【書籍紹介】屋根裏に誰かいるんですよ。: 都市伝説の精神病理
ごきげんさんです。
拡がる読書会の主催者やっています、文鳥さんです。
気が向いたら僕が読んだオススメ本を紹介するコーナー。
今回は一冊だけですが、印象に残った何とも言えない本を紹介。
人の潜在的に抱えている闇といいますか、真実といいますか・・・
屋根裏に誰かいるんですよ。: 都市伝説の精神病理
ちょっと前にTwitterのある界隈で話題になった本です。
面白いと紹介されたものの、本自体は廃盤になっていたのですが、バズったことで復刊したんですよ。
たまたま復刊に気づいて、条件反射的にポチっておきました。
題名からして怖い小説かと思ってたんですけど違いました。
著者は精神科医の方で人間の「妄想に囚われる」ことについてあれこれと事件や作品の紹介、そして考察が書かれている本です。
まずは江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」という作品から触れ始めます。
明智小五郎シリーズで、屋根裏を使った殺人事件のミステリーものなんですけど、そこから「屋根裏」という空間の不思議さを語っていきます。
屋根裏って誰もいないはずなんですよね。
しかし、住民の知らぬところで屋根裏部屋に住み込んでいた事件が実際にあったことも記しています。
日頃、見えない空間に対して人は妄想してしまうんです。
ある老人が屋根裏から人が出てくるんですという訴えを聞いた話が出てきます。
しかし、実際には屋根裏へ行くにも行けなほどの幅しか開かない。
人が出入りなど出来るはずもないのに・・・
結局のところ老人の痴呆症的な症状の一つで、人はいないんですが、なぜそんな妄想にとりつかれるのか?
そこから色んな都市伝説を取り上げたり、実際の事件を取り上げたりと事実と虚構を交互に語っていきます。
読んでるうちにどれが本当の話だったのか、ただのフィクションの話なのか分からなくなるんですよ。
そして、人の想像力の大きさや、その想像にいたるまで原因を探っていく文章を読んでいると、気持ちも暗い屋根裏の中を進んでいるような気がしてきます。
ごそごそと動きまわる見えない妄想は人の不安や願望の投影。
ずっと不気味な本でした。
いつもは書籍紹介にはある程度の同ジャンルの書籍をまとめて紹介するんですが、この本はどのジャンルにも属さない。
ただただ不穏な気持ちにさせるし、読後には家で一人でいるのがちょっと怖いかもw
ってことで、今回は一冊だけの紹介としてみました。
ほんとね、ちょっと皆さんにも読んでほしんですよね。
僕だけ取り残さないでほしいんです。闇の中にw
みなさんもちょっと不気味な闇の中に浸ってみませんか?
もう一回リンク貼っておこうw
今回はこの辺で
以上、文鳥さんでした。
ごきげんさーん。
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