【優勝デッキ独自解説付き】古代・未来~シャイニー環境の赤月ロストの考え方【全文無料】
こんにちは。シビレ(@shibihacchan)と申します。今週末(12/9-10)にドイツのシュトゥットガルトで行われたポケモンカードの欧州リージョナル大会(1000名規模、日本のCLに相当)に、かがやくリザードン&トドロクツキex採用型のロストゾーンボックス(いわゆる赤月ロスト)で参加してきました。結果は4勝3敗2分(22ゲーム12勝10敗)でしたが、自分なりに納得のいく60枚で勝負できたので、備忘録としてデッキに関する考え方を書き記したいと思います。
ちなみに簡単な自己紹介ですが、競技ポケカ歴は約1年半、これといって大した実績はなく、大型大会のDay2進出を当面の目標にしている趣味プレーヤーです。現在欧州に住んでおります。
前提として、欧州の大会フォーマットは基本的に50分BO3(時間切れの場合延長3ターン、引き分けあり)なので、その前提でのデッキ構築となります。現在の欧米のスタンダードカードプールは日本の「古代の咆哮」「未来の一閃」環境とほとんど同じですが、月明かりの丘、シュウメイなどの一部プロモカードは使用できません(「シャイニートレジャーex」は未発売)。
デッキ紹介
とりあえず構築を見たいという方のために先にデッキを紹介しておきます。各カードの採用・不採用理由については後述します。
環境考察
まずはデッキ選択の前提となる環境考察から。今回のリージョナルの2週間前に、ポーランドのグダニスクで同じカードプールでのリージョナル大会が行われたのですが、その際のメタゲームは以下の通りでした。
Day1→Day2の進出率を見ると、ミュウとカビゴンLOが勝ちデッキ、ミライドン・リザードンex(黒リザ)・ロストギラティナも順当に勝っており、サーナイトやパオジアンは苦戦していることが分かります。ちなみに優勝はカビゴンLOでした。
また、直近のXなどでの情報収集を通じて、以下の点がプレイヤーの共通認識となっていると感じました。
・ミライドンの評価の上昇
・ピジョット採用型黒リザの流行
・カビゴンLOへの理解と対策の深化
・ブジンエンテイの認知度向上
・れんげきインテウーラの立ち位置の良さ
これらの点をベースに、私が立てたシュトゥットガルトの環境(デッキシェア)予想は以下のような感じです。
<シュトゥットガルトデッキシェア予想>
トップシェア:ミライドン、黒リザ(ピジョット型)
次点:サーナイト、ミュウ、ロストギラティナ
その他:ブジンエンテイ、パオジアン、ロストゾーンボックス(LZB)、れんげきインテウーラ、トドロクツキ、etc.
※Pokestats.liveの速報によると、Day1・Day2のデッキ分布は以下の通りでした。なかなか良い線いってます。
デッキ選択
さて、上記の環境予想を踏まえたうえで、いよいよデッキ選択です。私個人の見方ですが、現環境の上位デッキは、「何でもできるデッキ」と、「何もさせないデッキ」がぶつかりあっていると感じています。前者は、サーナイト、黒リザ(ピジョット型)など、引きたい時に引きたいカードを高確率で引けて、エネ要求も高くなく、打点調整も比較的得意で、最終的にサイドレースを制すことに長けたデッキ。後者は、ミライドン、パオジアン、ブジンエンテイなど、「何でもできるデッキ」に対してサイドを先行し、そのまま逃げ切ることができる(理不尽な)ギミック(後1ごっつあん、キャンコロ手裏剣、後1ヨガループなど)を持っているデッキです。ミュウはある意味後者かな?ロスギラは、「なんでもできるけどとっても大変」という感覚です。
先行逃げ切りの「何もさせないデッキ」と、逆転が得意な「何でもできるデッキ」のどちらにも勝ちうるデッキを考えていったときに、私が可能性を感じたのが赤月ロストです。各対面のサイドの進め方については次項で詳しく述べますが、このデッキ(構築)の主な強み・弱みは以下の点だと思っています。特に非V・exデッキの弱点であるテツノカイナexへの回答があることが大きいですね。
赤月ロストの強み
・サイド1のポケモンメインで構成されており、かつ後1から攻撃を始められるため、サーナイトや黒リザに対してサイドレースで優位を取りやすい
・トドロクツキの強制きぜつ技により、VStar・2進化exとサイド2-2交換ができ、サイドの逆転を許さない
・かがやくリザードンが最小1エネで250ダメージを出せるため、たねV・exとのサイドの1-2交換が得意
・ごっつあんプリファイをかがやくリザードンで返せる(後1ごっつあんでも返せる可能性がある)
・マナフィ・ジラーチ両採用により、ベンチ狙撃とヨガループの両方に耐性がある。くるいえぐる後のサイド複数取りもケアできる
赤月ロストの弱み(本構築の場合)
・縦引きデッキであり、特定のカードをサーチする手段がない
・序盤に相手の手札に干渉できるカードがない
・ドローに寄与するシステムポケモンがキュワワーしかおらず、相手の手札干渉に弱い
・攻撃の要であるかがやくリザードンが1枚しか採用できず、ロストシティと頂への雪道に弱い(そもそもはなえらびとの相性も悪い)
ポケストップ型採用の理由
個別のカード採用理由に入る前に、スタジアムにポケストップを採用した理由に触れます。赤月ロストが他の多くのロストデッキと異なる点は、かがやくリザードンを採用する以上、優秀な特性「かくしふだ」を持つかがやくゲッコウガを採用できないというところです。前項でも触れましたが、ドローサポートをほぼアクロマに頼っているロストデッキにおいて、追加で2ドローできるカードを失うことはデッキの安定性や山札圧縮による手札干渉への耐性を大きく下げることになります。
そこで必要となるのがポケギア3.0の採用とスタジアムによる補助です。候補となるスタジアムは主に以下の3種類だと思います。
・ビーチコート:逃げの担保によるはなえらび回数の増加とエネ手貼り権の有効活用
・ボウルタウン:ボールを使わない非ルール確定サーチ
・ポケストップ:デメリットありの縦引き+山札圧縮
どのスタジアムも一長一短ありますが、私はアクロマ無し・キュワワー以外でスタートした時の初手の何もできなさが嫌いで、ポケストップはそこから展開できる可能性が他のスタジアムより高いと思ったので、ポケストップを採用することにしました。ポケストップの良いところとしては、
・1度の使用で山札を3枚減らせる→強い山を作れる
・初手に何もなくてもVIPパス・ポケギアに繋がる可能性がある
・入れ替え札が当たれば実質はなえらびの回数を増やせる
・ロストにありがちな、「あと一枚手札につりざお/ミラゲ/ボール/スイーパーがあれば…」という場面を救う可能性がある
・サポート・ポケモン・エネルギーが落ちても復帰手段(つりざお・手帳)があるし、しっかり山札の内容を把握していればリスクを減らし期待値を上げられる
・ポケストップで落ちたカードは、ある意味「はなえらびでロストするリスクが無くなった」とも考えられる
等々です。悪いところは、ポケストップの補助のためのカードの採用が必要になり、デッキの枠を圧迫するところです(本末転倒か?)。
採用・不採用カード
スタジアムも無事決まったところで、全体の採用カードを考えていきます。スタジアムとの相性で採用カードが決まっていくので、最終的にまとまりある構築になったと思います。
ポケモン(11枚)
キュワワー4枚
いわずもがなこのデッキのエンジンです。スタートしたいので4枚採用。
かがやくリザードン1枚
このデッキのコンセプト。テツノカイナを倒すための1枚。
トドロクツキex1枚
このデッキのコンセプトその②。使わずに済む対面も多いため1枚採用。
ウッウ2枚
序盤の重要アタッカー。このカードのおかげで後1イージーウィンも狙える。ウッウ+かがリザであらゆるポケモンを2パンできるのも良い。ジラーチ採用が増えている環境ではヤミラミよりも評価が高く、2枚採用。
ヤミラミ1枚
ロストマインは強いが、ジラーチのおかげで仕事がしにくくなっていると感じるため必要最低限の1枚採用。枠があれば2枚にしたい。
マナフィ1枚
デッキの性質上キュワワーを複数並べざるを得ず、サイドを先行されないために必ず必要になる。1枚採用。
ジラーチ1枚
マナフィと同様の理由でロストマイン対策に必須の1枚。ヨガループ・クレセリアのケアとしても重要。
グッズ
バトルVIPパス4枚
やはり初手でキュワワーを並べられると強いので採用。はなえらびで当たってもうれしい。
ネストボール3枚
唯一のポケモンサーチ手段なので4枚ほしいが、ヒスイのヘビーボールも抜けず、枠が足りないので泣く泣く3枚。中盤以降つりざおで戻したポケモンをすぐに出したいことも多く、できるだけ温存したいカード。
ヒスイのヘビーボール1枚
サイド落ちが致命的なポケモン多数のため採用。
いれかえカート4枚
最速でロストを貯めたいデッキなので、いれかえ札はできるだけ入れたい。30回復が有用な対面も多く、最大枚数採用。
あなぬけのひも4枚
相手の正面を避けて裏の小物を取ったりできる反面、倒したい正面のポケモンをベンチに下げてしまうリスクもあるカード。しかしながら、あなぬけを撃って相手の出方を見てからこちらの動きを決める、という動きもできる(相手のミスを誘えることもある)ので、基本は4枚採用でいいと思う。
ミラージュゲート4枚
ツキ無しの赤ロストと違い、4枚フルに使うこともあるので4枚採用。
すごいつりざお3枚
ポケストップでポケモン・エネが落ちることも考えて安心の3枚。
ロストスイーパー2枚
こだわりの2枚採用。絶対に使いたい場面(おまもり付テツノカイナの処理)があり、それ以外でも有用な場面が多いため1枚だと足りないと思っています。ブーストエナジー・おまもり・ゴージャスマントの処理、かがリザ対策の雪道・ロストシティ除去の他、ロスト枚数加速により相手の意識より1ターン早くロストマインを撃つことで小物を取りつつピジョットなどをかがリザ圏内に入れる動きも強いです。
カウンターキャッチャー2枚
サポートを使いつつ裏を呼ぶ手段として。サイドの逆転も得意なデッキなので相性が良い。序盤先行していても意外と終盤で使いたくなるカードなので、はなえらびは慎重に。
ポケギア2枚
アクロマへのリーチ確率を上げるカードではあるが、できるだけ使わずに終盤まで取っておきたいカードでもある。山札が7枚以下の最終盤に使えば確定サーチに変わる。
ともだちてちょう1枚
ポケストップの補助としての採用だが、手札干渉が来そうなターンにアクロマやツツジを戻して復帰の可能性を上げたり、最終盤にポケギアと合わせて使うことで使いたいサポートを引いてきたり、いろいろな使い方がある。
サポート(8枚)
アクロマの実験4枚
最重要サポート。4枚採用。
クララ2枚
終盤のかがリザ・ヤミラミの即起動や、中盤のウッウ・キュワワーの盤面復帰など、攻撃が途切れないようにするために便利なカード。1枚だと心もとないので2枚採用。
ボスの指令1枚
カウンターキャッチャーが使えない場面で裏を呼びたいケースもあるので1枚採用。
ツツジ1枚
このデッキ唯一の手札干渉カード。できればナンジャモも採用したいが枠がなかなかむずかしい。ナンジャモだと、終盤に使った場合にこちらの手札も減ってしまい、自滅につながる恐れがあるのでツツジを優先した。
エネルギー(8枚)
基本悪4枚ー基本炎2枚ー基本超2枚
はなえらびとサイド落ちリスクを考慮し、それぞれ最低限の枚数を採用。山札・ロストゾーン・トラッシュ・サイド・手札のどこに何が何枚あるかは常に正確に把握しておく必要がある(とても大変)。
不採用カード
スタジアム(ビーチコート・ボウルタウン)
前述の通り。
ガラルファイヤー
サイド1枚の悪タイプアタッカー。中盤以降、ウッウ・ヤミラミが出せない170~の打点を出すことができ、特性じゃあくチャージにより、トラッシュにガラルファイヤーと悪エネ2枚・手札にエネとクララがあれば、ミラージュゲートを使わずにアタッカーとして起動することができる。また、サーナイトexやミュウの弱点を突いてワンパンも可能。
しかしながら、ファイヤーが170出せるタイミングではかがリザが2エネで同等以上のダメージを出せること、サーナイトやミュウ相手には既に勝つためのプランがあることから、ただでさえきつい枠を削って入れるほどではないと思い採用には至らず。
キバナ
トラッシュからのエネ加速+確定サーチはめちゃくちゃつよく、ロストの弱みを補ってくれるが、たとえばかがリザを連続起動したい場合などはクララの方に軍配が上がると思いクララを採用した。
ナンジャモ
序盤から使える手札干渉としてできれば採用したいカード。枠が厳しかったため前述の理由でツツジのみ採用した。
わざマシン:デヴォリューション
ポケモンのどうぐであり、ポケストップで落ちた場合回収不可能なため、ポケストップ採用を決めた時点で採用候補から除外。
ジェットエネルギー
こちらもポケストップで落ちた場合回収不可能なため採用候補から除外。ロストにおいてかなり強いカードだとは思う。
各対面の考え方
対ミライドン
現環境の対ミライドンで最もケアすべきは、後1ごっつあんプリファイです。先2で3エネかがやくリザードンを起動させるのは無理ではないもののかなりハードルが高いので、(特にBO3の2戦目以降は)後攻を取りたいです。序盤のごっつあんが不発に終わった場合は、かがリザ2回とトドロクツキの3回の攻撃でサイドを取り切れるため、基本的には有利対面となります。ミライドンとテツノカイナに勇気のおまもりが付くとかがリザで倒せなくなるので、ロストスイーパーは安易に使わないようにしましょう。いつごっつあんが来てもいいように、ロストは最速で貯めるのが吉です。間に合わなそうな場合はかがリザを壁にするのもありです。
対リザードンex
相性五分~微不利?
現在海外の環境にいる黒リザはほとんどがピジョットex採用型です。封印先の貼り先としてロトムVとネオラントVのいずれかあるいは両方が採用されていることが多いです(以前はサブアタッカーとしてエンテイVも入っていましたが、最近は減り気味だと思います)。日本で流行したエヴォリューション型は海外だとあまり見かけません。
対リザードンにおいては、1-1-2-2のサイドプランを考えます。理想のサイド運びは、後1ウッウで1枚目、後2ウッウで2枚目、後3ロストマインでピジョットに3点、黒リザに8点乗せておき、後4かがリザでどちらかを取って、後5でかがリザorツキでフィニッシュ、というものです。黒リザ側は最速でも先2からしか殴れないので、このプランなら1ターン遅れても大丈夫です。
ただし、黒リザ側はピジョットがいる以上、ロストの天敵である手札干渉をいつでも打てるということになります。それを避けるためには、自分の残りサイド4、相手残りサイド3のタイミングでカウンターキャッチャーでピジョットを倒すのが有効です。これに更にツツジを合わせられると、返しでナンジャモを撃たれる可能性がかなり減るので、次のターンで黒リザを倒してフィニッシュを決めやすくなります。この戦法を取るようになってから、対黒リザの勝率がかなり上がりました。
ただ、直近の黒リザはロストシティ複数採用が増えていることが向かい風です。ロストシティがある場合、かがリザをベンチに先置きして準備しておくことがリスクになるので、使いたいターンで起動するためのハードルが高くなります。
対サーナイトex
実は、サーナイトに対してどんな戦い方が有効なのかはよく分かっていません。基本的には、サイド先攻して毎ターン1枚ずつ取っていき、逃げ切るのが一番だとは思うのですが、サーナイト側はあの手この手でサイドを取られないように立ち回ってきます。毎ターン頑張って正面のポケモンを倒せるアタッカーを用意し続けられるかがポイントです(あなぬけを使って裏を倒すのもあり)。
ラルトス・キルリア・サケブシッポ→ウッウ
クレセリア・20ダメ乗ったアルカナサーナイト→ヤミラミ
無傷アルカナサーナイト・ザシアン→かがリザ
サーナイトex→トドロクツキ
で倒すのが最も効率が良いです。相手にジラーチがいなければヤミラミを効果的に使えますが、最近はブジンエンテイの増加もありジラーチは基本入っていると考えています。ウッウを使うときは返しでクレセリアにベンチをやられないようジラーチを置く、ヤミラミを使うときはキャッチャー+シッポで非アタッカーをバトル場に縛られないようマナフィを置く、と言った基本的な動きが非常に大事です。ロスト側からすると、実はサーナイトexにバトル場に出てこられるのが嫌な場面も結構多いのですが、サーナイト側は悪エネルギーが見えた時点でexを前に出すのを怖がってくれるのも地味にトドロクツキ採用の良いところ(?)です。
対ミュウVMax
こちらは2~3回の攻撃でサイドを取り切れるのに対して、相手は6回攻撃しないといけないので、基本的には有利対面ですが、ミュウもなんでもしてくるデッキなので油断は禁物です。雪道ジャッジで止まらないよう山を薄くし、スタジアムとスイーパーをしっかり残しておくことと、ロストシティでかがリザ・ツキを攻撃前にロストに送られないように先置きはしないことが重要です。かがリザとツキはそれぞれ1回ずつ攻撃できればいいので、攻撃後にロストに行くのは問題ありません。
対ロストギラティナ
赤月ロストにあってロスギラに無いものはジラーチとかがやくリザードン、ロスギラにあって赤月ロストにないものは雪道とかがやくゲッコウガです。ジラーチとマナフィをしっかり使えば相手のゲッコウガとヤミラミは並みのアタッカーに成り下がるので、こちらはヤミラミとかがリザでサイドレースを優位に進められるはずです(理論上)。雪道ツツジに負けない盤面づくりを目指しましょう。
対ブジンエンテイ
できるだけ後攻を取りましょう(後攻でキュワワー単スタートしたらお祈り)。ブジン側が最大値を出しやすいのは後攻1ターン目なので、こちらが先攻の場合は(可能なら)ジラーチを含めてポケモンを3体以上出して乗り切ります。2ターン目以降は、いれかえカートとジラーチをうまく使ってヨガループを防ぎつつ、なるべく早くかがリザの起動を目指します。ベンチがしっかり絞れている場合はツキのカラミティストームでサイドを進めるのもありです。
対パオジアン
最近勝率・シェア共に落ちているデッキなので正直あまりケアしていませんでしたが、赤月ロストからすると割と難しいマッチアップです。キャンコロ手裏剣は正直防ぎようがなく、その後相手がセグレイブ+ゲッコウガだけで攻めてきたりするとこちらはサイド逆転の手段がありません(かがリザも弱点でやられる)。セグレイブを枯らすか、パオジアン主体で攻めてくる相手にはひたすらパオジアンをかがリザで倒してサイド逆転して勝ちます。
対れんげきインテウーラ
こちらはサイド3-3か1-2-3で進めることを目指します。相手のテッポウオ・オクタンを早めに取れれば楽だと思います。モミが怖いので、VMaxに乗せたダメージは早めに回収するようにしましょう。守りの面では、マナフィとジラーチを置くタイミングといれかえカートの使い方が重要です。ヨガループandキョレンを通されないように頑張りましょう。
対トドロクツキex
基本的に有利対面です。急な月光手裏剣に備えてマナフィを置く、ブーストエナジーを剥がすためにロストスイーパーを大事にする、この2点に気をつければそう負けないと思います。
対LZBミラー
ロストゾーンボックスはその名の通り採用カードも多様で一概に語れるものではありませんが、サイド複数取りの手段(月光手裏剣、ロストマイン、ごっつあんプリファイ、アクアストーム等)に気をつけながら先に6枚取られないように頑張ります。おとぼけスピットをかがリザで受けてからベンチにジラーチを置けば相手の攻撃を1ターン無駄にできるので、うまく使っていきましょう。お互いのツツジへの意識も忘れずに。
先後選択・サイド落ち確認
このデッキで先攻後攻どちらを取るかですが、相手のデッキが分かっていない場合は後攻を取る方が安定すると思います。理由としては、前述の通り後1が強すぎるデッキが多いことと、先攻が強いデッキ(ミュウ・サーナイト・黒リザ等)に先攻を取られても勝てること、アルセウスやルギアなど、先攻最強デッキが環境上位にいないことなどがあります。
サイド落ち確認は、本当なら6枚全部把握したいところですが、
・ポケモンの枚数(とヘビーボールの有無)
・基本エネの枚数
・ミラージュゲートとつりざおの枚数
を確認しておけば最低限OKです。できればサポ枚数と手帳の有無も。
答え合わせ:優勝デッキ独自解説
さて、このnote記事を書いている間にシュトゥットガルトリージョナルのDay2が終了し、優勝デッキが決まりました。900名を超える参加者の頂点に立ったのは…
Christian Fontenot選手のロストリザードン(赤ロスト)デッキです!!!
このデッキを見て、なるほど、とうなってしまいました。というのも、私が上で挙げた赤月ロストの弱点の多くにしっかりと回答しているからです。
・縦引きデッキであり、特定のカードをサーチする手段がない
→キバナ2枚採用
・ドローに寄与するシステムポケモンがキュワワーしかおらず、相手の手札干渉に弱い
→ビーチコート+いれかえ札モリモリでどんどん山を薄くできる&低コストアタッカーを盤面に複数用意しておける構築
・攻撃の要であるかがやくリザードンが1枚しか採用できず、ロストシティと頂への雪道に弱い
→環境でロストシティを採用しているデッキであるミュウに対してはミカルゲ、黒リザピジョットに対してはデヴォリューションを採用することで対応。ギラティナにはスタジアム3枚+スイーパー2枚とヤミラミで優位
・序盤の安定
→ツキと悪エネが無い分、霧の水晶採用によりビーチコート型でも安定感Up
手帳の採用意図がいまいちよく分かりません(キバナ・クララが1枚ロストに行った時に2回使えるようにしている?)が、私のデッキの一歩二歩先を行っているリストだと思います。
一方で、赤月ロストを選択した私の環境読みもそこまで間違っていなかったことが証明されたのではないでしょうか笑
最後に
ここまで見てきた通り、赤月ロストは様々なデッキタイプに勝ち筋を見出せる良いデッキだと思います。そしてデッキの勝率を高めるためには、しっかりしたゲームプランを持つこととリソース管理に手を抜かないことが大切だと、このデッキを使う中で改めて気づくことができました。サイドの取り方、そのために必要なアタッカーの起動回数とエネルギーの枚数、ミラージュゲートとつりざおの使用回数をしっかり頭に入れておけば、本戦での私のように最終盤で「あのカードが一枚足りない!」とならずに済みます。
今後も腕を磨いて、いつかリージョナルのDay2に進出できるような選手になれればいいなと思います。
もし質問やコメント、アドバイス等があれば、X(@shibihacchan)までいただければと思います。それではさようなら。
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