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色と花 -紫陽花の色はなぜあの色?-

こんにちは。しばまおです。

今回は色と花のお話です。

私は緑あふれる公園や色鮮やかな花壇など、自然を感じられる場所が大好きです。
お茶大も私のお気に入りの自然を感じられる場所のひとつで、その理由のひとつにグリーンアドベンチャーというものがあります。
グリーンアドベンチャーとは、自然を理解する方法の1つとして、身近な植物と対面し、その特徴や生活文化との関わりを認識する手段として考案されたらしいです。
具体的には、お茶大内にグリーンアドベンチャーのコースがあり、コース上の樹木50種類の前にパネルのQ&Aが設置されています。友達と回ると新たな発見がたくさんあって楽しいのでおすすめです。
1つ紹介グリーンアドベンチャーに登録されている樹木を紹介すると…

ツバキ科 キク類ツツジ目
チャ Camellia sinensis (L.) Kuntze
樹高:低木 0.8m   葉の裏側:葉脈がみえる
葉身形:倒卵形  葉先:鈍頭  鋸歯:鋸歯縁
葉序:二列互生〜らせん互生 毛:裏あり
常緑広葉樹 匂い:ない
単葉 その他特色:中国原産。各地で栽培されているものは,よく枝わかれして葉が小さい品種で,葉をつみとり,緑茶・紅茶・ウーロン茶として飲まれる。

やっぱりお茶大なのでお茶の木ですね笑
ちなみにお茶大の学章はお茶の花のマークです。
ぜひ今度お茶大に行くときには気に留めて見てみてくださいね。

話しが少し逸れてしまいまいしたが、色と花ということで紫陽花(アジサイ)についてお話しします。
紫陽花の色は土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わるのは有名ですね。
酸性の土で育つと青、アルカリ性の土で育つと赤になる。
それはなぜか知っていますか?隣同士の紫陽花の色が違うことにもあって気になっていたので紹介しようと思ったらとってもよくまとまった記事があったので、その記事を紹介します

花(萼)の色はアジサイに含まれるアントシアニン色素によるもので、その一種のデルフィニジンが補助色素(助色素)とアルミニウムイオンとの化学反応によって、青色へと変化する。
したがって、アジサイは一般に土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わり、「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になる。
すなわち、土壌が酸性の場合はアルミニウムがイオンとなって土中に溶け出し、アジサイに吸収されて花のアントシアニンと結合し青色を呈する。
逆に土壌が中性やアルカリ性の場合はアルミニウムが溶け出さずアジサイに吸収されないため、花は赤色となる。
したがって、理論的には花を青色にしたい場合は、酸性の肥料や、アルミニウムを含むミョウバンを与えればよいことになる。
同じ株でも部分によって花の色が違うのは、根から送られてくるアルミニウムの分布量に差があるためであろう。ただし、品種によっては遺伝的な要素で花が青色にならないものもある。
これは補助色素が原因であり、もともとその量が少ない品種や、反応を阻害する成分を持つ品種は、アルミニウムを吸収しても青色にはなりにくい。
また、花色は開花から日が経つに従って徐々に変化する。
最初は花に含まれる葉緑素のため薄い黄緑色を帯びているが、それが分解されていくとともにアントシアニンや補助色素が生合成され、赤や青に色づいていく。さらに日が経つと有機酸が蓄積されていくため、青色の花も赤味を帯びるようになる。
これは花の老化によるものであり、土壌の変化とは関係ない。
(引用おしまい)

なるほど、土壌から吸収したアルミニウムイオンとの反応によって紫陽花の色が赤から青へ変化する。
そして同じ株でも運ばれるアルミニウムイオンの量の違いによって色の違いがある。
品種によっては遺伝的に花の色が青にならないものや花の老化によって色が変化することもある。

ということですね。

アルミニウムイオンの影響だったのか。
と思ったかも知れませんが、アルミニウムを無毒化している紫陽花は、実はすごいのです。
どういうことかというと、アルミニウムを含む土壌つまり酸性土壌は世界の耕作地の3~4割を占める典型的な土壌問題です。
酸性土壌で育つ作物を作り出すことは、食料問題の重要な課題になっています。

そのため、紫陽花がアルミニウムを根から吸収してお花に濃縮できる無毒化のメカニズムを知ることによって、酸性土壌で育つ作物が生まれるかも知れません。ちなみにまだ、詳細なメカニズムはわかっていないようです。
これからに期待です。
紫陽花もただカラフルで綺麗なだけじゃないのですね。

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