校長スケッチ 冷たい夏

MIKAWA通信 2019年秋号掲載

 夏も過ぎて皆様いかがお過ごしでしょうか。今年は8月の後半から雨の日が多く、暑い!と感じる日が少なかったと思います。体には負担が少なく楽なことですが、水害の地域があったり、野菜や果物の値段が上がったりと、困ることもたくさんあります。気候が例年と違っていたり、徐々に平均気温が上昇したりするいのは、なんとなく不安になります。
 ところで、このような気候の変動と関係なく、我が校のプランターの野菜は、毎年何故か実りません。知人のベランダのプチトマトは、夏中ワンサカと実がついて、食べきれないほどだそうです。実に羨ましい…。我が校のプチトマトは三粒ほどしか実らず、仕方がないので選ばれた幸運な三人が一粒ずつ頂きました。味はものすごく美味しいのですが、三粒では腹の足しにも、喉の潤いにもなりません。かつてはキュウリやナスビも育ててみましたが、その実は見ることすら叶いませんでした。何がいけないのでしょうかね。
 それでも今年は果敢にブルーベリーにも挑戦しています。生のブルーベリーが庭で取れれば、製菓の授業にも使えてそりゃー便利!と思ったのですが、実がなった途端、正門周辺に生息するカラスに食べられました。これも三粒ほどしかなかったのに。
 鳥に食べられるといえば、かつてハウステンボスで「様々な花の咲く種」の大袋を買って蒔いたことがあります。イメージとしては、ターシャ・テューダーの庭のように、一見無造作に植えられた球根や種が、庭一面に生き生きと輝くような花を咲かせる、そんな庭を夢見て蒔いたと思います。蒔いた数日間、小鳥のさえずりがいつもよりも賑やかに、実に楽しそうに聞こえたものです。そりゃー楽しいでしょう!格好の餌が人気のない静かな庭に蒔かれているのですから。チュンチュン全部食べていきました。
 ポトスもユッカも買ってきた当初の状態以上に育つことはありませんでしたが、二つだけ育ち続けいている植物があります。一つは玄関にあるテーブル椰子。もはやテーブルサイズではありませんが、何故かこれは枯れません。もう一つはたくさんのシンビジウムの鉢植えです。これは毎年クリスマスの季節に、幼子イエス像を飾るためにプレゼントして頂いているものです。花屋さんのようにクリスマスシーズンに咲かせることは出来ないので、結局毎年頂いたり買ったりしているので、毎年一つずつ鉢植えが増えています。これらシンビジウムは夏の間太陽の光をたくさん浴びて、どの鉢植えもたくさんの花を咲かせます。クリスマスには間に合いませんが、ご復活の頃には切り花として祭壇を飾り付けてくれます。欄は非常に長持ちするので、ご復活節の長い期間大活躍の貴重な存在です。私達のちょっとした(数少ない)自慢なので、春になったら見に来て下さい。

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