環境のまるみや

JICA海外協力隊としてメキシコで2年間、環境教育を行います。 過去には南極観測隊員と…

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JICA海外協力隊としてメキシコで2年間、環境教育を行います。 過去には南極観測隊員として2014年の1年間昭和基地で働き、その後、開発環境コンサルタントととしてODA事業で環境調査をしていました。 「未来の世界に日本版の持続可能な社会をつくる」を目指して活動しています。

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横浜市のワクチン接種予約システムが利用者目線でない件

    • 日本の民族とは

      日本は単一民族国家なのか? 何回か紹介している小説「熱源」、南極観測を助けてくれたアイヌの方々、そして先日訓練所にて沖縄出身者の講座にて沖縄の歴史とそれが生み出す文化について教えてもらった時、日本を単一民族国家と言って良いのか疑問を覚え、日本の歴史教育について思いを馳せました。 単一民族の定義 <<OECD (経済協力開発機構)は、特定の民族のみで95%の人口を占める国を単一民族国家と定義していますので、大和民族が96%以上を占めている日本は定義を満たしている国と言えます

      • これまでの日本の政府開発援助(ODA)の成果と今後の課題について

        JICA海外協力隊として派遣前訓練で学んだこと、今思うことを雑多に書いてみます。実際に任地での活動で考えが変わるかもしれませんがその時は適宜更新します。(2024.4) 1. これまでの成果 日本は1954年にコロンボプランへの加盟以来、戦後賠償から始まり、技術協力、有償資金協力、無償資金協力といった資金援助・人材派遣・研修生の受け入れなどを通して、インフラ開発、水と食料の確保、医療衛生の促進や、人材育成(技術や知識の普及)など様々な分野で、これまで180以上の国に支援を

        • JICA駒ヶ根青年海外協力隊訓練所での生活(2023-4次隊)

          JICA海外協力隊に合格した人は、語学訓練免除者を除き派遣前訓練(ハケンゼンクンレン)への参加が求められます。(ハケンマエクンレンだと思うんだ・・・でも外務大臣からの祝電でも「ハケンゼン」って書いてあるからそういうものなのでしょう。) なおこれは訓練であり、研修ではないので「しつけ」の意味も入っていると理解。 コロナ禍前は訓練期間が75日間程度(2か月半)でしたが、コロナ禍中に訓練開始前2週間強制隔離制度や外出・集会禁止制度等の制限を設けつつ訓練は再開し、私たちの次の隊(2

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          ケープタウンのウォーターフロント開発と運河クルーズ

          南アフリカ共和国、ケープタウンのV&Aウォーターフロントは、1654年以降交易の中継地点として栄えた港を再開発した複合施設で、1988年に設立され、現在まで開発が続けられています。 観覧車ありショッピングモールあり整備ドッグあり、まるで横浜のみなとみらい21地区とベイサイドマリーナを合体させたようで、観光客で大いに賑わい安全なエリアの一つのようです。 そんなウォーターフロントを散策中に運河クルーズ(下図ピンク)を発見! 観光バス会社が運営しているクルーズ船で、その他にも今

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          平田オリザ『わかりあえないことから~コミュニケーション能力とは何か』を読んで

          人の紹介で気になっていた平田オリザさんの本を読んでみた。 最初から脱線しますが、先日会社の合宿において「コミュニケーションが大事です」「これからはもっとコミュニケーションを密にとりましょう」なんて話をしていたもんだから、「そんなのは自明、むしろ何故いままでコミュニケーションが取れてなかったのかにフォーカスして、今後の対応を議論しないと意味がないだろ」と1人で勝手に憤っておりましたので、本書を読んでそもそも「コミュニケーション」とは何なのかを考えさせられました。 発言一つと

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          47都道府県の食の持続可能性を考える

          都市と農村部の連携を考えるにあたり、ふと横浜市の人口を支えるだけの耕作面積が神奈川県には残されているのか気になったので、ついでに全都道府県分調べてみた。 計算方法はシンプルに 一人当たりに必要な耕作地の面積 に 人口 をかけ、実際の耕作地を比較した。 A:一人当たりに必要な耕作地の面積は1400平米(0.14 ha) 有限会社イーズのHPの記事から引用 https://www.es-inc.jp/library/mailnews/2005/libnews_id001735

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          防災対策ってエコかしら?

          写真を見てほしい、これ全部廃棄なんだぜ、 私個人でこの倍の本数の水を回収して、一部の食糧を回収したけれど、それでもこれゴミなんです。 写真はとある政府系機関が、社員一人一人に配っている非常用食品の賞味期限間近の商品だ。 試しに食べてみた。味に問題はない。まぁまぁ美味い。 そもそも5年のタイムスケールで1ヶ月なんて誤差に等しい。 賞味期限が切れそうだから、災害時に備えて入れかれるのも分かる。社員の安全を守る良い会社だと思う。 しかし、入れ替えて食べれるものを「やれ、美味しくな

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          開発と自然保護〜もののけ姫からみる人と自然の付き合い方〜

          もう5回くらい観てますが、ようやく整理できたので忘れる前にメモしときます。物事は分かるまで何度も読み返すのがいいようです。 文明を切り拓く鉄鉄を作るには随分な火力が必要で、タタラ場の周りは禿山になっている。 古代より鉄が文明を切り拓き、いまのボクラノ生活に不可欠になっているけれど、それは随分と山を、資源を、消費した結果なのだと改めて実感。それが過剰だとは思わないけど、今の生活はそれらの上にある。 「森とタタラ場、双方生きる道はないのか?」東国で自然と共存してきたアシタカに

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          エアコンのフィルター掃除からエネルギーを考える

          今日はエアコンのフィルターを掃除しました。フィルターを掃除するとエアコンの効きが良くなること、フィルターの埃のカビ発生を予防することなど、健康面にプラスに働きます。また環境省によると、2週間に一度フィルターの掃除をすることで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になるとされています。そう省エネにつながりますので、地球のために、将来の世代のために、そしてこれから迎える酷暑対策、自分のためにもエアコンのフィルターを掃除しましょう。 ところでエネルギーと言えば、先日青森

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          横浜市のワクチン接種予約システムが利用者目線でない件

          現在75歳以上(高齢者)を対象にワクチン接種券が送られています。 横浜市は5/16よりインターネットでの受付を再開しますが、登録マニュアルを見て絶句。 まずメールアドレスを用意する。おじいちゃん、おばあちゃんが持ってると思う? さらに希望の接種会場の選択、予約可能な日のリストから受けたい日を選択するなんて、たいそう手間がかかる。食べログとかでレストランを予約するみたいだ。おじいちゃん、おばあちゃんにそこまでの作業を求めるか? そもそも電話での申込みでもこういうので時間がか

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          コロナ禍の渡航記録~往路編~

          1年ぶりに、ようやく出張が再開し、マダガスカルに出張してきました。※2021年2月の情報です。 コロナ禍の渡航、まずは飛行機搭乗前のPCR検査、陰性証明が必要です。搭乗前●時間以内かは渡航国によって異なります。私は出発前に成田空港でPCR検査を受けました。事前予約が必要で、検査から結果受取りまで約4時間かかります。 成田空港で4時間過ごす。平時なら何の問題もないが、今は殆どのお店がclosed。むしろ開いてるマックやスタバには感謝しかない。 いまでも月に1-2人は陽性で飛行

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          灰色の人生からの脱却~毎日10分コーチングとの出会い~

          SNSを見ると「暇してます」とか「遊びにつれて行ってくれる人募集」みたいな発言をよく見かける。そういう自分も「なんか暇だな~」と思って開いているから、そんな呟きが目に付くのかもしれない。なんとなくSNSを眺めて終える一日を「死んだ一日」と呼んでいるが、では「生きた一日」の送り方を知らない。いっぽう、生き生きしている人を見ると彼らは自分の人生を自分で決めて、何をやるのか意思をもって活動しているように見える。そんな彼らと比べると、自分はなんと流されて生きているのだろうか。 キル

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          令和のライト兄弟 空を駆ける(part2)

          モーターパラグライダーを体験した。体験するまで、モーターパラグライダーの浮く力は温められた砂浜の上昇気流だと思っていた。しかし、浮く力の大半は揚力だった。「揚力」、これは飛行機が飛ぶ仕組みの説明に出てくる力で、翼の断面図に気流が当たって(何だか知らないけれども)発生する上向きの力だ。翼の構造によって翼の上部を流れる空気が巻き上げられ、下部を流れる空気より密度が薄くなることにより、気圧差で浮く力だと認識している。 パラシュートが地面に拡げられた状態から、立ち上がる状態になるに

          令和のライト兄弟 空を駆ける(part2)

          空を駆ける経験(part1)

          地学を愛する人間として、自然を体感するのが好きだ。崖をハグしたり、カヌーで水面の景色を楽しんだり、その中でもとりわきパラグライダーを皆に薦めたい。大きなパラシュートを引っ張りながら斜面を駆け下り、空へ駆け出していく様は、さながらETである。 小学校の理科で学んだ陸風海風を覚えているだろうか?温かい場所には上昇気流、冷たい所は下降気流が発生する大気循環の仕組みだ。私はこれを以前、茨城県の石岡でパラグライダーを体験した。その時は山の尾根を利用した上昇気流を使ったわけだが、尾根の

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          ピラミッドと日本教育

          雑誌TRANSITの48号は「美しき古代文明への旅」にて、最近ホットなエジプト考古学者 河江肖剰さんが取り上げられていた。 河江さんの経歴はこれまでの学者と一線を画す。高校卒業後単身でエジプトにわたり、観光ガイドとして数年働いたのち、20代半ばでカイロの大学へ入学。高校出たら即大学・留学ではないのだ。 自分も高校の進路選択時に、地学に進み温暖化と向き合うか?世界史に進みエジプト考古学を目指すか?を考えた。後者では時の権威、吉村作治先生のところで学ぶのが一番だと思い、早稲田

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