日商簿記2級 工業簿記1 

お疲れ様です。
今回は工業簿記第1回ということで基本事項について説明していきます。

工業簿記は商業簿記と違い、営利活動の中で加工という工程がある企業を対象にする簿記です。
商業簿記では、売値から仕入れ値を差し引いて利益を計算しましたが、それに対して工業簿記では、売値から加工などに伴う諸々の諸費用(これを商業簿記における売上原価と区別して製造原価と言います)を差し引いて利益を計算します。
製造原価は、材料費、人件費、経費(材料費は製品の材料にかかった費用、人件費は作業員や事務員などに対する給料による費用、経費はそれ以外の費用です)に分類でき、また、これとは別の分類法で直接費と間接費(直接費は製品1個あたりにいくらかかったかがわかる費用、間接費は製品1個にいくらかかったかは分からないが全体としていくらかかったかはわかる費用です)に分類できます。
それゆえ、製造原価は直接材料費、間接材料費、直接人件費、間接人件費、直接経費、間接経費の6つに分類できます。
製造原価の計算方法は、おおむね3段階になっています。費目別計算、製造間接費の配賦、製造原価の計算の3段階です。
費目別計算では、直接材料費、直接人件費、直接経費の消費額を計算し、それぞれの費目の勘定から仕掛品勘定に振り替えます。また、間接材料費、間接人件費、間接経費に関しては、製造間接費勘定に振り替えます。
製造間接費の配賦の段階では、製造間接費勘定の金額を、作業時間などの何らかの基準に基づいて製品ごとに仕掛品勘定に振り替えます。
製造原価の計算の段階では。仕掛品勘定の中の完成品分の金額を製品勘定に振り替えます。さらに、製品勘定の中の、販売した分の金額を売上原価勘定に振り替えます。

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