長谷みこと生誕祭2023ライブ感想
始めに
これは2023年6月6日に行われた長谷みこと生誕祭2023のライブの感想をまとめたものです。
https://www.youtube.com/live/QOu_Eu2V5Jw?feature=share
そちらの感想とSSを並べたものとなります。
感想
ソロパート
これ、定期オンラインライブの会場か。それを無料ライブとして使うとは……。やりおる。
①ワールドイズマイン/supercell feat.初音ミク
気合が違う。ダンスの角度が滅茶苦茶深い。歌も可愛い声、強い声、妖艶な声、使える武器を全部使い倒してる。もはやお姫様であり女王様であり国母ですらある。
そして2番からの渾身のカメラ芸。表情ころころ変えながら距離含めて歌に合わせた芸コマを繰り出してくる。何よりカメラ目線を外したリアクションが無い。歌とダンス、そしてカメラとのバディ連携でライブをしている。
長谷みことによるアイドルエンターテイメントの集大成として最高の幕開けだと思う。
MC1
息を切らせながらお誕生日様全力の自己紹介とカメラ弄り。
②可愛くてごめん (feat. かぴ) / HoneyWorks
長谷みことならではのメスガキ感強め。もはや全編煽りといっても過言ではない。可愛い所も踏まえつつ、
「ざまあ」のフレーズなど最たるもの。
敢えて努力を一切感じさせずに、ただひたすらに可愛くてごめんねーと煽り散らかす。意外と落ちサビ含めて努力している部分をフューチャーしたものが多い印象があって、珍しく感じた。
それでも決して歌の芯は外さない。最適解の声を合わせながら、しっかり歌い上げる。歌が盤石だからこそ、最大限にダンスや顔芸を楽しめる。ダンスも手足をピンと伸ばし、気持ち良く広がっている。見ていて可愛い楽しい面白い。それを叶える土台の厚さが本当に凄い。
③I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。/宝鐘マリン
歌い出しのMCから本当にヤバイ。この部分を完全に長谷みことVerでモノにしている演技力。エロではなく可愛さでこれを演じ切った芸術点の高さは本当に評価されてほしい。
可愛くてごめんからのメスガキキャラをそのままマリ箱に繋げることで可愛い子が誘惑ソングをするという、一周回ってただ可愛い所へ持っていってる。
開脚ダンスも色々な事情からか引きになってるが、しっかりこなしてる。コーラスも自身の声で事前に入れてるから、長谷みことの喘ぎ声も聞ける。
ただ、個人的にものすげぇと感心したのが、原曲でケツ叩かれて覚醒する時の雄叫び。
もちろんセクシーな声や表情は浮かべているのだけど、一瞬本人の声かと思うぐらい親和性の高い声をしているのが、全く違う領域になっていて、原曲の良さを存分に享受しながら自分色にしている。さすが推しの歌というだけの聞き込み具合だと思う。
④アイドル / YOASOBI
ここまでこの四曲をソロでぶち込んでくる圧巻のアイドル覚悟。
どれをとってもメイン曲に持ってこれるものを全部集めたクッキーフルーツマシ生クリームマシマシハチミツマシな特大パフェのようなセトリ。その最後を飾る『アイドル』。前半戦最大の見所だと思う。
終始アイドル自身が歌っているというスタンスを崩さない。良い声で唄おうと思えば長谷みことはもっと仕上げる事もできるけど、彼女はこれをアイドルソングとして全うする選択をしている。
イントロこそ艶が入ってるが、サビまで一貫して毒も闇もなく、むしろアドリブの可愛さを随所に入れてくる。ただ、この曲は特にサビは真剣に歌わないと逆に辛いと思うけど、彼女は絶対に可愛さを崩さなかった。息が切れそうになりながらもハートマーク多めで紡ぎあげた。
だから、1サビ後のド闇ラップで一気に落としたのが滅茶苦茶効いている。ここだけはアイドルではないからこそ長谷みこと渾身のメンヘラ成分を一気に詰め込んでから、戻って無理矢理アゲてく2番サビ。幅1メートルに圧縮したドーバー海峡みたいな緩急の素晴らしさ。
そして三回目のラップは最初のラップにテンションを合わせ、特に『私はマリア』の声のマザー感が好き。これはマリア。
そして落ちサビで自身の深みを語ってから、一気に突き上げるラスサビ。長谷みことらしい解釈で存分に語り上げるアイドル節。こういう歌い方もあるんだと感動してしまった。
幕間
ここまで休憩なし、軽いMCだけのノンストップ。普通のライブならこれらの間に色々挟んで最後に『アイドル』を披露して終わりだが、そんな箸休めなど不要とばかりにメイン級だけでやり切ったの、本当に凄い……。
コラボパート
なにぬコーナー
愛と関節の音を鳴らしながらコラボ一曲目
⑤だいしきゅーだいしゅき / femme fatale
なにぬといえばダンスと言わんばかりの隙の無いシンクロダンス。まぁ綺麗に動く。一貫してクオリティの高いアイドルダンスを崩す事無く、歌もアドリブもしっかりこなす、可愛くもハチャメチャに動き回るステージ。
この曲の『終わってんね』の落とし具合が一番の聞き所ですよね。長谷みことのドSな『終わってんね』、本当にありがとうございました。
ユキノくんコーナー
赤羽ユキノはイケ面でボケる。
「結婚おめでとう」やら「マツ〇ン担当」「悪魔の日に生まれておめでとう」ともはや矢継ぎ早のボケにツッコミすら放棄されていく。長谷みことが相手となれば一切手加減しないユキノくんの信頼感が尊い。
そんな宴もたけなわとなっての二曲目。
⑥ヴァンパイア feat. 初音ミク / DECO*27
ダンスの仕上がりがハンパない。貴方たち定期ライブやら何やら沢山練習したり普段のお仕事したりで忙しいのに何処でそんなに仕込んでいたの……。
ヴァンパイアはとにもかくにも。
距離が近い。近い近い近い。
仲良しか(仲良しだよ)
絡むダンスが多い。相手の位置や振りと絡んでるから、本当に時間をかけて仕込んだダンス。くっそ高い歌を歌いながら、かっちり踊り切ったの、本当に丁寧に準備してるなぁと驚いてしまった。ユキみこはてぇてぇな……。
みずしーコーナー
イマジナリーケーキを捧げながらソウルフルにバースデーソングを歌って登場する水科さん(マイク不調が悔やまれる)
公演前に気合を入れるため、納豆と鯖味噌という癖の強いものを食べた長谷みことに自身のペットボトルを奪われ、じっとりマーキングされたというエピソードを披露しつつ。
かつて二人で出した歌ってみたの曲。
⑦Gimme×Gimme / 八王子P,Giga feat. 初音ミク,鏡音リン
良すぎる。これは……ちょっと良過ぎて語彙力が無くなる。
まず最高だったのは「あぁ、ちょっと酔っちゃったかも」の長谷みこと。ゾクリと来る感じで添えるのは流石の演技力。それでいて直後にカッコイイ声に戻れるのだから技がある。
とにかくかつての歌ってみたより、二人とも一層に歌の色の付け方が深くなっていてセクシーなカッコ良さとソウルフルなパッションを存分に歌に込めて、もう演っていて気持ち良かっただろうなと。お互いに遠慮なく全力でぶつけあって、それでちょうど良い。ダンスもしっかり仕上げてる。
何倍にも進化して成長したGimme×Gimmeだった。
ソロパート②
ここまで殆ど休みなし……。まだまだ突っ走る。
⑦Do You Even DJ? (feat. Neko Hacker)/ 桜乃美々兎 (小坂井祐莉絵)
電音部から一気に二曲。ぶりっこアイドル長谷みことの色を全開で出せるだろうナンバーでスタートしてる。とにかくシンクロ率が高い……。
顔が良い。声が良い。歌が良い。何より足が上がるッ。高い!
自身のキャラを歌の中にしっかり出していて技巧が高い。緩急と昇降の温度差も可愛いを一切崩さず行き来して、歌がダンスがというより、本当にパフォーマンス全体が上手い……。
最後はしっかり「こんなに可愛くて"歌もダンス"も上手いのに」とアドリブを差し込んで綺麗に可愛く我儘の限りに終わる。
本当に長谷みことは自身の解析力がハンパじゃない……。
⑧Princess Memeism (Prod. Snail's House)/ 桜乃美々兎 (小坂井祐莉絵)
電音部二曲目。本当に選曲が『やってんな』という、長谷みことの『ぶりっこ担当』を存分に煌めかせる曲を繋げてくる。チルい音の中で存分に愛を求めワガママを訴え可愛さを振り撒く、この心地よさと愛おしさの空間は聴いているだけで穏やかに逝ける。
本当に長谷みことは幅が広くて、胸倉掴んでくるような挑発的な『鬼カワイイ』もさることながら、柔らかいクリープパンのような『姫カワイイ』のも存分に演じられる。曲に対して彼女の『カワイイ』は全くクドさがなく、一体化している。楽曲に合わせた『カワイイ』を作れる技巧は、まさに『カワイイ』職人である長谷みことの神髄だと思う。
⑨Baby Sweet Berry Love / 小倉唯
かわいいの暴力を押し寄せてくる。
でも、このステージの良さは純粋な可愛いだけじゃなくて、どこか包容力のある歌声なのだと思う。
間奏の煽りで「~~っていったら、好きってコメントしてね?」という言葉に全力でレスポンスできる、ここまでの空気の作り方、感情の積み方が本当に上手。可愛いしかないし、好きでしかない。
それにもまして、この曲で魅せる長谷みことのダンスの実力。常々キメやリズムの取り方が丁寧だと思っていたけど、本当にノシノシや跳ねが細かく激しいのに全くブレず、意外と歌詞も詰まっているのに崩れがない。
それでいてカメラへのファンサも忘れない。このキャパシティの広さは本当にここまでの経験値が成せる技なのだと思う。
MC
17歳の頃にジェムカンに入り、今や22歳。
長く続けてきてくれたことに本当にファンとして感謝と、その大きな夢が叶うように願いと、そしてついていきたいと思えるステージでした。
⑩ファンサ / mona(夏川椎菜)
最後のこの曲を持ってくる。アイドルの生誕祭ライブとして、非の打ち所の無い完璧なセトリだと思う。MCで目移りしがちだと言っていた彼女が、忙しい合間を縫ってこれ一つに数か月かけて準備してきたという努力とプロ意識が本当にとてつもない。
このステージそのものがファンサであるかのような、長谷みことの『カワイイ』を余すことなく逃すことなく詰め込んだステージ。恐らく現時点をもってこれが彼女単独として最高傑作なのだと思う。
煽りもアレンジも存分に入っていて、この歌の全てが彼女に馴染んでいるし、違和感を覚えるところも全くない。この歌詞に等身大なアイドルへと突き進む彼女の力強さと覚悟が破裂しそうなぐらい込められたステージだった。
アンコール前
短くも、ファンに向けて最大級のメッセージだったと思う。
アンコール:⑪少女聖戦パラドクス
長谷みこと渾身の厨二病を一切合切詰め込んだソロ曲。ここまでアイドル曲を詰め込んできたステージの、アンコールとして提示した彼女自身の曲は逆に全くアイドルらしくなくとも、恐らく彼女のアイドル観を如実に表しているのだろう、『救世のアイドル』真っ向勝負の楽曲。
何度披露しても、この生歌は音源に負けたことがない。むしろ音源を負かし続けているので、そろそろ録り直してほしいとすら思われている。
今までも可愛さや厨二病ぽさ、カッコよさなど、彼女の模索によって様々な色がつけられ披露されてきたけど、それらを集め、あらゆる彼女の魅力的な声を使い切りながら、今回はより自然に感情にフォーカスされた、もっとも『長谷みこと』自身の歌になっていたと思う。
落ちサビが本当に素晴らしかった。震える声で歌う落とし方、これは今回ライブで披露した曲全部で言えるけど、本当に落差の付け方がすごかった。
最後に
五年目を目前に、ますます成長止まない彼女の魅力が詰まった正統で贅沢で豪勢な誕生祭だったと思う。
普段の挑発的な『カワイイ』はもちろん『姫カワイイ』も見せながら、それでいてふとした時に『カワイイ』を投げ捨てる破天荒さも持ち合わせることで、ファンに遠くて近い存在であり続けている。こういった自身の『魅力』を一つ一つ引き出しにしているセルフプロデュース力が長谷みことの強力な武器なのだと思う。
その中にあって、今回はその「遠い」=「輝くアイドル」の姿を見せつけるためのライブだったと思う。
普段と違う、ステージ上からファンに呼びかける一線を敷いた話し方だったのも、そういった意識の表れのように思えた。
始まりから終わりまで一切余念のない、トラブルもなく内容も詰めに詰めた、潔いまでに『パフォーマンス』に特化したステージ。歌とダンス、どれをとってもレベルが高かった……。
本当に本当に楽しかったです。ありがとうございました。
そしてお誕生日おめでとうございます。より一層素敵なアイドルへ邁進する姿を応援します。
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