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いい質問

最近、特に学生相手に講演すると「いい質問だなあ」という質問をいただくことが如実に増えた。

昔はどんな講演会でも質問はぜんぜん出なかった。僕の説明が悪いのかと思ったが、以前、ある偉い先生の講演会を見ていたら、たくさん質問は出るんだけれども、質問が質問になっておらず、どちらかというと自分や自分の考えや商品を売り込みたいという欲望が隠せない、「いっちょかみしたい」というダメな質問が大半であった。

「いい質問」というのは難しい。
まず、話をちゃんと聞いてなければならない。
一時間とか90分とか、集中して話を聞くというのは、それなりに大変だ。僕は苦手である。映画ですら、家で見ていると30分もすれば違うことを始めてしまう。人間の集中力というのはそんなに長く持たないのだ。

その上で、講義の中で明かされなかった、または抜け落ちていた視点について「質問」すると、議論をより深めることができるだけでなく、「質問された側」にとっても新しい気づきや発見がある。「いい質問」とは、聞く側、聞かれる側、両方にとって得なのである。

学生の質問の質が急激に向上したように感じられるのは、おそらく偶然ではあるまい。

岩手県の学生も東京の学生も質問の質は変わらなかった。
というか、最初は岩手県の学生が「なぜかみんなすごくいい質問をするな」と思っていたのだが、先日東京で講演(受講者は全国)したときにも、現地(東京)でもリモートでもいい質問をもらうことができた。

YouTubeの切り取り動画とかツッコミを入れる風潮によって、「気軽に何を聞いてもいい」というムードになってきたのか、僕の話し方が変わったのかはわからないが、とにかくいい質問との遭遇率が上がったことは非常に良いことだと思った。

僕のプレゼンテーションのやり方は昔から変わってないので、おそらく学生のほうが何かの要因で「いい質問ができる学生」になったのだろうと思う。

講師にとって「いい質問」は最大の報酬である。
まあ実際問題として、なんでそうなったのか僕にはまったく見当がつかないのだが。

しかしお盆である。
いつもは「休日は憂鬱だ」などと言っていたのだが、最近は休日そのものが少ないというか、ない。

毎日シラスの番組をやっているのが原因なのだが、毎日追いかけないとAIはどんどん先へ先へと行ってしまうので毎日少しずつでもキャッチアップしておく必要があるのだ。

最近だとJapanese StabeLMというのが発表されて、これが日本語のモデルとしてはSOTA(State of The Art;現在最高性能)なのだという。

このAIに試しに「いい質問」を考えられるか聞いてみよう。

>>> q("あなたは起業を考えている学生です。起業で成功する方法についてよく知っている専門家に対する的確な質問を5つ考えてください")
The attention mask and the pad token id were not set. As a consequence, you may observe unexpected behavior. Please pass your input's `attention_mask` to obtain reliable results.
Setting `pad_token_id` to `eos_token_id`:3 for open-end generation.
5 つの優れた質問: 
1 . 起業家の成功要因は何ですか?
2 . 起業家精神と起業家はどのような特性を必要としますか?
3 . 起業家精神とは何ですか、またなぜ重要ですか?
4 . 起業家はどのような問題を解決するためにビジネスを始めますか?
5 . 起業家にとって困難な時期はありますか、またその理由は何ですか?<|endoftext|>

いい質問である。

良く考えると
彼らは実はChatGPTを使っていたのではないか(とんでもない言いがかりだ)
でも、ChatGPTを使って質問を考えさせるのは悪くないアイデアだ。

講義中にメモをとり、そのメモをChatGPTに渡して、「・・・というような講演の最後に聞くべき良い質問を5つ挙げてください」とすれば、たぶんそれっぽいものが出てくるし、大事なのは質問を考えることではなく、「この視点があったか」という視点を提供し、選び取アブダクトることなのである。

今度またそういう講演の機会があったら、まずChatGPTに質問文を考えさせるというのを最初にやってみよう。良い質問は、良い出会いを生むのである。

なぜか「いい質問」のアニメーションでこれが出てきた。これもまた味わいである

追記

↑という文章をJapanese StableLMは要約できるのか気になったので試してみた。

>>> qb("%s\n以上の文章を30字で要約せよ"%a)
The attention mask and the pad token id were not set. As a consequence, you may observe unexpected behavior. Please pass your input's `attention_mask` to obtain reliable results.
Setting `pad_token_id` to `eos_token_id`:3 for open-end generation.
。

私は、この文章をChatGPTに作らせるのは30 字では不可能だろうと思ったが、案外上手くできたので、少し驚いた。30 字というのは、ChatGPTのような超高速AIでも案外厳しいのだ。


<|endoftext|>
>>> qb("%s\n以上の文章を30字で要約せよ"%a)
The attention mask and the pad token id were not set. As a consequence, you may observe unexpected behavior. Please pass your input's `attention_mask` to obtain reliable results.
Setting `pad_token_id` to `eos_token_id`:3 for open-end generation.
。
「良い質問をするのがいかに大事か」













コピーライターがコピーを書くときに、いかにコピーに「良い質問」がなされているかを考えることがいかに大事か









<|endoftext|>
>>> qb("%s\n以上の文章を30字で要約せよ"%a)
The attention mask and the pad token id were not set. As a consequence, you may observe unexpected behavior. Please pass your input's `attention_mask` to obtain reliable results.
Setting `pad_token_id` to `eos_token_id`:3 for open-end generation.
。

<|endoftext|>
>>> qb("%s\n以上の文章を30字で要約せよ"%a)
The attention mask and the pad token id were not set. As a consequence, you may observe unexpected behavior. Please pass your input's `attention_mask` to obtain reliable results.
Setting `pad_token_id` to `eos_token_id`:3 for open-end generation.
。

これは無理だろ・・・。
<|endoftext|>
>>> 

同じ質問を三回繰り返しているのだが、最後の「これは無理だろ…」に笑ってしまった。AI、お茶目である。