見出し画像

チーフスのドラフト2022まとめ

2022年のドラフトが終わりました!今年はTyreek Hillの置き土産でたくさん指名権があったので例年以上にドラフトが楽しかったですね!

この記事では2022年ドラフトでチーフスが指名した選手の紹介をしたいと思います。

指名選手とその特徴

Round 1, No.21, Trent McDuffie, CB, Washington

Hillのトレードで得た指名権を更にトレードアップしてピック。トレードの詳細は以下の通り。

KC Receive: 2022 Round1 No.21
NE Receive: 2022 Round1 No.29, 2022 Round3 No.94, 2022 Round4 No.121

小柄ながらもフットボールIQ、スピード、クイックネスに長けた選手。ボールホーク型ではないが、確実にルートを潰し相手に投げさせない。ワシントン大学はゾーンカバー主体のチームであるためマンカバーを多用するチーフスには合わないんじゃないかと懸念されているが、彼のスキルセットを見る限りマンカバーも普通にできそう。問題はやはりサイズ。同地区だとDevante Adams, Mike Williams, Tim PatrickとデカいWRとマッチアップすることになるがちゃんと戦えるかのか心配。

昨年Wardが務めていたOutside Cornerを担当すると思われる。チーフス的にはMarcus Peters以来の1巡CB指名。奇しくもPetersも同じワシントン大学出身。McDuffieもDROY獲って欲しいです。

Round 1, No.30, George Karlaftis, DE, Purdue

ギリシャ出身のDE。元々水球のナショナルチームに所属しており運動神経バツグン。その身体能力を活かしたラッシュは、パワー・スピードともに申し分なし。特にスタートの切り方が良い。一方で、プレッシャーをかけてる割にはサックまで行けてないという指摘もある。クイックネスに不安視。あとカレッジでは3-4のDEだったけどチーフスでは4-3のDEになることも少し懸念されている。

何よりも素晴らしいのがハードワーカーで勉強熱心であること。Purdue大のヘッドコーチJeff BrohmはKarlaftisについてこう述べている。

He lives in the building trying to improve and getting better … he takes everything extremely seriously and puts in the effort every day, well beyond what most guys do. 

そもそもフットボールを始めたのは渡米した2014年から。まだまだ向上の余地がたくさんあり成長が楽しみな選手。できればベテランと一緒にプレーしてたくさん学んで欲しい。いきなり結果を出す感じではなく2年目以降が注目かなと個人的には思っています。

Purdue大出身のDEといえばRyan Kerrigan。彼のような立派なDEになってくれ!

Round 2, No.54, Skyy Moore, WR, Western Michigan

NEとのトレードダウンで獲得。トレード詳細は以下の通り。

KC Receive: 2022 Round2 No.54, 2022 Round5 No.158
NE Receive: 2022 Round2 No.50

小柄なスロットレシーバー。サイズはTyreek Hillと同じくらい。HillやHardmanほど速くはないが、それでも40yds 4.41と普通に速い。アジリティに優れ、ディフェンスとのセパレート能力に長ける。加えて手がめっちゃ大きくドロップが少ない。

懸念点はやはりサイズ。競りながらのキャッチ出来ないのでは?と言われているがMahomesはセパレートされたWRに投げるのを好むのでその点は問題無いと思う。カレッジではスロットでの起用がメインだったためJuJuと役割被るのでは?とも言われているが、JuJuも1年契約であるため将来的には必要になるし、スキルセット的にはZでの起用も可能な気がするので別に気にする必要無いんじゃないかなと思います。あとはDeep Attack出来ないことも弱点として挙げられてますがそれはMVSに任せましょう。

サイズやスキルセットなどからAntonio Brownと比較されている。そうなってる素質はあると思うので期待したい(素行は絶対に真似しないで欲しい)。

Round 2, No.62, Bryan Cook, S, Cincinnatti

タックル能力に優れたS。その獰猛なタックルはTyrann Mathieuを彷彿とさせる。カレッジではBoxでの起用が多かった。一方で守備範囲やフットボールIQはそれほど高くはないという評価。

チーフスでは3番手S扱い。Thornhillと先発の座をかけた争いになるでしょう。まずはSorensenのように3rd downでのカバー要員で出場か。

リーチ気味のピックですが、バーサリティのあるDBが必要という判断での指名かなぁと思います。本当はDaxton HillとかJalen Pitreとかが欲しかったのかなと思います。まあでもKelceが喜んでいたので良しとしましょう。

Round 3, No.103, Leo Chenal, LB, Wisconsin

身体能力抜群のアスレチックプレイヤー。ベンチプレス34回のめちゃくちゃマッチョかつ40yds 4.53のスピード。そのパワーでラン絶対止めるマンだがパスカバーはあまり得意ではない。こう聞くとNick Boltonじゃんとなるが、一番の売りはブリッツの上手さ。上がるスピードが半端じゃない。

チーフスでは最初3rd downでのブリッツ・パスカバー要員として使われると思います。これは去年Ben Niemannが担当していた役割です。LBを3人置く基本的な4-3の場合、WILLをGay、MIKEをBolton、SAMをChanelが担当することになりそう(たぶん)。 

Round 4, No.135, Joshua Williams, CB, Fayetteville State

Div llの知らない大学出身のCB。この大学からドラフトで指名されるのは50年近くぶりみたいです。

サイズの大きなCB。体格を活かして大きな選手にも負けない。ランDも得意とのこと。懸念はやはりカレッジ時代対戦相手のレベルが低かったこと。まずはスペシャルチームからのスタート。

Round 5, No.145, Darian Kinnard, OL, Kentucky

トレードアップで獲得。トレード詳細は以下の通り。

KC Receive: 2022 Round5 No.145
SEA Receive: 2022 Round5 No.158, 2022 Round7 No.233

デカイOL。カレッジでは4年間RTを務めていたが、動きの悪さからプロではOGに転向では?と言われている。Lucas Niangを彷彿とさせる選手。EDGEのスピードラッシュには対応出来ずパスプロは安定しないが、一方でランブロックは問題ない。最強Georgia DL相手には五分五分でした。

Niang, Wylieと共にRTの先発争いをすることになるでしょう。昨年のTrey Smithのようにドラフト下位指名からいきなり先発を勝ち取れるか注目。少なくともOGやRTの控えとしては心強い。

Round 7, No.243, Jaylen Watson, CB, Washington State

大柄なOutside Corner。ロスター残留を争うことになるでしょう。成績が足りなくてフットボールをプレーできず、一時期お母さんとウェンディーズで働いてたそうです。

Round 7, No.251, Isiah Pacheco, RB, Rutgers

俊足のRB。リターナーも出来るらしいので、その役割でロスター残る可能性あり。

Round 7, No.259, Nazeeh Johnson, S, Marshall

俊足のディフェンスバック。スロットコーナーとFSが出来るらしい。

ドラフト外入団

Jack Cochrane, LB, South Dakota
Tayon Fleet-Davis, RB, Maryland
Mike Rose, LB, Iowa State
Dustin Crum, QB, Kent State
Gene Pryor, OL, Hawaii
Trevor Begue, WR, McNeese State
Jerrion Ealy, RB, Ole Miss
Qua Brown, S, Southern Illinois
Mike Caliendo, C, Western Michigan
Kamotay Koffie, DB, Northern Colorado
Nasir Greer, DB, Wake Forest
Caleb Holden, DB, Merrimack
Justyn Ross, WR, Clemson
Jordan Genmark Heath, LB, UCLA

注目はJustyn Rossです。

2018シーズン、Freshmanのときにいきなり大無双。1000ヤード超えに平均20ヤード超え。更にNational Cmapionshipでも153ydsレシーブし全米優勝に貢献。将来の1巡確実、と言われていました。しかし脊椎の病気や足の怪我で試合に出れないことが多く(特に2020シーズンは全休)、復帰後も低調なパフォーマンスが続いていた。それでも今ドラフトで引っかかると思われていたが、指名が無く、ついにチーフスが手を挙げた形です。

元々はデカイ体と広い補給範囲で大暴れしていたXレシーバー。レッドゾーンでも頼りになる。クイックネスにも優れていたが、怪我の影響でディフェンスからセパレートすることができなくなっている。怪我さえ無ければ1巡中位以上レベルの選手。怪我を克服してくれれば…だが、ドラフトで指名されないということはやはり深刻なのでしょう。ですが、UDFAならほぼノーリスクだしロマン枠大好きなので個人的には獲得嬉しいです、

個人的な感想

世間的にはチーフスのドラフトは大成功と言われています。特にPFFはA+評価をしています。

まあそれもそのはずで、PFFのBig Board見ながらドラフトでもしたんか!ってくらい指名した選手のPFF評価が高いです。

Trent McDuffie: 21位指名 -> PFF Big Board 11位
George Karlaftis: 30位指名 -> PFF Big Board 10位
Skyy Moore: 54位指名 -> PFF Big Board 22位
Leo Chenal: 103位指名 -> PFF Big Board 36位
Darian Kinnard: 145位指名 -> PFF Big Board 79位

個人的にはPFFの評価なんてそんなに信用できないし、ましてやドラフトのGradeなんて少なくとも3年経たないと分からないので話半分で聞いています。とにかく指名した選手がみんなちゃんと育ってくれることを祈るばかりです。

今回のドラフトの方針としては「2巡中位までは即戦力、それ以降は層を厚くするためのピック」という感じでした。加えて「怪我歴がなくアーリーエントリーの若い選手を優先的にピックする」というのは近年のチーフスドラフトの方針になっているかと思います。

個人的に疑問だったのは2巡目のトレードダウンでした。トレードダウンしなければその時点でWRは選びたい放題でした。しかしトレードダウンした結果、Tyquan Thornton, George Pickens, Alec Pierceと続けざまにWRが指名され、たまらずチーフスもSkyy Mooreを指名しました。Sky Moore自体は良いピックだとは思うのですが、チーフスには他に欲しいWRがいたのでは?と 思ってしまいます。本当は2つ目の2巡でWRを獲りたかったがあまりにもWRが売れてしまったため1つ目の方で行ったという感じでしょうか。でもNEもPITもINDもWRがニーズなのは分かりきっていただろうし…、割と謎なムーブでした。結果的にはMoore獲れて5巡でKinnard獲れたので良い戦略だったのですが。あと2巡WRはPITが見る目めっちゃあるので普通にGeorge Pickensの方が良いんじゃないかという思いもあります(笑)。

全体的に良いドラフトだったかと思います。的確に弱い点を補強出来たと思います。チーフスにこんなにDBを補強するつもりがあったとは驚きです。まあ同地区が地獄のパスハッピー地区になったのでこうするしかないですね。あとは現在100名近く選手を抱えているのですが、どのような53 men rosterになるのか注目です。個人的にはJustyn Rossに頑張ってほしいです。

おわり!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?