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さみだれ・ひとりごと⑦

今日は、空き日。公演のない日。長崎に居ます。

念願の遠藤周作文学館に行った。ホテルのある長崎駅前からバスで70分、道の駅という停留所で降りた。

会館は、こじんまりとしていて聖歌が流れていた。
遠藤周作の苦悩が溢れていた。

17歳の時に「沈黙」を読んだ。無力なキリストと初めて出会った。

「イエスの生涯」「死海のほとり」で解決の光も持たない人たちの話を聞くしかないキリストの姿に驚いた。

「侍」を読んで権力の前での人間の無力さを感じた。
最後に、「深い河」で作家の魂の成熟に呆然としてしまった。

ホテルに帰って、シャイではにかんでいた作家のことを思いながら酒を飲んだ。


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