いおりくん。

私は現在43歳、結婚して16年になる。その間にここだけの話し(公開しているが、、)ほかの男性に恋をしていた。

もともと恋愛体質な性格で、昔からポーっとなりやすい傾向にあるので、珍しくない現象ではあるのですが、結婚してから恋をすることは現在も過去にもこれひとつだ。

今から10年前、私はボイストレーナーとして活動していこうと決め、勉強のため近所のバンドサークルに入会して、それなりに楽しんでいた。

バンドやってる奴は手ぐせが悪いと言うのは正反対で、みんなとても紳士的な方でごく普通に音楽好きが集まる集団。わたしも溶け込むのに時間は掛からなかった。

しばらくして東京から大阪に転勤してきた社会人2年目のギター、ベース、ドラム、キーボードなんでも来い野郎が入会してきた。

彼の名前はいおりくん。苗字がいおり。なんとも漫画みたいな設定だがその響きだけで謎に惹かれるものを感じた。

入会してきた彼はまだ24歳で、猫背の端正な顔立ちで、ボソボソと喋る人だった。私は持ち前の明るさで、サークルの内容だったり、自己紹介だったりをしていたが、胸の動機の懐かしさが蘇ってきたのを感じていた。

そう、もう私はこと時から恋をしていた。漫画みたい。

いおりくんは東京から転勤してきて周りに知り合いがいないので、趣味の楽器をやりたいと言うのでサークルを見つけたそうなのだが、趣味を超えるクオリティ。特にギターは、今まで先陣を切っていたバンド男達の度肝を抜くレベルだった。

すでに恋をしていた私は更にノックオンされて、彼からますます目が離せなくなっていった。

このエピソードの続きは次回に。。

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