【遊戯王デッキ紹介】迷宮癖ラビュリンスウォール
本記事は、以下を前提とした内容となります。
執筆時点(2022/12/17)のレギュレーション
マスターデュエル用
ファンデッキ
1. デッキレシピ
![](https://assets.st-note.com/img/1671287760205-rZfLaB4Qwm.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1671287789860-dJ781R6Ofv.png?width=1200)
2. デッキコンセプト
マスターデュエルに新しく追加されたカテゴリー「ラビュリンス」の純構築を意識したコンセプトデッキです。
通常罠をサーチして使い分け、必要に応じて使い回す、通常罠サポートの側面の大きなデッキです。
2-1. イメージ
ラビュリンスは「迷宮(ラビリンス)」をもじった造語であり、イラストから推測するに「城を攻略しに来る騎士を迎え撃つお姫様」といったコンセプトのアクションゲームを連想させます。
デッキ自体の動きも
まずステージ「白銀の迷宮城」が登場する
待ち受ける罠、「ウェルカム・ラビュリンス」で歓迎される
迷宮城のボスキャラとして「白銀の城のラビュリンス」が登場する
がスタートラインであり、お城のメイドや家具たちは、相手プレイヤーを出迎える為に、上記のパーツを集めて準備する役割を持っています。
最上級モンスターはボスキャラとして活躍しつつ、迷宮城に張り巡らされた罠を活用して相手プレイヤーに襲い掛かります。
2-2. 基本的な動き
「白銀の迷宮城」「ウェルカム・ラビュリンス」の2枚が初動となります。
先攻の場合は、この2枚を場に置いた状態でターンエンドとなるのが最低限必要な備えとなります。
後攻の場合は、先攻のターン終了時までに「ウェルカム・ラビュリンス」をセットした状態としておき、「白銀の迷宮城」を張って発動できるのが理想的です。
「ウェルカム・ラビュリンス」で「白銀の城のラビュリンス」を呼び出し、「白銀の迷宮城」によって追加された効果で相手モンスターを破壊して、誘発した「白銀の城のラビュリンス」の効果で相手の場か手札を更に破壊します。
「ウェルカム・ラビュリンス」は墓地にある場合、罠の効果でモンスターがフィールドを離れると墓地から場にセットすることができるので、2枚のウェルカム・ラビュリンスを交互に墓地からセットして、毎ターンデッキからラビュリンスモンスターを展開するのが基本的な戦い方となります。
2-3. キーカードをサーチする方法
《白銀の城の火吹炉》
手札か場から、このカードと手札1枚を墓地へ送ることで、「白銀の迷宮城」「ウェルカム・ラビュリンス」をデッキから直接セットできます。
(その他、フェアーウェルカム・ラビュリンスも連れて来れます)
相手ターンでも発動できる為、後攻でも先攻1ターン目に「ウェルカム・ラビュリンス」をセットし、後攻1ターン目に発動する動きが可能です。
2枚を使って1枚サーチと一見重いのですが、このカードは罠カードの効果でモンスターが場を離れた場合に自身の効果で墓地から特殊召喚して使い回せるという恐ろしい効果を持っています。
《白銀の城の竜飾灯》
火吹炉と殆ど同じ効果であり、こちらは墓地から特殊召喚ではなく手札に戻ります。
火吹炉の効果で捨てる手札コストとしても最適です。
《白銀の城の召使い アリアンナ》
召喚・特殊召喚成功時に「ラビュリンス」カードを何でもサーチできます。
《白銀の城の召使い アリアーヌ》
コストが罠になった召喚僧サモンプリーストで、レベル4以下の悪魔族をデッキから特殊召喚できます。
この効果でアリアンナを呼べれば実質サーチになります。
《テラ・フォーミング》
「白銀の迷宮城」をサーチできます。
《メタバース》
「白銀の迷宮城」をサーチできます。
こちらは通常罠である為、「白銀の城のラビュリンス」で墓地から使い回したり、「白銀の迷宮城」の効果で墓地から悪魔族を蘇生するトリガーにもなることができます。
《トラップトリック》
「ウェルカム・ラビュリンス」「無限泡影」をサーチできます。
以下の点には注意が必要です。
発動したターンはあと1枚しか罠を発動できなくなる
ウェルカム・ラビュリンスを撃ちたいタイミングより前に予め発動しておく必要がある
無限泡影を発動した列に持ってきてはいけない(2敗)
3. 《白銀の城の魔神像》について
あまり採用されていませんが、個人的にラビュリンスで最も面白かったカードです。
「②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。攻撃宣言時にのみカードの発動ができる通常罠カード1枚をデッキから選んで自分フィールドにセットする。」
という極めて珍しい効果を持っています。
3-1. 攻撃宣言時にのみカードの発動ができる通常罠カード
このデッキでは3枚のカードを採用しています。
《心太砲式》
基本的にはこのカードが最優先です。
対象に取れるモンスターが相手であればほとんど対処可能です。
自分の攻撃宣言時にも発動できる通常罠
効果によってモンスターをフィールドから離す
「ウェルカム・ラビュリンス」カードでない
を満たす唯一のカードと認識しています。
(もし他にあれば是非教えてください)
《神風のバリア -エア・フォース-》
「対象にならない」「効果では破壊されない」を両立したモンスターの突破を可能とするカードです。
「ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン」「双穹の騎士アストラム(I:Pマスカレーナ経由)」「ヴァレルエンド・ドラゴン」等が仮想敵となります。
《フェアーウェルカム・ラビュリンス》
自分の攻撃宣言時にも発動可能な珍しいカードです。
但し、自分の攻撃宣言を無効にしてしまう為、攻撃力の高いモンスターで能動的に使うとやや損です。
「ウェルカム・ラビュリンス」カードである為、サーチは容易なのですが、「白銀の迷宮城」で適用される効果は「心太砲式」と異なり、蘇生でなく破壊対象の追加になります。
その後のサーチ処理では任意の通常罠をデッキからセットできるのが大きな利点ですが、この効果を適用した場合、「ダブル・アップ・チャンス」のタイミングを逃してしまう点には注意が必要です。
3-2. その他、候補となる通常罠
《くず鉄のかかし》
毎ターン発動可能な攻撃を無効にする罠であり、「白銀の迷宮城」の効果で悪魔族の完全蘇生をついでに行えます。
相手モンスターをフィールドから離すことはできない為、各種ラビュリンスの効果が誘発しないのと、相手からの攻撃宣言が稀で活躍の機会に乏しかった関係で最終的に外しています。
《氷結界》
自分の攻撃宣言時にも発動可能で、対象を取らずに相手モンスターの攻撃力を0にするコンバットトリックと、効果の無効化を行います。
完全耐性以外のモンスター全般を突破できる点は非常に有用なのですが、
モンスターをフィールドから離す効果ではない
相手の攻撃宣言時に発動した場合、「白銀の迷宮城」の効果でモンスターを蘇生させると攻撃対象の再選択となり、逃げられてしまう
点を鑑みて、最終的に外したカードです。
《びっくり箱》
相手の場にモンスターが複数体いるなら、攻撃を無効にしつつ、それ以外のモンスターを選んで墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの攻撃力分だけ攻撃を無効にしたモンスターの攻撃力を下げることができます。
各種ラビュリンスの効果も誘発する形で、対象耐性も破壊耐性もすり抜けて選んで墓地送りできる稀有なカードですが、複数体いないと機能しない点を鑑みてエアフォースが優先されました。
《好敵手の記憶》
個人的に好きなカードであると共に、「思い…出した!」と共闘になる流れが、相手を騎士ちゃんに見立ててプレイするラビュリンスの設定の上で心情的に良かった為、結構入れたかった1枚。
対象を取らない除外と、次の相手エンドフェイズに帰ってくるという中々気の長いコントロール奪取を行います。
4. エクストラデッキのモンスター
基本的には《白銀の城の召使い アリアーヌ》から呼び出した《白銀の城の召使い アリアンナ》の2体で行うエクシーズ召喚が主となります。
※エクシーズ召喚を行わずに置いておいても強く、エクストラデッキに依存せずにそのまま戦うこともできるテーマではあります。
《白銀の城の召使い アリアーヌ》の①の効果でデッキから《白銀の城の召使い アリアンナ》を特殊召喚する
《白銀の城の召使い アリアンナ》の①の効果で「ラビュリンス」カードをサーチする(任意)
☆4の《白銀の城の召使い アリアーヌ》と《白銀の城の召使い アリアンナ》の2体でオーバーレイ
《ウェルカム・ラビュリンス》には、EXデッキから悪魔族しか特殊召喚できなくなる制約がある為、基本的には悪魔族が主体となります。
それ以外の種族は実質、先攻1ターン目や、後攻1ターン目にのみ展開可能だと考えた方がよいでしょう。
4-1. 《No.39 希望皇ホープ》
相手フィールドに攻撃力2000以下のモンスターが攻撃表示で存在し、デッキに《ダブル・アップ・チャンス》がある場合、デュエルに勝利する。
《No.39 希望皇ホープ・ダブル》をエクシーズ召喚
《No.39 希望皇ホープ・ダブル》の①の効果でデッキから《ダブル・アップ・チャンス》を手札に加え、《No.39 希望皇ホープ》にエクシーズ・チェンジ
バトルフェイズに入る
《No.39 希望皇ホープ》で攻撃
攻撃宣言時に《No.39 希望皇ホープ》の①の効果を発動、自身の攻撃を無効にする
《ダブル・アップ・チャンス》を発動
《No.39 希望皇ホープ》で攻撃力2000以下のモンスターに攻撃
4-2. 《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》
ラビュリンスは全体除去魔法が苦手である為、魔法カードの効果を無効にしてオーバーレイ・ユニットにできる《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》を展開しておくことで保険をかけることができます。
《No.39 希望皇ホープ・ダブル》をエクシーズ召喚
《No.39 希望皇ホープ・ダブル》の①の効果でデッキから《ダブル・アップ・チャンス》を手札に加え、《No.99 希望皇ホープドラグナー》にランクアップ・エクシーズ・チェンジ
《No.99 希望皇ホープドラグナー》の①の効果でオーバーレイ・ユニットを2つ使い、《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》をエクシーズ召喚
※なお、その後《ウェルカム・ラビュリンス》で《No.99 希望皇ホープドラグナー》を破壊することで、《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》の③の効果を誘発させ、攻撃力を6000まで上げることが可能です。
4-3. 《No.77 ザ・セブン・シンズ》
このルートは悪魔族のみで成立する為、《ウェルカム・ラビュリンス》による制約下でも活用することができます。
《DDD怒濤王シーザー》をエクシーズ召喚
《DDD怒濤王シーザー》1体でオーバーレイ、《DDD赦俿王デス・マキナ》にランクアップ・エクシーズ・チェンジ
《DDD赦俿王デス・マキナ》1体でオーバーレイ、《No.77 ザ・セブン・シンズ》にランクアップ・エクシーズ・チェンジ
4-4. 《御影志士》
《天獄の王》をサーチしたい場合は、このルートとなります。
《御影志士》をエクシーズ召喚
《御影志士》の①の効果でデッキから《天獄の王》を手札に加える
《天獄の王》を自慢する
次のターン、《ウェルカム・ラビュリンス》等の罠カードの発動時に《天獄の王》を自慢特殊召喚
《天獄の王》の②の効果でデッキから《強制脱出装置》をセットする
5. 追加攻撃要素
一度攻撃を行ったモンスターを場から離して特殊召喚し直すことで、再度攻撃を行うことができます。
5-1. 《強制脱出装置》
《天獄の王》の場合
《天獄の王》で攻撃する
《強制脱出装置》で《天獄の王》を手札に戻す
「セットした魔法・罠カードが発動した場合」の処理を行うタイミングで《天獄の王》が手札にいる為、《天獄の王》の②の効果を発動できる
《天獄の王》を手札から特殊召喚する
《天獄の王》で攻撃する
《白銀の城の魔神像》の場合
《白銀の城の魔神像》で攻撃する
《強制脱出装置》で《白銀の城の魔神像》を手札に戻す
「罠カードが発動した場合」の処理を行うタイミングで《白銀の城の魔神像》が手札にいる為、《白銀の城の魔神像》の②の効果を発動できる
《白銀の城の魔神像》を手札から特殊召喚する
《白銀の城の魔神像》で攻撃する
※どちらのケースも、《白銀の迷宮城》があるなら、更に墓地の悪魔族を特殊召喚して攻撃することができます
5-2. 《白銀の迷宮城》+《悪魔の技》
悪魔族モンスターで攻撃する
《悪魔の技》で攻撃済の悪魔族モンスターを破壊し、任意の悪魔族モンスターをデッキから墓地へ送る
《白銀の迷宮城》の効果で墓地から悪魔族モンスターを特殊召喚する
蘇生した悪魔族モンスターで攻撃する
5-3. 《白銀の迷宮城》+《星遺物からの目醒め》
複数の悪魔族モンスターで攻撃する
《星遺物からの目醒め》を発動し、攻撃済の悪魔族モンスターをリンクマーカーにセット、リンク召喚を行う
《白銀の迷宮城》の効果でリンク素材として墓地へ送られた悪魔族モンスターを墓地から特殊召喚する
リンクモンスターで攻撃する
蘇生した悪魔族モンスターで攻撃する
※《星遺物からの目醒め》の効果でリンク召喚を行い、リンク素材としてモンスターが墓地へ送られても、各種ラビュリンスの「自分の通常罠カードの効果でモンスターがフィールドから離れた」扱いにはならない点については注意が必要です。
6. このデッキの得意なこと
・手札事故の回避
サーチ効果を持ったカードが多い為、先攻時の手札事故は少なめです。
後攻時は先攻よりも条件が厳しい関係でやや事故率が高くなります。
・除去
モンスターや魔法・罠の除去はテーマ内の動きで可能です。
基本的に処理手段が破壊である為、破壊耐性を持つモンスターへの対処はテーマ外の通常罠を駆使して対処していくこととなります。
7. このデッキの苦手なこと
・手札誘発
《ウェルカム・ラビュリンス》に《灰流うらら》を受けるとゲームオーバーです。そのまま何もできず、そのターンでデュエルが終わります。
・全体除去
フィールド魔法に大きく依存するデッキであり、《ハーピィの羽根帚》《ライトニング・ストーム》といった全体除去から身を守る手段がありません。
一応の対抗手段として《スターライト・ロード》は入っています。
なお、《ウェルカム・ラビュリンス》による悪魔族縛りがある関係で、《スターダスト・ドラゴン》の特殊召喚はできない可能性が高いです。
《大革命返し》でも良いですが、通常罠である《スターライト・ロード》は遅まきながら一応《フェアーウェルカム・ラビュリンス》によるサーチが可能で、《白銀の城のラビュリンス》で墓地から使い回せる利点がある為、こちらを優先的に採用しております。
・フィールド魔法の除去
《D-HERO デストロイフェニックスガイ》などに執拗にフィールド魔法を割られてしまうと何もできません。
・《人造人間-サイコ・ショッカー》
対戦ありがとうございました。
8. 所感
基本的に使い切りである通常罠は普段使うことがなく、特に攻撃宣言時に発動するタイプは対処されやすいこともあり、どんなカードがあるのか自体にこれまで興味がなかった為、そうした分野の様々なカードを知ることができる機会を作ってくれたテーマであり、構築が非常に楽しいです。
テーマ内の動きも非常にシンプルかつ、テーマのストーリーを思わせる仕上がりとなっており、使用感もとてもよいデッキです。
普段通常罠を使わないプレイヤーは少なくないと思うので、是非一度触れてみてください。
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