法律未修の国家公務員一年生向けお勧め書籍

こんにちは。

Twitterで国家公務員一年生だが法律未修で、どうやって法律を勉強して良いか悩んでいるという方のツイートを何個か見かけました。

私自身、同じような経験をしているので、私の拙い経験上ですが、お勧めの本をいくつかピックアップしてみましたので、参考になれば幸いです。

【法学入門】

元最高裁判事であった伊藤正己先生らによるもので、法律の大体の分野分けなど知りたい場合など役に立つと思います。

司法試験や公務員試験などの予備校の伊藤塾の先生が書いた本で、非常にわかりやすいです。

行政法学者の大橋洋一先生が、法律の本の読み方について解説してくださっているもので、法律書を読んでいると感じる基本的な疑問に答えてくださっています。

【六法】

基本的な法律です。特に、公務員試験の受験科目でもある憲法、民法、行政法は基本的なところぐらいは押さえておきたいところです。

法学入門でも挙げましたが、非常にわかりやすいです。六法がシリーズで出ています。予備校本は記述が不正確なところがあるなど色々言われがちですが、取っ掛かりには非常にいいかと思います。

元最高裁判事でもいらっしゃる藤田宙靖先生が書かれた行政法入門書です。本当に深く理解している方が初学者向けに噛み砕くとこういうものになるのか、という印象です。行政法入門書としては最高の出来ではないかと思います。

【法制執務】

役所に入ると、公用文の体裁や、法令の改め方など法令担当の係長などから(必要以上に?)厳しい御指導を受けることもあるかと思います。そういう細かいルールブックです。

元総務自治の官僚で、農水副大臣など務められた磯崎氏の本です。分かりやすく、よくまとまっています。

元内閣法制局長官、林修三氏の3部作です。わかりやすいです。役所でもよく見かけます。

〜発展編〜

上の本を読んで、更に詳しく知りたい方向けの本です。

【六法】

通称シケタイ。伊藤塾の司法試験向けの解説本です。シリーズで出ています。学者の書いた本は眠くなってどうにも読みきれなかったので、最終的にはこれで勉強しました…予備校本ケシカランという方には申し訳ないですが…

https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b440416.html

憲法と言えば、というくらいの超有名な書。分かりやすいようで、行間を読めないと真に理解したことにはならないなどとも言われます。

人権部分までしかないですが、最新の理論などを反映しており、憲法の考え方がよくわかる本です。

https://www.shinzansha.co.jp/smp/book/b280632.html

役所的にはこれが一番御利益あるかもしれないです。情報公開請求で出てきたものが出版されているので、最新ではない可能性が高いですが。

行政法中級レベル。どちらも非常に分かりやすいです。

こちらも行政法中級レベル。現最高裁判事の宇賀先生の本。上二冊と比べると記述が堅めだが、実務的にはこちらの方が役に立つかも。

民法は長くなりすぎるので割愛。司法試験のお勧め基本書などを読んでおけば大丈夫です。

【法制執務】

個人的意見ということになっていますが、もはや法制局公式見解だと思います(真の公式は、法令審査事務提要だが)。法制局説明資料にコピーで貼ったりするし。人が殴り殺せそうな程分厚いですが、痒い所に手が届かない。でも大体のことはこれを見れば大丈夫です。

法令用語はこれが一番御利益あります。歴代内閣法制局メンバーが中の人。役所にもよく置いてあります。

送り仮名とか困ったら調べる用です。

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