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ど素人のピュアオーディオ入門 これはいいものだバイノーラルスピーカー OPSODIS-1

浅草橋技研ベースでLispとVisionProのプログラミングをしていたら、普段みない人たちが続々とやってきた。

どうやらテクノエッジがイベントをやるらしい。

「清水さんも来てよ」というので冷やかし半分に行ってみた。
WWDC振り返り、ということでTier1ジャーナリストの石川温と本田雅一によるトークを弓月ひろみ司会で解説するという。

Appleからビジネスクラスとホテルを奢られるTier1ジャーナリストも楽じゃないという話が聞けたのはなかなか白眉だった。要は、それで割に合わないくらい大量の情報をぶつけられ、急かされるように記事を書かなくてはならないのだという。観光してる暇もない。

そのイベントと同時に、脅威のバイノーラル技術OPSODISを搭載したスピーカー、OPSODIS-1のでもが観れるというのでオーディオ者としてはほって置けないので行ってみた。

第一印象としては「え、これが単独のスピーカーなの!?」という感じ。大きさは弁当箱二つ分といった印象。これをベストポジションで聴くと信じられないくらい立体感がある。

しかもこのスピーカー、数々の名音楽ホールを設計・施工してきた鹿島建設が放つ、初のコンシューマー製品だというのだから驚きだ。

そもそも鹿島には70年前から音響に関する研究所があり、当初は工事の時に出る騒音や振動の研究をしていたが、そこからだんだんと音響そのものの研究に変わり、さまざまなコンサートホールを設計する際に独自の理論を構築しながら主に聴覚シミュレーションの研究をしていたという。

そこで生まれたのが、世界唯一のバイノーラルスピーカー技術のOPSODISで、2000年代にはマランツにライセンス供与し、製品化されたサウンドバーもある。

通常、右耳と左耳には左右のスピーカーのどちらからも音が振り分けられるが、どうしても左スピーカー音が右耳に、右スピーカーの音が左耳に届いてしまう。これをクロストークという。

左右の耳に届くまでには微妙な時間のずれがあり、逆位相でノイズキャンセリングをしようとすると音質が劣化していってしまう。

そこでOPSODISは、右耳に聞かせたい音を右スピーカーから、あえて半分の出力で音を出し、左スピーカーからも「右耳に聞かせたい」音を右耳に届く時間だけずらして半分と、逆位相を同時に流し、左右入れ替えても同じ処理をしているという。

そうすることで音質の劣化を防ぎながら正しく音声を左右の耳に届けることができる。スピーカーでありながらヘッドフォンのような正確な左右の振り分けができるというのがOPSODISの特徴であるという。

確かにすごい。
グリーンファンディングで最速の1000万円、2000万円到達を達成したというからその実力は折り紙つきと言えるだろう。これが6万円台は安い。安すぎる。

今週末のOTOTENにも出るという。
気になる人はぜひOTOTENで確かめてほしい。

・・・が、個人的には二倍払ってもKS-55Hyperの方が音の品質という点では勝ると思った。値段が高いから当たり前だが。

あと、机が汚いのでスピーカーをこれ以上置くスペースがないのだ。

ただ、KS-55Hyperは買いたくても売ってないので、繋ぎとして考えるとOPSODIS-1も悪くない。結構、雰囲気出てる。

まあしかしどれだけ理屈が勝ろうとも、メインシステムのアキュフェーズのプリメインアンプとB&O705S2の奏でる音色には勝てないなあ。いいんだよクロストークとかどうでも