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キミは素敵だよ。チャーリーブラウン。


高校一年生の夏、私はチャーリーブラウンになった。
正しく言うと、チャーリーブラウンになりたかった女の子の役だった。
キャラメルボックス、成井豊さん作の『不思議なクリスマスのつくりかた』

高校一年生にして舞台の主役に選んでもらって、地区大会、県大会、中部大会へと出場した。
何よりも、あの頃大好きだった、キャラメルボックスが立った舞台(アートピアホール名古屋)に自分も立てることは、カミサマからの贈り物だったと思う。

何十年経った今でも、最後の長台詞を忘れることはない。
『窓を開ければ外は夜
木枯らしがもみの木をふるわせて
北から南へ駆け抜けます…』

そして、最後にチャーリーブラウンになりたかった女の子にスヌーピーが言うセリフ。

『君がチャーリーブラウンであろうとなかろうと関係ない。僕は必死でお芝居をする君を見て大好きになったんだ。(中略)キミは素敵だよ、チャーリーブラウン。』

あの頃の私はちょっぴり生きてることが苦しかった。
自分のことを認めてほしかった。
チャーリーブラウンに、自分を重ねていたのは、ほかの誰でもない私自身だった。

PEANUTSを見ると、胸がキュッと締め付けられる。
ただ可愛いだけじゃなくて、いろいろな大切なことを教えてくれた本。

…8月、あの頃の私に会いに行こうかな。

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