見出し画像

【過去の社内メッセージより】バルスを単位にしてしまえっていう発想

2010年より、SHIFTの社内向けブログにさまざまなメッセージを書いてきました。そのメッセージをより多くの方たちに読んでいただきたいと、noteに転載したいと思います。

(SHIFTの社内向けブログ2014年2月3日)
********************************

突然ですが、先日、ある社長の講演を聞いてて、感じたことをシェアします。

その社長は、とにかく粗利40%というのを会社のKPIとして、全面に押し出していました。なぜかというと、もともと社長は、当時世界最先端のデリバティブの商品を扱っていた会社にいたから。

チームとしては20名程度で、年間1,000億円儲けて、100億円をボーナスとして皆で分け合うみたいな仕事です。

1にも2にも、3にもテクノロジーが必要という業界だったそうです。

その原体験があるので、この会社も、圧倒的なテクノロジーをもっていて、そのシステム開発ができるから、存在意義があるということです。

だから優秀なエンジニアを採用しないといけないと。優秀なエンジニアは当然給与も高い。その給与を払うために、40%以上の粗利を出さないといけない。ほかのIT企業は、だいたい粗利30%未満だそうです。
(ちなみにシフトは粗利33%くらい。かつては粗利60%くらいありましたが)

それで、粗利30%と40%の差は何かというと、圧倒的な付加価値だそうで す。ようは高いものを高く売るということです。

僕もこのテストの業界で、世界で圧倒的No.1になりたいと思っています。
そして、みんなの給与を有名な金融会社よりも高くしたい。

なんで、この前、営業ミーティングでシフトが高収益になることの
意味やイメージを話し合った時に

「夢とスピードを売る会社」
「粗利80%」

という言葉が出てきました。

コスト削減というのは目に見える価値であり、目に見えた瞬間、価値は低減し、 コモディティ化します。その最たる例がコンサルタントとエンジニアの単価だと思います。

前職でも、そうだったのですが、2ヶ月かかる金型の製作が2日でできるというのはコスト削減でも何でもないです。

夢とスピードを売っていたのです。

だから、前職の僕の部隊は粗利が90%くらいありました。
売上50億円くらいで、原価が5億円だったので。(コンサルティング部隊だけで)
だからといって、コンサルティングをやればいいという話じゃないです。

ただ、何を売るかで、価値(利益)は変わると。

シフトが推進している標準化も自動化もそのスピードを売る一つの手段かもしれないですね。開発は速ければ速いほど価値がありますし、遅いことは赤字に繋がりますので。

そこで、シフトももう少し思い切った戦略を考えています。
いまの延長線上で考えても、何も粗利なんて変わらない。なので、発想の飛躍が必要です。バットを思いっきり振りきることが必要なんです。

例えば、先日リリースした「バルス」祭り。

これは、負荷テストが重要だと誰しもがわかっていながら、誰もその負荷テストのテクノロジーを知らない。当然何台サーバーを用意すればいいなんて、知らない。

だから、SNSを落とすくらいの負荷を与えれば、まあ世の中でいう最高のサー バーを用意しているんだろうってイメージが湧く。

つまり、バルスを単位にしてしまえっていう発想です。

これ、従業員が一生懸命つくってくれましたが、これで世の中のサービスが単位化され、自動でレーティングできるようになりました。
この延長線上で、セキュリティテストやファンクションテストもやろうと思っています。

それは、単なる簡易サーベイでいいんです。それを世界中のサービスで勝手にクロールして、ランクづけするんです。

例えば、ある製品を検索すると、その検索結果の下に「○○○のランクは、AA+」って表示するんです。

逆に、しょぼい会社のサービスは「○○○のランクは、C++」みたいな。ジャンク株です的な。

そうすると、このランクを上げるために、コンサルティングを頼む会社も現れますし、このランクの原因を可視化するためのCATというシステムも売れるかもしれません。

これ事業会社と格づけ会社が一緒なのは、エンロン事件を引き起こすのでやり方は考えないといけないですが。

それと一緒で、このランクを上げるための技術者っていうのは、誰なのかを認定してソフトウェアの品質を判断できる人や携わる人の資格制度までちゃんと整備してあげる必要があります。

そうなると、いままでなかなか資格が明確でなかったこの業界も、世間にアピールできる資格はできますし、フリーランスでも仕事ができますよね。

だって、シフトからは毎月トンでもない金額の外部パートナーさんを使っている ので。

もっといえば、いま僕たちがトライしているビックデータを解析して、未来の品質を語れる人(つまり、クオリティサイエンティスト)を育てて、職業化するのも僕たちの仕事です。

そうなると大手証券会社の証券アナリストと同じ仕事になるんですね。そうなると変な話じゃなく、某有名金融会社の新卒くらいの給与は軽ーく超えると思っています。

言いたかったのは、そうやって産業をつくり、資格制度もつくることで、世界中がハッピーになれる。

僕の知り合いで、野菜ソムリエ協会をつくった友人社長がいます。

彼が、野菜ソムリエをつくったことで、このソムリエ資格をもっている人の人生が豊かになるいうことを、SNSで知ったので、ばーーと書きました。

みんなで、こうやってハイコンセプトな事業をつくっていこうね!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?