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NFL ALL DAYを触ってみたよ。

※本記事はNFTに触れていますが、NFTとは何なのかといった説明はしておりませんのであしからず。

NFLのNFTサービス(ややこしい)である「NFL ALL DAY」が8/18に正式リリースされました。次世代のファンダム(fandom)ということで、次世代QBである我らがマホームズ様がサービスの顔になっています(あくまで今シーズンは、ということみたいでMaddenみたいに毎年アイコンは変わっていくっぽい?)。プロジェクト自体は昨年から発表されていて、ベータ版も出ていたのですが、どうやらこのタイミングで全機能開放の正式リリースとのことです。

いわゆるNFTマーケットプレイスみたいなもので、NFT化された試合のハイライトやプレー動画をコレクション・売買できるというサービスです。クレジットカード決済もできるので暗号資産・NFTに明るくない方でも簡単に売買できます。

2020年にNBAが「NBA Top Shot」というサービスをリリースしこれが爆発的なヒットとなりましたが、それのNFLバージョンという認識で間違い無いでしょう。ちなみにですが、このNBA Top Shotが大人気・高額取引続出ということで世界的にNFTブームが巻きおこりました。これの影響か日本でもブームがおこりいろんな企業が今NFT事業を始めてますね(やめときゃいいのに)

早速サービスに登録し実際に売買もしてみたので、簡単にこのNFL ALL DAYを紹介したいと思います(ちなみに私は仕事でも個人でも暗号資産に関わっており一般的な方よりはNFT等に関して明るいと思います)。

運営元について

Dapper Labs

このNFL ALL DAYはDapper LabsとNFLが組んで開発・運営しています。Dapper Labs(ダッパーラボ)はブロックチェーン業界ではかなり有名な企業で、先述のNBA Top Shotの開発にも携わっています。もともとは2017年頃にCryptoKittiesというブロックチェーンゲームを開発していました(このゲームもかなりヒットし、界隈では有名)。

NBA Top Shot以降、NFT関連ビジネスでかなり勢いづいており、大型の資金調達連発で現在はかなり大きな企業になっています。一方でビジネスだけでなく技術力も高く、FlowというNFTに特化した独自のブロックチェーンも開発しています。このFlowを基盤にNFL ALL DAYも作られています。個人的にはDapper Labsが作っているという時点でちゃんと信頼できるサービスかなと思います(ブロックチェーン関連サービスの90%はめちゃくちゃ怪しいです)

NFL ALL DAY概要

先述の通りNFL ALL DAYはいわゆるNFTのマーケットプレイスです。名シーンの動画がNFT化されて売買されています。このNFT化され売買される動画のことをMomentと呼びます。

以下の私のツイートリンクから見れるのですが、2021 BUF@KC Div RoundオーバータイムでのKelceのTDパスキャッチのMoment、が販売されています(このMomentは実際に私が買ったものです)。

Momentについて

Momentの流通量は予め定められており、各MomentにはユニークなIDが割り振られています。

購入したMomentの詳細

例えば私の購入したMomentを見てください。右上に #8072/8500 という記載があるかと思います。この8500というのがこのMomentの総流通個数、#8072というのが私が購入したMomentのIDになります。なので#8072は私だけが持っており、他の誰も#8072は持っていません。

この8500個のMomentが現在どのように流通しているかも確認できます。

流通詳細

8500個のうち、7508個は誰かが既に保有しています(MarketPlaceに出ている分も含む)。992個はPack(後述)に入っており、まだ流通していません。BurnedとUnavailableもありますが、これは無視してOK。

MomentにはTierと呼ばれるレア度が存在します。

Ultimate (1~10)
Legendary (29~59)
Rare (499~1200)
Common (6000~10000)

括弧内は流通個数

レア度が高いほど流通個数が少なく、その分、市場価値が高いということになります。私が執筆時に確認したところ、MarketPlaceに出ているUltimateのMomentはなんと価格$43,944(約600万円)でした。

売られていたUltimateのMoment

Momentの別尺度として、Badges(バッジ)というものも存在します。IDが#1のMomentに付与されるバッジ、ルーキーイヤーのMomentに付与されるバッジ、SBチャンピオンチームのMomentに付与されるバッジなど6種類あります。このバッジもMomentの価格に影響しそうです。

バッジの種類

Momentの入手方法

Momentの入手方法は2つあります。

1つ目はMarketPlaceから購入する方法です。NFL ALL DAY内にはユーザーがMomentを売買するプラットフォームがあります。メルカリのようなもので、ユーザーは欲しいMomentがあれば自由に購入できるし、いらないMomentがあれば自由に売りに出すことができます。もちろん売上金は手数料を除いて自分のものになります。ちなみにMarketPlaceには運営が出品・発行したものは無く、あくまでもユーザーによる出品のみです。

2つ目はPackから手に入れる方法です。遊戯王などのトレーディングカードゲームのカードパックなどを想像するとわかりやすいです。定期的に運営がPackと呼ばれる複数のMomentをまとめたものを限定販売します。このPackはすべて同一値段ですが、ユーザーは自分の購入するPackにどんなMomentが入っているか事前には分かりません(ただし遊戯王などと同じく、そのPackの目玉Momentなどは事前に告知される)。

私は先のKelceのMomentをMarketPlaceからクレジットカード決済で購入しました。$20でした。

実際の購入完了画面

MarketPlaceからの購入は非常に簡単なのですが、Packはめんどくさいです。Packはまず販売時期が限られており限定販売なので、以下のようなフローで手に入れます。

①販売開始1時間前からWaiting Roomがオープンするのでそこに入る
②ランダムに順番が割り振られる
③割り当てられた順番に応じたPackをゲット
※順番によってはSOLD OUTになり手に入れられない可能性も

めんどいはめんどいのですが、低価格でレアなMomentをゲットできる可能性があるので夢はありますね。

その他

その他にもChallengesといった一定の条件を満たすことでMomentを獲得することができる遊びもあります。

NFL ALL DAYをどう楽しむか

ここまでが大体の説明になりますが、我々NFLファンはこのサービスをどう楽しめばよいのでしょうか?

①純粋にコレクションして楽しむ

自分の好きな選手、好きなプレーの動画を集めるだけでも結構楽しいです。オタク心をくすぐるというか、MarketPlaceを見ているだけでも楽しいです。

しかし、Momentは別に持っていても何の役にも立ちません。カードゲームのようにバトルして遊ぶこともできません。見るだけです。コレクションするだけです。もしかしたら将来的にMomentを持っている人だけが参加できる何か、みたいなこともあるかもしれませんがあまり期待できないでしょう。

②投資手段として金を稼ぐ

NFL ALL DAYは自分の保有するMomentを売りに出すことができます。そのMomentの価格は自分で決めることができます。なので、安く買って高く売る、みたいなことができます。安く買ったMomentが数カ月後高く売れるかもしれません。

まだサービス開始したばかりなので分かりませんが、Momentの値動き要因としては以下のようなものが考えられるでしょう。

・その選手がシーズン中に活躍してスター選手になる
・その試合やプレーが後から話題になる
・なんらかの要因で選手やチームが人気になる

特にNFLファンであればどの選手やプレーが話題になっているかの情報は早くキャッチできると思います。情報戦を制して投資手段としてNFL ALL DAYを活用できるかもしれません。先行しているNBA Top Shotでどのようなものが値上がりしたのかを調べてみると参考になるかもしれません。

※本記事は投資の推奨やアドバイス、勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する意思決定は、ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。

個人的な感想

まず(少なくとも現時点では)Momentを保有していることには何の意味もないということは抑えておくべきです。ただSNSで自慢できるだけです。Momentを楽しみたいだけなら購入せずとも毎日サイトを眺めるだけでも十分に楽しめます。もちろんそれでは保有しているとは言えないのですが、NFL ALL DAYに限らず一般的にNFTの保有は技術的にも法的にも所有権として認めづらい部分が大きいので、あまり無理して買うべきではないかと思います。

NFTブームの大きな原動力はやはり投機性にあると私は思っています(アーティストのクリエイティビティの開放とか言ってる人いるけど絶対ウソでしょ)。このNFL ALL DAYにもNFLファンではないその投機性を目当てに参入してくるでしょう(NBA Top Shotがそうであったように)。それはNFLの市場が大きくなること・ファンの数が増えることにつながると思うので非常に歓迎です。

1人のNFLファンとしては投機性というより、シーズンを通して、今後数年間を通して、どんなMomentが人気になっていくか、チームや選手のプロモーションがどう変わっていくのか、そしてNFL自体がどう変わっていくのかに非常に興味があるのでその点は注視していきたいと思います。そして早速、運営元であるDapper Labsとラムズがパートナーシップを組んだようです。詳細はまだ分かりませんが注目ですね。

ちなみにまた別の話ですが、現在NFL RivalsというNFLのブロックチェーンゲームも現在開発が進んでいるそうです(開発元はMythical Games)。それもリリースされたら少し触ってみようかなと思ってます(ブロックチェーンゲーム全然興味ないけど)。

NFL Rivals


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