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ヘリオッド杯統率者の部決勝卓解説

2月8日、ふたば統率者戦サーバーにて各フォーマット最強を決める「ヘリオッド杯」の統率者の部決勝が行われます。ダブルエリミネーションの予選から準決勝2卓2回ずつを抜けて揃った4デッキを解説、決勝卓の駆け引きや見どころについて考察します。なお参加者の実際のデッキリストは不明のため、それぞれの統率者における代表的なリストからの考察になります。

①秘密売り、ティヴィット(ぐなさん)


護法が堅すぎる

(参考リスト:第6期統率者神挑戦者決定戦ベスト12より)

出るだけで莫大なアドバンテージを得られる"秘密売り、ティヴィット"を統率者として、着地までの間をマナ加速と打ち消しや除去で繋ぎティヴィットで爆アドするデッキです。
ティヴィットは"時の篩"と実質1枚コンボも形成するほかデモコンタッサの3マナコンボもあるため、アドバンテージがどうとか以前に高速で終わらせる手段も持っています。速度でいうと卓内3番目でしょうか。

ティヴィットは攻撃時プレイヤー数+1の手掛かりもしくは宝物を産むので4人いると無限
3人だと成立しないので1人先に殺すのも有効


ティヴィットは6マナと重いため打ち消しが弱点で、青使いも一人なので紅蓮破・赤霊破を一手に食らう可能性があります。時の篩が無くともティヴィットが攻撃すれば着地時と合わせて宝物と手掛かりで圧倒できるため、重いティヴィットが動くまでの間に他のプレイヤーが勝てるかどうかがカギになります。他に青がいないため妨害を他人に任せにくく、それでいてより速いデッキがあるため、妨害を一手に押し付けられない程度に動けるのか初手キープの難しさがありそうです。

②フェイに呪われた王、コルヴォルド(森の動物さん)

唱えたら8割がた勝ち

(参考リスト:第7期統率者神挑戦者決定戦ベスト12より)

コルヴォルドの「生け贄に捧げるたび引く」能力を生かして宝物やフェッチランドから引きまくるデッキです。殆どの場合最強の宝物生成手段である波止場の恐喝者をリアニメイトなどで使い回すことによってマナと手札を同時に供給しコンボパーツを揃えて勝利します。

ほぼ1枚コンボ


今回の卓では普段以上に置物が出ることが予想されるため、はつかつは着地さえすれば使い回さずとも爆アドして勝利しうる強さがあります。単純な速度で言えば2番目と考えられます。反面はとかつ・コルヴォルドを出すまでのドロー手段が乏しく波止場の恐喝者を黒と緑の優秀な生物サーチで持ってこれるかが最もハードルになりそうです。カラー的に除去以外の妨害が取りにくくオークの弓使いや敵対工作員などの生物に頼ることも多いですがサーチを波止場の恐喝者と共有しているためどちらを先に持ってくるかも悩ましい場面があります。

③収穫の手、サイシス(羽入/のどかさん)

ライフゲインも染みる

(参考リスト:EDHrecより)

軽いドローエンジンであるサイシスを着地させたのち手札を減らすことなく妨害置物やマナ産生増加オーラを張りまくり、置物で時間を稼いでる間にエンチャントの絡むコンボを揃えるデッキです。あらゆるエンチャントとシナジーを形成するため構築の自由度が高く妨害置物やコンボの採用幅が広いのが特徴です。他にもエンチャントレスはたくさんあるため妨害やドロー力は圧倒していますが勝つ速度自体は遅く4番目かと思います。
石のような静寂(とくにはとかつに頼るコルヴォルドやティヴィット)は他3人全員に効きますが、RIPや耳の痛い静寂がティヴィットに効かないなど物によっては効く相手が限定され効かないもう一人に逆に優位をもたらしてしまうあるという難しさがあります。というかおおむねティヴィットに妨害が効かず、石のような静寂が無い状態で残り二人を止めると危険な可能性があり置き所が難しそうです。

防御力最強カード 入ってるかは知らない
他の置物はティヴィットに当たらずゲームレンジ遅くすることで相対有利を与えそう

また、残り3人が全員黒く、どこからでもオークの弓使いが飛んでくるため1,2枚唱えるだけでサイシスが死ぬ状態になりやすそうです。

ロフガフフの息子、ログラクフ+愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット(七輪車)


0マナであることそのものが仕事
-10にも圧がある

(参考リスト:第7期統率者神挑戦者決定戦ベスト12より)

黒と赤という一時的マナ加速を持つ2色によって高速でマナを生み出し"むかつき"を打って勝利する、またはテヴェシュを出して爆アドしながらなんらかのゴールに向かうデッキです。
0マナの生物を初手から持っておくことにより弱者選別や業火への突入などの生け贄を要するカードまでも初動で使いやすくなることで、他のデッキからさらに1段速くなっています。速度でいえば1番かと思います。半面テヴェシュが1ターンに2,3枚引くだけ(コルヴォルド+はとかつはマナも出ながら5,6枚引く)でコンボに絡まず高速で出ても勝ちにいけなかった不器用な2色であることで対応力が乏しかったりしています。マナ出せる初手か、テヴェシュスタートの場合はさらにそのあとゲームエンドできるカードを引けるかにかかっており右手要素が強めです。

ゲーム展開予想

まとめると、
①ログテヴェが1,2Tまで(先手なら3Tまで)にむかつきを打てるか
②コルヴォルドが3,4Tまでにはとかつから決めれるか
③それまでにサイシスが石のような静寂や耳の痛い静寂などを置けるか
④(石のような静寂がなければ)ティヴィットが着地して動けるか
⑤サイシスがすべてを止め勝ちにいけるか

な基本構造に、ティヴィットからの打ち消しや敵対工作員、弓使い、その他ピン除去などの妨害がどう作用するか、なゲームになりそうです。どのデッキのフィニッシュムーブもインスタントタイミングで止める手段が乏しく(とくに打ち消しにくい生物であり出すだけで済むはとかつコルヴォルド)、ログテヴェの初動を止めたのちコルヴォルドが走る展開がもっとも予想されるかと思います。実際どうなるのか楽しみにしていてください。

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