見出し画像

特攻の目的

2020年8月25日

保守の指導者たちは特攻をヒロイックストーリーに仕立て、死んだパイロットたちを英霊の象徴として祀りあげ、保守信者たちの愛国心を鼓舞するために利用しています。
この状況を見ると、特攻を指示した当時の国と軍の指導者たちの目的も同じようなところにあったのではないかと思えます。

特攻は戦争を美化して、我々が戦争責任を感じて過去を反省し、当時の指導者たちの責任を追及しようとする気をそらせます。
形ばかりの反省と償いによって、権力者の地位に返り咲いた、かつての大日本帝国の指導者たちにとって、特攻は大変都合良く働いたといえるでしょう。

特攻は軍事的な戦略としては全く意味のないものでした。時代遅れで性能の劣った航空機は、そのほとんどがアメリカの艦船に自爆攻撃を行う前に撃ち落とされていました。あらゆるモノが底をついていた日本にとっては、それらの航空機もパイロットも虎の子のように大事なものだったはずです。それでも指導者たちにとっては、戦後の自分たちの保身のためには、特攻を続ける意味があった訳です。多くの若者の命を自分たちの保身のために利用した、かつての指導者たちの行いは、悪魔の所業と言わざるを得ません。