見出し画像

カイポケて知ってる?

「三上君の入社年月日っていつだっけ?2005年の?」

三上「です!2005年の確か4月ですね」

「え?4月?うそ?アーリーアダプターやんけ?社員番号覚えてる?」

三上「15番?くらい?」

「ウソこけ、宮副でも18番ぞ。そんなわけあるかい!」

三上「いや、じゃあ20番?とか?ダメっすか?」

「ダメてなんや?こちらは事実を聞いておる。なんやその浪速節な感じは?」

ダメ三上「じゃあ覚えてないカンジで。5の倍数だったようなカンジだったような記憶だけが確かです」

「。。。さいこーにファジーやな」

くそ「ファジーて(小声)」

「じゃ社員番号40番で入社は2005年の8月やわ。新卒と同時に入社したらさすがのワシでも覚えとるわい」

「思い出しました。確か2005年の8月1日から御社に行きました!はい」

この三上ってのと今井ってのは、介護事業者でもほぼ最大手(コムスン?)のなんとかって会社から2人同時に、ノコノコ、土足で。
当時人事を担当していたであろう自分のところに面接でもなんでもなくお茶でも飲みにフラッと遊びに二度三度オフィスに遊びに来た。
ような気がする。
そのあたりの記憶はほぼなくて、意味なんてのも見出せなくて。
「御社に入社、決めました」
みたいなノリで入って来た。
のだと思う。

インキュベーションて言葉を初めて聞いたのは確かこの頃だった。

「記憶の前後、また、その正誤は個人の記録の記憶なので、誤差や改ざんは普通にあるものだ」みたいな事を先日信長さんと夕食をのご一緒した際に本人も言っていたのでインキュベーションの聞き始めがこの頃だなんて本当か嘘かなんてどうだっていい。し、そんな事よりたいせつなものは他にたくさんある。

いつかの日曜日だったと思う。諸藤さんの思いつきで、皆でビジネスアイデアを出し合って、その中で秀でたものがあったら誰かを責任者に据えて単独事業として進めてみないか?との言い出しに皆一斉にときめいたのだと記憶している。

そうして始まった初めてのサービスが「カイポケビズ」というものでして。

介護に関する煩雑な手続き、例えば国保連に対する介護保険料金の請求をはじめ、介護に関するありとあらゆる疑問質問をこのポケットに問い合わせさえすれば解決するんと違うやろか?という、壮大な、自身に課した、背負わせた大きなポケット、それがカイポケ。


“介護事業所の運営に不可欠な保険請求の機能に加え、業務・採用・購買・金融・営業・M&Aなど40以上のサービスを提供し介護事業者の経営を総合的に支援。介護事業者の経営改善とサービス品質向上に貢献することで、質の高い介護サービスの継続提供の実現につなげています。”

と説明書きにはある。
て事は、介護事業者の4次元ポケット、今日本に25万もの介護事業所があり、そのうちの約1/5もの事業所がこのカイポケをご利用いただいているらしく当たり前のように、これまでもこれからも人材採用難による人手不足、購買力の弱さ、資金繰り難、なんかの業務上、経営上の、困難を打開すべく悩みの解消に役立てるように。
なんつって。

このサービスだって介護報酬ファクタリングといえば聴こえは良いけれど、元は前述の三上と我らの諸藤が和歌山まで同業のなんとかって会社に月に一度通い詰めて、OEMでほんの少し受注して、時には文字通り具体的!に泥まみれになって和歌山詣でをしたとの報告を受けるなどした。
初めての自社サービスの受注は世田谷区の事業者でそれから先はリスティングに費用を費やし、利用事業者が徐々に増えてゆく過程で口コミでの評判が高くなって行ったのだという。

会員数は年々、Jカーブを描く様に増加し、それに伴うように提供サービスも増えて、今では法人設立、税務届出代行に加えて、求人、ホームページ作成、インターネット光、営業支援コンサル、レンタルスマホ!
タブレット貸し出し(マジか)カーリース!に介護食提供サービスまでと多岐に多岐を重ねてすごい事になってる。
事を今知った。

そして領域は介護だけにとどまらず、医療の診療報酬ファクタリング、調剤報酬ファクタリングにまでおよび、利用業者からの評判も上々だと聞く。
時にサービス提供料金を大幅に値上げした事もあるが、サービス向上に伴うコストアップに伴う利用料金値上げだった事もあり、カイポケサービス抜きの事業運営は考えられない域にまで達していたのか、値上げ後の離脱はほんのわずかだったらしいし、サービスのアップデートも頻々と行われているし。

こうやって初めてのインキュベーションは成功裡に始まって今も継続しているのだと思う。
そしてたったいま自分が関わったケアマネ.comというサービスを調べてみたらこのサービスも順当に成長しており、なんでもケアマネジャーの7割が利用しているとの事。そんなわけないはずなので話半分だけだとしていても何万人かはこのサービスを利用しているわけで、(今確認したらリアルに7割とあった!)ケアマネジャーとは介護が必要なお年寄りのケアプランを35名まで作成できる個人の事で、ケアプランとは介護を必要とする利用者やそのご家族の状況や希望をふまえ、利用者に対する目標と内容をまとめた計画書の事。

世界に先駆けて高齢化の足音が鳴り響くなか、日本で介護保険制度が始まって20余年経つけれど、真っ先にあなたが開けた大きなポケットは多くの介護事業者、その利用者、またそのご家族の期待を背負って日々より良いサービスを低廉な価格で良いもモノを提供しようと口を大きく開けて待ってくれている。

三上よ。
あんたが不躾に入社したこの会社の居心地はどうだった?
そこで興した事業の手触りはどうだった?周りの評価は申し分ないように自分は思うけどそんなでもないかい?
自分はほとんど爪弾きにされていたから現場の事は何も知らないけどなんかすごい事なんだろなとなんとなく。
周りの医療または介護職の人で、カイポケを知らない人はほとんど居ない事だけを考えてみても、本当に社会的インパクトのある事業をしてきた会社、事業、事業部、ヒトなんだと思う。

ゴールドラッシュで1番儲けのでた職種が
リーバイスてのをどこかで聞くか読むかした事がある。
金を探して金山を掘る、のではなく、金を探している労働者に丈夫なジーンズを売ろうと考えた、リーバイ.ストラウスと言う大金持ちを生み出したのだと。なるほどすぎんなおい。

「カイポケ単体でも上場余裕でできると思うけど、肌感覚で初値でどれくらいツクと思う?」
「200億くらいですかね」
「そんなに少ない?」
「いえでは300億」
「え」
「え?」
「単体とかないから。アホ?他の事業との親和性があるからやりやすいとかあんだろ?んなもん単体でカイポケっす!て誰が買うねんて」
「あ、はい、て、でも田口さんが単体でて言うもんですから」
「。。。しばくぞ!」

みたいなやり取りもありまして。
こちらのおだてにも口車にもまんまと乗る三上。
嫌いになれませんで。
ありがとうな。

こういったサービスを興す事をこそ「起業」というのだと心からおもう。
もがき苦しんで泡吹いて泥食ってでも会員さんを増やして口コミでサービスに満足させ、リニューアルし、しかたなく月額高くしても会員数が減らずあまつさえタブレットまで借りられてみたいなサービスやコンテンツ他にあんのかな?
あんのかな。