#テレ東ドラマシナリオ 前編(仮)

・松原涼音/まつばらすずね/主人公/20歳

・笹本悠/ささもとゆう/隣人/20歳

・佐々木和香/ささきのどか/大学の後輩/18歳

~恋の再出発~

朝日が照り付ける部屋

午前6時、いつもの時間、スマホのアラームがなる

もう少し寝ていたいのか、ムスッとした表情でそのアラームを切る

そのときふと見えたロック画面には、男の後ろ姿が...

涼音「(微笑)」

ん?笑った、、?

涼音 (朝食済ませ、登校準備する)

都内のアパートに一人暮らしをしている松原涼音は、現在大学でデザインを学ぶ20歳。引っ越したばかりのこの部屋にはまだいくつものダンボールが積み上げてあり、いまいち人が住んでいるとは言えない状態だ。

ー登校時の道中ー

和香「松原せんぱーい!」

涼音「和香ちゃん!今日、はやいね!」

和香「いやー、先輩方っていつも早いじゃないですか、だから私も今日から!先輩方を見習って!!」

涼音「おぉー!それはうれしいー!」

学業に熱心な涼音は、学力とその完璧なルックスとのギャップにファンも多く、先輩後輩関係なく、誰からも愛されている。また、プロ意識が高すぎるあまりか、同級生からは一目置かれる存在だ。

だが、そんな順風満帆だと思われたキャンパスライフもそれっきりで今は、後輩の佐々木和香だけが彼女のそばにいるようになった...理由はきっと、周りからの孤立だろう。

ー教室移動中ー

涼音「(こんな生活、もう嫌だ...)」

キーンコーンカーンコーン

先生「悪い、この後の授業全部休講!」

A「まじかよー」

B「じゃあ、この後タピって帰りますか!」

ザワザワ...

涼音「さっさと帰ろ、、」

これ以降、彼女が大学へ来ることはなかった...

ー数日後ー

午後6時、もうすでに外は黒幕が貼られたように暗くなっていた

涼音は毛布にくるまってスマホを見ている、完全なる引きこもりだ

涼音「面白そう…」

見つけたのは、とある占いサイト…

サイトの文字「この世界に好きという言葉がなくなったら、あなたはどうしますか?----進む(←ボタン)」

涼音がそのボタンを押した瞬間、パァァっと部屋中が光った

何も変わった様子はないが、突然、部屋のインターホンが鳴った。慌てて出てみると、なぜか驚きを隠せないでいる様子だ…

涼音「ゆう、、くんだよね、?」

悠「あ、はい?そうですけど…」

涼音「なんで?なんでいるの??」

そこに立っていたのは涼音にとって忘れられない初恋の人、笹本悠にそっくりな男性だ。彼には2,3年前に会って以来で、消息も分からないでいた、、周りの友人からは亡くなったと聞いたが、そんなはずはないと思っていた彼女は思わず口にしてしまった...

「死んだはずじゃ、、」

悠「えっとー、となりに越してきた、うん…生きてますけど笑」

涼音「あたし、涼音、覚えてない?」

悠「んー、、、?」

涼音「そっか…まあいいや!とりあえず入って、、」

悠「え?あ、はい、失礼します…」

ー部屋ー

悠「うーわ、何この殺風景…(失笑)」

涼音「あ、ちょっとまだダンボールとかあるけど気にしないで!笑」

悠「ちょっとどころの騒ぎじゃないでしょ、、」

涼音「(慌ててクッション出して)はい!ここ座って!」

悠「(軽く会釈して座る)」

涼音「(また慌てながら2人分のお茶を用意する)お茶、緑茶しかなくて...」

悠「あ、どーも...」

涼音「(膝に手を置いて正座)あの、実h...」

悠「自己紹介」

涼音「え?」

悠「失礼ですが、あなたとは初対面なので...」

涼音「(そっか…にこっとして)私は松原涼音といいます!歳は20歳で、大学でデザインの勉強をしてます...(悲しげに)」

悠「で、今はただの引きこもり笑」

涼音「あー、、そういうことになります...」

悠「ていうか、なんで急に敬語になったんですか?」

涼音「理由は特に、、笑」

悠「あ、俺は笹本悠、同じく20歳、大学は通ってなくて...家でプログラミングとか、いろいろやってます」

涼音「ほー、すごい...」

悠「(微笑)あ、さっき言いかけてたことって、、?」

涼音「あ、それはー何だったっけ?笑」

悠「そうやって誤魔化しても無駄ですよ」

涼音「ふぅ...実は昔、あなたにそっくりな方と出会ったことがありまして...」

悠「あ、だからさっき、俺の事すぐに悠って、、?」

涼音「(頷く)名前まで同じだから、もちろん歳も...ほら、似てる(スマホのロック画面見せる)」

悠「ほぉ、、すごい、偶然だな...笑」

涼音「でもその人、2年前に会ったきりで、、」

悠「で、忘れられねーのか、その人の事...」

涼音「うん、だって私の、、、」

悠「???」

私の、、何?

何ていえばいいの?忘れられない、いや、忘れたくないこの感情、、、

涼音の顔は見たことがないほど曇っていた

悠「もう分かったから...」

涼音「分かったって何が?」

悠「思い出せないんだろ?自分にとって、どんな存在だったのか」

涼音「うん、何というか、言葉が...見つからない、、」

悠「言葉ねー...」

涼音「??」

悠「そこまで聞いといて、何か気持ちわりーな笑」

涼音「わ、私も...知りたい、、その言葉、」

悠「どうすれば思い出す?何となくでいいから...」

涼音「うーん、、何だろう...」

悠「あ、分かった」

涼音「???」

悠「その人との思い出とか、行った場所、全部教えて」

涼音「全部?あ、わかった、、」

悠「ごめん、性格上、分かるまで突き止めなきゃ気が済まなくて、、」

涼音「(そういうところも似てるんだよなー、)全然、私も知りたいし!」

悠「(微笑)ありがとう、、」

涼音「///)あ、そんなことより...いつからそんなフレンドリーに?」

悠「は?まあ、同い年だったし、、タメでもいいかなーって」

涼音「ふーん、、やっぱ似てるんだよなー笑」

悠「何が?」

涼音「そうやって人との距離縮めるのが上手いところとか…」

悠「俺?上手いか?笑」

涼音「うん、そのおかげですぐ思い出せるかもね笑」

悠「はは、だったらいいけどな笑」

そんなこんなで始まった、彼との“言葉思い出そう作戦”

あれから毎日のように顔を合わせているうちに、涼音の中で、ある感情が芽生えていることに気づく...

あのときもそうだった、と思い出す...

この感情こそが、彼女が悠と共に、ずっと探していたものだった...



2人の関係は一体どうなっていくのか...



#テレ東ドラマシナリオ #月がきれいですね #100字ドラマ