キッズリターン

 どうもおはようございます、こんにちは、こんばんは、舎弟のならたです。
 私、文章を書こうと思った時、何を書いたらいいかと悩みまして、前回初投稿した際にはとくに題材が見つからず、荒唐無稽な文章になってしまいました。なので今回はシンプルに自分が興味のあることを書こうと思います。

 まず、自己紹介がてらに話しておきますと、私は日本映画大学というなんとも単純な名前の大学に通っておりました。そんな大学聞いたことがない方もいらっしゃると思いますが、前身の横浜専門放送映画学院時代には多くの著名な卒業生を輩出しております。あのウッチャンナンチャンさんも卒業生です。その名前から察するように、映画の技術などを学ぶ大学です。今はお笑い芸人をやっておりますが、4年間、映画業界に入るための術を習っていたわけです。相方とも大学で知り合いました。入学した動機は、漠然と映画などの映像業界で頭角を現してやると意気込んでいたからです。とくに明確な目標や物凄い意気込みはなく、何者かになりたいという気概だけで入学致しました。映画などは幼少の頃から人並みには観ていましたし、高校時代などによくビデオレンタルショップに通って、皆が知っているような名作を観漁っておりました。そういった青春時代を過ごし、なんとなくと言いますか、流れでという感じで日本映画大学への入学を志したわけでございます。すでにお気付きかとは思いますが、今回私は『映画』について話そうと思います。

 私が映画というものを意識して観始めた高校時代、衝撃を受けた作品があります。それは『キッズリターン』という作品です。この作品は1996年に公開された作品で、私はDVDで鑑賞しました。(その後、リバイバル上映で劇場でも鑑賞しました)これはあの北野武監督作品です。この作品は私にとって初めての北野作品でもありました。何が衝撃だったかと言うと、こんな映画があるんだという発見でした。鑑賞した直後は、その発見はなにが由来しているものなのか、あまり理解出来ていなかったと思います。ただ、今まで観てきたものと違うという確信はありました。その今まで観てきたものとは、大半が2000年代に公開されたハリウッド大作映画ばかりでした。そういった作品たちも充分に楽しんでいましたし、勿論名作はたくさんあると思います。しかしながら、そういった作品群から得られないモノが確かにあったのです。映像だけ追っていると、割と淡白に出来事が語られていくのですが、その淡白さによってより際立つ熱い感情が私の中で芽生え、観終えた時には、爆発しました。「これがエモーショナルだ!」と高校生の私は思ったのです。

 話の筋をただ語るだけでなく、台詞で感情をぶつけるのではなく、全ての順序を映していくわけでもない。静けさの中にある情熱が私の心を奮い立たせました。この作品をきっかけに私は映画という表現媒体の可能性に興味を持ちました。映画の表現という観点からの衝撃について語りましたが、内容もとてつもなく私の人生に影響を及ぼしています。私は挫折してなにかを諦めそうになったり、挫けそうになった時、この作品の台詞を引用して、いつもこう思うようにしています。「まだ始まっちゃいない」と。

 今回の記事では、全くもって映画の内容自体には触れていないので、気になった方は是非ご覧ください。

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