[CFA level I合格体験記]金融素人の挑戦記

こんにちは!ののです。
この度、CFA level Ⅰをパスすることができました。約半年間、必死に勉強した甲斐があったと、嬉しい気持ちでいっぱいです。

受験期間中、先輩方が残してくださった体験記には大変救われました。ささやかながら、私も体験記兼備忘録として綴ってみようと思います。


♠️きっかけ

CFA受験のきっかけは、友人からの紹介でした。「CFAに挑戦することになったんだけど、なかなか強敵らしくてさ、」という友人の言葉でCFAの存在を知り、興味を惹かれた私は早速情報収集を始めました。

受験を決意して申し込みを行ったのは、それから1週間ほど後だったでしょうか。なんとなく手持ち無沙汰な毎日を過ごしており、次の目標を探していたこと、自身の目指すキャリアの方向性とマッチしていたこと、難易度や権威性、希少性が高い資格であることから、受験を決めました。知名度が高く皆が挑戦するものよりも、知る人ぞ知る、でも調べてみると「おおっ!」となる、そんなレア感にも惹かれました。

♠️プロフィール

・金融知識:なし(金融系の資格未取得、大学での専門も別分野)
→これまで金融関連の勉強をしたことはありません。

・英語力:TOEIC900点程度
→英語で書かれたテキストを頑張って読める、という程度。

・コツコツ型
→比較的時間をかけ、計画的に進めていきたい質です。短距離走よりマラソン派。

英語力も決してアドバンテージになるほどはなく、ほとんどゼロの状態からのスタートでした。

♠️使用教材・サイト

CFA協会テキスト 

https://www.cfainstitute.org/

受験登録後、電子版テキストにアクセスできるようになります。非常に分量が多いため、テキストとして使用するのではなく、章末問題(practice problems)のみ活用しました。トピックごとに数十問ずつ練習問題と解答が付いており、演習に非常に役立ちました。

Schweser Notes

https://www.schweser.com/cfa/level-1/study-materials/schweser-notes

こちらは主にインプット用に、テキストとして使用しました。様々なパッケージが用意されていますが、私が使ったのは「SchweserNotes & QuickSheet」($399)のセットです。追加で料金(+$73)を払い、紙版のテキストも購入しました。が、結局使ったのは電子版のみでした。電子版をよく使っていた理由は、持ち運びと、分かりにくい部分を翻訳するのに便利だったためです。付箋やマーカーなどを使いつつ紙版のテキストを重宝している友人もおり、紙or電子の選択は好みによるかと思います。

また、注意点として、「SchweserNotes & QuickSheet」にはMockと呼ばれる模試が付いていません。当時、私は自分に何が必要か分からず、一番安いものを選んだのですが、結局受験前にMockのセットを別途購入しました。日程が迫っていたこともあり、4回分のセットで$399かかりました泣。最初に費用をケチったのが仇となりました。おそらくほとんどの方は受験前にMockで演習を積むと思いますので、Mockが含まれているパッケージを購入することをお勧めします。今の私なら、Essential PackageまたはBasic Packageを選びます。

CFA学習Tips  Secret Sauce

https://triumphmind.com/cfa/2023/07/07/secret_sauce/

金融知識が乏しい、かつ試験が英語であることを踏まえ、全て独学で進めていくことに少々不安がありました。そんな時に出会ったのが、CFA学習Tipsです。LINEのオープンチャットでコミュニティを運営されており、そちらを通して運営者さん(https://twitter.com/CFATips_)と一度zoomでお話し、Secret Sauceの利用を決めました。Secret Sauceとは、CFA学習Tipsが提供している受験のサポートツールです。日本語での要点解説動画や資料、勉強会、利用者のコミュニティなどが利用できます。これらについては、後ほどの勉強方法の欄でもたびたび登場します。

他に、日本語での補助教材としては、TACの講座があります。こちらの利用も考えたのですが、一度日本語で学んでから英語で学び直すのは時間がかかると感じたため、私はCFA学習Tipsで要点のみ日本語で把握しつつ、基本はSchweserで学んでいく方針にしました。日本語で要点を把握できる、というのが非常に有難く、英文のテキストを読み進める際の理解度・効率を引き上げてくれたと感じています。Secret Sauceはまだ出来たばかりだということもあり、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、運営者さんが非常に親身にサポートしてくださり、また程良い距離感で、自分のペースで勉強を進められます。「独学プラスα」にもってこいだと思います。

皆様の受験体験記

受験のリアルな様子をイメージするのに、先輩方が残してくださった体験記に非常に助けられました。やる気が出ない時、本当にこれでいいのかと不安になった時、体験記を読んで自分を励ましていました。

♠️勉強時間とスケジュール

・2023年 4/24(勉強開始)~11/17(受験日)


・4/24~8/31 インプット期間
Schweser notesを読み、協会テキストの章末問題(practice problems)を1周する。

・9/1~11/10 演習期間
章末問題を繰り返し解く。10月後半以降は、週末にMockを解く(計6回分)。

・8/30~11/8 勉強会参加
毎週水曜日20:00~、CFA学習Tipsの勉強会に参加する。

・11/11~11/17 総復習期間
Mock等で間違えた問題の見直しや、要点シートの暗記。

♠️勉強方法


インプット期間

Schweser Notes, CFAI practice problems, CFA学習Tips 動画・要点シート

試験2か月前からは完全に演習に移りたかったため、試験日から逆算して勉強のスケジュールを立てました。私の場合は、1週間に4 Readingずつ進め、8月中に一通り内容を終えることを目標としました。

具体的には、1Readingずつ、
①CFA学習Tipsの動画を見て要点を把握する(要点シートにメモする)→②Schweserのテキストを読んで内容を理解する
→③Schweserのクイズやpractice problemsで練習する
という流れで進めていきました。
①②で1日、③で1日、分量の少ないトピックは①~③で1日、という形で区切ると、大体スケジュール通りに進められる計算です。

この時期に心がけていたことは、完全に理解できていなくても、要点を掴みながらとりあえず進めるということです。「Quants(計量分析)の一部を高校数学で習ったな」という他は、ほとんど全てが初めて学ぶ内容で、かつ分量も多く、丁寧にやりすぎていたら時間が足りなくなると感じたためです。また、practice problemsは、後から解き直す前提で、正答率が悪くてもあまり気にしないようにしていました。

この時期の勉強時間は、平均して1日2~3時間程度でした。途中旅行に行ったり、忙しくて時間が取れなかったり、と全く勉強しない日もありました。

演習期間

CFAI practice problems, CFA学習Tips 要点シート, Mock (CFAI, Schweser 計6回分)

CFA協会のpractice problemsを中心に、ひたすら問題演習を積みました。practice problemsはすべて印刷し、単元ごとにまとめて保管していました。間違えた問題に印をつけ、時間をおいて解き直したり、ポイントだと感じたことは要点シートに都度メモしたりしていました(これが試験直前、大変役立ちました)。

最終的に、practice problemsの正答率は79%程度でした(1周目ではなく、2,3周目を終えた上での正答率です)。

また、10月後半からは、週末の時間を使ってMockを解き始めました。CFA協会2回分、Schweser4回分、計6回分のMockを解いたのですが、それぞれの正答率は以下の通り。

63%(CFAI)
54.5%(CFAI)
61%(Schweser)
57%(Schweser)
53%(Schweser)
63%(Schweser)

ここで心が折れかけました。解いている時はそこまで悪い感覚はないのに、いざ答え合わせをしてみると正答率がすこぶる悪い。試験まで1ヵ月を切っていたので、非常に不安になりました。間違えたポイントを書き出し、苦手分野は改めて復習し、頻出事項はとにかく暗記しました。

気持ち的にはかなり焦りましたが、自身の成長が最も感じられたのは、Mockを解いた後でした。Mockを解いたことで、本番の試験のイメージや知識の確認ができ、気持ちが試験に向かった感覚です。それまでは、どこか「作業的にこなす」という要素が強く、「この一問を絶対に解けるようにする」という意識が足りなかったかもしれません。少し期間を空けて、Mock2周目に取り組んだ際の正答率は、80~88%程度でした。

この期間の勉強時間は、平日3~4時間、休日6~9時間程度でした。

勉強会

CFA学習Tips

8月30日~11月8日までの期間、毎週水曜日にCFA学習Tipsの勉強会に参加しました。zoomで3~4時間、practice problemsを解きまくりました。勉強会は単元ごとに、計10回ありました。運営者さんが問題を解説しつつ、都度、我々参加者をあてて発言を促しながら進んでいく形式で、緊張感もあり、毎回あっという間に時間が過ぎました。

内容の理解が進むことはもちろん、「次回の勉強会までにFixed Incomeのpracticeを解いておこう」と勉強のペースメーカーになり、大変有難い存在でした。また、同じ11月受験に向けて勉強会に参加していた皆さんの存在は、大きなモチベーションになりました。

総復習期間

CFA学習Tips 要点シート、Mock

試験前1週間程度は、総復習に充てました。この際、個人的に重宝したのが、CFA学習Tipsの要点シートです。インプット期間や演習期間に自分なりの覚え方やポイントなどをメモしていたこともあり、このシートを見返すことが全体的な復習にかなり役立ちました。電車の中や寝る前などの時間を使い、ひたすら内容を覚えました。また、Mockで間違えた問題の見直しも行いました。

♠️試験当日~結果発表

試験当日は、後半科目は比較的手ごたえを感じたものの、前半科目に不安が残る結果となりました。ある程度自信を持って答えられた問題が約7割。この7割のうちどれだけ合っているか、また残りの3割のうちどれだけ拾えているか、といった感覚でした。

合格ラインが7割だと言われているため、若干の希望は抱きつつも、自信を持って選んでも間違えていたMockの問題を思い出し、かなり不安も感じていました。

試験結果の通知は1月10日9時(ET)でした。日本時間で、1月10日23時です。合格者は早くメールが来るという噂を聞いていたため、22時頃からそわそわしていました。

メールが届いたのは、22時30分頃でした。Congratulations!という文字を見た時は、本当に嬉しかったです。やはり、午前科目の方が正答率は低かったものの、Fixed Income以外は7割を超えていました。決して完璧ではありませんが、何も分からなかった勉強開始当時を思えば、よく頑張ったなと思います。そして、喉元過ぎれば熱さを忘れる状態になっているのかもしれませんが、受験勉強はなかなか楽しかったです。笑


次はレベルllです。一気に難易度が上がると聞くので、こうして体験記を綴ることを目標にまた必死に勉強します。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。疑問点などございましたら、お気軽にX(https://twitter.com/cfagirl77)までご連絡ください!

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