9.9㎡(ポルノグラフィティ)の主人公がワンルームで燻ってて最高〜

ポルノグラフィティが好きです。

なんで?って訊かれると一言で言うには難しいんですが、中学2年生の私の胸ド真ん中に突き刺さって以来、抜けることはないままです。

最初に好きになったのは「ヒトリノ夜」という2ndシングルなんですが、今回これが好きだよ〜と書きたいのは「9.9㎡」です。

35thシングル「2012Spark」のカップリング曲です。こちらは実写映画「逆転裁判」の主題歌なので、聴いたら(あ〜これか)ってなる人もいるんじゃないでしょうか。
さて今から書こうと思って「2012Spark」のウィキペディア見てみたんですが、2012Sparkの編曲tasukuさんなんですね!今やレギュラーサポートメンバーですね。カッコイイな〜。このへんは分かる人だけ分かってください。

「9.9㎡」はそのまま「キュウテンキュウヘイホウメートル」です。あ、「2012Spark」は「ニーゼロイチニースパーク」と読みます。

作詞作曲はボーカルの岡野昭仁さん。メロディも歌詞も力強くて真っ直ぐな感じが昭仁さんらしくて大好き。
編曲は、江口亮さん。調べてみると、いきものがかりの「ブルーバード」「気まぐれロマンティック」や、ポルノグラフィティでも「THE DAY」などの編曲を担当されてるんですね!
順に追ってココが好きを書きますが、私は音楽のことは全然分からないので、フワッフワ知識です。許してください。あと書いてみたらクソ長文になりました。もし良ければお付き合いください。
今回は主に歌詞について。曲についても書きたいんですけど、何せ音楽知識が浅すぎて……。


イントロは、ドラムがリズムを刻んだかと思えば、バチバチカッコイイギターが8カウント×2くらいかき鳴らされ(この表現合ってるのかなぁ)、ウワッと一気に楽器が、世界が増えて広がるイメージ(伝わるかなぁ)。

歌詞冒頭は「ワンルームストーリー」から始まります。タイトルの「9.9㎡」とは家の広さのことなんですね。
さらに歌詞は「薄い壁の向こうでラブコネクション」と続きます。隣の住民のラブな行為が聞こえるくらい壁が薄いアパートなのかなー。この、たった一文でバチッと世界が見えるの、最高〜。

Aメロでは隣人のことを(またやってんのかよ)というような感じでバカにしながらも、Bメロでは


「恥を知れ」と軽く罵ってみても空しくて ここには燃えるような激しい恋もやってこない


と、よっぽど主人公が腐ってる様子がうかがえますね。
で、サビの歌詞を書き出すとこちら。


僕を置き去りにして世界は知らぬ間に廻っている
恨めしいこの気持ちで息苦しくなってる6畳のワンルーム


壁の薄いワンルームで心が腐っていく主人公。どんどん世界に置いてけぼりにされてやるせない気持ちになっています。


2番も隣人のお話ですが、反対側の住民なのか、先程の隣人なのか。そちらには無名のミュージシャンが住んでいます。
この2番Bメロの歌詞も切なくて良いんですよね。もう書きますね。


冴えない者同士 勝手に近く感じてた
だけど昨日より今夜の歌は 胸に迫る


同じくらいダメな奴だと思っていた隣人は、気がつくと日に日に成長しているんですね。ウ〜ッ。この歌詞をミュージシャンの岡野昭仁が書いてることがそれこそ胸に迫りますね。ギュッ。
2番サビの歌詞もさらにウワ〜となって好きです。


「僕が眠る真夜中 隣のヤツに神が降りて
世界を変えるほどの才能を授けられた」
こんな妄想 取り憑かれて 隣人を幸運だと羨んでる
弛まぬ努力ってもんがメロディを生んだことをわかっちゃいるけど…


こんな、どうしようもなくてやるせない歌詞を、あ〜んなにカッコイイポルノグラフィティのボーカル岡野昭仁が書いてるの、め〜ちゃめちゃ良くないですか???良……。

次のCメロ?の歌詞は語感やメロディが好きなんですが、いまだに歌詞の解釈がふんわりです。


大きな海原 優雅に漂ってる
鯨の鳴く声は 寂しくて叫んでる?


ギターの新藤晴一さんがBuzyに歌詞提供した「鯨」でも、鯨は印象的なモチーフと描かれていましたが、どう解釈すれば良いのか分からないまま、でもずっと好きです。鯨って何かのモチーフなんでしょうか。

9.9㎡の場合、このnoteを書きながら考えたのは、

大きな海原 優雅に漂ってる(=世界的に活躍するような)
鯨の鳴く声は(=それだけ有名な人の本心は)
寂しくて叫んでる?(=実は寂しくて空しくて悩むときもあるのかなぁ)

みたいな感じかなぁ、なんて思いました。


今まで心が腐っていた主人公。でも、最後のサビではほんの少し希望の光が見えてきます。


また僕を置き去りにして世界は知らぬ間に廻っている
こうなれば肚を決めてどっしりと行くしかない
ダイスを振ってみても1しか出ない今を嘆くな
1000回振り続けりゃ 1000マス進んでいるんだ Going to the heaven


好きです(告白)。いきなりこんなに真っ直ぐな歌詞を歌われたら(うるせーよ)となる可能性もありますが(!)、散々ダメで燻ってた主人公を見てきた後では、一緒に前を向けるような気分になりました。
ようやく真っ直ぐにスタートラインに立てた主人公と私も並べたらいいなぁ。


ウィキペディア情報だと、アマチュア時代の昭仁さん自身の精神状態がモデルとありますが、そうなんですか?(?)
もしそうでなくとも、昭仁さんにだって燻っててやってらんねーな時代もあったと思うので、そんな時代を経た昭仁さんが当時37~38歳でこの歌詞を書くのはまた深いものがある気がします。
制作秘話的な裏話についてフワッフワしてるのが、この曲のリリース時はファンになりたてくらいで、なんなら約1ヵ月後にリリースしたアルバム「PANORAMA PORNO」は買ってもシングルCDの「2012Spark」は何年も買ってなかったんです。ましてや、当時晴一さんのラジオ「cafein 11」の存在も知らず、新曲が出たら音楽番組に出演して宣伝することも、雑誌でインタビューが掲載されることも、ほとんど知らなかったのでとにかくこれらの曲の裏話を知りません。有識者の方に教えてもらいたい。


ちなみに話(ちなみにばなし)ですが、私がこの曲を最初に知ったのは「2012Spark」シングルCDのオリジナル音源ではなく、「12th LIVE CIRCUIT “PANORAMA×42”」、つまり全国ツアーのDVD/Blu-rayの特典CDに収録されていた、ライブ音源の「9.9㎡」でした。もちろん、オリジナル音源も最高なのですが、キレッキレのバチバチのライブver.も大ッッ好きです。

ライブver.では全体的にロックのバチバチ感が強く、特にイントロがカッコよくて好きです。

ポルノグラフィティのライブver.はオリジナル音源とはまた違う、とんでもないパワーとカッコよさと、それでいてあまりに強固な土台の上だからこその熱い世界、みたいな感じなので、「9.9㎡」のライブver.も是非聴いてほしいです。とはいえ、ポルノグラフィティは基本全ての楽曲配信があるのですが、PANORAMA×42ツアーのライブver.配信はなかったような……。

ポルノグラフィティの何かしらのライブver.を聴きたければ、時々収録されているCDがあるのでそれを購入していただくか、あと2019年9月に東京ドームで開催した「20th Anniversary Special LIVE “NIPPONロマンスポルノ’19 ~神vs神~”」のライブ音源なら配信してるみたいなので!ちょっと私は、いまだにiPod生活を送っていて、容量が限界なので!ダウンロードできていませんが!そろそろサブスク生活に移行しよう……。

もし、ここまで読んでくださった方がいましたら、ありがとうございます。
いつか、ポルノグラフィティのライブで「9.9㎡」を聴きたいな……。