Liveのダッキングルーティングどう組むか問題についてのメモ

DTMをやっている必ず使うと言っても過言ではないダッキングですが、色々なルーティングがあってどれがいいか悩み続けているため頭の整理のためまとめます。
ちなみに想定しているプラグインは基本的にはShaper boxで、その他Dcuk buddy、Kick start2です。

前提(普段のやり方)

 KickのMIDIをトリガーにダッキングさせる想定で、MIDI側はKickと同じラックにExternal instrumentを組んでおき、それをダッキングプラグインへのトリガーにしています。(例外あり)
・・・が、そもそもこの送り方もどうなのと思っているのでのちほどまとめます。

今回は”SC Chord”がダッキングに送る信号

1.インストとダッキングプラグインのルーティング

1.1.トラックに直接インサートする

メリット
・トラックごとに柔軟にかけられるので音ごとの調整がやりやすい。
デメリット
・面倒くさい。
総評
・これやるくらいだったら悩んでませんよね・・・。

1.2.ダッキング用トラックをグループ内に作っておく

ルーティング
1)あらかじめグループトラック内にダッキングプラグインだけを設定したトラックを作成しておき、モニターInに設定しておく。(今回の例だと”SC Chord”)
2)ダッキングさせたいトラックのアウトプットをダッキング側トラックに設定する。(今回の例だと"15 Serum")

”SC Chord”がダッキング用トラック

メリット
・グループごとにダッキングの微調整が可能
・トラックのアウトプット先を変えるだけなので設定が簡単
デメリット
・曲全体で微調整が発生したときにすべてのグループのダッキングを調整することになるので面倒。(似たグループはまとめておく手もありますが・・・)
総評
・可もなく不可もなくという感じかなと思います。
・とりあえず自分はこのルーティングを使っていますが、もうちょっとどうにかしたいなぁと思っています。

1.3.ダッキング用リターントラックを作る

ルーティング
1)リターントラックにダッキングプラグインを設定する。(今回の例だとリターントラックのC)
2)ダッキングさせたいトラックのアウトプットをSend onlyに設定し、100%リターントラックに送るように設定する。(緑色になってる0のところ)

"15 Serum"がインスト側
Cがリターン用トラック

メリット
・リターンに送るだけなのでMIDI側の設定が簡単
・リターントラックなのでトラックが多いときに探す手間が省ける
デメリット
・リターントラックのアウトプット先が1つしか選べない
 通常はMasterに送りますが、再度グループバスに送ってエフェクトをかけたいときに戻り先が設定できないため個別にダッキングを設定する必要があります。(そんな組み方するなと言われそうですが・・・)
総評
・自分はダッキング以外のルーティングがごちゃごちゃしているのであまり合いませんでしたが、ちゃんとしている人(?)にとっては利便性はかなり良いと思います。
・海外のアーティストのチュートリアルを見ているとこのやり方が多い気がします。

2. MIDI信号をどうやって送るか(トリガーの設定)

2.1.Kick等にあらかじめ仕込んでおく

やり方
最初に説明したやり方です。プロジェクトのテンプレートに仕込んでおくと何も考えずにKickとダッキングを連動させることができます。

これ

メリット
・1つのトラックで全てのダッキングに信号を送れる。
・あらかじめ仕込んでおけば設定の手間が省けて楽。
デメリット
・MIDI側のトラックを複製するとわけわからなくなる。(消せばいいだけですが・・・)
・MIDIをオーディオ化した瞬間にダッキングが全部リセットされる
 オーディオ化するとMIDI信号が消えて連動しなくなるため、オーディオ化の順番を間違えたりすると終わりです。
個人的には最近重いプロジェクトは部分的に別プロジェクトで編集⇨元のプロジェクトに戻すというのをやっているのでミスって連動が切れることが多いです・・・。
総評
・普通にやる分には便利ですが、デメリットの二番目だけは要注意だと思います。

2.2.ダッキング用MIDIを用意する

やり方
基本的なところは2.1と同じですが、Kick等と別にトリガー専用トラックを用意します(画像だと”SC send”)。

SC sendのトラックにExternal instrumentをインサートしてダッキングに送る

メリット
・1つのトラックで全てのダッキングに信号を送れる。
・あらかじめ仕込んでおけば設定の手間が省けて楽。
デメリット
・連動させたい音に合わせてMIDIトラックを作る必要があるので少し手間(コピペしたらいいだけですが)
総評
・少し手間ですが2.1のデメリットをばっさり消せるのでこちらの方が有利な気もします。

3.例外編

もはやプラグインの説明になっていますが一例ということで・・・。

3.1. Duck buddyでインスト側MIDIから信号を引っ張る

やり方
Liveだと通常は
①MIDI側でダッキングプラグインに信号を送る設定をする
②ダッキングプラグイン側でMIDI側から信号を受け取る設定をする
が必要ですが、Duck buddyは神プラグインなので②だけで設定できます

"Kick Pre FX"がMIDI信号側の設定

メリット
・面倒な設定がいらない
デメリット
・(トリガーとしては)特になし
総評
・よくよく考えるとこのやり方特にデメリットもないので最強な気がしますね。プラグイン的にもDuck buddyはかなり便利なので基本的にはこのやりかたでいいかもです。。。

3.2. Kickstart2でインスト側からオーディオ信号を引っ張る

やり方
Kickstart2だとオーディオファイルを直接トリガーにできるので、キックをサンプルで並べている場合でも信号を引っ張ってこれます

Kick audio側は設定不要
プラグイン側でKick audioを設定

メリット
・オーディオファイルと別でダッキング用MIDIを用意しなくてよい。
デメリット
・(信号の送り方としては)特になし
総評
・こちらも信号の送り方という意味ではデメリットありませんが、Kickstart2でオーディオをトリガーにすると確実に遅延が発生するため、そもそもやり方としては微妙な気がして使っていません・・・。

4.まとめ

 とりあえず実際にやったことあるやり方を上げてみました。
 基本的にはグループトラックとKickにダッキングとトリガーを仕込んでおくやりかたをしていましたが、改めて見るとDuck buddyがかなり使い勝手良いのでこっちになりそうですね。。。
 Duck buddyをインサートしたリターントラックを複数作るのもありな気が・・・などなどいろいろなやり方がありそうなので、まだまだやり方は決まらなそうです。

おわり

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