリ言うことをきかず。戦い。ロンファ加わる。負けそう。ニック、ナルの援護。たじたじ。今だ、とナル、ルビィに戦うようにいう。なぜ? ルビィならあいつと戦えるはずだ。
 ルビィの弱い火炎で敵に大ダメージ。顔をかくしつつ逃げるマウリ。
 やるじゃないか、ルビィに立派な竜になれるとナル。なんで、私が竜だと知っているの? しどろもどろのナル。まあいいわ。でも、私はヒイロのお嫁さんになるの。竜になんかならないわよ! へん、勝手にしろ。
 レオ、これがアルテナの真意ではない、と私は思っている。ルーシア様、私は、女神の塔へあなたが行くまで手をひく。ロンファ、そこになにがあるのかを見てきてくれ。
 ロンファ、うなずく。
 ルーシア、おそらく、いずれあなたがたのアルテナに会うことになるでしょう。
 終わってみるとヒイロとニックは英雄。おカブを下げているナル。再建に燃えているニック。
 ニック、みなを見送る。残ったナル、みんなにニックを次期リーダーとすると宣言して 旅に出る。

・S47 ナルとガレオン
 その目の前に現れるガレオン。ガレオンとナルの関係。ナルが白竜だということ(プレイヤーには)明かす。
 ちくしょう、アレスさえいてくれたら、おまえなんか!! とナル。
 だが、もうアレスはいないのだ! 白竜よ! とかなんとか。
 アレスとルーナから離れられないナル。単なる敵ではないと思わせるガレオン。
・ロンファとナルの件、同じイベントだと煩雑か? イベントを分けた方がいいかも。

・S48 イベント
 女神の塔へと急ぐ一行。しかし、ヒイロはあいかわらず、女の子を助けたり、女の子を救ったり、女の子を守ったりするイベントをこなす。(^_^;) 悪代官をこらしめる水戸黄門一行ね。
 そこでルーシアは、人間の弱さやみにくさを知るが、同時に美しさややさしさも知る。
 宮路社長の奴隷市場の話、このへんにいれてもよい。
 昔のプロットの山越、オランガ族の村の話も同様。
 このあたりで船を手に入れて、後は海上の旅というのではどうか?

・S49 神殿のある町、ロンファの話
 中央に神殿のある大きな町。ここを経由しないと次に行けない。こっそり入る一行。
 魔よけ札を売っているアルテナ神殿。すごく高額。これを買うために、町の人は苦
労している。
 先に進むためにお世話になる一家。ここは貧乏で買えない。買わないと魔獣に襲われる。クララとロンファのやりとり。ロンファ、そんなことがあるなんて。
 その夜、襲ってくる魔獣。ロンファの村を襲ったやつとは違う。
 しかし、町の人を守っているのだから、アルテナ神団のやっていることはよいことではないか。もっとも、お金を取るのがげせないが……。
(これについては、クララは別意見。で、ロンファとケンカになる)よし、オレが言って、その魔よけをもらってやる、とロンファ。
 しかし、行ったきり帰ってこないロンファ。さらに襲撃されるヒイロたち。
 ヒイロ、いったん逃げ出す。
 あらためて神殿に潜入。捕まっているロンファを救う。なんてことだ、ここでは魔獣を飼っている。
 ロンファ、教団の責任者と対決。
 教団の上層部は、ロンファやレオが思っているものではないのではないかという疑惑、ますます大きく広がるのであった。
 おじいさんを守るけなげな少女とルーシアの関係をも描く。

・S50 マウリの追跡
 マウリによって発見され、追い詰められるヒイロたち。
 戦艦バルガンはマウリの手に。
 ロンファとマウリの会合とやりとり。クララ、スパッとしてる。
 むりやり巻き込まれるナル。ルビィといざこざ。オレはおまえなんか大嫌いだ、とナル。
 なんとか切り抜けるが、あきらかにマウリ、いやアルテナ教団は、女神の塔へ行かせたがらない。なぜだ?
 バルガン、座礁する。

・S51 魔法を悪用している町
 アルテナ神団の悪さを描く。魔法の独占により、人々を苦しめていた。
 魔法ギルドの長としては、許せない。でも、いまの私にはなんの力もない。意外な哀しさをみせるクララ。
 次のクララのエピソードに続ける話。

・S52 誰も居ないヴェーン。クララの話。
 もうすぐ女神の塔。そこは、アルテナ神団の聖地のひとつ。厳重な警戒。封印されている。どうやって入る?
 その前に、ヴェーンによる一行。約束の魔法ギルド登録のため。ロンファともめるクララ。ジーンは肉体労働用?
 地上からの洞窟、魔獣でいっぱい。なぜ? あせるクララ。いまわしい過去の記憶が蘇る。父の死に関係すること。。
 でも、ヴェーンでは母やじいやは無事だった。よかった。
 アルテナ神団がきらいな、じいや。のんびり者の母。じいや、華やかりしころを懐かしむ。
 図書館で情報収拾など。父親の死の疑惑。
 ほろりとさせる場面。
 ガレオンの話。かつて戦った人々の話。昔話。クリスタルの塔の秘密とは。

・S53 ヴェーンへ魔獣攻撃
 魔獣軍団の襲撃。再び撃破。こんなヴェーンに何を求め、あるいは恐れているのか?
 アルテナなら知っているかも。女神の塔へ。ヴェーン再興のために。クララの本当の大義。でもギャグも忘れずに。
 例のクララしか名前がないギルドの名簿に、ヒイロたちが名前を書き加えてやるエピソードもやる。

・S54 レジスタンスの村
 反アルテナ運動の村。旅の途中で包囲される。ロンファに不信。
 白竜におそわれる。なぜ温厚な白竜が人間を襲うのか?
 抵抗のリーダー、シュラク。彼と力試し。アルテナの話をきく。
 ナル、出張ってくる。いいか、ヒイロ。おまえを助けるんじゃない。白竜の名前をかたっているこいつが許せないだけだ。
 ルビィ、さらわれる。協力するナル。ナルをパーティに入れたい。誰か抜ける必要がある。
 ルビィに、ナルってけっこういいやつじゃん、と思わせる。
 にせ白竜に手傷を負わせる。マウリのこと。ロンファ、何か知っているそぶり。
・このにせ白竜にはヤケドがあります。前回のルビィがつけたやつね。

・S55 リッツア
 女神の塔には入れない。手がかりを求めて一行はリッツアの町へ。
 さびれはてた場所。半分海に沈んでいてもいい。
 ギバン団長がいる。どろぼうギルドの入会試練。ヒイロ、トレジャーハンターの腕前をいかして合格。

・S56 暗殺団
 地下の秘密部屋に行く前に、アルテナの暗殺団の襲撃。
 驚くジーン。あ、あれは、あの技は……!?
 ヒイロ、ルーシアをかばって手傷を負ってしまう。
 特殊な毒を受けたヒイロ。このままでは命があぶない。しかし、誰も解毒法を知らない。
 X仮面のレオ登場。名前を隠した(つもりの)レオ、毒はアルテナ神団の幹部しかしらない。解毒剤を取りにゆくには、とても困難。
 ヒイロを救うためにルーシアたち、冒険へ。

・S57 洞窟
 ルーシア、ヒイロを救うために苦労する。
 みんなで解毒剤を求める。早くしないとヒイロが死んじゃう。
 必死。なんとか手に入る。
 ルーシアの気持ちを中心に描く。

・S58 ルーシア看病する
 生死のさかいをさまようヒイロ。
 ルーシア、解毒剤をもってくる。間に合ったかどうか微妙なところ。
 さあ、飲んでヒイロ。これを! だがヒイロ飲めない。
 ルーシア、口うつしで飲ませる。びっくりのルビィ。でもしかたない。シクシク。
 ヒイロ、解毒剤を飲み込む。これで後はこいつの体力次第だ、とロンファ。明日の朝にはわかるだろう。我々に出来ることは祈ることだけだ。
 夜、ヒイロうなされている。ルビィとルーシアがベッドにつきそっている。
 ルビィ、いつのまにか寝ている。むにゃ、むにゃ、ヒイロ、がんばってとか寝ごと。
 ルーシア、ヒイロを見つめる。自分の気持ちが理解できない。この胸の想いはなに?
 ヒイロが苦しがっている。その同じ苦しみを私もあじわっている。どうして?
 ルーシア、いつのまにか静かに歌いだす。
 ヒイロのために、そして自分の分からない想いに対して。
 イメージシーン。地球とLUNAR。旅。そしてヒイロと自分。
 その静かな歌声にヒイロの顔色、少しずつ良くなってゆくようだった。
 そして朝、ヒイロ、健やかな寝息。ルーシア、ほっとして立ち上がり、部屋を出て行く。
 その後、ヒイロ起き上がる。ルビィ、目がさめる。元気なヒイロを見てうれしい。
あれ? でもルーシアがいない。彼女もずっと看病してくれてたんだよ。
 ルーシアが? うん、とヒイロ。悔しいけど、今回はルーシアにずいぶん助けられちゃった。
 ヒイロ、汗でからだがベトベトだ。近くの泉に行ってすっきりしてくる。
 ヒイロ、泉に行く。

・S59 泉
 泉に行くヒイロ。しかし、そこにはすでにルーシアがいた。ごめん、と立ち去ろうとするヒイロ。まあ、ルーシアは裸を見られてもどうってことないんだろうけど……。
と、「キャー!!!」
 ルーシアの悲鳴。見ると、真っ赤になって胸をおさえてうずくまるルーシア。ヒイロ???の連続。あ、あのルーシア?
 悲鳴に驚いてみんながかけつけてくる。あ、ヒイロ、なんてことを! このスケベ!
 ち、違うんだ、とヒイロ。
 ロンファ、ニヤニヤ笑いながら、まあ、そういう元気があるんなら、もう大丈夫だなと笑う。
 ルビィ、ヒイロなんてキライ!
 ヒイロ、違うんだ、みんな。信じてくれぇ! ちゃんちゃん。

・S60 気球
 ようやくリッツアの秘密地下に入る一行。
 そこには、かつて墜落した気球の残骸がある。
 これをニックになんとかしてもらおう。彼なら直せるはずだ。
(ニックが機械好きという描写を以前にしておく)
 シャインの森へ、もう一度行こう。

・S61 ナルの妨害
 シャインに行く途中、ナルが待ち伏せしている。
 おまえたち、女神の塔へいくつもりだろうが、そうはさせない。
 あそこはドラゴンマスターだけが行ける場所なんだ。おまえなんかに行かせない。
 ヒイロと争うナル。
 でも負けるナル。くやしい。彼にはアレスがすべて。すねている。
 ちくしょう、憶えてろよ!

・S62 シャインの森
 ニックに会いに来た一行。森の防備を開けてもらう。
 ニック、気球を直しに行くことに同意。
 夜、ニックの元へナル。新しい防備のことを聞きだすナル。
 屋上でナル。弓を射る。矢文。
 魔獣の襲来。なぜか、森の防備が開けられている。
 撃退するヒイロたち。
 だが、そこに黒竜の影が!

・S63 ガレオン
 ガレオン。矢文を持っている。隠れて見ているナル、びっくり。しまった、あいつが来るなんて!?
 ヒイロを打ちのめすガレオン。
 ガレオンは、まるでナルに見せつけるようにヒイロをいたぶる。
 ナル、本心では気が気ではない。別にヒイロを殺すつもりはなかった。ただ、なきべそをかかせてやれればいい。しかし、このままでは本当にヒイロは殺されてしまう。
 どうすれば、いいんだ、どうすれば……。
 ガレオンのヒイロへの攻撃は、ますます熾烈をきわめる。ガレオン、そろそろ止めをさしてやる。おまえは、しょせん私の敵ではない。ドラゴンマスターになることなど出来ない男だ。
 ナル、ついに飛び出てくる。ガレオンの剣を、アルテナの剣で受けるナル。
 ガレオン、おまえは白竜の化身、ナル。我が剣をアルテナの剣で受けるとは……。
だが、それを抜くことはおまえには出来ん。それは、真のドラゴンマスターが、この世界の邪悪をうち滅ぼすときに使われるものだ!
 とかなんとか、まるでヒイロに解説するかのようにしゃべる。(まあ、してるんですけどね)
 驚くルビィ、そしてヒイロ。そうだったのか……。かつての伝説の中のアレス、ルーナ、ナルのことが思いおこされる。
 今日のところは、昔のよしみで助けてやろうとガレオン。だが、次はないぞ! と去って行く。
 その後に、ルビィにひっかかれるナル。トホホ。
 ナルとヒイロ。助けてくれてありがとう。
 そんなんじゃないんだ!
 ナル、最後にヒイロとルーシアに感情を爆発させる。アレスとルーナだけだ! ちっくしょう。
 ナル、アルテナの剣についてふくみをもたせて去る。

・S64 気球を使って女神の塔へ
 気球を直すためのお約束のイベント(材料集め)もある。

・S65 人形の町
 材料を探す時に、人形の町のエピソード
 ルーシアの不安定な心。

・S66 気球の飛行
 気球の上でのルーシアとヒイロの会話。
 もうすぐ、ヒイロとの関係がかわってしまいそうな予感。ルーシアの自分でも分からない心の傷み。

・S67 女神の塔目前の死闘
 結界を造っていた構造物が合体して浮かび上がってくる。マウリの白夜城だ。

・S68 白夜城内
 決死の戦い。捨身のヒイロ、血路を開く。
 最大ピンチ。ガレオンによって救われる。

・S69 ルーナ
 女神の塔にやっとの想いで到着する一行。そこには、かつてアレスたちが使っていた気球の残骸があった。
 荒れ果てた様子の女神の塔内部。そこを進んでゆくヒイロたち。
 前回の構造はある程度忘れましょう。この奥に、アルテナがいるんだ、と思わさせる何かが必要です。
 神殿の一番奥に、ひとつの小さな光。さあ、いよいよアルテナに会えるぞ。
 その部屋に入った一行は驚く。光は燃えているが、しかし、そこはもう何十年も使われていないような荒れ方であった。
 アルテナの姿はない。ということは、やはりあのアルテナ神団のアルテナが本物なのだろうか?
 ヒイロ、ルーシア、ルビィ、みな何かを感じる。
 部屋の中に、アルテナ(ルーナ)のメッセージの込められた物を発見する一行。ルーナの幻影が、人々の前にかげろうのように現れる。
 幻のルーナは、単なる録画ではなく、ちゃんと受け答えする。けれども、それはルーナの記憶を元に構成されたものであって、本物ではない、という感じを出したい。
 つまり、ルーナが知らないことについては、記憶は語れないのだ。これを、どういう表現するべきか? 未定。
ルーナ「私の名はルーナ。ここにはもはやアルテナはいません。
 私は、人間の少女として最後の転生をしました。この後、この大地に女神という存在はありえないのです。それは、人々が人々の力で、このLUNARを理想の大地としてはぐくみ育ててくれることを信じるからです。
 もちろん、混乱はあるでしょう。しかし、わたしは人が人の力でそれを乗り越えるであろうことを、かたく信じています」
 ルーナの言葉に衝撃を受けるルーシア。地球のためにこの世界はあるはずなのに……。
 しかも、ゾファーまでよみがえっている。このままではどうしようもない。
 みなに遠方の世界の様子を見せるルーシア。
 死の世界がひろがりつつある。あれは、ゾファーの力によるのだ。
 今分かった。やはり、アルテナ神団は、偽物。おそらくゾファーの力によるものなのだろう。
 再び女神アルテナの力を得てこの世界に秩序を、そのためには、4匹の竜の封印を解かなければならない。かつて死の星であった月を、竜とアルテナ、そして彼女を補佐するドラゴンマスターが魔法力のみなぎる生の星にした。それを、もう一度行わなければならない。ルーナは間違っている。4匹の竜がそれぞれ復活したら、私の魔法力も回復する。そうしたら、ゾファーにも対抗できるはず。
 ナル、現れて説明。でも、アルテナの剣は渡さないよ。
 ナルとの問答、ルビィも関係ある。でもタジタジのナル。空を飛んで去る。

・S70 別れ
 ルーシア、みんなこの世界を救うために戦ってくれますね。
 みんな、それぞれにアルテナ神団とゾファーと戦うことを誓う。
 ヒイロ、しかし、最後に断る。そんなことのために守ってきたんじゃない。オレの役目は終わった。オレは、気ままなふうらい坊の暮らしが性にあっているんだ。
 哀しいがそれに溺れられないルーシア。これでお別れ。

・S71 ガレオン
 みんなと別れたヒイロ。ガレオンと戦うことになる。
 こてんぱんに負けるヒイロ。気を失う寸前、誰かに助けられるような感じ。

・S72 グェンの小屋
 気がつくと、グェンの小屋。
 夢の中でルーシアのこと。哀しそうな顔。青い星。
 ルビィから話を聞いた、本当にそれでいいのか? オレは……。
 ひとりで頭を冷やしに行くヒイロ。琴をひく。知らないはずの曲。あの時のルーシアの歌。
 ルビィ、そんなヒイロ嫌いだ。
 グェン、親父さんと、その地図について語る。ミネアのこと。
 かつて、ヒイロの父、グェン、ミネアの3人で遺跡調査をしていた。その時あるものを発掘してしまったのだ。
 それがなんだか、私には分からなかった。だが、その後彼女は、とんでもない魔法力を使うようになった。
 彼女は永遠の美を求めていたのだ。
 そして、その力に疑問を持ったヒイロの父は、彼女と対決することになった。ヒイロの親父は、彼女が殺したのだ。にせアルテナこそミネアだ。そして、その力の背後にあるものが、今ようやくわかった。あの少年。ゾファーに違いない。
 アルテナとゾファーは、相反するものであるという。
 それが本当なら、ルーシアがあぶない!
 ヒイロ、ドラゴンマスターなんてどうでもいい。そんなことにとらわれていたなんて。彼女、ルーシアこそが大事なのに。でも助けに行くにしたって遠すぎる。
 ルビィ、白竜の翼をだす。ヒイロをここまで連れてきたのはナル。口止めされてた。そして、もし戦う気があるなら、これを渡してくれと。
 グェン、あれから修業しなおした。役にたつと思う。連れて行ってくれ。
 ヒイロたち。ルーシアを追う。

・町のうわさ
 女神を名のるふらちな女が捕まったという。大変だ。

・S73 リッツア
 女神の塔は破壊されていた。
 みんなはどこへいったのか?
 ギバンのところにクララがいた。他のみんなは、捕まったという。
 いまごろなにをのこのこ来てるのよ! みんなをほったらかしにして! あんたなんかキライ! 居てほしい時にいないなんて、裏切と同じよ。
 かつて魔法ギルドを去っていった魔法使いたち。その幼い頃の記憶がクララにある。
 実はクララが、一度仲間と思うと、実に熱くなる面があった。そのテレを、お金ということにして隠している。お金だけの関係なら、裏切られても平気。
 クララの思いがけない面を見るヒイロ。すまない、クララ。
 ペンタグリアへ行かなくては。だがどうやって?
 アルテナ神団の聖都は、死の砂漠の向こうにあるのだ。行く方法がない。
「方法はある!」
 そこへ、X仮面登場。あ、レオだとルビィ。そんな者は知らない、としらを切るレオであった。
 あのバルガンを使うのだ。操艦ならまかせておいてくれ。
 レオことX仮面の言葉を信じ、ニックも連れてバルガンへ向かうヒイロたち。

・S74 バルガン
 座礁(故障?)しているバルガンを復活させるイベント。
 航海の開始。ニックは残る。

・S75 航海
 途中で、グェンとレオの会話。
 レオ、例え話でヒイロや自分のことを聞く。悩んでいるレオ。
 それが誰かは分からんが、お友達にこう伝えたらいい。自分のおもうがままに、自らの心の羅針盤を信じて行動せよ、と。
 あそこにいるヒイロの強さも、きっとそういう所から生まれるのだろうと、わしは思う。
 レオ、分かりました、伝えておきましょう。必ず。

・S76 死の砂漠へ
 死の砂漠へ入るバルガン。ここがそうなのか!
 世界の崩壊についての話。グェンに解説させる。
 途中にイベント。戦闘。

・S77 ペンタグリアへ
 巨大な地底都市ペンタグリア。それは月のクレーターを利用したもの。
 その地底ドックの中に入って行く戦艦バルガン。同型艦や大小の戦闘艦が建造されつつある。さらには、月面上に巨大な姿が、あれは機械城!?
 入港したバルガン。神団の人間が乗り込んでくる。正体をあかすレオ。ヒイロたちを捕まえる。わめくルビィ。裏切者!

・S78 都市の中
 ヒイロたちを連行するレオ。ルビィ、あいかわらずわめいている。すこし静かにしろ、とヒイロ。オレはレオを信じている。
 レオ、ヒイロたちを洗濯場に連れてくる。変装させるレオ。これで自由に動ける。
やっぱりレオは味方だったんだ。かんちがいするな。私は関係ないものを見殺しにしたくないだけだ。

・S79 牢屋
 ロンファとジーンが捕まっている牢屋に行くレオ。ここで解放する。
 レオ、私に出来るのはここまでだ。バルガンはすぐに出港できる。早く逃げろ。ルーシアを助けなければ、というヒイロ。それは出来ない。アルテナ様にはさからえない。
 ロンファ、おまえにももう分かっているはずだ、とレオにつめよる。
 女神の塔での話は、クララから聞いた。確かにアルテナ様は本物の女神様ではないかもしれない。だが、女神の不在によってこの世界に混乱がおこっているのだろう。
アルテナ様は、新しい女神としてこの世界に新しい秩序をもたらそうとしている。それは、あのルーシアという娘がやろうとしていることと同じだろう。
 あの戦艦や戦車や機械城や、独占した魔法使いたちを使って力で人々を押さえ込むのが秩序なのか?
 新しい世界を造るためには、少しの犠牲はやむおえない。と苦しそうに答えるレオ。
ロンファ「おまえ、それを本気で言っているわけではないだろう!」
レオ「私は、妹マウリを生き返らせてくれたアルテナ様の恩を仇でかえすことはできない」
ロンファ「よし、そこまで言うのなら教えてやろう。オレたちはマウリと戦った。それで確信を持ったんだ。いいか、おまえの妹の正体は……」
 やめてくれ! とレオ。
 それ以上しゃべるな。私は、私は妹が生きていればそれでいい。たとえ、たとえそれが……。私にはアルテナ様を裏切ることは出来ないんだ。
 レオは、いいかすぐに逃げるんだぞ、と言い捨てて逃げるように去って行く。その後ろ姿を複雑な面持ちで見送るロンファであった。

・S80 神殿へ
 ルーシアを助けなければ。
 神殿奥へと潜入する一行。途中正体がばれて追われるようになる。
 コナンの三角塔でラナを助けるような感じのイベント。
 そして、苦労の末についに最上階、月面上に突き出た塔へと上る。(機械城の一部)
 暗い空。宇宙。地球は見えない。

・S81 にせアルテナ
 ルーシアとにせアルテナが対話している。
 ルーシアの力を取り込みたいアルテナ。世界の混乱が、女神がいなくなったからだということにたいして両者の意見は一致。
 この死の砂漠化は、もはや止めようがない。だが、こうやって魔法力を結集し、機械の力を借りれば、人々は暮らし続けることが出来る。私は人間を救おうしているのだ。協力せよ、ルーシア。
 ルーシア、かぶりをふる。それは出来ない。
 やはりな、と笑うアルテナ。
 おまえは、この世界の人間を救うことにはなんの興味もないのだろう。おまえが大事なの蒼き星のことだけだ。違うか?
 それは……。答えに窮するルーシア。
 答えられまい、真に人々を救う、女神と呼ばれるのはこの私だ。わかったか、そこのふらちものども。
 ヒイロら、引き出される。すっかりばれていた。ヒイロ!? と驚くルーシア。来てくれたのね。
 今の話を聞いたろう。それでもおまえたちは、このルーシアを信じ、私に歯向かうというのか?
 ヒイロに選択をせまるアルテナであった。
 ヒイロ、オレはこんなところで暮らすのはまっぴらごめんだ。そして、ルーシアが蒼き星を再生させたいと願うなら、それをかなえさせてあげたい。オレは、オレたちの世界も守るし、ルーシアの蒼き星も守る!
 そんな虫の良いことが出来ぬのは、そこの女が一番よく知っているぞ。
 ヒイロ……とルーシア。
 いいや、ヒイロの言うとおりだ。グェン出てくる。
 アルテナ……いや、ミネア。この世界を死の世界に変えようとしているのはおまえ自身ではないか?
 おまえはグェン。
 そうとも、そしてこのヒイロは、パトリの息子だ。おまえが、自分の欲望のために殺したパトリのな。
 ならば、おまえらもみな殺してくれる。
 魔獣たちとヒイロらの対決。ヒイロら、勝つ。
 さあ、ミネア、本当のことを話してもらおう。この死の砂漠を造りだしているのはおまえだな。そして、アルテナという力は、あの時、わしとヒイロの父とおまえの3人で発掘した遺跡より手に入れたものだろう。
 その力を利用しておまえはアルテナ神団を造り、世界を手にしようとしているのだ。違うか?
 グェン、おまえはなにもわかってはいない。この死の砂漠は、LUNARの人間すべての行いの結果なのだ。そして、私の力をお与えくださった方は、アルテナなどを越えたさらに偉大な方だ。いいか、真にLUNARの人間をお救いくださるのは、ゾファーさまだ。そこの娘ではない!
 なんだと!? でたらめを言うな! など。
 ガレオンを呼ぶアルテナ。現れるガレオン。ゾファーのために、ヒイロたちを滅ぼせと言われ、アルテナをバカにしつつもヒイロたちと戦う。
 あわや、というところで、そこへ砲撃。
 戦艦バルガンが、月面上で砲撃しつつ突っ込んでくる。レオだ。
 レオによって救出される一行。月面を逃げて行く船の後方で爆発。あの建造中の戦艦や機械城が爆破されたのだ。レオの仕業である。これで、修理のためにしばらくアルテナ神団の侵功も遅れるだろう。
 ゾファー現れ会話。ルーシアも苦しくなったね。後で人間がどんな顔をするか楽しみだ。
(ルーシアを信じ、やがて裏切られた時の人間の怒りを、自分のパワーにしようと考えているゾファー)

・S82 バルガン
 走るバルガンの上でレオは無口。ロンファ、よく決心してくれたという言葉にも答えない。何かを考えているよう。
 ルーシア、先ほどのアルテナとの会話の解説。しかし、肝心の点はぼかす。
 死の砂漠化はゾファーの仕業であり、アルテナ神団は、それを利用して世界を我が手にしようとしているのだ。そして、それを阻止し、このLUNARを救い、地球を救うには、アルテナの女神の力を蘇らせるしかない。ルーナさんは、ゾファーのことを予想していなかったのだ。彼女の理想はわかるけれども、今は緊急の場合なので、私がアルテナになるしかない。
 ヒイロ、難しいことは分からないが、ルーシアを信じるよ。そして、オレたちの世界も彼女の世界も共に救おう。
(ヒイロ、もう迷いはない。たとえ、たとえルーシアが真実を隠しているとしても!)
 ルーシア、その言葉に哀しそう。

・S83 リッツア
 戦艦はリッツアに到着する。
 相変わらず無口のレオ。ここでヒイロに最後の戦いを申し込む。決着をつけたい。ヒイロ応じる。
 結果、ヒイロが勝利。レオ、ヒイロにバルガンを託して、修業の旅に出ていった。
 バルガン、ニックとギバン、泥棒ギルドの一団によって大改装。ペンキを塗り直し、
無骨な戦艦からキレイな船に生まれ変わる。(名前も変えようか?)
 さあ、竜を復活させに出発だ。
 グェン、ニックとともに残る。研究をするのだ。

・S84 途中のイベント
 何か考える。ダンジョン構造が望ましい。悩むルーシアのイベント。

・S85 途中のイベント
 例の暗殺団再び。今度は撃退する。ジーン、心にきするところがある。
 次のイベントの伏線。

・S86 武道会、ジーンの話
 竜の行方に心当たりがあるといいだすジーン。
 あの暗殺団を私は知っている。あれは、門外不出の青竜拳です。でもなぜアルテナ神団が知っているのか?
 ジーンの案内で、その青竜拳の本山におもむく。
 ここで例の天下一武道会ネタをやる。
 基本的にはジーンのエピソードは、前回のミアのエピソードの拡大版。自分の力に、自ら責任と自覚を持つようになるという話。そのために、彼女は逃げるのをやめて、戦う。
 彼女の弟の後継者としての命をかけた立派なふるまいに、ジーンは戦う心を呼び覚まされる。
 ルーシアにも、変わってゆく人間の力強さを分からせるイベントとする。
 ものすごい強敵に立ち向かうジーンに対して、ルーシアは、彼女には勝てないわ、お願いヒイロ、助けてあげてと願う。しかし、ヒイロ。彼女は勝つさ。ここでオレたちが手を出したら、ジーンは決して許してはくれない。オレたちに出来ることは、彼女が勝つってことを信じて応援することだけだ。と語る。
 その厳しさと、人の戦いに、最初は理解できないルーシアも、最後に理解することとなる。それは、ルーナの言っていた人の力の可能性ということの小さな一部なのだが、それに関してはあえて考えようとはしない、ルーシアであった。(彼女の葛藤をも描く)
 で、この戦いの勝利が、にせ青竜へのイベントにつながるようにする。

・S87 青のにせ竜退治
 結局、武門を牛耳っていた男が、にせ青竜の化身であった。そいつと対決するヒイロたち。紫雲城。
 本性を現したにせ青竜との対決。
 ついに勝利。(派手な舞台と演出が必要)

・S88 青竜の復活
 武門の秘められていた奥、そこに青竜が眠る。
 ジーンの渾身の一撃で封印はくだかれた。青竜が目をさます。青竜の力はヒイロたちへ。
(青竜の紋章なりなんなりが、ジーンに行くというのはどうか? そうやってパーティのみんなが、竜の力を手に入れる。これは、人の信じる力ということにする)
 次の竜を探そう。

・S89 途中のイベント
 青竜復活から戻ると世間の状況は一変していた。
 アルテナ神団は本性をむき出しにし、各地の制圧にせいを出している。
 さらに、人の欲望を利用することもしている。
 各地の村、町の人々は嫌な感じになっている。
 ヒイロたちを、アルテナ神団のおたずね者として手配。莫大な賞金がかけられていた。
 ある村で、密告され、あわてて逃げる一行。

・S90 途中のイベント
 それでも竜の情報を求めて探し回るヒイロたち。
 アルテナ神団の魔獣群とも戦いが続く。
 またある村で、親切な人に泊めてもらい、情報をもらえそうになる。だが、実はそれも、賞金欲しさ。人を信じて裏切られるヒイロたち。つらい。その半面、親切にしてくれる人もいる。
 特に、シャインの森のみんなや、リッツアの人々。
 ヒイロたち、さまざまな人間たちの心の闇を目撃する。

 ルーシア、ヒイロに本当のことの一部を打ち明ける。死の砂漠は、人間の心の闇が母体となって生みだされている。それらはすべて暗黒神ゾファーの力の源になっているのだ。
 だが、真に重要なことは打ち明けられない。苦しむルーシア。
 そんなルーシアを、きっと世界は守るよ、となぐさめるヒイロであった。

・S91 ゾファー出現
 上のイベントに続いて、ゾファーの現れるイベント。広大な死の砂漠が順調に広がり続けているのを見せるゾファー。君たちの竜探しも急いだ方がいいじゃない?
 ヒイロ、ルーシアとゾファーのからみ。
ゾファー「人間の本質は悪。だから、ボクを倒すことは人間にはできないよ」
  ゾファーの自信はすべてここにあった。笑いながら去るゾファー。アルテナはがんばってくれてる。楽しいおもちゃだね。
ルーシア「ゾファーの言うとおりよ……。人間たちが地球で滅び、このLUNARの大地に逃げてきたのも、すべて人間の心に潜む闇のせいなの。人間の力でしかゾファーは滅ぼせないけれど、人間にゾファーを滅ぼす力はないわ」
 ルーシアは悲しそうにつぶやいた。ゾファーの力の前に、仲間たちも気力を失いかけている。
「それは違う!!」
 ヒイロは迷わずルーシアの言葉を否定した。
ヒイロ 「人間の心には闇だけじゃなく、光も存在するんだ。人が人を想う心が世界を変えてゆく。旅を続けながら君もそれを見たはずだ、ルーシア。世界の力は取り戻せる。人々は光に向かって歩いてゆけるんだ」
 あきらめることを知らぬヒイロの意志は、ロンファの中で、ジーンの中で、そして、クララの中で闘う力へと育ってゆく。
 ヒイロは永遠に少年の心を失わない。ヒイロの進む道は、光へと続く道なのだ。ヒイロの強い意志に、ルーシアは心魅かれてゆく。だが……。

・S92 途中のイベント
 また別の町や村を解放するヒイロ。
 その町を牛耳っている悪い奴を倒し、アルテナ神団の悪事を暴露する。
 こういう話を2、3やって、人の心の解放というのを見せてゆく。
 だが、そんなヒイロの行動について、ルーシアは理解するものの、早く竜を復活させたいと思っている。
 どうせ無駄なことなのだから。
 でも、ヒイロは、困っている人を助ける。
 ルーシアのあせりと、ヒイロの信じているものが、すこしずつ、ルーシアとヒイロの間の心の溝を広げてゆく。

・S93 途中のイベント
 人を信じてがんばるヒイロの姿。
 ある町が、そのヒイロの活躍で良い町にかわる姿。
 村を解放。レジスタンスと共闘。脅威を感じる、にせアルテナ。
 そこで、黒竜の情報を手に入れることが出来る。
 その黒竜に関係する村の名前を訊き、絶句するロンファ。それは、彼とレオの、魔獣に襲われて滅んだ村であった。
 だが、そこに行かせてはならないと、アルテナ神団の攻撃。

・S94 アルテナ神団との最後の戦いへ
 アルテナ神団は、各地を制圧しはじめる。そして、アルテナへの信仰を強制。それこそが、LUNAR世界で人間が生き延びることが出来る方法だととく。
 月が死の世界におおわれても、アルテナ教団の信徒なら救われる、というわけだ。
 その方法、未定。地下帝国、あるいは、巨大な箱舟でもいいかも?
 巨大な箱舟こそが、ペンタグリアの正体だとか? 空中空母要塞ペンタグリアってのはどうか? ラストのゾファーとの対決の場。
 その前に、アルテナ神団の切り札として投入された、新機械城との戦い。
 戦艦バルガンとの砲撃戦。
 バルガン、大破しつつも機械城内に突入。
 にせアルテナの元へと向かう一行。その途中でクララ、ある光景を見てショックを受ける。
 機械城の動力となっている、幾多の魔法使いたちの悲惨な姿。かつて、ルーナひとりで動かしていた機械城を、多くの魔法使いの魔法力で動かしている。
 みんな、かつて魔法ギルドに登録していた魔法使いたちだ。それを、こんな目に……。
 ロンファとレオ、マウリとの対決に向かう。今まで避けていたこと。
(マウリがにせアルテナという路線で行こうか、どうしようか?)
 ※にせアルテナを倒さなければ、世界が大変なことになるという演出が弱い。

・S95 にせアルテナとの対決
 にせアルテナの眼前にたどりつく一行。
 アルテナ、ガレオンに戦いを要請。ドラゴンマスターとしての努めを果たせ。
 せせら笑うガレオン。私はドラゴンマスターなどではない。私は過去の亡霊。いまわしき記憶の悪霊。黒き騎士、ガレオン。
 裏切るのか、とアルテナことマウリ。
 そうではない。ここで戦え、ヒイロ。それがゾファーさまの命令だ。
 永遠の美しさを得たいという妄執。それにより、同じ人間、仲間同士を支配し、利用しようという、その人間の暗黒の力を見せよ。
 アルテナの姿に、人間の暗黒部分を象徴させて、ヒイロ、ルーシアらに見せようというゾファー。
 ガレオン、実は、そのことによってゾファーが期待していることと逆のことを考えている。
 ヒイロらに、彼女を救って欲しい。そして、その姿をルーシアに分かってほしい。
それこそが、ルーナが願っていること。それが、かつて魔法皇帝である自分を倒した、アレスら人間の真に強力な力である。それを、ガレオンは知っている。だが、ヒイロらの前では、その真実をまだ告げられない。
 アルテナ、魔獣をヒイロらにけしかける。しかし、撃退するヒイロ。
 いよいよ、アルテナに迫るヒイロたち。
 アルテナ、ゾファーに助けを求める。
 現れたゾファー、しかし冷淡。ゾファーにとっては、アルテナなど使い捨てのおもちゃ。要は、人間たちを悪しき心にするために利用していたに過ぎない。
 醜い怪物の姿にアルテナを変えたゾファー。笑いながら去る。
 彼にとっては、勝敗など、もうどうでもいいこと。
 ヒイロたち、アルテナを倒す。機械城、爆発。

・S96 ペンタグリア
 機械城を倒したヒイロたち。だが、しかし見よ。あのペンタグリアが浮上してゆく。
巨大な都市がまるごと。まるで、伝説のヴェーンのように……。
 そう、それはヴェーンであった。ただし、悪の。
 悪しき魔法力によって、浮上したペンタグリアははるか頭上に。ゾファーの笑い声が響く。
 ここから見ると、世界がもうほとんど死の砂漠に飲み込まれていっているということが、よく分かる。わが都も完成した。
 まあ、君たちはゆっくり竜を復活させるがいい。でも、総てはムダなのだよ。
 浮上するペンタグリアによって、町のひとつ、ふたつが破壊、しの砂漠に変えられる光景。ゾファーとの真の戦い始まる。
 くそっ、しかし、あのペンタグリアへは、どう行ったらいいのか?
※正のヴェーン、悪のペンタグリアというのをきちんと対比させる。

・S97 死の砂漠に沈んだ村、レオ。
 もう余裕はない。早く他の竜を復活させなくては。それに関して、ちょっと不可解なルビィの言動。なにか悩んでいる。
 黒竜の封印されている場所は、前のエピソードでガレオンかなんかに教えてもらう?
 死の砂漠に沈んだ、レオとロンファの村こそが、その場所である。子供のころの昔の想いでの品などを発見。この村をこんなにしたのは、アルテナであったのだ!
 怒るレオとロンファ。
 黒のにせ竜退治、暗黒城での決戦。ガレオン、ヒイロとの最後の戦いを、ペンタグリアで行うことを希望。待っているぞ、と去って行く。
 いよいよ本物の黒竜の復活。レオに、竜の力が!
※レオの敵討ち話を軸にするという案もある。村を襲ったのは、実はにせ黒竜であったとか。

・S98 マウリ
 マウリとの対決。復活した白夜城。
 マウリがアルテナではない、という昔のラインで描くなら、ここで、ロンファ、レオとの関係性があきらかになる。
ロンファ「あの優しかったマウリに、あの花のようなマウリの心を!」
 前の黒竜のイベントの時の故郷の村のアイテムを使う?
 ゾファーの暗黒の力。マウリ、にせの白竜へ。ロンファの愛。真のマウリの復活、愛の奇跡だ。
 それを見ている(あるいはイベントにからんでいる)ナル。アレスとルーナを思いだす? 白竜の力、復活。ロンファに白竜の力が!(この白竜の力で、マウリが蘇るというのでもいいかも?)
 しかし、ナル、まだ依怙地。白竜の力は蘇った。その礼は言う。でも、ヒイロらに協力すると言った憶えはない。
 その時、ルビィ、倒れる。様子がおかしい。
 いったいどうなったんだ!?

・S99 ルビィの成長
 ルビィの異変は、竜への成長だ、とナル。
 ルビィ、苦しみの後、人間の女の子へと変身する。裸?
 竜としての成長だ、とナル。前のオレと同じ能力。赤竜としての本来の力は封印されているが、人間になることは出来るようになった。
 ルビィ、気がつく。物珍しげに見る自分の手足。シッポのないお尻。胸。
 喜ぶルビィ、うれしい! 私の夢がかなったわ。これでヒイロのお嫁さんになれる!
 いきなりヒイロに抱き付くルビィ。そしてキッス(子供のやるようなキスね)。ヒイロ、ルビィ止めろよ、と少々迷惑。でもよかったな、病気じゃなくて。ヒイロにスリスリするルビィ。それを見て、なにか気持ちが動揺するルーシア。この気持ちはなんだろう、この心に広がる傷みは……。
 ルーシア、たまらず部屋を飛び出してしまう。ヒイロ、心配して後を追おうとするが、ルビィが引き止める。
 しかしヒイロ、ルーシアを追って行く。残されたルビィ。笑うナル。ほらみろ、人間なんかに心寄せてもむなしいだけさ。
 そんなことない、とルビィ。あたしはヒイロのお嫁さんになるんだから! ナルのバカ! とひっかくルビィ。
 ヒイロとルーシアの親密さを描く。そして、隠し事をしているルーシアの苦悩も。
 ルビィ、それを物影から見るのであった。

・S100 ルビィの夢
 人間になってこれでOKと思ったけど、実はまだルーシアに対抗できないと(勝手に)思うルビィ。
 ヒイロにつりあう人間の女の子になるんだ! と決心するルビィ。
 みんなは、世界を救うための最後の竜復活として、ルビィに期待。
 でもルビィは、ナルを見て思う。竜として大人になったら、大人の素敵な女性に変身してヒイロのハートをつかむのよん。ルビィ、グラマーになった自分の姿を想像して、ひとりニタニタ笑うのであった。
 ヒイロの地図で、赤竜の洞窟の場所を教えるルビィ。
 そこへ向かう一行。ナルは、離れて行く。実はこっそり後をつけているのだが……。

・S101 赤のにせ竜退治
 みんなと違い、個人的な目的、つまり成長してヒイロに似あう大人の女性になるんだ、ということで来た竜の洞窟。しかし、それは彼女の成長に対する辛い試練となる。
 ここでのボスは、ルビィ本体を封じているにせ赤竜。これを、アルテナ教団の魔法部隊の首領としておいて、クララと対比するように描き、ここで決戦というようにするのがよい。
 マウリをにせアルテナに変更するのなら、このにせ赤竜の化身が、正統派のレオと対立する旧マウリの役割を担う。
 ヒイロとルーシアの関係を認めることが出来るほどルビィは成長する、というイベントがここで必要。未定。
 ナル、ルビィに教えられる。純粋なルビィに、かつての自分の姿を見るナル。あのアレスやルーナが大好きだった自分の気持ちは本当のことだったのに……。どうしてそれを忘れてしまったのだろう。
 ルビィとナルの心の交流。
 にせ赤竜を倒す一行。やった! よろこぶみんなの前に、死んだはずのにせアルテナ出現。最後のあがき。ルビィを捕まえる。ゾファー様にささげます! とかいって、共に溶岩の中へ落ちる。(ルビィがルーシアをかばって、溶岩へというのがよい)
ゾファー、現れる。にせアルテナの狂気を喜ぶゾファー。そして、残念だったね、とヒイロたちに高笑い。ルーシア、これで分かったろう。人間のおろかさを、しょせん彼らは、神である我々の支配の元に暮らすのが一番なのさ。
 そして、その神を選ぶのは人間しだい。そうだろう? まあ、ペンタグリアへ来たまえよ。ハハハ。
 ゾファー、消える。
 暗い顔のルーシア。
 一方、パーティは、ルビィの死に哀しみの沈黙。その時、溶岩の噴出。あぶない!
 あ、あれを見て!
 溶岩の中から、すばらしく優美で美しい赤い竜が出現した。成長したルビィだ。
 よかった、とみんな喜ぶ。クララに赤竜の力が!
 ナル、ルビィと会話。その気持ちに感激している。
 ナル、みんなを女神の塔へと導くのであった。

・S102 女神の塔
 ルーナのいる場所でナルが封印されているというのがいいのでは?
 破壊されている女神の塔。例のルーナの記憶の再生装置も半分壊れている。なので、ルーナの再生も不完全に行われている。もはや、単なる映像のリピーターとしてしか動いていない。それを、ナル、聞いている。哀しい情景。
 ナル、ルーナに話しかけている。
ナル 「ルーナ……。ルーナの好きだったこの世界。アレスが、守ってくれたこの大地が、悪いやつに荒らされようとしてるんだ。オレ……、ルーナたちがいない世界なんてどうでもいい、と思ってた。でも、違うんだね。ルーナが好きだったもの。女神であることを捨ててまで、アレスと一緒に信じていたもの。それを、オレも分かったような気がする。 だからルーナ、さようなら。この大地で、ゆっくりと眠ってね。オレのことなら心配いらないから……」
 ナル、ルーナの映像をそっと止める。そして、ヒイロたちを振り向く。
 迷いを振り切ったナルの笑み。
ナル 「さあ、行こうヴェーンへ! 今こそ復活の時だ!!」
 バサァッと、ナルの背後から巨大な白竜が上昇。その中に幻影のように人間のナルの身体が吸い込まれて行く。ナル、本当の姿になって復活する。
 ヒイロたちを乗せて、白竜のナル、ヴェーンへと向かう。
・アルテナの剣、ヒイロへ
・見事それが使えるようになってみろ、アレスのように、ヒイロ!

・S103 ヴェーンの復活へ
 4匹の竜が復活、ヴェーンへ。
 その時、ヴェーンの本当の姿が復活する。
 クララたち、クリスタルの塔へ。クララ、当主として指令。無数の魔法操縦装置が起動する。クララが制御をするのだ。
 竜による、すべての魔法機能の回復。魔法巨大戦闘母艦としてのヴェーンの復活。
 さあ、ペンタグリアへ!
 その飛行の途中、銀の塔の屋上あたりで、地球をバックにルーシアとルビィの会話。
 ルーシアの心の不安。自分をいつわるな、という鋭いルビィの指摘にも、しかし、ルーシア、それを拒否してしまう。
 ルーシア、謎の言葉を残す。ルビィとヒイロ。きっとお嫁さんになれる。でも、私は……。
 一抹の不安を残して、一行は死の砂漠を越え、ペンタグリアへ向かう。

・S104 ヴェーン浮上
 正の魔法力のヴェーンと悪の魔法力のペンタグリアという対比で後半盛り上げる。
 ペンタグリアは、ゾファーの最後の居城。2大空中都市同士の魔法決戦。
 かつて魔法ギルドにいた魔法使い、そして各地から召集された魔法使いの魔法力とゾファーによって浮上するペンタグリアと、4匹の竜の魔法力とヒイロたちの心によって浮くペンタグリアとの対決。
 バリバリと打ってくる魔法弾を空中を移動し避けるヴェーン。しかし、魔法弾は追尾。塔や岩が崩れる。
 クリスタルの塔でヴェーンを操縦するクララ。
ヒイロ「だめだ、このままではヴェーンは破壊されるぞ!」
クララ「ヴェーンよ、ペンタグリアの頭上へ!」
ヒイロ「クララ、どうするつもりだ!?」
クララ「この街ごと、ペンタグリアへぶつけてやるわ!!」
ヒイロ「!? しかし、そんなことしたら、君の魔法ギルド復活の夢が……」
クララ「LUNARを悪しき魔法力の世界にしてはならない! それが魔法ギルド当主の私の努め。ごめんさない……ヴェーン。その1000年の歴史を、私にゆだねて!」
 ヴェーン、急速浮上。そして、ペンタグリアの頭上から急降下。
 攻撃に岩盤をボロボロと崩しながらヴェーンは、着底する。その衝撃で崩れるペンタグリアの列塔群。いまだ! 4匹の竜の援護で結界を突破。ヒイロたち一行は、ペンタグリアの内部へと潜入。白兵戦だ!
 最後、ヴェーンは沈んでしまう。あの魔法都市がなくなってしまった。哀しむかと思われたクララは、しかし笑っている。形にこだわってはいけない。なぜ魔法ギルドが造られたのか、やっとわかった。それは、魔法を独占し、権利を行使すっるためではない。
もう、壮麗な建築もいらない。私は新しい魔法ギルドを造る。
 ※魔法ギルド再興と、壮麗な建物などを復活させるというのが同じであると考えていたクララ。しかし、それは違う、ヒイロらとの旅で、より本質的なものに目覚めたクララを描く。

・S105 ルーシアの迷い
 ペンタグリアの中を進む一行。
 その途中で、いろいろあって、ルーシア、ヒイロたちを迷いの迷路に残して、先にゾファーの元へ。
 彼女、やはり人間を信じられなかったのか。
 やっとゾファーの元へたどりついたヒイロたちが見たのは、ゾファーに取り込まれようとするルーシアの姿であった。

・S106 ラストバトル
 ごめんなさい、ヒイロ。とルーシアは力を使う。
 ゾファーを封印する。そして月は再生のプロセスへ。いまの世界は滅びる。だが、ルビィとヒイロだけは次の世代へと。
ヒイロ「だめだ! ルーシア!」
 だが、ルーシア強行しようとする。
 それを待っていたんだ。ぼくがなにも準備していなかったと思うのかい、同じ手はくわない。
 LUNARのパワーでの地球の再生。良き魔法力→地球再生。
 同じプロセスを、ゾファーもおこなっていた。しかも、反対のベクトル。
 LUNARのパワーでゾファー本体の再生。悪しき魔法力→死の砂漠が広がる月。
 地球再生のためのシステムの悪用。
 死の砂漠でおわれた月、そこで暮らす邪悪なるもののパワー、悪の魔法力によってルーシア、君の地球を再生してあげるよ。
 地球は、蒼き星ではない、黒き暗黒の星となるのだ。
(死の砂漠でおおわれた月の大地がゾファーの望み。その地下で暮らす虐げられ、欲望のみで生きる人間。神として君臨するゾファーのイメージ)
 ルーシアの力を奪うゾファー。
 新しきふたりは、このふたりだよ。
 再生させられた、にせアルテナの女神。そして、ガレオン。
 このふたりが、死の月の住人となり、新しい暗黒のLUNARの始祖となってくれる。
 絶望。ルーシア、ごめんなさい。ついには信じれなかった、ヒイロ、あなたを……。
 ヒイロ。でも、戦おうとする。まだだ。
 ガレオン、私にやらせてください。ゾファー様。
 そのへんが嫌い。でもいいよ。戦えば。早くしてね。
 ガレオン、ヒイロ。最後の戦い。
 ヒイロ、を叱咤するガレオン。人間の力を見せてみろ。あの絶望の中で、しかし、最後まであきらめぬ、信じるという力を!
 ヒイロ、勝つ。彼を殺そうとするゾファーを最後の力で食い止めるガレオン。にせアルテナを一蹴する。
 ガレオン、アルテナの剣のことをヒイロに話す。
 おめおめと、生き恥をさらしていたのは、この時のためだ……。抜け、ヒイロ。戦え! ゾファー、ガレオンに攻撃。ガレオン、散る。
 アルテナの剣を抜くヒイロ。最後の希望。ゾファーと戦う。
 ルーシアを救うんだ!
 ルーシア、分かっていたよ。君が苦しんでいたのは。でも大丈夫だ。必ず勝つ。だからボクを信じて。人間を信じて。
 ヒイロたちの闘いの途中で、ぬけがらとなったルーシアの目から涙があふれる。するとゾファーに囚われていた4つの竜の印とアルテナの力が解放される。4つの竜の力はロンファ、ジーン、クララ、レオに宿り、新たな力を与えてくれる。
 「なぜだ? なぜ、のがれられるのだ?」
 アルテナの力はルーシアの元に戻り、ルーシアの顔に生気が宿る。ルーシアは涙を流しながら叫ぶ。
 「私にもやっとわかったわ!! 闘って、ヒイロ。ゾファーを倒して!!」
 ヒイロにはもはや、アルテナの力はいらなかった。ヒイロは人間の力を源にして、アルテナの剣をふるっているのだ。その力の前にゾファーは砕け散った。
 そして、最後の戦い。
 勝利。

※ヒイロは、途中からルーシアの嘘と哀しみを知っていた。しかし、なんとかなるさ、と思う。楽天的? 違う。どんな困難な状況でも、がんばって逆転しようとする不屈の意志。
 それが、ルーシアを救う。

・S107 エンディング
 例の奴をやる。
 大団円の中で、ルーシアは人々の輪を離れてゆく。それを追いかけるヒイロ。
ルーシア「ゾファーが言ったことで、ひとつだけ正しいことがあったわ。それは私が最後まで人間を信じ切れなかったということ。……いいえ、ヒイロを信じ 切れなかった……」
 寂しそうに笑うルーシア。
ルーシア「私は決して忘れない。この大地と、この大地に住む人々を……」
ヒイロ「なぜそんなことを言うんだ、ルーシア?」
 ギクリとして、ヒイロは言葉を飲み込んだ。空が急に暗くなり、蒼き星が金色に輝きだしたのである。
ルーシア「さようなら、ヒイロ。あなたが大好きよ。あなたのことは1000年経っても忘れないわ。私はあなたの夢を見ながら、蒼き星にふたたび人々の笑い声が戻る日を待ちつづける。私はそんな日が来るのを信じているわ。アルテナの気持ち、いまならよくわかる……」
 ルーシアは一生懸命、笑顔を作ろうとしている。その努力を裏切るようにルーシアの両目から涙があふれる。ルーシアの身体が金色の光につつまれた。
ルーシア「愛してるわ、ヒイロ!! あなたの思い出があれば、ひとりきりでもつらくない」
 ヒイロのほほにルーシアがキスをしたとき、ルーシアの身体は跡形もなく消え去った。すべてが終わったとき、蒼き星は何事もなかったように天空に輝いている。ヒイロは蒼き星を見上げながらつぶやいた。
ヒイロ「そうさ、ルーシア。俺も確信している。いつかあの大地に降り立ち、もういちど君をこの手に抱きしめる日がくることを。俺はあきらめたりしないよ、ルーシア……」

・S エンディング2
 スタッフロールやエンディングヴィジュアルが続く。ヴィジュアルの最後では、ボロボロになった青年がどこかにたどり着くシーンで終わる。
 エンドクレジット
 おしまい。

・S エンディング3
 ゲームプレイを再開。
 最後のおまけダンジョン。砂漠の幽霊船(S・11)が舞台になる。
 このダンジョンの奥まで行くと、ヒイロが蒼き星に向かって転送されたことを表すキャラデモが入る。
 その後、ヴジュアル。ルーシアと会う。
(わしは、その船に乗って地球に行くのがよいと思う。それではオーディーンだって? 確かに)

※窪岡さんより、ルーシアの設定についの意見あり。
 最初のルーシアの神秘感について、あの例の設定、タカピーにみえるというやつを捨てるのはおしいのではないかとのこと。その後の変化を描くのがおいしいというのは同意見。(^_^;) ゲームプロット時に変更してみよう。キャラデには影響なし。
 確かに、考える必要があり。変更の場合、イベントはいじらずに、セリフや演出で変更できると思う。

※ルーナに会うことの盛り上げについて
 前半ルーナに会うことを目的にしているのだから、ようやくルーナに会えたという時の感動、そして失望(があるとすれば)という感情の盛り上げを、もっと盛り上げるべきではないかという指摘あり。
 確かに。ゲームプロット構成の時に考える。
 ルーシア、ヒイロ、そしてパーティのみんなに、ルーナ(アルテナ)に会えば、何かが分かる、あるいは助けてもらえる、あるいは真実を知ることができる、といった動機を、その直前あたりで強く語らせたり、演出したりして、その後、ルーナに会わせる。
 女神アルテナであるはずの彼女が、それを最初に否定するインパクトの演出を心掛けたい。

※聖都ペンタグリア
 ここの盛り上げを考える。
 999のトレーダー分岐点の雰囲気。今まで個別に会っていた登場人物が一堂に会するという興奮を演出してはどか?
 具体的にはナル、ガレオン、マウリ、ロンファなどのからみを持ったキャラがそれぞれ別個に会った末に、ここで一緒になる。
 ペンタタグリアは非戦地帯という建て前にしておく。

※にせアルテナの正体
 にせアルテナがミネアという名前であり、ヒイロの父やグェンとかかわっていたということを描く必要があるのか? あってもなくてもいいのではないか、という意見あり。
 私は、どちれでもいいのならあってよいと思う。
 アリにするならば、もっともっとドラマにからめて、重要な扱いにするべきだという意見があるが……? LUNAR1の四英雄ぐらいの扱いも必要か? わからん。

※にせアルテナ→マウリ
 宮路社長の死より復活したマウリ→にせアルテナというのはアリ。
 その場合、マウリはロンファの妹、レオは恋している。マウリの死と正体に関して、お互いにそれについて、とことんぶつかりあうと恐いものが出てきてしまう。(ギリギリの感情の部分で)だから、ロンファは物理的に逃げるし、レオはアルテナへの献身という形で精神的に逃げる。
 この場合、現在のマウリの役目、つまりレオと対比されるアルテナ教団側の幹部を設定する必要あり。それを、にせ赤竜の化身にして魔法部隊の統率者、クララと対比させるというのはありかも。
 同じく、にせ青竜の化身の武道部隊とジーンとの対決。
 本人も気づかぬうちに、にせ白竜の因子を植え付けられていたレオというのもありかも? これに、黒竜を使役するガレオンを加えて、にせ4竜でどうかな?

※竜復活のイベント
 封印されている竜の復活のイベント、これは、一気呵成に進めていくほうがよいか?
 間のルーシアの迷いや、町の救済のイベントなどは、別の場所にまわす。

※真アルテナ神団って、やっぱり長いから、アルテナ神団でいきましょう。

※ヒイロの初期装備は、ブーメランとかがいいんではないかしらん?
 トレジャーハンターらしく、それにロープをかけて崖を上ったりとか。

※機械城でのナルがヒイロに与える試練。
 機械城の中での開かずの間、あるいはお化け屋敷的場所に行くことではどうか?
 子供たちは怖がって近づかない。
 実はそこには、過去のガレオンのしたことについての記録がある。
 ガレオンとルーナ、アレスらのことを、そこで知るというのはいいのでは? もちろん、小さな白竜の子の活躍なども、そこで知る。ルビィ、親近感。でも、それがナルだとはまだ、思わない。


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