AIは超常現象じゃないんだよ
今日の話は愚痴である。
最初に言っておくと俺はAIが好きだ。
でも最近、スマートニュースを開くとAIの真偽不明な記事がたくさん出てきて辟易とする。
学研ムーじゃないんだから。
AIに夢を見るのは勝手だが、それを広く一般に知らしめるのは違うだろ。
「前世の記憶が蘇りました!」とかムーに投稿してる人と変わらない。むしろムーに投稿して欲しい。
しかも頭が痛いのは、そんなノリの記事が一般誌に載ってることだ。
ああ、ワイゼンバウム先生、人類は半世紀を経ても、さほど賢くはなれませんでした。
ワイが「ムーみたいな記事」と読んでるのは、このワイゼンバウム先生が半世紀も前に「お前らみんなバカばっかりか!」とお怒りを表明した時の繰り返しに近い記事を言うのである。
それほどまでに人は「人のように話す」機械におそれをなす。
もしかすると、相手が犬だろうが花だろうが「人のように話す」だけで人は重大な錯覚を感じてしまうのではないか。これはHAI(ヒューマン・エージェント・インターフェース)界隈ではあまり見られなかった現象だ。HAI界隈ではそもそも長いこと「人間そっくりに話すような人工知能は出てこない」と言う暗黙の前提があったからだ。
いわば究極の縛りプレイをしていた学会だから、「人のように話さずにどうやって人間のふりをするか」と言う機械を作ろうとしていたに等しい。米澤朋子先生はそんな世界の研究者である。
最近、LISPハッカーの井田先生が書かれたこの本を読んだ。
すごくいい本で、Kindleで買った後、紙の本も買った。
ムーみたいなことを言う前にこういう本をまず読むべきなのだ。
ムーみたいなことを言ってる人はね、よく言えばロマンチスト、悪く言えば・・・まあそれはご想像にお任せするが、ムーの三上編集長だってもう少し心の奥底ではまともなことを考えているはずだ。
最近3blue 1brownの日本語チャンネルがあるから最低でもそれを全部見よう。小学生でも理解できるように説明されている。
正しい知識を得たらムーみたいなことは恥ずかしくて言えなくなるはずだ。
いや、俺は熱烈な学研ムー読者だけれども、ムーみたいなことを言う時はせめて自覚的でありたいと思っている。
むしろ最近のムーがムーじゃない雑誌の記事と区別がつかなくなってきてそこに危機感を感じているよ僕は