LUNAR ETERNAL BLUE セリフ検討用資料

文芸用の最終プロットをゲームプロットとして再構成しているうちに、シーンはガラッと変わり、キャラクタも大きく変更されました。

ゲームプロットは時系列、フラグ、場所ごとで作成されているので、今度はストーリーを見わたすのがなかなか難しかったり、文芸的な情報をプレイヤーにどのタイミングでどれぐらいの精度でだすのかが分かりにくかったりします。

そこで、ゲームプロットから検討用としてセリフシーンを抜き出して、そこだけ先行してシナリオ化したのがこのファイルです(途中までですが)。完成したゲーム本編とは違っています。

ゲームプロットの確定前に、まず重要シーンを抜き出してセリフまわりを一通り書いてみる、というスタイルは、このあとのLUNAR1リメイク版でもおこなわれました。LUNAR1リメイク版のほうは、膨大なアニメシーンを先に書いておいて窪岡さんに絵コンテしてもらい作画に入らないと行けない、という事情もありました。

このやり方は、結局、テイルズ・オブ・ディステニー2でも採用され、わたしはゲームプロットが確定していないのにすべてのアニメシーンとスペクタクルシーンの前後シナリオを泣きながら先に書く、ということになりました……。



【セリフの検討】
93/08/18 改定
重馬 敬
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  ※これは、プロットから、セリフを中心に構成しなおしてみた案です。セリフは、決定ではありません。

・オープニング

  ※最初のデモ
ヒイロ 「オレの名はヒイロ。学者だった親父の遺品の地図を参考に、宝探しををやっている。もちろん、腕は超一流。でも、盗賊なんかと一緒にしないでくれ。この世界は不思議にあふれてる。いまはもう伝説となっている竜やドラゴンマスター、空飛ぶ魔法の都市、それに世界を統べていた女神アルテナ。そのどれもが、実在していた。古い、古い遺跡に足を踏み入れるたび、オレはそう確信をふかめるんだ。ま、もっとも古代のお宝は貴重品だから、実益をかねてるってのもあるけどね」
ミンク 「ヒイロ、ぼやっとしないで! いつも最後に気を抜いて失敗するんだから」
ヒイロ 「こいつは、相棒のミンク。おやじがどっかの遺跡から連れてきた謎の生き物だ。本人は、赤竜の子供だっていってるけど、ホントかね? こんなおてんばが竜だなんて信じられないなぁ。ま、オレにとっては、口やかましいおませな妹ってとこかな」


1 ライナ大陸

(1)アラメイン地方(砂漠)

・S01 岩場

  ※レオとヒイロの最初の出会い
ミンク 「わー、かっこいいお船。ねぇ、のせてってよ」
レオ 「なんだ、おまえたちは? どこに行こうというんだ?」
ミンク 「あたしたちは、蒼き塔にすっごいお宝を探しにいくんだよ」
レオ 「ふふふ、幻といわれる塔に、誰も入れるものか」
ミンク 「へへーんだ。ヒイロはドジだけど、本当はすごいトレジャーハンターなんだから」
レオ 「トレジャーハンター? 盗賊か! おい、やつらを捕らえろ!」
ミンク 「あにすんのよぉ!」

  ※レオの部下とのバトル。
・勝った時
レオ 「ふん、ヒイロとやら、すこしは出来るようだな。だが、蒼き塔は女神アルテナにかかわる聖地。我等がアルテナ教団に無断で立ち入ることは禁ずる。もし破れば、今度はこの私と、無敵戦艦バルガンが相手になるぞ! 忘れるなよ!」
 去ってゆくバルガン。

・負けた時
レオ 「ふん、盗賊ふぜいにはいい薬だろう。いいか、蒼き塔は~、以下同上」

・S02 ラーパ

町の人たち「暗黒神ゾファーなるものがよみがえって、世界を征服しようとしているそうだ。怪物がふえたのもそのせいかもしれない。だが、そんな伝説みたいなことが本当にあるのかね。アルテナ教団は、伝説の女神アルテナが復活して、世界を救済するためにつくったものだそうだ。確かに、各町や村に神殿ができて、そのおかげで怪物が村を襲わないということもあるようだが……。しかし、あのアルテナが伝説のアルテナと同じものなのだろうか? 4匹の竜も復活し、強力なドラゴンマスターもいるそうだ。なんでも、その人も伝説の人らしい。とすると、やはり伝説は本当かも? いや、ゾファーによって、遠くの町は滅ぼされたらしい。やはり守ってくれてるアルテナは偉大だ」

神殿の人「女神アルテナは、暗黒神ゾファーから世界を救うために、永い眠りから目覚められたのです。アルテナに感謝しなければなりません。ですから、お金や労働力を寄進するのは当然なのです。ロンファ? そんな男のことは知りません。ああ、けがらわしい!」
ミンク 「レオはやなやつだけど。アルテナはやっぱり本物かしらん? 遺跡の謎のこと聞いてみたいね。やっぱりいっぺん会ってみたい、ヒイロ?」
酒場の人「学者のグェンか。人付き合いもせず、昔の研究なかりしている変人だ。うかつに行っても会ってくれないだろうな。そこのロンファとだけは、つきあいがあるらしいぜ」
ロンファ「なに、グェンのじいさんに会いたいだと? おまえも古いもんにこだわっている変人か? いいか、世の中、いまのことだけ考えて、毎日おもしろおかしく過ごしてればそれでいいんだ。アルテナだって、へ、そんなのおとぎばなしに決まってらぁ。ま、しかしどうしてもというのなら、紹介してやろう。ただし、オレと賭けに勝ったらだ。いいか?」

・S03 グェンの小屋
※変更する。ヒイロの実家。この近くにラーパを配する。
 初期情報になにを与えるかの考察は、後日。


孫娘 「ロンファさんは、本当はよい人よ。以前死にかけていた私を救ってくれたの。あ、これ以上は口止めされていて言えないわ」

グェン 「おお、おまえの父親の地図はよくできとる。さぞや立派な学者だったのだろうな。おまえも、その跡をついでいるのか? 立派なことじゃ」
グェン 「古き伝説をみんなおとぎばなしなどという。ふん、愚かなことじゃ。伝説にこそ、真実がかくされておるのだ。その点、おまえはみどころがあるようじゃな。最近の若いものは、遺跡などといっても、お宝を盗む場所ぐらいにしか思っとらん」
ミンク 「ドキ!? や、やーね。ヒイロにかぎってそんなことないわ。でも、参考までに聞くけど、蒼き塔にはどんな宝があるの? お魚がお店ごと買えるような宝石?」
グェン 「蒼き塔は、この世界のどこかにある女神アルテナが住むという女神の塔となにか関係がある。アルテナ教団? さて、一度研究をしたいと申し入れたが、けんもほろろの扱いよ。どうもワシには信じられんがな。なに? レオなるものが、遺跡に入るなと? バカな。学問の探求をさまたげることなど、何者にもできんぞ! お、あれはなんだ!?」

  ※蒼き塔にルーシアの降臨。
ミンク 「なんだろうヒイロ。胸がドキドキする。こんな感じ初めて。どうしてかしら?」
グェン 「ううむ。こんなことは、初めてじゃ。こりゃ、なにをしておる。出かけるぞ。もしかしたら、遺跡に入れる前兆かもしれん。急げ!」

・S04 境界の遺跡

  ※グェン、宝石の竜の片目にいれる。
グェン 「やはりいつもと同じか? ここまでは解明できておるのだが。残念じゃ」
ミンク 「ヒイロ、これってもしかしたら? ねえ、試してみなよ」

・S05 青き塔の前庭

  ※異変、起きている。
グェン 「おお、あるいはこここそが、伝説の女神の塔なのか? 急ぐぞ、ヒイロ」

・S06 青き塔

 ※グェンと離れた後、封印された部屋に入るヒイロ。そこで、地球と同じクリスタルを見つける。
ミンク 「わあ、でっかい宝石。やったね、ヒイロ。お宝だよ。あれ? なんだろう、この光!?」

 ※デモ、ルーシアの降臨。クリスタルの中に女性の姿。ヒイロ、クリスタルを触っていた手に、内側のルーシアの手が重ねられる。神々しい雰囲気。
ルーシア「……。(口パクでなにか言っている)」
ヒイロ 「き、きみは……? わぁ!?」

 ※デモ、ルーシア、ヒイロに抱かれるようにクリスタルから実体化する。裸。
ルーシア「わたしの名はルーシア。地球から来ました」
ヒイロ 「ち、ちきゅう?」
ルーシア「あなたは、だれ? ドラゴンマスター?」
ヒイロ 「え? いや、オ、オレはヒイロ。ヒイロだ」
ルーシア「そう……。お願い、ヒイロ。わたしをアルテナの元へ連れていって」
ヒイロ 「アルテナ……女神アルテナだって? きみは……いったい……?」
ルーシア「はやくアルテナに会わなければ、大変なことになってしまう……」
ミンク 「ああん、もう! どーでもいいけどヒイロから離れなさいよ! ヒイロもヒイロよ! このエッチ!」
ヒイロ 「!?」
 ※ヒイロ、やっとルーシアの裸を意識する。赤くなってマントをかけようとするがルーシア、それを身振りで断る。ルーシア、魔法で服を着る。
ルーシア「よくわからないけど、これでいいの? さあ、早くわたしをアルテナの…」
ヒイロ 「あっ! あぶない!」
ミンク 「あ~、またくっつく! もう!!」
 ※塔の崩壊は始まる。ヒイロ、ルーシアを連れて逃げる。

 ※グェンと合流。
グェン 「なんじゃ、なんじゃ。いったいどうしたというのじゃ」
ミンク 「説明はあと、あと。スルメになるまえに逃げるんだったら!」

 ※戦闘の途中、途中で、ルーシアつぶやく。
ルーシア「転送の塔が崩壊するなんて、事態はそんなにも進んでいるの……?」
ルーシア「魔法力がわずかしか回復しない。いったい、なぜ?」
ルーシア「世界の魔法力が衰えているんだわ。アルテナはいったい……」などなど。

・S07 青き塔前庭

 ※一段落ついて前庭で青き星をながめるルーシアの横で、ヒイロたち相談。
グェン 「なんと! 不思議なこともあるものだ。クリスタルからあの少女が出てきたじゃと? ううむ。しかし、あの強大な魔法力。見たこともないお姿。ひょっとしたら、あの方こそが、アルテナの女神さま……」
ミンク 「なにいってるの。そのアルテナに会いに来たんだって、あのこは言ってるんだよ。その……ち、ちきゅう、とかいうところから」
グェン 「ちきゅう? はて、不可思議な名じゃ。いったい、どこのことじゃろう?」
ルーシア「地球、わたしの星……」
ミンク 「へ?」
 ※ここからデモ? ルーシア、青き星を見つめている。その横顔はとってもきれい。
グェン 「う、もしや、ちきゅうというのは、あんた……、あなたが来られたのは、あの青き星なのですか? 伝説の星から来られたと言うのですね」
ルーシア「青き星? そう呼ばれているのね……。あそこは、眠りについた星。いまだ病み衰え、再生の途中にある星。でも、ここでこうやって見ていると、なにかがわたしの心にはいってくる。この気持ちは、いったい……?」
 ※ヒイロ、ルーシアの美しい横顔を見つめている。
ヒイロ 「きれいだ……」
ルーシア「え? そう……、なんてきれいな、なんて美しい星……。なぜ気づかなかったのかしら」
グェン 「では、やはり……」
ルーシア「ええ、私は青き星よりアルテナに会いにきたのです。地球の、そしてこの世界の危機を告げるために」
グェン 「伝説では、この世界の始まりに、アルテナは青き星より竜と共に来られたとある。では……、では、あなた様もやはり女神……?」
ルーシア「わたしですか? わたしは……」
ゾファー「彼女の正体を教えてあげようか?」
グェン 「おお!? これは!?」
ミンク 「キャーッ!?」
ルーシア「彼女は破壊者だよ。この世界のね」
 ※ゾファーとの戦闘デモ中。不定型のゾファー。
ゾファー「ようこそ、青き星の眠り姫」
ルーシア「まさか!? おまえは、ゾファー!? 復活していたというの!!」
ゾファー「そうらしいね。また会えてうれしいよ。ルーシア」
ルーシア「なんてこと。いったいアルテナはなにをしていたの? こんなことって」
ゾファー「ククク、どうしたんだろうねぇ。そんなことより、いまは自分の身の心配をしたほうがいいよ。ここは、地球じゃない。満足にボクと戦えるかな?」
ルーシア「くっ」
 ※激しいバトル。痛み分け。
ルーシア「はあ、はあ、はあ……」
ゾファー「さすがだね……。正直、ここまで傷つけられるとは思ってもいなかった。フフフ、そんな美しい君にボクから、心よりのプレゼントを贈ろう。受け取ってくれ」
 ※ゾファーの呪いの指輪、ルーシアへ。
ルーシア「あああッ!!」
ヒイロ 「ルーシア!!」
 ※ヒイロ、ルーシアのピンチに加勢。
ヒイロ 「この!! 女のこになんてことすんだ! 化け物め! よし、オレが相手だ!」
ルーシア「ダメ! 逃げなさい。ヒイロ!」
ゾファー「バカめ! 人間になにができる! ひっこんでいろ!」
ヒイロ 「うわー!」
ゾフォー「フフフ、さて、ルーシア。君も気づいているだろう。この世界の魔法力は枯渇し始めている。もう、君が以前の力を取り戻すことは不可能だよ。それに比べて、ボクはどんどん強くなる。愚かな人間たちの力によってね… …。では、また会える日を楽しみにしているよ、ルーシア」
ルーシア「ゾ、ファー……」
ゾファー「おっと、そうだ。人間のぶんざいでボクにさからった者にも、プレゼントを用意してあげよう。ふふふ、楽しみにしていたまえ」

 ※倒れたルーシアとヒイロに回復の呪文をかけるグェン。
グェン 「ほれ、しっかりしろヒイロ。若いくせにだらしない」
グェン 「さ、ルーシアさま。いますぐ回復してさしあげますぞ。えい。はて? えい! おお、どうしたことじゃ。回復の呪文の効力がないとは。えい! えい!」
ルーシア「わたしのことはいいわ。それより、早くアルテナのもとへ!」

・S07 境界上の遺跡へ
 ※旅をしながらのオフゼリフ風に、ルーシアとの会話がいれられないか?
 無理ならどっかに入れる。

ルーシア「ヒイロ。さっきはなぜあんな無茶を。人間がゾファーに戦いを挑むなんてバカげたことを……」
ミンク 「なに、その言い方。ヒイロはあんたを助けようとしたんだよ。お礼を言うのが当然でしょ。プンプン」
ルーシア「助ける? ゾファーの強大な力を目の前にして? わたしには……わからない」
ミンク 「へへん、そこがあたしのヒイロの良いところなんだい!」
ルーシア「…………」

グェン 「しかし、ルーシア様のことといい、世界を滅ぼそうとしている暗黒神ゾファーが実在していることといい、これは、アルテナ教団の言うとおりかもしれん。では、やはり復活した女神アルテナというのは本物なのじゃろうか?」
ルーシア「アルテナの居場所を知っているのねですね」
グェン 「え、ええ。ちょうどラーパの町に、アルテナの元からつかわされた者が来 ております。レオと申すものですが、彼にお引合せいたしましょう。それまで、どうぞご辛抱を……」

 ※ゾファーの置き土産の中ボスと対戦することとなった一行。絶体絶命。その時、
バルガンの攻撃で、助かる。レオ、現わる。

レオ 「はっはっはっ。これが降臨した破壊神ルーシアか。たあいもない。このバルガンにかかれば、ザコと同じだ」
ミンク 「あ、レオだぁ。助けてくれてありがとう」
レオ 「む、またおまえたちか? 別に助けたわけではない。命令にしたがったまでだ。ところでおまえたち! 警告を無視して青き塔に入ったな。この盗賊め! もう見逃すことはできんぞ!」
 ※バルガンの砲塔、今度はヒイロらの方をむく。
グェン 「まってくれ、わしらは敵ではない。それより、こちらにおられるルー……もがもが」ヒイロ、グェンの口をふさぐ。
ヒイロ 「(小声で)シー、黙って」
グェン 「な、なにをする。ちょうどいいではないか。アルテナさまに……」
ヒイロ 「(大声)レオ! オレたちはなんにも盗んじゃいない。本当だ!」
レオ 「ふん、盗賊のいうことを誰が信じるものか!!」
ヒイロ 「本当なんだ! 確かに青き塔には入った。そうしたら、とんでもなく恐ろしい怪物が現れて、あわてて逃げてきたんだ!」
レオ 「なんだと! それは本当か?」
ヒイロ 「ああ。そいつは突然現れて襲ってきた。おまえの自慢の戦艦でも、勝てるかどうかわからない、すごいやつだったぞ! なあ、ミンク」
ミンク 「へ? あ、そうそう、そうよ。ものすご~くでかくて、はだかでえっちで、やなやつなのよぉ!」
レオ 「? くそ! こいつはやはりザコか? よし、今回だけは見逃してやる。 任務の邪魔だ。さっさと消えろ!」
ヒイロ 「へいへい」
レオ 「待っていろ、破壊神ルーシアめ! この無敵戦艦バルガンの力、とくと見せてやるぞ!!」
 ※レオ、去る。

グェン 「……破壊神ルーシアじゃと?」
ミンク 「なんか、へんね」
グェン 「それで、わしを止めたのか。しかし、いったいなにがどうなっておるのか、さっぱりじゃ?」
ルーシア「う……」
 ※ルーシア、倒れる。
グェン 「いかん、ひとまずワシのウチヘいそごう!」
 ※暗転。

・S09 グェンの小屋

 ※ルーシア寝ている。グェン、様子を見ている。
グェン 「衰弱しきっとる。この指輪のせいなのか? ワシの力ではどうしようもないわい」

グェン 「ゾファーが実在した以上、アルテナ教団の女神アルテナも本物だと思うた。そして、ルーシアは青き星より、世界を救いにアルテナに会いにきたという。ところが、あのレオとかいう若者は、アルテナの命令で、彼女を破壊神として滅ぼしにきたらしい……」
ミンク 「ゾファーと戦っているのがアルテナとルーシアで、ルーシアとアルテナは仲が悪いのかしらん? うー、わかんない」
グェン 「ははは、ワシもじゃ。しかし、ゾファーも最初、この娘を破壊神とよんでおった。いったいどういうことじゃ」

 ※ヒイロが、ルーシアの夢を見た後で。
孫娘 「どうしてロンファさまに診せないの? ロンファさまなら、きっと助けてくださるわ」
グェン 「おお、そうじゃった」
ミンク 「えー、あいつって、どうも信用できないけどぉ」
グェン 「いや、ロンファはかつてアルテナ教団の神官じゃった、それも飛びきりのな。女神アルテナの力が本物なら、このゾファーの呪いも解けようて」
ミンク 「そーおぉ?」

・S10 ラーパ

 ※ロンファの部屋でルーシアをみせる。
ロンファ「なんだ、人の部屋にかってに入ってきやがって。ここには、お宝なんかねーぞ。え、トレジャーハンターさんよ」
ミンク 「ふーんだ」
グェン 「ロンファ。わしじゃ。おぬしに診てもらいたい方をお連れしたのじゃ」
ロンファ「なんだ、じいさんじゃねぇか? 町にくるとは珍しいな。なになに、病人だって? ちっ、おまえの孫娘は特別だっていったろう? オレはただの遊び人のバクチ打ちだぜ。治療なら、アルテナの神殿へ行ってくれ」
グェン 「ロンファ、それが出来んからこうして頼んどる。話せば長くなるが、このルーシアさまは、そのアルテナ教団から命を狙われているらしいのじゃ」
ロンファ「なんだって!? そりゃ、ホントか?」
グェン 「うむ」
ロンファ「うーん、なにものなんだこの娘は? まてよ、するとレオが言っていた……」
 ※外で物音、レオの声。
レオ 「ロンファ、いるのか? わたしだ、レオだ。入るぞ」
ロンファ「ウワサをすればだ。……しかたがない、そこに隠れてろ。レオはオレがなんとかする」
ミンク 「まさか告げ口なんかしないでしょーね?」
ロンファ「チビ、オレがそんなやつに見えるか?」
ミンク 「うーん、わかんない」
ロンファ「ふん、正直なやつだな。さ、早くしな!」

 ※隠れた後で、レオが入ってくる。
ロンファ「どうしたレオ。血相を変えて」
レオ 「いや、あるものを捜索している最中なのでな。くそ、あのヒイロとかいう盗賊に、まんまとしてやられた」
ロンファ「ヒイロ?」
レオ 「知っているのか?」
ロンファ「む……、以前、少しな……」
レオ 「そうか。私はアルテナ様のご命令により、青き塔に現れるという破壊神ルーシアを滅ぼしにやってきた。ところがだ、こともあろうに、その破壊神を遺跡荒らしのヒイロが連れだしたらしいのだ。まったく、ことの重大さが分かっておらぬ盗賊は、これだから困る」
ロンファ「破壊神だと?」
レオ 「ああ。その姿がわかっておらんので、思わぬ不覚をとってしまった。我々は、明日捜索のためバルガンで出発する。その別れを言いにきたのだ」
ロンファ「そうか……」
レオ 「では……」
 ※レオ、行きかけるが立ち止まって。
レオ 「どうだ、ロンファ。もう一度アルテナ教団に戻る気はないか? かつて将来を期待されていた神官のおまえが、こんないなかで遊び人でもあるまい」
ロンファ「レオ、その話は、きのうで終わったはずだ……」
レオ 「なぜだ! なぜおまえは変わってしまったのだ!?」
ロンファ「変わるもなにも、オレは、もともとこういういいかげんな男だったのさ」
レオ 「違う! オレは知っている。妹のマウリだって、いまでもおまえのことを……」
ロンファ「マウリの話はするな!」
レオ 「ロンファ。あれほど仲のよかったふたりではないか? おまえさえよければ、オレはマウリを……」
ロンファ「頼むレオ、止めてくれ……」
レオ 「……わかった。もう言うまい。私はバルガンにいる。気が変わったら来てくれ。待っているぞ」

 ※ロンファ、ヒイロたちを隠れ家からだす。
ロンファ「ふん、なるほど。レオもまさか自分の探しているものが、こんな少女だとは思うまい。レオをひっかけるところを見たかったぜ。ヒイロ。あいつは一本気でき真面目なところが欠点でもあるからな。だが、それだけに怒らせるとこわい相手だぜ」
ロンファ「この少女が破壊神かどうかは知らん。だが、このままでは、おまえ、アルテナ教団を全面的に敵にまわすかもしれない。あいつらをなめてかかると痛い目をみる。オレが言うんだから間違いねえ。どうだ、おまえもただの宝探し屋だろう。めんどうに巻き込まれるのはゴメンじゃないのか? このまま立ち去れ。いいか、なまじいろんな事に心をよせるとつらいだけだぞ。なにも考えずに、その日を過ごせばそれでいいじゃねぇか。え、どうだ?」
ミンク 「あたし、ルーシアは好きじゃない。けど、傷ついている女の子をほっといて知らんぷりするヒイロじゃないってことは知ってるよ。そんなヒイロが、あたしは好きなんだ」
ロンファ「よし、わかった。しかし、オレが信じるのはこいつだけだ」
 ※ロンファ、ふところからサイコロを出してくる。
ロンファ「いいか、偶数が出たら、その娘を助けるために出来る限りのことをしょう。奇数が出たら、そうだな、おまえのその地図をもらうぜ。どうだ、この少女のための賭け。おまえは受けれるか?」
 ※サイコロ、2が出る。
ロンファ「よし、オレも男だ。約束は守ろう。しかし、ここではどうしようもないな。手伝えヒイロ。ルーシアをアルテナ神殿へ運ぶぞ。なに心配するな。抜け道があるんだよ」

・S11 神殿
 ※神殿にたどりついて、ルーシアの治療。
ロンファ「なんだこの指輪は? こんな邪悪なもの、見たこともねぇ。ヒイロ、約束だ。出来るだけのことはするが、期待すんな。正直オレのウデはなまくらだからな」
グェン 「おまえならできる。ワシは、おまえの力を知っとるよ」
ロンファ「だといいがね。アルテナさんよ。久しぶりに祈るが、力を貸してくれよ!」
 ※ロンファ、呪文を唱える。それに反応して、神殿の内部、光る。だが、ルーシア、逆に苦しむ。
ルーシア「ああーッ!!」
ロンファ「ちくしょう! どういうこった!?」
ミンク 「ロンファ!?」
ロンファ「もう一度だ! 頼むぜ、アルテナの女神!」
 ※また同じ結果。
ロンファ「……ダメなのか? やっぱりオレには無理なのか? オレは……」
 ※過去のマウリの映像。倒れているマウリを抱きしめて、彼女の名を叫んでいるレオ。
ロンファ「……頼む。オレの中にまだ少しでも真実があるのなら、アルテナよ、力を貸してくれ! もうあんな想いをするのは……いやだ!」
 ※今度は、神殿は無反応。光はロンファに集まる。ルーシア、回復する。
ロンファ「ふう……。オレにできるのはここまでだ。しばらく寝ていれば、彼女は目覚める。だが、この指輪は、アルテナの女神でなければどうしようもないだろうな」
グェン 「ようやったな、ロンファ」
ロンファ「へへ。しかし、あの最後の力……。ありゃあ、オレが教わったものじゃ……。ダメだ、ヘトヘトで考えがまとまらねぇ。しばらく休ませてもらうぜ。やばくなったら、逃げる前に起こしてくれや……」
 ※ロンファも倒れる。

 ※神官に見つかって、ロンファの家に戻るのでもいい。

・S12 ラーパ

ミンク 「ヒイロ! 起きて起きて、あの娘、ルーシアがいないよぉ」
 ※ヒイロ、起きて探しにゆく。ロンファ、グェンはまだ寝ている。
 ※グェン、やっぱりいらないかも?

町の人 「なんかおかしなカッコした女の子がうろついてたな。よっぽどいなかから来たのか、もの珍しそうにキョロキョロしていたぜ」
町の人 「どこから来たのってきいたら青い星から、だってさ。まったくバカにしてるよな。まあ、アルテナが本当にいるって信じてるやつもいる世の中だから、なにがあっても不思議じゃないってか。へへん」
町の人 「アルテナはどこかってしつこく聞くから、神殿を紹介したけど、なんなんだろうね、あのこは?」
神官 「さきほどたずねてきた少女は、さかんにアルテナさまのことをきいていたが、教団に入る気かね。だとしたら歓迎だな。だって、すごい美人だもんね」
店の人 「わー、泥棒だ、万引きだ。ちょっと目を離したら、見知らぬ女の子が商品を持っていっちゃた。え? あんた、知り合いなの? じゃあ弁償して」

 ※その他、おもしろいこと考える。ルーシアの後始末でヒイロがお金を払うとか。怒られるとか。もすこし大ネタもいるかも?

ミンク 「あ、見つけた! ちょっとあんた、いいかげんにしてよね」
ルーシア「あ、ヒイロ。教えて」
ミンク 「へ?」
ルーシア「ここが、この世界の中心なの? こんなにたくさんの人がいるなんて、信じられない。しかも、それぞれがバラバラの考えで生活をしているなんて……」
ミンク 「プッ。ここは辺境の町だよ。もっと大きな町だってあるし、おいしい物を売ってるお店がいっぱいある都市だってあるんだよ」」
ルーシア「そう、そうなの。アルテナは、良い統治をしていたのね」
ミンク 「ねえ、ところで体は治ったの?」
ルーシア「ええ。でも、本来の私の力は失われてしまったわ。この指輪を外すことは、いまの私にはできない。後は、一刻も早くアルテナにあわなければ。青き星の再生のためにも……」
ミンク 「ヒイロやみんなのおかげなんだからね。ヒイロなんて、大事なお父さんの地図をなくすとこだったんだから」
ルーシア「そうね。あの……こんな時、どうすればいいの?」
ミンク 「そんなことも知らないの? ありがとうって、お礼を言うのよ!」
ルーシア「ありがとう? ええ、言うわ。ありがとう、ヒイロ。ありがとう、ミンク」
ミンク 「えへへ」
 ※そういうと、ルーシアは去ってゆく。おや? と追うヒイロ。

 ※ルーシアを追いながらの会話。彼女は、神殿へ。
ミンク 「ねえ、どこいくの?」
ルーシア「アルテナの神殿へ」
ミンク 「ええ!? どうしてそんなこと!」
ルーシア「私は、アルテナに会わなければならないの。あそこに行けば、連絡がとれるときいたわ」
ミンク 「えー、でもアルテナ教団の幹部のレオは、あんたを抹殺するように言われたって言ってたんだよ。だから、あたしたち、あんなに苦労したのにィ」
ルーシア「なにか誤解しているよ。世界のようすもおかしいし。ゾファーの出現によるイレギュラーの一部かも」
ミンク 「いれぎゅだー?」
ルーシア「世界に大きなひずみができていて、それによる変動のこと。いずれにしろアルテナに会えばわかることよ。ヒイロ」
ヒイロ 「…………」
ルーシア「いろいろとありがとう」
 ※ルーシア、神殿の中に入る。
ミンク 「あ~あ、入ちゃった。せっかく助けたのにね。でも、しかたないよ。もうほっといて、次の冒険にいこう、ヒイロ」
 ※神殿から神官が飛び出てくる。
神官 「たいへんだぁ、早くレオ様に知らせないと。たいへんだ、たいへんだ」
 ※それを見送るヒイロたち。
ミンク 「ね、早く冒険に……、てわけにもいかないか。はぁ~、ロンファに相談してみよっか。あったく、世話がやけるね、ヒイロ」

※ロンファとまた秘密通路を通って神殿へ。もうレオは帰ってきてる。
 ルーシアを尋問しているレオの会話を盗み聞く。
レオ 「まさか、おまえのような少女の姿をしているとはな、すっかりダマされたぞ、破壊神ルーシア!」
ルーシア「あなたは誤解しているわ。私は、地球からアルテナに会いにきたのです。この世界、ルナにおこっている異常を確かめるために……」
レオ 「異常だと?」
ルーシア「闇の存在であるゾファーが復活していることは、もう分かっています。これをこのままにしておけば、大変なことになってしまうわ」
レオ 「ふん、ゾファーとは、アルテナ様の指導のもと我等がアルテナ教団の四天王が戦っている。各地の町や村にも、怪物どもから人々を守るために、神殿をつくっている」
ルーシア「でも、異常は拡大しているわ。だから、わたしがここに来たのよ」
レオ 「どういうことだ? 仮におまえが本当に青き星からきたとして、それが、この世界とどういう関係があるんだ」
ルーシア「それは……あなたたちが知る必要はないわ。さあ、早く私をアルテナのもとへ……」
レオ 「……いや、アルテナ様の命令に疑問の余地はない。青き塔に降臨してくる破壊神ルーシアを抹殺させよ。 聖都ペンタグリアに近づけてはならぬとな。私には、その命令を遂行する義務がある」
 ※レオ、剣を抜く。
レオ 「女の姿とはいえ、私を惑わすことは出来んぞ」
ルーシア「愚かなことを……」

ミンク 「キャ、ルーシアが殺されちゃうよぉ。助けなきゃ」
ロンファ「いや。レオは、無抵抗な女を殺すような男ではない。オレが知っているレオは、そんなことが出来る男ではない」
ミンク 「だって、剣をかまえてるじゃん。知らないよぉ」

レオ 「むー、むむむ」
ルーシア「…………」
レオ 「……おまえの処刑は、明朝バルガンにて行う!」
 ※レオ、出てゆく。ヒイロたち、抜け道から入ってきてルーシアに会う。
 ※変更のメモ。ルーシアが破壊神という言葉は邪神へ。青き星の再生という目的も、まだあかさない。ルーシアの謎をもっと明確にする。

ルーシア「ヒイロ!? どうしてここへ?」
ロンファ「シッ。助けにきたぜ」
ルーシア「ああ、あなたは、私を助けてくれた人ですね」
ロンファ「どうしてそれを?」
ルーシア「あの時、私は大きなアルテナの力を感じたわ。いま、同じものをあなたの中に感じます」
ロンファ「!? そうなのか。それは……、ううむ……」
ミンク 「なにグズグズしてんのよ! 見つかちゃうでしょ」
ロンファ「う、そうだな、急ごう!」
ルーシア「待って、私は行けないわ」
ミンク 「ええ、なんで!?」
ルーシア「私は、どうあってもアルテナに会わなければならないの」
ロンファ「殺されるぜ」
ルーシア「……かもしれない。ゾファーに力をうばわれさえしなければ、人間に殺されるなどということでおびえはしなかったものを……」
ロンファ「よし、じゃあ行こう」
ルーシア「……いいえ」
ミンク 「早く! 見つかっちゃう!」
 ※ルーシア、いやいやとかぶりをふる。
 ※パシッ! とヒイロ、ルーシアの頬を軽くたたく。びっくりするルーシアとみんな。
ヒイロ 「逃げるんだ、ルーシア。アルテナには、必ずボクが合せてあげる。いいね」
ルーシア「……え、ええ」
 ※ロンファとの差別化のため、ヒイロの一人称は「ボク」にするべきかも?
 ※この後、レオに見つかりながらも、ロンファの機転できりぬけ、逃げるのに成功。


 ※これ以降、構成案として書きます。詳細は後日。変更あり。


・レオからの脱出
 ヒイロたちは、グェンの小屋あたりに脱出。レオはバルガンで探している。
 これから、ヒイロ、ロンファ、ルーシアで旅をする。
ロンファ「アルテナに会うってことは、聖都ペンタグリアに乗り込むってことだぜ。レオのやつも今度は本気だ。それでも行くのか?」
ロンファ「……わかった。ペンタグリアにはオレが案内しよう。オレも、あそこにうやむやのうちに残してきたものがあるんだ。今まではそれに気づかないふ りをしていたが、もういけねえな。それにしても、ヒイロ。おまえは不思 議なやつだな。どこか人を本気にさせちまうところがある。ふ、レオのやつもかなりカッカきてたようだから、次に会う時は気をつけたほうがいいぜ。ハハハ」

・ロンファの活躍用のちょっとしたイベント
 ※次の地方への橋渡し。
 ※アルテナ教団の情報は、ロンファから入手できる。

ロンファ「伝説だと思われていた女神アルテナが、言い伝えのとおり4匹の竜とドラゴンマスターを従えて復活したのは、5年前のことだ」
ルーシア「待って、ルナ世界にアルテナがいなかったというの?」
ロンファ「ああ、オレたちは、竜もアルテナもみな伝説だと思っていた」
ルーシア「そんなバカなこと。管理者がいないはずはない!」
ロンファ「管理者?」
ルーシア「あ、いいえ、なんでもないわ。なんでも」
ロンファ「……」
ルーシア「先を続けて」
ロンファ「アルテナは、ゾファーという暗黒神が蘇りつつあり、もし完全に復活してしまったら、この世界は滅亡するとといた。そのために彼女は伝説の姿のままに復活し、世界を守るためにアルテナ教団をつくり、各村や町に神殿を築いた。ちょうどその頃、見たこともない怪物が人々を襲い始めていたし、巨大な魔法力を示したので、大多数のみんなはアルテナを信じたんだ」
ルーシア「あなたも?」
ロンファ「オレだと!? オレは……。いや、その話はしたくない。ともかく、そうや
ってアルテナ教団は、アルテナに服従し奉じることを命じている」
ルーシア「それは、仕方のないことね。アルテナとしての行動は正しいわ」
ロンファ「そうなのか? なら、やはりあのアルテナは本物なのか?」
ルーシア「……」
ロンファ「それを、オレも知りてぇな」

・レオの追撃
 レオの追撃を振り切って、バルガンから逃げ、次の地方へ。
 レオ、ヒイロを完全にライバル視。
 ルーシア、来た目的について少しもらす。

・妖精の泉
 泉が枯れそうになっているのを助ける。
 昔の伝説になっているアレスたちの戦いの情報を得る。
 ルーシア、アルテナを支配したというガレオンに驚く。さらに、それ以降実体としてのアルテナの姿が、この世界から消えたという話をきき、不信に思う。
 ロンファ、解説を求められるが、黙して語らない。

・地下水脈の洞窟
 水脈のボスを倒し、泉を復活させる。
 ルーシアの水浴び
 ロンファ、ガレオンのことを語る。彼は、アルテナのドラゴンマスターとして復活している。
 アルテナの力とは? そしてその目的は?
 レオ、追ってくるも、妖精たちが邪魔してくれる。そのスキに、水脈を通ってマドリアへ。

(2)エルパード地方

・トーゴの森
 ここから森林地帯。バルガンは追ってこれない、ひと安心。
 アルテナの支配地域を大きく迂回しながら、ペンタグリアへ案内するロンファ。
 ギバンの旅芸人一座に会う。
 最初、芸人の一座とは思わない。さては盗賊団かという感じ。あわや戦闘か?

ミンク 「ヒ、ヒイロ。なんか変だよ」
ロンファ「こんなところに人がいるなんて、こいつら何者だ? まさか盗賊団?」
ルーシア「盗賊団ってなに?」
ミンク 「人の物をだまって盗む悪いやつらのことよ」
ルーシア「人の物? 盗む? よくわからないわ」
ミンク 「あ、そういえば、ラーパであんたが勝手に持っていった品物の代金、ヒイロが払ったんだからね! まったく、もう!」
ルーシア「ああ、この間言っていた、お金っていうものと関係あるのね」
ロンファ「シッ、来るぞ!」
 緊張高まる。

 突然現れたヒイロたちを不信がる一座。屈強な男たちに囲まれる。やばい雰囲気。
 そこにジーン登場。
ジーン 「なんだ!? なんだ!? ケンカか? よーし、あたしにまかせな! 相手してやるぜ!!」
ロンファ「なんか、やけに威勢のいいのが出てきたな」
ルーシア「あの……?」
ジーン 「ん? なんだ、あんた?」
ルーシア「あなたが盗賊団の人?」
ミンク 「わっ!?」
ロンファ「あちゃあ」
ジーン 「(ひくひくしながら)あんだってぇ!?」
ルーシア「人の物を盗む悪い人なのでしょ? 違うの?」
ジーン 「ひ、人の顔見るなりいきなり泥棒扱いたぁ、いい根性してるね、あんた。ちょっと話つけようじゃないか」
ルーシア「話をするの? いいわ。で、なんのお話?」
ロンファ「ちょっと、待った。いや、悪いね。この娘は、ちょっとその、世間知らずなもんで……」
ジーン 「おっさんはひっこんでな! ったく、そっちこそあやしい一行だぜ」
ロンファ「おっさんだぁ! 上等じゃねえか!?」
ジーン 「やんのか!? ケンカなら買うぜ!!」
ロンファ「この、女だと思ってガマンしてりゃ、調子にのりやがって!!」
ジーン 「よし、来い!!」
 ※ギバン登場。
ギバン 「こら、ジーン! 止めんか!」
ジーン 「あ、団長。止めないで! こいつらが……」
ギバン 「止めいというとろーが。おまえたちも、おさめてくれ。どうもお互いに誤解があるようだな。こっちのテントに来てくれ、話し合おう」
ミンク 「食べるものある? あたし、お腹空いちゃった」
ギバン 「ああ、あるとも。さ、入んな」
 ※移動テントの中に案内される一行。時間経過を現す。

ギバン 「なるほど、アルテナ教団から逃げてるってわけか」

・迷いの森
 ギバンたちも迷っている。
 原因は、この奥の機械城にある。遺跡のトラップをはずすのだ。
 ジーンを仲間に加え、一行は機械城へ。

・謎の男としてガレオン登場。
・先に行きたいのに、寄り道するヒイロに不満のルーシア

・レオ、マウリの話をロンファにする。


★↓7/25書き込み

・ペンタグリア崩壊
※やはりルーシアの謎の大部分(最後のフェイクを除いて)は、ここまでであかしておく必要がある。
※アルテナがゾファーを倒すことによる自分の使命の達成と、それによるルナ世界の破壊とのはざまに立って悩むルーシアの心情。
※ヒイロが好きだという気持ちの確認。上記ふたつは、イベント化。竜の復活ネタの間に挿入。
※ルーシアの使命、青き星の再生については、水晶化したヒイロを助けるために、青き星の再生システムの一部を使ってしまうというイベントの時にあかす。
※女神の塔の封印を解き、アルテナに会うというシーンでは、もはやゾファー復活のカウントダウンが始まってしまっていて、一刻を争うという状況である。塔が崩壊しつつあるとか?
※ゾファーが完全復活したら大変なことになる、という演出を終えておく必要がある。
※にせアルテナの最後の抵抗を排除し、ようやく間に合ったと思う一行の前に、ルーナの真実があかされる。
※人間の力を結集してゾファーを倒す、ということに燃えるヒイロたち。だが、その時、ルーシアの悲痛な叫びが……。

ルーシア「信じられない。そんな、そんなのって……」
ルーナ 「(自動の繰り返し再生)私は信じます。信じあい、慈しみあい、育みあう人々の心こそが、どんな困難にも負けない唯一の力なのだと言うことを……。そして、唯一ゾファーを倒せる力が、人間の力であるということを、私は……」
ルーシア「人間がゾファーを倒すことなんて出来ないわ! ゾファーを滅ぼす力は、アルテナの力だけ! アルテナこそがゾファーを倒せる唯一の力! だのに……」
ジーン 「ルーシア?」
ルーナ 「青き星よりの使者の方、恐れないで。今、あなたの傍らに立っているだろう人の力を信じて。そして、ここに来るまでの間に出会い、感じたことを思いだして、それこそが……」
ルーシア「なんてこと! 地球に対するルナの責任を忘れ、ゾファーを倒す唯一の力を放棄するなんて。それがどんなに辛い結果をもたらすとしても、私たちにはしなければならないことがある。それは、あなたが一番よく知っている筈なのに……。卑怯者! 裏切者!」
ナル 「ルーナになんてこと言うんだ!」
 ※くってかかろうとするナルをヒイロがせいする。
ヒイロ 「ルーシア、なにを怖がっているんだ。ゾファーは倒すよ。ボクたちの力を集めて。そして、君の星を……」
ルーシア「あなたなんかに分からない……」
ヒイロ 「ルーシア?」
ルーシア「人間にゾファーは倒せないわ!」
 ※塔が鳴動する。ゾファー復活が始まったのだ。
クララ 「キャッ! な、なによ?」
ロンファ「そうか! ゾファーの本体というのは……」
ルーシア「私の使命は地球の再生を見守ること。ゾファーがその邪魔をするなら。どんなことをしてでも阻止しなければ……。たとえ……」
 ※塔の崩壊が始まる。
ミンク 「わッ!?」
ジーン 「ペンタグリアがゾファーの本体だったのね!」
ヒイロ 「ここはひとまず逃げよう。さあ、ルーシア」
 ※しかしルーシア、かぶりをふってパーティから離れる。
ヒイロ 「どうしたんだ? あ、危ない!」
 ※崩れた塔の瓦礫がルーシアの頭上へ。ヒイロ、間に合わない。しかしルーシア、光り輝き魔法力を放射、瓦礫は四散する。光が収まった時、ルーシアは例の軍服になっている。
ルーシア「ゾファーを倒せるのは、アルテナの力だけ……」
 ※ルーシア、ルーシアの幻影と重なる。光が放射される。その中に消え行くルーシの姿。
 ※一方、塔の崩壊はますます激しくなる。
ヒイロ「ルーシア!」
 ※彼女の方へ行こうとするヒイロの目の前に瓦礫が落下、道をふさがれる。
ヒイロ「ルーシアぁ!!」
ルーシア「さよなら、ヒイロ……」
 ※ルーシアの姿、光の中に消える。瓦礫に埋もれる。
 ※ヒイロたち、レオのバルガンに救われて脱出する。ヴェーンへ。


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